今話は約5000字もあります。人が多くなると会話が増えてその分量が増えてしまいます。
今回も「」内の文は日本語で『』内の文はフランス語でしゃべっていると考えてください。
それと、今更ですが「」で囲われてない部分と、〜〜のように◯◯は思った、以外のところの文は作者の語り(第三者視点)であって、新人君が考えていることではないのでご注意ください。感想欄を見て勘違いをさせてしまっていることに気がつきました。もし他にも勘違いをしてしまった方がいらしたら申し訳ないです。作者の技量不足でしたorz
ですので、誰かの思考を「」()表記なしで文に表すときは、〜〜のように新人は思っていた。 のように書いていきますので以後よろしくお願いいたします。
夜遅くに書いたため少し文が変になってしまってるかもしれません。おかしいところや誤字があったら報告お願いします。
彼らは喫茶店で微笑ましいといった感じの視線を受けながら食事をすませると、パリの街へと繰り出した。喫茶店の会計の際にお金に関してシャルロットが申し訳なさそうな顔をしていたが、『こういったときは男の人は自分で払いたくなるものなんですよ。所謂かっこいいところを見せたい、ってやつですね』と言って
さて、二人のシャルロットの親探しの道中をダイジェストでお送りしよう。
まず最初は新人が自分の泊まっているホテルに気づかずスルーしてしまった。そのあとは子どもに当たり屋行為をするクズを周りが逆にかわいそうと思うくらい正論によって新人が論破したあと、新人によって説教を食らっていたり(その際石畳の上に正座をさせられたフランス人はしばらくまともに歩けず、周囲から嘲笑の視線を受けたとか)、その際に怪我をしてしまったシャルロットに、例の連行おじさんに押し付けられていた消毒液、ティッシュ、絆創膏を使って処置をするも痛みでうまく立てず、三十分くらい新人におんぶしてもらいながら移動したり(あまりに意識しすぎたせいでシャルロットはあまり役に立たなかった)、途中で日本の駄菓子屋があるのを新人が見つけてしまい、アメ(リンゴ、ブドウ、桃、パイン味)やシガレット(ココア、コーラ、ソーダ、オレンジ味)などをそれぞれ四個とニ箱をずつ買い(まあ、新人の自腹だが今回に関しては自分が欲しいと思ったからであって気にする必要はないといった感じであらかじめ説明しておいた)それを二人で分け合ったり、などほかにも色々あったりしたが今回は割愛しよう。
二人が探し始めて約二時間が経過した頃である。すると後ろから当然『シャルロット!』という声がした。振り返ってみるとそこには金髪の若夫婦がいまにも泣き出しそうな顔をして立っていた。多分あれがシャルロットの両親なのだろうと新人が思っていると、それを肯定するように隣にいたシャルロットが『お父さん!お母さん!』と言って若夫婦に向かって走り出していた。
『お父さん!お母さん!』
『どこにいたんだシャルロット!すごく心配してたんだぞ!もしシャルロットが誘拐でもされていたらどうしようかと思って町中走り回ったんだからな!!』
『本当に心配してたんだから!いつの間にか居なくなって二人で探して。でも本当に良かったわ』
『おどゔざん、おがあざん、ごめんなざい〜』
シャルロットの両親は泣きながらシャルロットを抱きしめ無事ていたことを喜び合っていた。シャルロットの方も最初はお父さん、お母さんと呼べていたが次第に涙声になりまともに呼べなくなっていたが二人は泣きながらも嬉しそうな顔をして何度もシャルロットの名前を呼んでいた。一方蚊帳の外であった我らが新人は、シャルロットの両親が見つかったことを心の中で喜んでいた。相変わらず表情筋は全く動かず、周りから見たら泣いてる親子を冷ややかな目で見ているようにしか見えないが。
時間も経ち次第に落ち着いてきたシャルロットの両親は、シャルロットが先ほどまで隣にいた新人のことを指差しシャルロットに尋ねた。
『シャルロット、彼は一体誰なんだい?さっきまでシャルロットと一緒歩いていたようだが』
『シャルロットことだから悪い人ではないと思うんだけど、一体誰なのかしら?教えてくれないシャルロット』
『うん、あの人はね・・・』
シャルロットが彼のことを紹介しようと涙をぬぐいながら振り返ると、すぐそこにはなんとなく自己紹介をした方が良さそうだと思っいた新人が立っていた。
『初めまして、シャルロットのお父様、お母様、私の名前は
