俺がTS属性の二重人格者であるのは間違いないんですけど? 作:春の雪舞い散る
二ーF比企谷八重
三連休に体を休め鋭気を養えたと思うから火曜日から学校に行くんだけどかなり不安
正直気が重い
金曜のお礼に焼いたクッキーを持って保健室に寄りその後生徒指導室に行き平塚先生と校長室に挨拶に
大学病院からの協力要請と言う大人の事情もありアタシは晴れて女子生徒として通えるようになったらしい
でもそんなの建前だ… 実際に… え? あれ? 由比ヶ浜と三浦、海老名はまだしも何で男子四人が?
あ、戸塚が笑いかけてくれた…アタシは幸せだ
そう思ってたら
「金曜のテニス部の件は知ってる者も居ると思うがその話の噂の主であまり大きな声では言えんが比企谷八幡と言う男子生徒がTS化した女子だ
難しいとは思うが仲良くしてやってくれ、席は… 」
「 隣に入れ替わるだけだからあたしと八重ちゃんの席を替えて彩ちゃんの隣にしてあげてください、なれるまでは色々不安だろうからっ! 」
そう言ってくれたけど
「 イヤイヤ、由比ヶ浜の気遣いは嬉しいけど戸塚の迷惑考えようよ?
あたしと戸塚は釣り合わないしアタシなんかがそんな不遜なこと… 「 八重ちゃんの事を迷惑だなんて思って無いよ?
逆に八重ちゃんにそんな風に思われてる事の方が寂しいんだからね? 」」
そんな事を言われてしまったアタシには黙り混む以外の選択肢はなかった
まぁ何にしろ二ーFを仕切る女王様がアタシの擁護派を宣言したのとテニスコートの一件が尾ひれ背ヒレが付いて結構有名人になって居たこともある
そんな訳だからアタシは自分の不安が馬鹿馬鹿しく思えた
お昼になりお弁当は戸塚と共に葉山グループと食べることになり集まっていると教室内がどよめいた
アタシを心配して雪乃も顔を出したのだ
勿論雪乃も合流したけど仲と言うか相性の悪いと噂される雪乃と優美子が仲良くお弁当食べているのでクラスだけじゃなく噂を聞いた他のクラスの生徒達まで驚いている
食事の後はいつもの様にテニスコートに向かう戸塚について二人でコートにむかう
今日は金曜の事もあり私はアドバイスだけにして戸塚はループスイングでボールコントロールを意識して壁打ちをするように言ったんだ
時おりアドバイスを交え終わった後には特製ドリンクのハチミツレモンを薄めたものを手渡しタオルで汗を吹き教室に戻ろうとしてビックリした
「 え~っと… 何でみんながここに居るのかな? 」
「 そんなの戸塚君と八重ちゃんが居るからに決まってるべ? 」
「 そうだね、八重は気付いてないだろけど色目使ってる野郎共が結構いたからね 」
そう苛立たしそうに言う優美子に何故か苦笑いの隼人だけどアタシ的にはあまり釈然とはしないけど心配してくれてるのは確かだし…
そう思ってお礼を言うことにした
「 うん、心配してくれて有難う 」
っとね…
放課後隼人達も部活が無いから遊びに行こうと差誘われたけど
「連休中は遊びたいから今日明日くらいはしっかり勉強しときたい」
そう言うと
「あーっ、そうだね…あーしもあんまし人の事は言えた義理じゃないけど結衣と隼人以外の男子三人はやっといた方が良いから一緒に勉強会するしっ!」
そう優美子が言うと言われた四人はゲンナリしたけど
「せっかくの五連休をしっかりと楽しむのなら八重の言う通りに今日明日くらいは勉強しておいてもバチは当たらないと思うよ?」
そう隼人が言うと
「そうね、それに普段使用してる部室が使えないからサイゼ辺りですることになるから少なくとも一緒に出掛ける事にはなるんじゃなくて?」
そう雪乃のに言われて
「あー、うん…それなら気分も変わるかな?いつも部室でやるの違って」
そう結衣が言うと溜め息を吐いた雪乃に
「 勉強してるのは八重さんだけでしょう?まぁ私は八重さんの質問に応えることで結構復習になってるとこはありますけど貴女は携帯弄ってお茶を飲みながらお菓子をつまんでるだけでしょ? 」
そう話すと驚いた優美子が
「な、ナニその美味しそうな部活は?」
そう驚きの声を上げると
「たいした意味はないわ、依頼がない時は基本的に待機だからそれぞれに好きに過ごしてるだけで私は基本読書
由比ヶ浜さんは携帯弄りと時々雑誌を読んでて八重さんは授業を受けてないのを気にしてずっと勉強してるは
因みに茶葉は私が市販のスナック菓子類は由比ヶ浜さん、八重さんは手作りのお菓子をそれぞれに持ちより楽しんでるから部費の悪用ではなくてよ?」
そう言うと
「八重ちゃんの手作りのお菓子、クッキーやスコーンすんごく美味しいんだよっ♪ 」
そう嬉しそうに言うのを聞いて
「 え?クッキーも焼けるん? 」
そう優美子が言うと
戸塚君、今年のバレンタインは楽しみにしてなさい
今チョコレートケーキを目標に日々頑張ってるそうよ」
そんな事を雪乃に言われて
「き、キモくて悪かったな…アタシだってこー見えても悩んでるんだからな?
アタシなんかが誰かを好きになったりしていいのか?
そんな事四六時中考えてたし未だにアタシなんかが戸塚の事好きになっていいのか?
戸塚に好きになってもらってても良いのかってそんな事ばかり考えてたら不安で仕方ないんだよ
だから…だからなにか集中できることをして考えないようにしなきゃ不安でたまらないんだからな」
そう言ってうつ向くアタシの頭を撫でながら彩加が
「そんな事無いよ?僕は八重ちゃんの事…好きだしそれを誰かに許してもらう必要なんて…あ、でも八重八重ちゃんのお父さんとお母さんだけはわかってほしいかな?」
そう言われて苦笑いしながら
「ソイツは微妙だな…うちのアホ親父もはっきり言ったら
『どこの誰が来ようとも娘は絶対にやらんっ!』
って公言してるヤツだからな…
が、母ちゃんに気に入られたら… 戸塚なら気に入ると思うがそしたら母ちゃんが親父とオハナシしてくれるから哀れな親父の意見は圧殺される… 妻と娘に弱い男だからな 」
そう言って苦笑いするアタシだった