やはり俺の青春ラブコメにこんなにヒロインがいるのは間違っている。 作:とまとと
嬉しかったです!
今日は待ちに待った比企谷君との初デート!
今日着ていく服も部屋中の服を並べて、合わせて、姿見の前で確認して選んだし、お気に入りの本もバックに入れたし、髪の毛も整えたし、なによりも普段ほとんどしないメイクを少しいつもよりしっかりした。
まぁ、服を選ぶのに2時間かかったり、メイクも1時間かけてしまったことでお母さんにニヤニヤされちゃったり、家を出るときに今度紹介してね!と、満面の笑みで言われちゃったりしたんだけど・・・
でも、私はお母さんに比企谷君のことしっかり紹介したいなって思ってるんだ!
あんなに人のことを考えれる人は他にはいないから。
待ち合わせの時間よりも1時間も前に公園についてしまった私は比企谷君が来るまで何してようかな~と思い考えついたのが、前に比企谷君が本を読んでた場所で私も本を読んで待っていようというものだった。
しかし、既にその場所には、
「ひっ、比企谷君!?なんでもういるの!?」
「っ、めぐり先輩!?
いや、待ってる時間することがなかったので早めに来て本でも読んで待ってようかなって思いまして。
めぐり先輩もどうして?」
「私も早く準備終わっちゃって先にここで本を読んでようって思って来たんだ~
ふふっ、私達同じだね。なんか嬉しいな♪」
比企谷君も楽しみにしてくれてたのかな??
そうだったら嬉しいなぁ♪
でも、小町ちゃんに言われて仕方なくとかだったら悲しいな。
「っ、そ、そうですね。」
っべー、めぐり先輩マジやっべー俺が戸部化しちゃうくらいにやっべーわ。
ほんわかめぐりッシュされてくのがわかる。
あぁ、これは小町に次ぐ俺の癒し効果だ。
てか、嬉しいなとかヤバすぎるでしょ、こないだのことがあって意識してしまってるのにこれはヤバイ。
なので自分にこう言い聞かせる、めぐり先輩は特に深く考えてこれを言っている訳では無い、俺が考えすぎているだけだ、勘違いするな。
こう考えることで自分の中で上がってくるなにかが、スーっと落ちてくのがわかる。
「それじゃあ、少し早いけどお散歩しよう!!」
あれ?一瞬比企谷君が照れたと思ったのにすぐにいつも道理になっちゃった、私の勘違いなのかな?
でも、今日は少し覚悟をしてきたんだもん、こんなところで変に諦めるようなことはしたくない。
「そうですね、行きましょう」
「比企谷君はさ、大学とかどうするのかな??」
「そうですね・・・国立文系のところに行きたいかなとは考えてるんですけど・・・」
「っ!それじゃあ!それじゃあ!わたしの行ってる〇〇大学とかどうかな??
レベルもそんな低くないし、楽しいよ!
私も一緒に行けたら嬉しいし!」
「そうですね、同じ所行けたら嬉しいですね。」
って、俺はなんてことをいったんだ!?
こんなことを言ったらドン引きされるじゃねーか・・・
「だよねだよね!!どうかな??」
やったやった!!比企谷君が私と同じ大学で嬉しいって言ってくれた!!
これって脈ありってことかな??
そうだと嬉しいな!
「平塚先生からのオススメ国立文系の中にもありましたし、ちょっと相談してみたいと思います。
なによりも、家を出なくていいし、そんなに遠くないっていうところがいいですよね。」
「まぁ、そうだけど・・・」
なに!?比企谷君ったら同じ大学がいいとかじゃなくて、家から近いからいいですねって言ったの!?これじゃ嬉しがった私がバカみたいじゃん!少し意地悪をしてやろう。
「どうしたんですか?」
少し落ち込んだようなめぐり先輩を見てこう問いかけると
「私と同じ大学だからいいですねって言ったわけじゃ無いんだ。家から近ければいいんだ。ふーん、しーらないっ!」
少しムッとなっちゃってこう言ったけど子供っぽかったかな??でもホントのことだもーん!