『お、おお。これは丁寧にどうも。私の名前はアラン・デュノアという』
『私の名前はアリア・デュノアといいます』
『えっとね、お父さん、お母さん。天下さんはね、迷子だったわたしを助けてくれたんだ』
シャルロットが彼を紹介する前に左手を胸に当てきっちり45°の角度でお辞儀をしながら自己紹介をする新人。それに対してアラン(シャルロットの父親)は明らかにフランス人でもない子どもがとても流暢にフランス語を使うことやこんな小さな子どもが紳士的な態度をとったことに驚きながらも自分の名前を彼へと返す。それに続いてアリア(シャルロットの母親)も同じように彼に名前を告げた。
先ほどはシャルロットを抱きしめながら涙を隠すようにうずくまっていたために見えなかったが、シャルロットの両親は二人共優しそうな雰囲気と顔をしており特に母親はシャルロットと目の色や髪質などが似ていた。ああ、親子なんだなぁと新人が思っていると、シャルロットが自分が彼女のことを助けたと両親に伝えているところだった。
『彼が助けてくれたのかい?なら、本当に感謝する』
『私からもお礼を言わせてもらうわ。ありがとうね。
小さい子にしてはさっきから言葉遣いから細かい動作まできっちりしてる。本当に子供なのかしら?』
『うん、そうだよ。それにアマシタさんはまだ五歳なんだって』
『『五歳!?』』
礼の言葉を彼に伝える二人。アリアに関しては彼のこと異常さに対して考え始めるが、町中を走り回って疲れていたのか無意識に考えていたことをつぶやいてしまい、それをシャルロットが聞いてしまった。平然と返すシャルロットだが、五歳ということに驚く二人。確かに彼は身長はそこらの五歳児と比べたら確実に彼の方が大きく、この歳でこの大きさということや、先ほどまでのことを五歳児がやっていたということに二人は驚愕を隠せないでいた。
先に現実に戻ってきたアリアがシャルロットにもう一度尋ねる。
『本当なのそれは?』
『本当ですよ。自分は20XX年の4月23日に生まれましたので』
アリアの質問に答えたのは新人であった。
そして、遅くながらも現実に戻ってきたアランが彼の異常さに対して考え始めるもシャルロットの言葉によって遮られる。
『ねえ、お父さん。アマシタさんにお礼がしたいんだけど・・・』
『ん、確かにそうだな。アマシタくん何か欲しいものがあれば言ってみたまえ。私はデュノア社の息子なのでね、大抵のものなら用意できるぞ』
無表情ではあるがアランの言葉に少しだけ考える新人。だが、すぐに欲しいものが決まったのかアランの顔を一瞬だけ見ると、無表情のままシャルロットのほうへ歩いて行き、彼女の正面で止まった。そして、彼女のことを見つめ続ける。彼女が恥ずかしくなって朱くなった顔を背けた瞬間、
『まさか、シャルロットが欲しいと言うのか!?ダメだ!シャルロットは絶対に渡さないぞ!!』
『唐突に叫ばないでください。周りの人の迷惑です』
『しっ、しかしだなぁ!』
『あなたのそのシャルロットが絡むと途端にダメになってしまう性格がなければ良い父親なんですけどねぇ。ハァ』
アランが親バカっぷりを見せた途端に、冷めた視線と言葉をアランに送るアリア。弁明しようとするアランだが、アリアは取り合わずまるでいつも言っているかのようにスラスラとアランの親バカな性格にダメ出しをすると、額のあたりに手を当てながら下を向いてため息をつく。
そして、まだ朱いままの顔を新人に向けると『本当に私が欲しいの?......別にアマシタさんならいいけど』と、最後の方はか細い声となって彼には届かなくなったが彼にたずねると『違いますよ?』と、答えた。その瞬間『えっ』という二人の声とともに空気が凍った。もちろん二人とはアランとシャルロットである。
そこに、空気を変えようとするためにアリアが彼に尋ねる。
『なら、シャルロットに近づいたのはなんでかしら?理由を聞いても?』
『ええ、構いませんよ。少し恥ずかしいですが』
と、彼は表情は全く恥ずかしくなさそうに言うと、いつもの無表情のまま本命を言い始める。
『実は言うと、僕は初めてフランスに来たのでまだ友達がいないんですよ。ですからできれば
シャルロットは先ほどよりも顔が朱くなったが、新人をしっかりと正面に捉えて少し吃りながら新人に答えを返す。
『う、うん。
『本当ですか?それならシャルロットさんは僕のフランスでの
『わ、わたしも、ア、アラトが
『そうなんですか。なら
『そ、そうだね。えへへ』
