英雄を知る破壊者と問題児達が異世界から来るそうですよ? 作:星詠みの観測者
今回は少し短めです!
「なんであの短時間でフォレス・ガロとゲームをする事になっているのですか!?しかも明日!敵のテリトリーの中で!一体どういう心算があってのことですか!?」
『ムシャクシャしてやった。今は反省している』
「黙らっしゃい!」
と激怒する黒ウサギ
(ま、黒ウサギが怒るのも分かるが、飛鳥達の言い分も分かる)
3人が戻ってきて、話しを聞く限りでは飛鳥達のやったことは分からなくもないと思うが、いささか不用心でもあった
話の内容としては、どうやら相手方の方から飛鳥達の勧誘に来たそうで、更にジンのコミュニティの事を話したそうだ。その上で黒ウサギ共々コミュニティに来ないか?と誘ったが断られた上に、自分のやってきた罪を露見させられ、激昂。そこから飛鳥がギフトゲームを提案したという事だ。
「落ち着け黒ウサギ、別にいいじゃねぇか。喧嘩売るには事足りる理由だったんだから許してやれよ」
とニヤニヤしながら見ていた十六夜が止めに入った
「十六夜さんはいいかもしれませんが・・・このゲームで手に入るのは自己満足だけなんですよ?」
「まぁ確かに自己満足かもしれないな。時間をかければ立証できる罪を、取り逃がすリスクを背負ってまで短縮したんだからな」
「だが、時間がかかるのもまた事実ってことだろ?要は」
と龍夜も会話に参加する
「そういう事よ、あの外道を裁くのにそんな時間かけたくないわ。それにね黒ウサギ私はあの外道が私達のコミュニティの活動範囲内で野放しにされてる事も嫌なのよ。ここで逃がしたくは無いわね」
「僕も同意見だと思ってる、彼は野放しにしてはならない」
ジンも同調する姿勢を見せた
「・・・・・・分かりましたよ、腹立たしいのは黒ウサギも同じです。まあフォレス・ガロ程度なら十六夜さんと龍夜さんがいれば楽勝ですけど」
と言った黒ウサギの言葉に対して、飛鳥と十六夜は怪訝な顔をして
「何言ってんだよ、俺は参加しないぞ?」
「当たり前よ。貴方なんて参加させないわ」
と言い放った
「だ、駄目ですよ!同じコミュニティの仲間なのですから協力しないと・・・」
「そう言う事じゃねぇよ黒ウサギ」
十六夜が真剣な顔で黒ウサギを制する
「この喧嘩は、コイツらが売って、ヤツらが買った。その勝負に俺が手を出すのは無粋だって言ってるんだよ」
「あら、分かってるじゃない」
と飛鳥も賛同する
「龍夜さんはどうなのですか!?」
と龍夜に助けを求める黒ウサギ
一方の龍夜は・・・
「ふむ・・・・・・この団子上手いな」
1人で団子を食べていた
「何をしているんですか、このお馬鹿様!!」
とハリセンで叩こうとするが
「おいおい、団子が落ちるだろう」
と言ってヒョイっとかわした
「フリーダムすぎるのですよ!?龍夜さん!?」
と激怒する黒ウサギ
まぁ悪かったって、と言いながら団子を食べきった龍夜は
「うーん・・・十六夜と飛鳥が言う事は最もだと思う。筋も通ってるしな・・・だが、すまんなこのゲーム俺は参加する」
と真剣な顔をしていった
「へぇ、何故かしら?教えて下さる?」
と飛鳥が食ってかかる
「ま、しいていうなら・・・嫌な予感がするんだよ。下手すれば飛鳥達の中から誰か死ぬかもしれないっていう感じの予感が・・・な?」
と真剣な顔て言った
「無粋なのは分かってる。だが、こんな所で仲間を失いたくは無い。だから参加はするが基本的に飛鳥達にゲームの攻略は任せるってところだ。頼むよ飛鳥」
と言って手を合わせてお願いしてみる
対して飛鳥は少し考え
「・・・そう言うなら分かったわ、正し、言ったとおり基本は私達に任せてちょうだいね。」
どうやら折れたようだった
「サンキュー飛鳥。無論飛鳥達に命の危険があった場合、容赦無く介入するからな?」
「ええ、構わないわよ」
とお互い納得し、龍夜の参戦が決まった
「もう、お好きになさってください・・・」
と肩を落とした黒ウサギだった
ーーーーーーー
「では、そろそろ行きましょうか。本当は皆さんの歓迎会をしようとお店を予約して色々と手続きもしていたのですが・・・今日はお流れになってしまいまして・・・また、次回にでも・・・」
「いいよ、別に。崖っぷちの状態でやらせる程俺達は酷い人間じゃ無いぜ?」
と龍夜が言った
「やるなら豪勢にしようや、その為に俺達も頑張るからよ。その時またセッティング頼むぜ黒ウサギ」
と4人は微笑みながら黒ウサギを見た
「・・・・・・すいません、ありがとうございます。皆様に楽しんでいただけるようにしますので、お任せ下さい!」
と笑顔になった黒ウサギ
「ありがとうございます、皆さん。・・・それじゃあ今日はコミュニティに帰る?黒ウサギ」
「あ、ジン坊ちゃんは先にお帰り下さい。ゲームが明日なら『サウザンドアイズ』に皆さんのギフト鑑定をお願いしないと。この水樹もありますし」
と言って手に持った水樹を掲げた
「サウザンドアイズ?コミュニティの名前か?」
「Yes!サウザンドアイズは特殊な瞳を持つ者達のコミュニティであり、箱庭の全てに精通する超巨大商業コミュニティでもあります!この近くに支店もありますので丁度良いかと。」
「ギフトの鑑定って?」
「勿論、皆様の力や起源などを鑑定する事なのですよ。皆さんも自分の力の出処は気になると思いますし」
それを聞いた4人は複雑な表情をする
思う事はあるが拒否する言葉は無く、5人と一匹はサウザンドアイズに向かう
道中黒うさぎ以外の4人は興味深そうに街並みを眺めた
「桜の木・・・では無いはずよね?真夏になっても咲き続けるはずがないもの」
「いや、まだ初夏になったばかりだぞ。残っていてもおかしくないだろ?」
「・・・?今は秋だったと思うけど」
「ん?いや、冬の間違いじゃないか?」
ん?と4人は首をかしげた
「皆さんはそれぞれ違う世界から召喚されていますので、元いた時間軸以外にも歴史や、世界観、文化、生態系など所々違うところがあるのですよ」
と黒うさぎか笑いながら説明した
「へぇ・・・パラレルワールドってやつか?」
「正しくは立体交差平行世界論ってやつだな」
「そうですね、今からこの説明を始めますと、1日2日ではできませんのでまたの機会という事に」
と言って黒うさぎは振り返った。どうやら店に着いたらしい
さて、どんな所なのかな?
いかがでしたでしょうか?
次回かの和装ロリが出てきますよー