「ふふっ、めぐり先輩も子供っぽいとこありますよね。
でも、めぐり先輩、人を勘違いさせるようなことそんなに言わない方がいいですよ??」
そう、これが一番心配なところだ、こんなことを誰にでも言って、勘違いされて、めぐり先輩が怖い思いをする、これは俺が絶対にさせたくないことだった。
するとめぐり先輩はキョトンとした顔で
「こんなの好きな人以外にするわけないじゃん!」
と、顔が真っ赤にしながらプンプンと怒ってきた。
それを聞いて良かった、好きな人だけなら大丈夫だろうと。あれ?好きな人にしか言わない?なんで俺に言ったんだ?深く考えるな、勘違いするな、これもめぐり先輩の天然からくるものだ。そう言い聞かせようとする。
「こんなの好きな人以外にするわけないじゃん!」
えっ、勢いに任せて私はなんでことを言ってしまったのだろう、これはもう手遅れだ、私は流れで比企谷君に告白してしまったのだ。どうしようどうしようと頭の中で必死に考える。そこでふと頭によぎったのは、比企谷君がこれを本心じゃないととらえてしまうことだ。それだけは何をしても阻止したい、そこで私は覚悟を決めたのだった。
「比企谷君、今君は勘違いするなとか自分に言い聞かせてると思うんだけど、勘違いじゃないよ。
私は比企谷君が好き。だからあの時の私を、比企谷君を理解することができなかった、上部しか見てこなかった私を許さない。でもね、こんな私を許すことができるとしたらね、比企谷君だけなんだ。私はね、比企谷君が思ってるほどいい子でもないし、自分のことばっかり考えてるんだ。でも、それを表に出さないようにしてきただけなんだ。でもこのわがままだけは表に出させてもらうよ。比企谷君、大好きです!私と付き合ってくだひゃい!」
うっわ~!なんで一番大事なとこで噛んじゃったんだよ!!その前まで言えてたのに!!比企谷君も固まってるし!!どうしよう!?帰られちゃうよかな!?そう心配していると。
「めぐり先輩、俺は今まで人を信用することが出来ませんでした。信用し、裏切られることだけを考えて、そんなことを考える自分が嫌で、だから最初からそう割り切ってしまえばいいって、でもめぐり先輩がその殻を壊してくれたのは本当です。一緒に変わってこうって言ってくれて、俺は本当に救われました。でも、俺が今めぐり先輩に抱いてる気持ちが本物なのかがわからないんです。ただ勝手な自分の理想をめぐり先輩に押し付けてるだけかもしれません。ただめぐり先輩に依存してるだけかもしれません。こんなのは本物と呼べないと思うんです。だから・・・俺は・・・・・」
「比企谷君、それでもいいんだよ。本物なんて誰にもわかんない。でもね、本物って気づいたらなってるものだと思うの。だからこれから私が比企谷君の本物になるために頑張るから、それをね、一番近くで見てて欲しいの。他の誰でもない比企谷君に、そしたら私、頑張れるから。絶対に後悔はさせない、比企谷君がなにか考える時には私のことが出てくるように頑張るから。だからこんな私ですけど良かったら付き合って欲しいと思うんだ。・・・・・・だめ、かな・・・?」
これが紛れもない私の本心だ。嘘偽りのないホントの気持ち、これが届かなかったら一生届かないだろうというくらいの本気の本気、これでダメだったらはるさんに慰めて貰おう、私の一生一代のこの勇気とその結果を
「めぐり先輩、今ので少しは自分の気持ちを信じることがてきました。俺はめぐり先輩を守りたいです。めぐり先輩にはいつも笑顔でいて欲しいです。そしてその近くに自分がいることができたらとても嬉しいと思います。だから、その、えっと・・・よ、よろしくお願いしましゅ・・・」
くっそ、なんで最後に噛むんだよ、くっそ恥ずかしいわ・・・めぐり先輩もはやくなんか言ってくれ・・・
「めぐり」
「えっ?」
「めぐりって言って?」
「め、めぐり・・・」
うっわ、めっちゃ恥ずかしい・・・
「比企谷君!ううん、八幡君!不束者でございますがこれから末永くよろしくお願いします!」
産まれてから一番の笑みを八幡君に向ける。
すると八幡君は恥ずかしそうに頭を掻きながら。
俺の方こそよろしくお願いしますと一言。
ふふっと自然に笑がこぼれる。
あぁ、これが幸せってことなんだなぁ。
一応めぐり編のラストかな?
ちょっと急ぎ足にしてしまいめぐりんファンには申しわけないです。ただ、このペースだと普通に長編になってしまいそうだったので・・・