私と金木は日々、訓練に勤しんだ
私の実力はトーカを上回るものであったが、何分赫子を使うのに慣れていないため赫子を出されると手も足も出ない状況になっていた
トーカ「金木はダメダメ、魔理沙は赫子の扱い方さえ慣れてしまえば四方さんに手が届きそう」
四方さんとは、あんていくの従業員で無口だが面倒見のいい優しいオジサマって感じで私は好きな人だ
以前金木とトーカが2対1で手合わせしたがあっけなくやられたらしい
「お前が金木と組んで負けたのに私が勝てるかよ」
トーカは不満そうな表情を見せ、「勝てるとは言っていない」と言った
翌日、私と金木は喰種の世界について学んでいった。
喰種は人間からしか栄養を取ることが出来ず、人間を食べて行かないと生きて行く事すらも難しい。また、喰種は普通の凶器等は効かず、同じ喰種同士か喰種を加工したクインケと言うものでしか傷つく事はないらしい。でも、芳村さんが言うには人間にも喰種を素手で倒せるヤツが存在しているらしい。恐ろしいはなしだ。
クインケという道具は喰種捜査官(喰種間では鳩と呼ばれている)が使用していて、彼等に捕まった喰種は殺されて赫包を取られクインケに内蔵されてしまうらしいから実に恐ろしい...
「私も気をつけないとなぁ...」
その時、金木に声をかけられた
金木「ヒナミちゃんが!」
笛口雛実。母親の笛口リョーコと共にここあんていくにやって来ている
「どうしたんだ?」
金木「いなくなった!リョーコさんも一緒に」
マジかー。多分ヒナミは、リョーコさんを探しに行っているのだろう
「速く探しに行こうぜ!」
知り合いの危険を察知した私達は、急いであんていくを飛び出した
金木「情報がないですね」
「飛んでさがそうぜ!ほら箒に乗せてやるよ!」
金木「ほんと、魔理沙さんって魔法使いみたいですね」
「いや、魔法使いなんだがな...」
私は金木を後ろに乗せて笛口親子を探して回った。途中で学校帰りのトーカがいたので詳しく事情を話した。流石に3人乗りは出来ないのでトーカには徒歩でお願いして貰った
またしばらくすると雨が降り出した。その時、黒いアタッシュケースを持った大男が携帯で電話をしていた...フエグチが見つかったらしい...場所は少し歩いた所にある橋の下のようだ
「金木はコイツを足止めしておいてくれ、私はヒナミとリョーコさんの元へ向かう」
私は金木を置いて大男が話していた場所に向かった
トーカ「リョーコさん!」
真戸「クヒヒ、目の前で母親が殺されるのは滑稽だねぇ」
トーカ「このイカレ野郎!」
なんだあの怖い顔したのは、ホントに人間なのか...いやいや、今は2人を助けなきゃな
「そこまでだ!」
真戸「誰だ?」
「私は霧雨魔理沙!普通の魔法使いだ!」
真戸「魔法使い?喰種如きがほざきおって、お前もそこにいる母親みたいになりたいのか?」
そう言われて私はそこに転がっていたものに目がいってしまった...
「ーッ」
ヒナミの母親、笛口リョーコの亡骸だった。
「あのな、喰種だからと言ってもこれは流石に人間性がおかしいだろ!?赦されるべき行為じゃない」
真戸「喰種如きがほざくなッ」
私はこの怒りを全てマスタースパークにぶつけた
「喰らえ!マスタースパーク!!」
真戸「!?」
彼は私のマスパを真正面から浴びた。それにこの八卦路はvs鳩用に改良してある。まともに食らうと即死だろう。
トーカ「手袋なんてしやがって!...指輪?」
彼の手には指輪がはめられていた。なるほど、彼には妻がいたのか...あんだけ喰種を恨んでいた...もしかしたら彼の愛していた人は喰種に殺されたのかもな...
私とトーカとヒナミはこの場所を後にした
一方金木は、巨漢の捜査官に苦戦していた
亜門「お前、喰種か?」
「...(強すぎるッ....でも、トーカちゃんに比べたら動きは遅い)」
亜門「!?少しは動くようになってきたか」
「てやっ!」
僕は本気のパンチを彼に御見舞した
亜門「雑魚がッ、まともに赫子も出せんのか」
「グハッ!」
強すぎる...でも僕はー!
「ガキン!」
何かが弾かれる音がした。彼の持っていたクインケだ...
亜門「ドウジマがーッ!?」
「逃げてください」
このまま僕は彼を殺してしまうだろう。そう思った僕は彼に言った
亜門「喰種の言葉など聞くものか」
「逃げてッ!」
今度は強くあたった
亜門「ーッ」
良かった...逃げたみたいだ
四方「おい」
だれかしら?美味しそうね
「」
四方「カネキ...」
四方さん?あ、僕はなんて事を....
四方「俺の事は心配しないでいい...それより...戻るぞ」
僕は四方さんとあんていくへ戻っていった
亜門「真.....」
亜門は全身に大火傷を負った自分の上司を見て、落胆した....涙か雨か分からない物が大量に地面に落ちていった