え?ゆうかりん?
「知らない天井だ。」
なんてお約束の言葉を吐きつつ、ベッドから起き上がる。修行の2日目の始まりだ。....ちなみに晩御飯は美味しかった。満足満足。
「今日は回避について教えましょうか。」
「回避....ですか?」
「ええ、そうよ。.....なんで不思議がってるの?」
「いや幽香さんは脳筋だと思ったんで、パンチとかキックしか教えないかと......」
「失礼ね。回避も教えるわよ。脳筋じゃないし。」
ボケてもあまり突っ込んでくれない。悲しい。幻想郷に行ったらしっかりツッコんでくれる友人を作ろう!そしてMー1で優勝だ!
「おっ、気合入ってきたわね。」
「目指せ!Mー1優勝!」
「は?何を言ってるの?」
かなりキツイ口調になってきたので真面目になる。私はオンとオフのスイッチがあるのだ。君だけの〜やる気スイッチ〜。
「よし!じゃあまずは私が弾幕出すから避けなさい!いいわね?」
「え?いきなりですか?なんかこう、理論とかまずは座学から...。」
「.......甘っちょろいこと言わないの!」
ありえない数の弾幕が飛んでくる。花をあしらった弾幕は見るものを魅了する。うおー綺麗。
「どわああああ!!」
「まだまだ行くわよ!!」
『花符 雪月花』
白の弾と花の弾が交じった弾幕だ。......適当に打っているかと思ったら、右、左、上、一歩下がって左、など避ける道筋がわかりやすい。派手だが意外に密度は少ない。初心者用——私のために作られたような弾幕だった。お気遣いありがとうございます!
「見切った!」
「甘い!」
はじいた弾幕の後ろに弾幕。いわゆる隠し弾だ。お前は律か。意外に起用だと驚く。もっと、近接戦闘しかしてこないかと思ってた。
「ぐっ!」
見事に被弾してしまった。手を貸してくれるゆうかりん優しい。
「まぁまぁじゃない?初めてにしてはね。」
「あ、ありがとうございます!」
あまり褒められたことがないので自然に照れてしまう。スパルタ教育かと思ってたけど、めちゃくちゃ優しい。
「どんどん行くわよ!このスペカを避け切れるまでね。」
「おっす!
ピューン。あらぬ方向へ飛んでいく師匠の弾幕。力加減を間違えたせいか、山が半分えぐれている。汚ねえ花火だ。
「ちょ、ちょっと今の何?」
「?どうかしましたか?師匠!!」
私が師匠と呼ぶとかなり動揺するゆうかりん。師匠と弟子の関係。憧れてたんだよね!これでうどんちゃんとお揃いだ!
「はぁ....。まあいいわ!さぁ行くわよ!」
ゆうかりんに正式に師匠呼びを認定されたので、改めてもう一度言おう。
「はい!師匠!!」
◆
大地が揺れる。色とりどりの花の弾と雪のように白い弾の弾幕が消えていく。私はかわし切ったのだ。師匠の弾幕を。師匠は満足気に微笑み、
「よくやったわ。さすがは
その一言で、なぜか泣きそうになった。他人に認められたのはいつぶりだろうか。.....おっと、らしくないシリアスな雰囲気だな。やっぱり私は明るくなくちゃ!私は涙をこらえて師匠に抱きついた。
「はいっ!師匠!!」
夕焼けが私達を包み、祝福しているロマンチックな雰囲気の中、遠く離れた草むらで、きらびやかな銀髪を揺らしながら、怪しく佇む人影があった....。
ゆうかりん師匠、ここに見参!
主人公との師弟関係とかいいね!夢が広がりんぐ。
最初はめちゃくちゃなスパルタ教育をさせようかな、とも思いましたが、それはレミリアさんが許さないかなーと。じゃ、バイバイ( ^ω^ )