今年初めの新作は、以前投稿した短編小説『ことりのモノ』を連載小説に変え、少しだけ内容に変更を加えたものです。ことりちゃんが書きたくなっちゃいました(●・8・●)
本当はとある作家さんのために書いた記念小説だったのですが、これからは連載小説として投稿していきますのでよろしくお願いします!
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「……ここはどこだ?」
俺が目を覚ましたその場所は、全く見覚えのない場所だった。俺の両手には手錠がかけられていて、身動きがとれない。
ベッドの上で両手に手錠をかけられてしまっている上、首輪が付けられており、ほぼベッドに固定されてしまっているような状態だったので、回り全体を見渡すことこそできないが、状況を確認しないわけにはいかないため、見える範囲で見渡してみた。
見ると、周りには可愛らしい人形や、可愛らしい色合いのインテリアで埋め尽くされている。女の子の部屋なのは間違いない。
となると、思い当たる人物は俺が思いつくあたり一人しかいない。
ガチャッ、ドアを開く音がした。
姿は見えないが、それが誰なのかは分かっている。
「……ことりだね?」
開いたドアの向こうから、この部屋にその人が入ってきた。
「ふふ、せーかいですっ♪」
声こそいつも通りのことりだったものの、近付いてきたことりのその姿が見えた時、戦慄する。
両手には、鋭利な刃物。
そして何より、不気味な笑みを浮かべていたのだ。
「えへへっ」
「こ、ことり……」
声だけ聞くと、いつものことりの柔らかな雰囲気を感じるのに、その姿を見た上でもう一度聞くと、なんとも言えないほどの恐怖を感じる。
不気味な笑みを浮かべながら、ことりはどんどん俺に近づいてくる。
「ことり……」
「ことりが両手に持ってるもの、みえますか〜?」
「……」
ことりがついに、ベッドの横まで来た。
見えますか、などと聞かれなくてもすでに見えていることくらい気づいているにも関わらず、ことりは両手に持っているものを俺に見せつける。
「これはぁ、"包丁"なのっ♪ えへへ〜、一生懸命研いでみたんだぁ♪」
ことりはそう言いながら、両手にある包丁を気持ちよさそうな表情で見つめる。
俺の身体は、この後起こるであろう出来事を想像してしまった頭に連動するように、震え出す。
「あっ、怖いの? ねえねえ? ことりにこれからされること分かっちゃった?? あははっ♪」
柔らかな声から一転、狂ったような声に変わる。
高らかに、狂ったように笑う彼女は化物そのものだ。
「ふふふ……」
ようやく笑いが収まってきたかと思えば、その両手を俺の上に持ってくる。
俺の眼前には、鋭利な刃物。
「ばいばい、だよ」
「ま、まってことり」
何がきっかけでこうなってしまったのだろう
「この包丁で、そのたくましい喉切り刻んであげる...!」
「やっやめてくれ!」
全く分からないけれど、俺の人生はここまでみたいだ。
「さようなら」
俺はそっと、目を閉じた。
俺に、触れた
「んん……」
俺の
「えへへ……本当に刺すと思っちゃった?」
その声が聞こえ、俺が目を開けると、そこにはことりの赤く染まった顔があった。
「初めて……だよね?」
「え……あ、うん、初めてだった」
柔らかな唇への感触。
それは、ことりからのキスだった。
「こ、ことり……俺ををその包丁で……」
「え? 包丁?」
俺の質問にとぼけることり。
「あ、これ実はね?」
そう言うとことりはその包丁を、ことりの口に運んだ。
「はむっ……もぐもぐ」
「……え?」
「うんっ、美味しく出来てる♪」
ことりが包丁を噛み砕いて、美味しいと言って食べている。
「ことり手作りの、チョコレートでしたっ」
「ちょ、チョコレート!?」
「甘くて美味しいよっ、はい、あーん♡」
「あ、あー……ん!? 美味い……!」
「えへへ〜♪」
ことりに食べさせてもらって確認する。
本当にチョコレートだったのが意外な程にクオリティが高くて、俺は本当に刺されるんじゃないのかと思ってしまった。
気づけば、さっきまでの不気味な雰囲気もなくなり、いつものふんわりしたことりに戻っていた。よかった。
「じゃ、ことりはちょっと後かたづけしてくるねっ♪」
「えっ? ちょっと待って」
チョコレートを食べ終わったあと、ことりがそう言って部屋を出ようとする。
俺はまだ拘束されたままだということを気づいてくれてないのだろうか、俺の方を確認してくれてない。
「ことり、そろそろこの拘束具は外してくれると嬉しいなぁ」
そう言う俺に、ことりは振り向き、こう言った。
「え?外さないよ。だってあなたは――――」
「ことりのモノだもん」
そう言ったことりは、さっきまでの不気味な笑みを再び浮かべていた。
これは、俺
私は穂乃果ちゃん推しなので、穂乃果ちゃんが一番好きなのは間違いないんですが、その次に好きなのがことりちゃんです。中の人含めて好きです。
書きたかったヤンデレことりちゃん、楽しみながら更新していきますね!
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