後から言い訳してすいません。
「君たちはアラガミと戦ってる時、前に同種と戦った時より硬くなったとか感じたことがあるかい?」
いきなり話し出したサカキ博士
ちょっと現状把握も兼ねて状況を見直して見ようと思う
現在2069 7/24午前10:18
現在地 サカキ博士の研究室
部屋にいるのは
現在サカキ博士の講習の真っ最中だ。
「何度かありましたね。」
「それがなんでか知っているかい?」
「アラガミが学習して進化するからだろ」
「その通り、正確には…」
サカキ博士が詳細説明をしようとしたところにリンクが口を挟む
「アラガミが多種多様な偏食因子を捕食することによって俺たちの使う神機が効きずらくなるからですね」
リンクはさらっと答えた
「よく知っているね、彼の言った通り。アラガミが多くの偏食因子を取り込んだ結果、神機が効きづらくなり硬くなったように感じるというものだね。これが進んでいくといつか神機がほとんど効かなくなってしまう。それを防ぐためにはこちらも多種多様な偏食因子を入手するしかない、その為にも我々はアラガミがこの世から消滅する時まで永続的にアラガミを倒し続けないといけない事になるわけで」
俺も口を挟む
「だがアラガミがこの世から消滅する時が来るときは終末捕食が起こるまではあり得ない。終末捕食が起こった場合、人類は絶滅してしまう。幾つかの場合を除いて。故に俺たちは永遠にアラガミと戦い続けるしかない」
「だいたいは彼の言う通りだ。彼の言う幾つかの方法と言うのは、あるだろうと言われている逃げ道のことだが、それがあるということは現時点では全く確証がない。現状、打つ手がないとしか言いようがないんだ。」
「じゃあ俺たちはその逃げ道が見つかるまで終わりのないモグラ叩きを続けるしかないってことか」
アランが口を挟む
「それを探すのが我々フェンリルの目的であり義務なのだよ。今日はここまでにしようか。終末捕喰についてはノルンのデータベースを参照しておくように」
アランとツバメとリンクが部屋を出て行く
「サカキ博士、逃げ道が見つかっていないっていうのはウソですよね?」
「ウソではないよ。私の仮説はただの仮説に過ぎず、机上の空論でしかない。例え確立されてもそれは打開策ではなく延命処置だ」
「確かに現在、人に限りなく近い又は人とコミュニケーションを取ることが出来るアラガミは発見されていないし、あなたの仮説は彼らの求めていた打開策ではありません」
「君は未来を知っているんだったね」
「未来の情報は教えませんよ」
「私は肩書きの通り科学者なんだ。非科学的で科学的な確証を得ることができない情報を信じるような真似はしないよ」
「では、現在の段階でその糸口を掴んでいる人物がいる、とだけ言っておきます。では博士失礼します。」
俺は部屋を出る
「ヨハン、君は大きな失敗を犯した。彼を僕に接触させたのは大きすぎる失敗だよ」
サカキ博士は普段通りの顔で呟くのだった。
俺は第二訓練場に移動する。
オペレーターが訓練場で何をするのか?と疑問に思うが今から行うのは基本兵装を用いた訓練だ。
オペレーターも基本兵装ぐらい使いこなせないとマズイと思ったから練習してみることにしたのだ。
このことに関してはツバキさんもこころよく許可してくれた。
俺は手始めにスタングレネードの使い方を確認する