俺が安息の日々を求めるのは間違ってないっ!よな? 作:春の雪舞い散る
小町の誕生日後比企谷家では俺の執事ごっこが流行っていて何だかんだと言っては家族の会話も増え家族の団らんという状態が生まれつつあった
そして受験の終わった小町はともかく俺までもが比企谷家の味…
母ちゃんに料理をいわゆるところのお袋の味を仕込まれている事態になってしまい
「専業主夫目指すなら当然の事」
そう言われて反論は許されず朝食の仕度弁当作りをしている、自作の弁当持参で通う為に…
しかも親父と母ちゃんに学校の無い=給食の無い小町の分も用意してるがその分小遣いに反映されるため頑張っている
部活は奉仕部に皆が集まること減ったがそれぞれに他の部活の応援に奔走している
沙希と一色は主に家庭科クラブ、優美子はテニス部と言った感じで俺は日替わりでクラブ、同好会を回っている
そして金曜日、ららぽで陽乃さんと待ち合わせ
うん、相変わらず目立つ人だ…いや、そんな大きな声で呼ばないでくださいよ?難聴系の主人公じゃないんですから…
ほら、陽乃さんみたいに綺麗な人が呼んでるのが俺みたいに冴え無い奴だからがっかりした女性の皆さんが俺を見て顔を真っ赤にして怒ってらっしゃるじゃないですか…
まぁなれたくなくてもなりされてきてますけどね
「お待たせしたようですいません」
そう言って頭を下げる俺の右腕を抱き込み
「悪いと思うなら今日の残りの時間くらいこの腕を私に預けなさいよっ♪」
そう言って俺の腕を抱き込む腕に力を入れるもんだから陽乃さんの愛と勇気の印につつまれてヤバいぞ俺の理性が…
そう理性と悩める性少年の煩悩が格闘していると
「今度はうちのキャンパスにも遊びに来てよ?君に会わせろって煩くて参ってるんだよねぇ~っ♪」
そう目が笑ってない笑顔が怖いので勘弁してもらえませんかね?ホント勘弁してくださいよ
そう思って溜め息を吐きなから
「良いですよ?今の俺にはいつでもととは言えなくなってるのはご承知の通に小町が仕切ってますからね
一応俺の方からも開けておくように言っておきますが陽乃さんの方から都合の良い日を打診しておくのも有りだと思いますよ?」
そんな事を話ながら最初に訪れたのは
「紳士服売り場って…俺それほど持ち合わせ有りませんよ?って陽乃さんの聞いてますかぁ~っ……」
心配して俺が聞くと
「そんな事比企谷君が心配しなくても大丈夫だよぉ~っ、明日の観劇デートは憧れてた息子との観劇したいって夢を疑似体験させてあげてよ?」
そう言われて
「それとこれとは「別の話なんかじゃないよ、八幡…体裁を言うなら総武の制服なら十分フォーマルウェアの役を果たせるけど…
雪ノ下夢乃の息子役には今一つ物足りない…
って事でお母さんのわがままに付き合ってあげてよ、息子だって着飾らせてみたいんだってさ
八幡もたまにはお母さんの前でシャキッとした格好してみたら?きっと喜んでからさっ♪」」
そう言われてもあまり納得する事は
できなかったがそういうものだと考える事にした
俺と陽乃さんは服の裾直しをしている間時間潰しにお茶でもって事になり二人で歩いていると
「…陽乃さん、どう見てもあの女の子…迷子ですよね?」
そう話す俺達の視線の先に居る赤い髪の少女
「そうみたいね…外国人だからって避けられてるみたいだね…」
そう話してる間に少女の目に涙が溜まり今にもこぼれ落ちそうになっているのが見えて放っておけなくなり
「ちょっと行ってきます」
そう言って少女に近付き少女の目線で大丈夫かと英語で話しかけると
「私、白井杏子…日本人だよ、ママは違うけど…ママだってちゃんと日本語お話しできるのに…」
そう言われてよく見てみると
(成る程ハーフか…)
陽乃さんもそう思ったらしい
「お父さんとお母さんはどうした?」
俺がそう聞くと悲しそうな顔をして
「ママは病院、パパはつきそいだから私は浜河内のおじさんとこに遊びに来ててお兄ちゃん達と遊び来たんだけど…」
そう言って涙ぐむ少女の頭を撫でると最初は驚いた顔をしたがすぐに嬉しそうな顔をしたが俺は違うことを考えていた
「あ…○○の浜河内さんの事か?元網元の…」
そう俺が問い掛けると少女は頷いて
「ペンションやってる人」
そう言われてあっさり連絡先があっさりわかった…正確には親父が知っているのだが
そう思ってスマホを取りだし親父に電話している不安そうな顔をする少女に
「安心しろ、連絡取れる目処がついたからもう少しだけ待ってろ…
あ、親父…仕事中悪いんだが○○の浜河内さんの知り合いの白井杏子ちゃんって娘がはぐれててな…ああ頼む、俺の番号に連絡してくれれば良い、わかった」
そう言ってスマホを閉じ
「杏子ちゃんって比企谷って変わった名前のおじちゃん知ってるか?」
そう俺が聞くと少し考えてから
「うん、知ってる…おじさんのお友達の面白いおじちゃん」
と、言うのを聞いて親父…なにやってるんだよ?と、思いつつ
「そうか、その面白いおじちゃんは俺の親父で親父も杏子ちゃんの事を知ってたから今、浜河内さんの所に連絡してるから俺達と一緒にお迎え待てるか?…」
俺がそう聞くと
「一人じゃないなら…お兄さんとお姉さんが一緒なら…」
そうはっきりと答えたから
「わかった、ならここでぼーっとしてても仕方ないからフードコートでジュースでも飲んで待ってるか?」
そう話し掛けると再び悲しそうな顔をして首を横に降り
「ジュース飲んだら帰りの電車賃が足りなくなっちゃう…」
そんな悲しいことを言うから
「俺にはな、お前よりはずと大きいけど妹が居るし仲の良い友達の弟と妹はお前とそんなに変わらないくらいなんだ
だからお前がそうやって悲しそうな顔をしてると幼い頃の妹やその子らが悲しそうな顔をしてる気分になるからそんなのは千葉のお兄ちゃんの名折れ、妹は妹らしくお兄ちゃんに格好つけさせろよな?」
そう俺が言うと嬉しそうに
「お兄さんは格好つけなくても十分格好良いよ、ねっお姉さんっ♪」
そう言ってやっと明るい笑顔を見せてくれた
それからしばらくして浜河内さんが迎えに来て連れられていったが去り際に陽乃さんの耳元にナニかポショポショ言ったかと思ったら陽乃さんの顔が真っ赤に染まっていた
手を降りながら去っていく少女を見送り
「あの子、陽乃さんに一体なんと言ったんですか?」
と、それが地雷とも知らずに聞いてしまったら
「お二人の式には呼んでね?私がお姉さんの後ろでベールを持つからって…」
そう言われて俺も自分が真っ赤に染まっている自覚があったが
「つっ…」
と、言葉がでなかった
編集ミスでご迷惑おかけしました事をお詫びします