俺が安息の日々を求めるのは間違ってないっ!よな?   作:春の雪舞い散る

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都築さんが運転する車は東京新橋を目指します


ママノ下さんと歌舞伎の世界に

 新橋演舞場…歌舞伎か?

 

 ママノ下さんに誘われなきゃ一生涯縁がなくても何ら不思議じゃない世界だな

 

 肘おきに肘を置いてパンフレットを開いてみたが勿論よくわからない

 

 主演の五人が若手で…なんだよ、皆高校生じゃねぇかよ?なら名前知らなくても…あ、こいつだけは微かに見覚えがある

 

 小町が読んでる偏差値の低そうな雑誌の表紙に顔が写ってたのを見た覚えがある…へえ、歌舞伎役者だったんだ

 

 演目は白浪五人男…何だよ、あの演出…おーすげっ!スーパーヒーロー戦隊みたいでマジに格好いいな…

 

 弁天小僧役をやってる役者さんも戸塚に負けてない可愛さだな…小悪魔的な…一色を思い浮かべるな

 

 …歌舞伎って古くさいとか堅苦しいとかイメージあるから縁の無いもんだとばかり思ってたけど………

 

 観劇料が高いからやはり俺には縁が有るとは思えんな

 

 それに役者さんて確か梨園の御曹子って呼ばれてる連中…

 

 改めてメインの五人の顔ぶれを見てはぜろリア充っ!と、思ってしまったのは不可抗力だ、俺が悪いんじゃない不平等な世界が悪いのだ

 

 ただその…どうやらあの一見なんの苦労も知らなさそなボンボン達って思った彼等も部外者の俺にはわからない苦労があったらしい

 

 かつての雪ノ下が雪ノ下家に抗っていたように旧家名家の嫡男に生まれ育った彼等のプレッシャーは俺なんかにはとてもじゃないが想像もつかない…そんなものがあるらしい

 

 そんな事を女形の役者さんのファンらしき人達が話してるのを聞いて改めて俺も人の事を批難しておきながら人の上っ面しか見れていないんだって気付かされた

 

 イヤ、ここは素直に今気付けて喜ぶべき事なんだろうな…

 

 歌舞伎…か…縁が有ったら又観に来たいな、あのカワイイ女形の役者さんの舞台を観に…あとのリア(イケメン御曹子)充四人はどうでもいいがな

 

 観劇の後食事の席で舞台の感想を聞かれ素直に感じたままを身ぶり手振りで話した

 

 ちょっと目を向ければ俺が知らない、気づけなかったことがすぐそばに有ることに気付いた事を改めて思い知らされた事も

 

 規模は違っても母校の文実に海浜との二つの合同イベントに絡んできた経験で思った事がある

 

 あの五人は自分達を輝かせるために舞台裏で汗を流す人達が居ることを…

 

 そしてこう言うのを温故知新ってゆーんだろうなとかあの舞台の雰囲気ならけーちゃんや蒼空が舞台に興奮して騒いでも煩くは言わないだろうな

 

 勿論ちゃんと場面を選ばなきゃだろうが実際あの五人が勢揃いの場面は俺も燃えたし小さい子達も興奮してたからな

 

 都築さんが運転する車の中で今日一日経験した事を思い出しながら微睡む俺だった

 

 

 

 

 

 




 八幡がママノ下さんと観劇したのは人気コミックからの引用で気付いた方もいらっしゃると思いますがあの舞台の初日の客の入り具合なら突発的にチケット買い求めても入手可能だと思いましたので

 ホントはあの五人と八幡を絡ませてみたいとも思いましたがさすがに完全キャパオーバーなので妄想だけにとどめましたけどね

 それでは皆様又次話お会いできる事を願いつつご機嫌よう

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