喰い荒らされた世界で・・・   作:水無月 蒼次

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輝け!スタングレネード

何をするにもまずは、説明書を見るべきだ。

 

暴発とかしたら、蒼次は無事かもしれないけど、俺はただでは済まない。

 

俺は説明書を探す。

 

が説明書はなかった。

 

そりゃそうだ箱に入っている訳でもない手榴弾モドキに説明書が付いている訳がない。

 

となれば、それっぽく試すしかないな。

 

映画とかで時々見る手榴弾のピンみたいなのを抜く

 

チンッ

 

簡単に抜けた。

 

そして投げる。

 

ダンッ

 

俺から距離1.5mほどで爆発して、スタングレネードという名前の手榴弾は衝撃と閃光と轟音で俺をふっ飛ばした。

 

「こうなるのが嫌だって言ったのに」

 

蒼次は無傷だ。

 

「君は無傷ね、うん知ってる」

 

俺は更にスタングレネードを手に取る

 

ピンを歯で噛み、引き抜きそのまま投げる。

 

手榴弾を歯でピンを抜いて投げる。

一度はやってみたいと思うよね?

 

落下した場所でスタングレネードが爆発して閃光と轟音を解き放つ

 

「この閃光が戦場で起こるのは傍迷惑もいいとこだな」

 

俺は次に、箱に入ったにホールドトラップを手に取る。

 

「こいつを素早く設置できれば、多分俺でもアラガミから逃げられる」

 

俺は地雷みたいな外見の筒状の物体を箱から取り出し床に置く。

 

嬉しいことにこれには説明書が付いていた。

 

設置方法

1.地面に置きます。

2.上部を180°回転させます。

3.飛び出た本体上部を押す

4. 0.5秒後に起動します。

 

注意

・間違った用途でしようしないでください。

・高温多湿の場所での保管は避けてください。

・精密機器です。強い衝撃を与えると破損したり、機能不全を起こし爆発する場合があります。

・製品の間違った使用により何らかの損害を被った場合、当社は一切の責任を負いかねます。

以上、フェンリル社対アラガミ兵装開発部

 

異常にデリケートな製品らしい。

 

保管場所まで気を使わなくてはいけないらしい。

 

一応、兵器の端くれが、それも戦場で持ち歩かれる物がこんなにデリケートでいいのか?

 

トラップとは思えない説明書をもとの位置に戻し床に置いたトラップを手に取る。

 

「これを置いて……」

 

床にトラップを置く

 

「上部を回す?」

 

俺は筒の上部を回す

 

カチカチカチカチカチ……

 

なんか怖い

 

カチッ、ジャコッ、

 

上部が回らなくなり、飛び出してきた。

 

ああ、この出てきたやつを押してもとの位置に戻せばOKだな

 

俺は飛び出してきた上部を押し込む。

 

ガチャッ

 

地雷から黄色い光が出始める

 

俺はその場から離れる

 

「なんか、検体が無いと成功したのかわかんないな」

 

俺は光に触れる

 

バチッ

 

「アババババババ」

 

トラップが作動したようだ

これ、どのぐらいの効果時間あるのかな?

大型アラガミで30秒

ーーーー人間だと?

 

※ゲームの場合は人間には作動しません。

 

グボグボの体長が4m高さ3m横幅3mとして

俺が身長1.7m肩幅0.7m横幅が0.4mとして

グボグボは俺の・・・75.6倍の体積を持つ

 

グボグボに対するトラップの効果時間が約30秒、俺に対するトラップの効果時間は何秒か?

 

30×75.63=2269秒

37分はこのままか……

にしても痺れる。

対人用としては効果が高すぎる気もする。

 

急に痺れが取れて、体が動くようになった。

 

「あれっもう37分たった?」

 

俺はゲーム機の時計を見る

30秒しか経ってない。

 

「そうか!内部燃料の限界を考慮してなかった」

 

効果時間=威力の計算をしていたが、実は効果時間=内部燃料の量だったのだ。

 

でも、二度とトラップの発動中に触れるなんてバカなことはしない

 


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