喰い荒らされた世界で・・・   作:水無月 蒼次

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作者:「お久しぶりです」
明史:「更新速度上げたんじゃないのかよ」
作者:「なんだかんだ言っても不定期更新だし」


外部装甲壁破損 帰還後

リンクとアランがアナグラに戻ると、エントランスでツバキさんが待っていた。

 

「戻ったか、ツバメ上等兵はどこだ?」

 

「ツバメはまだ外です、そのうち戻ってきますよ。なんたって蒼次と明史が一緒ですから」

 

「そうか、リンク・ロード特殊機動兵曹長アラン・リード上等兵。飛島 ツバメ上等兵と共に支部長室に出頭しろ」

 

「了解です」

 

「以上だ持ち場に戻れ」

 

「アラン、何かやったのか?」

 

「俺は…なにも?心当たりは無いな。ツバメも呼ばれてるってことは悪い知らせでは無いと思いたい」

 

「昇格かもな」

 

「昇格?ちょっと早くないですか?」

 

「俺らは普通の部隊じゃないからな。何てったって支部長のお抱え部隊だからな」

 

「そうでしたね」

 

「ただいま戻りました」

 

「あっツバメ、支部長室に出頭しろってさ」

 

「えっ?私ですか?」

 

「俺もだけどな」

 

「じゃあ行くか」

 

三人はエレベーターに乗り込んだ。

 

 

その頃明史は…

 

「いや、君が無事で良かった。装甲車はまた作ればいいけど君はまた作る訳にはいかないからね」

 

「そう言って頂けると気が楽です」

 

「装甲車はまた君用に改造しとくから心配しないで」

 

「それで、その現象のことだけど」

 

「だけど?」

 

「端的に言おう、その現象について今までに似た現象の目撃報告、ウワサの類いも存在していない。つまり全く未知の現象だ」

 

「つまり、全くわからないと言うことですか?」

 

「残念ながらね。それによりどんな影響があるかも現状では特定し難い、調べるには念入りな検査が必要だ。と言うことで今から私の研究室まで来てくれるかな?」

 

「わかりました」

 

 

そして三人は、

 

「第零部隊隊長リンク・ロード特殊機動兵曹長以下二名入ります」

 

「今回の戦闘での奮闘ありがとう。君たちが居てくれたお陰で極東支部の損害は最小限に抑えられた。そして、君たちを呼んだのはアラン・リード上等兵と飛島 ツバメ上等兵の昇格についてだ」

 

「昇格ですか」

 

「そうだ昇格だ。上等兵から准将に昇格だ。昇格おめでとう。だが呼んだのはそれだけが理由ではない。君たちは既に聞いたかね?今極東に迫りつつあるアラガミの大群について」

 

「いえ、聞いておりません」

 

「そうか、直に全員に展開する予定だが君たちには先に展開しておこう。現在極東支部の西200kmにアラガミの大群が形成されつつある。その数は数千と試算されている」

 

「数千ですか」

 

「支部内通常神機使いと他支部からの応援を募ったとしてもそれ相応の被害を受けると思われているが、今日の事態を引き起こした装置、アラガミ誘引装置とアポロ、アルテミス、蒼次と言うイレギュラー的な存在があることである程度被害を抑え込むことが可能かつ大量のコアを入手出来る可能性が出来た。今作戦で私は第零部隊の存在を大々的に使用しよう考えている」

 

「つまり秘匿が解かれると?」

 

「そう言うことだ。詳細は山澤 明史特務少尉の居る時に正式に通達する。以上だ下がってくれたまえ」

 

三人は退室する

 

 

「じゃあ、神機を持ってくれたまえ。ダミーアラガミを投入するからそれを撃破してくれ」

 

「了解」

 

明史は神機を持って訓練場に居た。

 

扉が開いて、メタリックなオーガテイルが入ってくる。

 

「よいしょっと」

 

明史は神機を降り下ろしダミーオーガテイルを粉砕する。

 

「柔らかい」

 

「じゃあ次々投入するよ」

 

オーガテイルがワラワラ出てくる

 

それを次々切り捨てる。

 

それを続けること30分

 

「終了だよ。上がってくれたまえ。」

 

そしてそのまま博士の研究室に連行されて色んな謎の機械で調べられる。

 

「うむ、侵喰の痣もない。至って健康だ。少々目に疲れが見えるけど」

 

「なんの問題もなしですか?」

 

「ああ、君は健康だ。神機を事前検査なしで振ったとは思えないぐらいね」

 

「つまり?」

 

「この神機は君を捕喰しないのだろう。それが私の出した結論だ。きっと君と彼が特異な存在故に起こった現象だろう。だけど多用はしないように。オラクル細胞は多種多様な進化を遂げ状況を覆す力を持つ。くれぐれも用心するようにね」

 

「はい、わかりました」

 

明史は研究室を出た。

 

「さてと、面白いことになってきたね。」

 

 

「あっ明史隊長」

 

「三人一緒は珍しいな」

 

リンクとアランとツバメがエレベーターから出てきたとこだった。

 

「支部長室に出頭した帰りです」

 

「俺は例の現象についてサカキ博士の検査を受けてきたところ」

 

「例の現象と言うと?」

 

「蒼次についてのことで変化があってな」

 

「興味深いな、どうなったんだ?」

 

「蒼次の腕輪と神機が俺の右手に移った」

 

「対した進歩は見込めそうにないな」

 

「謎が深まっただけだな」

 

「いつになったら帰れるのやら」

 

「クラウンのやつが出てきたらじゃないか?」

 

「クラウンか~、壁の外で生きるのは色んな意味で難しいから、何処かその辺の支部に居ると思われるな。なんにせよ生き延びないとな」

 

「捜すにはもっと権限が欲しいな」

 

「だな、と言うことで次の討伐対象は派手に行くぞ」

 

「次?今日はもう嫌だぞ」

 

「お前なら知ってるんじゃないかと思ったんだが知らなかったか。アラガミの大群の件」

 

「大群?方角と規模は?」

 

「方角は西、規模は数千って話だ」

 

「数千か、なら派手にやって目立ちまくるかな。じゃあアラン、訓練付き合ってくれ」

 

「えっ何で俺!?」

 

「まあまあ、トウモロコシやるからさ」

 

「まあそれなら…何てなってたまるか!」

 

「じゃあツバメでいいや。訓練付き合って」

 

「いいですよ。」

 

「でアランも来る?」

 

「俺はいいや、部屋でバガラリー見るから」

 

「リンクは…来る?」

 

「俺は寝る」

 

「あっそう、じゃあツバメよろしく」

 

「はい、でも銃のことしか教えられませんからね」

 

「連携の面での指導お願いします。」


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