俺がTS属性の二重人格者であるのは間違いないんですけど?   作:春の雪舞い散る

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初めての大型連休…皆で動物園

 

 

 ③  皆で動物園

 

 

 ゲートを潜るやいなや駆け出そうとするアタシの肩を掴み

 

 「 戸塚君、手を離したら風船みたいに何処かに飛んでいってしまう八重さんの手をしっかり握っておきなさい 」

 

 そう言いながらアタシの右手を掴み左手を握るように示唆すると

 

 「 あーっ、雪ノ下さんずるいっ! あーしだって八重と手を繋ぎたいんだけどぉ~っ? 」

 

 そう優美子に言われた雪乃は

 

 「 できればこの小さな手を離したくは無いのだけど八重さんが心配なのは三浦さん… 貴女も同じなのだから適当なタイミングで交代しましょう 」

 

 そう言って溜め息を吐くと

 

 「 そんならあたしだって八重ちゃんと手を繋ぎたいよ? あたしも一人っ子だから弟か妹がほしいって思ってたもんっ! 」

 

 「 なら俺も… 「「 却下っ! 」」 な、なんで? 」

 

 と、とりつくしまもなく雪乃と優美子の二人に否決された隼人、乙

 

 別にお前と手を繋ぎたいとか思わんし材木、脂汗でネトネトのお前と手を繋ぐのはそれ以上にイヤなんだからな? そんな目でアタシを見てもムダだと知れ

 

 

 

 初めて生で見る動物達に変なテンションのアタシはシロクマを見ながらアタシは

 

 「 戸塚、アタシ一度で良いからしろくまカフェ行ってみたいなぁ~っ… 」

 

 とか、ライオン見ながら

 

 「 ある意味ライオンって八の理想像なんかもね… 」

 

 そう言ってみたり虎を見ては

 

 「 よく酔っぱらいの事を大虎ってゆーけど平塚先生は泣き上戸だったよ? 」

 

 と、ひたすらアホな発言を繰り返すアタシに呆れた雪乃が

 

 「 そろそろお昼も兼ねて休憩しましょう、アホの子にこれ以上アホな発言をさせないためにも… 」

 

 雪乃にアホの子呼ばわりされ

 

 ( 天下のガハマさんこと由比ガ浜結衣を差し置いて何でアタシがアホの子なんだよ? )

 

 陽乃さんが用意してくれ持たせて ( 当然持つのは男子 ) くれた行楽弁当を広げてランチタイム

 

 飲み物は男子三人…もちろん材木、戸部、隼人の三人に買いにいかせてな

 

 正方形のテーブルアタシを起点にするなら左隣、すなわち1時に彩加、2時に優美子、3時に隼人、4時に材木でアタシの向かいの席は荷物置きになり8時に戸部、9時に姫菜、10時にガハマさん、11時に雪乃と言った配置になっている

 

 作る方にはわりかし自信有るのに、食べる方…つまりテーブルマナーがかなりイタいアタシは今、彩加に口の回りを拭いてもらってる始末だ…だから姫菜と結衣は生暖かい目で見ないのっ!

 

 そうでなくてもマジに情けないんだからさおまけに周囲の視線は

 

 『 仲の良い姉妹だね 』

 

 そう言ってるのがまるわかりなんだからな

 

 

 午後一は彩加お薦めの動物ふれあい広場で動物達と触れ合うことにしたんだけどシャッター音がウザい

 

 写真ばっか撮ってないで動物と触れ合えよっ!

 

 そう思ってたけど、それがまさかアリスコーデでウサギと戯れるアタシを撮っていたなんて夢にも思わなかった…

 

 材木がハンディカムなのはもちろん、雪乃迄が一眼レフを用意してる

 

 その後、みんなでソフトクリームを食べながらのんびりしてたんだけどとにかくアクビが止まらない

 

 「 あら、随分と眠たそうね… そんなに今日が楽しみで眠れなかったのかしら?」

 

 そう言われて

 

 「 それは否定しない、八の記憶にはあってもアタシ自身は初めての動物園… しかも、この四人で来るんだからな… まぁ、色々予定は変わっちまったけど楽しみにするのは当然だ

 

 だか… 寝不足の原因は他に有って、夕べ親父が部下を連れてきてな… ある程度の時間までつまみ作りに付き合って起きてたんだよ… 」

 

 そう言ってアタシの記憶は途切れた

 

 

 彩加の膝を借りて一時間ほど寝ていたらしい…

 

 眠気覚ましに顔を洗いアタシの焼いたクッキーを食べなからみんなもひと休み

 

 最後に売店近くに設置してあるプリクラで思い出を形にして

 

 お土産を買いにより、皆でお揃いのふーた君ストラップを買い小町にはサブレを買って

 

 後、ウサギ柄のスポーツタオル(彩加にプレゼント)とウサギのイラストがプリントされたストローホッパーを自分用に買たんだ

 

 そして家の前まで送ってくれた彩加にスポーツタオルを渡すと、驚いたけど彩加もウサギのチャームのついたヘアピンををプレゼントしてくれた…うん、アタシは幸福者だ

 

 手を振りながらながら去って行く戸塚を見えなくなるまで見送り家に入ろうとしたけど小町は留守らしく鍵を開けて入る

 

 それからテニスコートで着替えた物も合わせて洗濯機を回し小町のサブレをテーブルに置き晩ご飯の支度

 

 以前、まとめ焼きしておいたハンバーグを煮込みハンバーグにして付け合わせの温野菜サラダにコンソメスープ

 

 今夜は二人とも帰らないから二人きりで過ごす夜

 

 小町はサブレを食べながらテレビを見てアタシはクッキーを焼いてから宿題を片付けて今夜は早めに寝ることにした


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