そう言って、幸せそうな顔をするシャルロット。だが対照的にアランの顔はシャルロットの幸せそうな顔をまた途端にまるでこの世の終わりのような顔をしていた。そこには本人は気づいていないみたいだが涙が流れていた。そんなアランを見たアリアは、『ほら娘の
そんな感じでシャルロットの両親探しの旅(三時間程度)は終わった。
だが唐突に、「ピロロロロロロロ」という電子音がなった。どこから出ているのか辺りを見回すと音の発信源は新人であった。
すみません、と言ってその場から離れる新人。少し待つと帰ってきたはいいが、先ほどより様子が変わっており、顔は無表情のままだが青ざめており、その体は僅かにだが震えていた。三人は唐突な新人の変化に驚きどうしたんだ?と聞くが答えは『母さんから電話がきました』とごく一般的なものだった。ならなぜ彼がここまで震えているのかわからないでいると、そういえばと、シャルロットが切り出した。
『アラトって迷子だったよね』
『はい、そうです。両親に無断で出てきてしまったのです。それで母さんが怒っているんですよ。母さんは普段はおっとりした優しい人なんですが怒ると、とても怖いんですよ』
『怖いって、どのくらいなの?』
『それは、まるで鬼のようで......』
「へえ〜、誰が鬼なの?新人?」
「か、母さんこんにちわ」
「ええ、こんにちわ新人。それで誰が鬼のようなのかしら」
「そ、空耳ではないでしょうか?」
「そうかな〜?私は新人の口から聞こえてきた気がするんだけどなぁ?」
「そ、その、すいませんでした」
「まあ、今回は油断していこっちのせいでもありますし、いいですが次はないですからね?」
「ありがとうございます、母さん」
「それで、そちらの家族は一体誰なんでしょうか?教えてくれませんか新人?』
「はい、母さん。あの人たちはーーー」
唐突にやってきた新人の母親に驚きが隠せないシャルロットであったが、日本語でしゃべっているにもかかわらずなんとなく、アラトでもお母さんに怒られることってあるんだなぁ、と思って見ていたとか。そんなこんなで、新人が新人の母親に今までの経緯や事情を話すと、うんうんと頷いて『よく頑張ったわね〜、偉いわ新人』と手のひらを返すように褒めていた。今度はフランス語でだが。
この後は、お互いの親が少し世間話をした後今後ともよろしくといった感じで終わり、それぞれの帰路についていった。ちなみに世間話をしている間に、二人はまた明日会おうねということで、新人が指切りげんまんを教えて二人で約束をしていた。とても微笑ましい光景である。
こうして、新人の異郷の地フランスでの長い長い一日は終わりを告げていったのだった。
「おーい、新人!どこだぁー!!」
父親が帰ってきたのは十一時頃だったそうな。
追加の設定
新人君の好物ですが、お菓子の中では高価なものよりも駄菓子といったものが特に好きだったりします。特に好きなのはシガレットですね。作者も好きです。特に某星座の名前の会社が作っているコーラシガレットが好きです。
それと、友達の前だと自分のことを、自分だったり紳士的態度の時のように私と呼んだりせず、僕と呼びます。これは、信頼してるかしてないかで決めているだけなので(深い意味は)ないです。
そしてついに、お気に入り件数が二十件を超えました。とても嬉しいです。お気に入り登録をしてくださった皆様に多大なる感謝を。
そして、今回も感想を書いてくださったゴオー(5O5O9eo)さん、ありがとうございます。シャルロットの父親ですが親バカでした。それに母親の方も生きています。ここから、独自設定とタグにつけている通りに原作とは違う方向に進んでいきます。そして、前書きににも書いてありますがもう一度。作者の技量の低さによって新人の考えていることと第三者視点の語り手の人の考えが混じるという勘違いをさせてしまい申し訳ありませんでした。次はこういったことがないように書かせていただきます。
そろそろ新人の両親の名前決めなきゃ。え?父親の友人? もう連行おじさんでいいや。
ちなみに(デュノア夫妻に関しての名前はよくあるフランスの名前集から適当にとってきたので深い意味は)ないです。
次回でフランス編は最後です。ですが、作者は来週には期末テストということで勉強期間に入るため更新が遅くなる可能性が大です。
できる限りテスト前にフランス編は終わらせたいので、頑張りますがあまり期待しないで気長に待っていただけると幸いです