やはり俺の青春ラブコメにこんなにヒロインがいるのは間違っている。   作:とまとと

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川崎さんだと思った?残念話が思いつかないぜ!


鶴の想い人 1

 

私はあのクリスマス会から気になっている人がいる。

いや、厳密に言えばあの林間学校の時からだ。

 

 

あの人は一人ぼっちでいた私を壊れ物に触れるように扱う先生達とは全く違った。

先生達は無理にでも私を皆の輪の中に入れようとした、でもそれは全くの逆効果である。

いきなり入ってくる私を皆は警戒しより離れていく、

そんなのは小学生でも分かることだ、でも学校の世間体などを気にする先生達はお構いなどしてくれない。

 

でも、あの人は違った。あの人は無理矢理仲良しこよしをさせるのではなく、人間関係のリセットを選択した。

そのせいで?お陰で?なのかわからないけど、林間学校でのメンバーはもう元通りのグループで過ごす事は無くなった。

でもその時私が助けた女の子と2人で学校生活を過ごしている。

その子もグループの中で、嫌われることを怖がって、いじめられないように日々過ごしていたという。

つまり少なくとも、私もその子もあの人に助けられたと言うことだ。そう、八幡に・・・

 

 

それからの私は学校に向かう時、授業を聞いている時、放課後の図書室で本を読んでいる時、そんなふとした時に私は八幡の事を考えるようになっていた。

 

 

クリスマス会で八幡と再開した時私は落ち着いて冷静な感じで対応していたが内心とても嬉しかった。

また会えると思ってなかったから。

八幡はまた変な屁理屈を言って私に元気をくれた、でもこのクリスマス会で私は八幡が秘かに人気があるという事を実感してしまった。

 

前の林間学校の時は私に似た雰囲気の綺麗な先輩とお団子頭の可愛らしい先輩の2人がもしかしたら?って感じだったんだけど、クリスマス会の時にはもう確信に変わっていった。それだけじゃなく亜麻色の髪の色をした可愛らしい人までもが増えていた。その人、一色先輩が八幡にちょっかいをかける度に私の胸はズキズキ痛んだ。

 

 

これが私の初恋だ。多分ずっと前から好きだったのだろう。ただ、今までこんな経験は無かったので気づくまでとても長い間がかかってしまった。

元々高校生と小学生と無理がある2人なんだ。これから私が自分から行かなきゃ!

そう決心した。

 

 

 

「ふぁ~、今日も学校かぁ。」

 

 

しかし決心したはいいがどう行動すれば良いかが全くわからない。

如何せん、高校生と小学生なのだ、難易度が高すぎる。

共通点が全く無いので会うことすらままならない。

唯一わかる事は八幡が総武高校ということだけだ。

 

 

そうして何日、何週間たって私は少しずつ焦り始めた。このままなにも行動しないと八幡があの3人に取られてしまう。それどころかさらに人数が増えているかもしれない。そうして私は総武高校に単身乗り込むことを決意し、今、総武高校の門の前に立つのだった。

 

 




今回は決意するところまでで・・・

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