喰い荒らされた世界で・・・   作:水無月 蒼次

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熱血漢と模擬戦闘

だが今回は疑似戦闘だ、しかも勝負だ。

別に俺の戦場訓練じゃない。

だから俺は戦場に立つ必要がない。

 

今度は俺は観戦室に行く

 

『おいお前!降りて正々堂々勝負しろ!』

 

「言ったはずです能力を使うと」

 

俺はゲーム機を構える

 

訓練場に蒼次が出現する。どういう仕組みなのか場の空気で神機を持っていたり持っていなかったり変わるが、今は持っている。

 

「じゃあ始めます」

 

殺風景な訓練場の風景が一変して嘆きの平原そっくりになる

 

地面からオーガテイルが大量に湧き出る。

 

俺はサクサクOPを貯める

 

タツミは順調に狩っている

 

OPをマックスまで貯めた俺は銃形態で次々とオーガテイルを撃ち抜く。

 

あっという間に俺とタツミの撃破数の差は縮まった。

 

俺は手を緩めずOPを貯めつつバンバン撃ち殺す。

 

安全重視で狩るタツミは囲まれないようにしながら確実に仕留めていく

 

俺は目につく敵を片っ端から撃ち殺す

 

蒼次が後ろを取られたが攻撃される前に沈める

外すことは殆どない

 

そして疑似戦闘終了

 

結果は37対48

 

蒼次の圧勝

 

「俺は認めない!お前みたいなヤツがヒバリちゃんの後輩だなんて……」

 

「ちょっとタツミさんっ!?」

 

ちょっと頭に来た俺は誤射姫の真似をすることにする。

 

俺が作ったバレット

C(カノンちゃん)O(お仕置き) B(爆発)を往生際の悪い熱血漢の足下に射つ

 

COBはタツミの足下で小さな爆発を起こして衝撃でタツミを転ばせた

 

「何するんだ、危ないだろ!」

 

「五月蝿いですね、あんまり五月蝿いとさっきのオーガテイルみたいにしますよ?」

 

俺はまたタツミの足下を爆破する

 

「そんなことするヤツはこうだ!」

 

タツミが蒼次を殴り飛ばす

 

「すまん、蒼次」

 

「どうだ参ったか?」

 

蒼次は何もなかったかのように立ち上がる。

がHPは少し減っている。

だいたいオーガテイルのジャンプ攻撃を食らったぐらい減った

 

「このっ降りてこい!」

 

「はー、降りればいいんですね?」

 

俺は降りる

 

「このクズ野郎!」 

 

タツミのパンチが俺の顔面にめり込み俺を吹っ飛ばす

 

「あたたた……」

 

俺は蒼次にもう一発射たせようと画面を覗くと無表情で歩くヒバリさんが映っていた。

 

「タツミさん、私貴方のこと誤解してたみたいです」

 

ヒバリがタツミの頬を打つ

 

それは甲高い音を訓練場に響かせた

 

タツミは硬直(フリーズ)している。

 

ヒバリは俺に手を貸す

 

「山澤さん大丈夫ですか?」

 

「まあ一応は」

 

「とりあえず医務室ですね。医務室まで送ります。」

 

ヒバリは俺に肩を貸して訓練場を出る

 

俺達が訓練場を出たあとも暫くタツミは硬直していた。


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