ピーナッツ
私にとっての定年退職
「え、ええええええええええ!!??」
ああ、適当に仕事して、そこそこ昇進して、定年になったら紅茶飲みながら本を読むプランだったのに。てか紅魔館に定年退職とかあんの?
「しかも強くなって来いって....ここで修行するんじゃ....。」
「ここでは修行しないわ。教えるのに向いている方に頼んでおいたのよ。」
教えるのに向いている人ってだれだろ...けーね先生とか?やった!ご褒美イベントじゃん!ありがとう、おぜうさま!
「隣の部屋でもう待ってもらってるのよ。待たせるのは失礼だし、早く行きなさい。」
「はーい♪」
おっと、ついテンションが上がってしまった。落ち着け私....。心頭滅却、心頭滅却。
「楽しみだなー♪」
ガチャりとドアを開けると信じられない光景が飛び込んできた。大事なことなのでもう一度言おう、信じられない光景が飛び込んできた。
「あら、ごきげんよう。この子かしら?修行をつけて欲しいのは。」
どこが教えるのに向いているんだよ....。もうダメだぁ....おしまいだぁ...。目の前には日傘をたたみ、私と同じ鮮やかな緑色の髪の毛をし、白いブラウスに赤色のチェック柄の上着を着て、不敵に笑う『四季のフラワーマスター』こと風見幽香であった。
「は、はひ.....お手柔らかにお願いします....。」
「そう怯えることはないわ。さぁ、行きましょうか。」
◆
と言って連れてこられたのは向日葵が一面に咲き乱れる、太陽の畑。え?もうここ幻想郷じゃん。私紅魔館メンバーで幻想郷一番乗り!わーい!
「さぁ、まずはこの畑を....1000周で。」
「......ん?すいませんもう一回お願いします。」
「1000周。」
「え?」
「1000周。」
「え?」
「いい加減にしなさい。」
「イエッサー!」
冗談じゃねえ。1000周とか干からびる。ちなみに私の戦闘力はチルノの3分の1あったらいいなぁ。と、考えつつランニングにはいる。
「まったく、あんなにわけわからないやつを鍛えるのなんて....。楽しそうじゃない。」
幽香はニヤリと口を歪めた。
◆
「ぜぇ....はぁ...ふぅ....」
7時間かけてランニングを終わらせた私は休憩中だ。水がうまい。いまならこれに5つ星をあげられる。
「休憩が終わったらミーティングよ。これからの方針について、ね。」
「は....はい。」
さすがはゆうかりん、容赦がないぜ!....一つ言っておくが私はドMではない。ただ走りすぎてテンションがおかしいのだ。
◆
いきなりゆうかりんに驚くことを発表された。私の能力についてだ。
「あなたのことを簡単に表すとね......いくらでも成長できるの。」
「へ?」
「つまり限界がない。極論を言うとね、なんでもできる。あなたの能力は......『限界を超える程度の能力』ね。」
ま....まじか!そんなチート能力を持っていたのか!はっはっは!チルノの3分の1など、屁でもないわ!
「と、いうことで。」
ゆうかりんが少し殺気を込めて話す。機嫌悪い時のお嬢様みたい。うー☆。
「これから1ヶ月間で、あなたを実践レベルまで持って行くわ。」
ニヤリと笑い、心の底から楽しそうに言った。
「覚悟しておきなさい。」
よーし!なんだか私も萌えてきた!あ、違った、燃えてきた!1ヶ月でお嬢様をびっくりさせてやる!やるぞおお!
「じゃあ、ゆうかりn....幽香さん。今日は寝ましょうか。」
「なんだか信じられない呼び方をされかけたけど....。何を言ってるの?いまからよ、いまから。」
え?いまから?もう夜の11時だけど....。
「さぁ!弾幕の修行よ!どんどん打ってきなさい!」
「くそー!もうヤケクソだあああ!!」
私と幽香さんの修行が、始まった。暑い暑い夏の星が、私達を応援しているような気がした。
今回は咲夜さんも出てこなかった.....。アーメン。
グヘヘへ、私は大好きなゆうかりんを出せて満足です。
修行編の突入回です。これから1ヶ月、翡翠はかわいそうですね。ってか翡翠って名前男っぽくない?まぁ女なんで、いちおう。
じゃあまた次回、バイバイ( ´ ▽ ` )ノ