少年と少女はめぐりあう   作:メガネコ

21 / 29
やあ(´・ω・`)
前回の感想で修羅場修羅場、無双と多く書かれていたのでみなさモノ求めていらっしゃる八めぐを書いてみました。


【挿絵表示】


修羅とは北斗の隠語、無双とは強さの事すなわち筋肉。
私の灰色の脳みそがこれが求められていると導き出しました。
このイラストを描いているところを看護婦の方に見られ腐っていると誤解され、新たな友情が芽生えました(白目)

今回も短めです。

あと前回の時点で文字数がUAに追い越されました!
多くの人が見てくださっているようで感謝感謝です(*'ω'*)

ご指摘ご感想があればしていただけると幸いです。


少女たちは話し合う(2)

めぐりside

 

 

 

やっぱりか…。

この三人と会うことを決めていた時点で、こうなることは予想はしていた。

今の状況で嘘をつくのはよくないだろう…。

それに嘘をついては二人に失礼だ。

 

 

私は小さく息を吐き

「私は八幡君のことが好きだよ。」

そうはっきりと伝える。

 

 

すると由比ヶ浜さんが

「そ、その………もしかして、二人は付き合ってます…?

先輩の家に泊まったって聞いて、それに八幡の顔が赤くなってたから…。」

もじもじと聞いてきた。

 

「告白はしたよ」

 

さっと二人の顔がこわばる。

それもそうだ、自分の好きな人が他の異性の家に泊まり、しかも告白されていたなんて。

 

 

「返事はまだもらってないけれどね。まだ何も解決してないし…。これが終わったら答えてもらうつもりなんだ。」

 

続けて言った言葉にホッとしたのか、顔が緩んでいる。

 

「二人はどう思ってるのかな…?八幡君のこと」

 

もう二人の顔や言葉で予想はついてはいるが、直接本人たちの口から聞きたかった。

 

「あ、あたしは八幡のこと好きです!」

顔を赤くしながら由比ヶ浜さんが言う。

 

「私も…その好きです、八幡のことが。」

雪ノ下さんが少し頬をそめ、小さくだけれどしっかり答えた。

 

 

雪ノ下さんが照れるというところを私は初めて見た。

そもそも姉の陽さんとしか関わりが多くなかったため、大人びたイメージを持っていたのだが、それは違ったようだ。

 

ただ気の強いだけの女の子。

好きな人との距離の取り方がわからず、からかったりしてしまう。

そんな普通の女の子だった。

 

なんだか可愛らしいものを見たようで顔がほころぶ。

 

 

そんな私を見て不思議に思ったのか、雪ノ下さんが

「あ、あの何か…?」

きょとんとしながら聞いてくる。

由比ヶ浜さんも不思議に思っているようだ。

 

「ごめん、ただ雪ノ下さんがそんな可愛いらしく照れるなんてと思ってね!」

 

 

「い、いえ照れてなんていません!」

慌てて答えているのを見て

 

「雪乃はなんだかんだ言って可愛いもんね!」

そう由比ヶ浜さんが言って雪ノ下さんに抱き着いている。

 

「ちょっ……由比ヶ浜さんちk

 

「結衣でしょ?」

いたずらっ子の笑みを浮かべながら、指を雪ノ下さんの唇に当てている。

由比ヶ浜さんにとっては普通のスキンシップなのだろうが、雪ノ下さんは慣れていないのか

 

「そ、その………結衣………。」

 

顔を赤くしながら言っている。

二人ともはたから見たら確実にそっちの人たちにしか見えない。

普段は大人びている雪ノ下さんもこうなっては由比ヶ浜さんに手も足も出ないようだ。

 

 

「城廻先輩も八幡のことが好きでも、あたし負けませんから!

出遅れていても、ちゃんと振り向いてもらいます…。」

由比ヶ浜さんが私にそうしっかりと伝えてきた。

 

 

「わ、私も、まだ何をすれば彼に彼女として見てもらえるかよく分からないですけど…。

それでも引く気はありません!」

雪ノ下さんも私の目をしっかり見ながら伝えてくる。

 

 

「もちろん私も引く気はないよ!」

私も胸を張ってそう答える。

 

初めてできた好きな人なんだから、負けるにしても全力で行かなければ後悔する。

私はそんなことはしたくはない。

 

「私たちはライバルと言うことですね」

雪ノ下さんが私達二人を見渡しながら、そう口にした。

 

 

「でも、このことが解決するまではお互い協力しないとね。」

 

私がそう答える。

 

「そうですね、城廻先輩!」

元気よく由比ヶ浜さんが答える。

 

「先輩とかかしこまらなくていいよ、ライバルでしょ?

めぐりでいいよ。私も結衣ちゃんって呼ぶから!」

 

「じゃあ、めぐりさんで!改めてよろしくお願いします!」

 

「こちらこそ、結衣ちゃん!」

そう言って握手する。

 

「わ、私もめぐりさんと呼んでもいいでしょうか………?」

ためらいがちに雪ノ下さんがぽしょりとつぶやく。

 

「全然いいよ!雪乃ちゃんもこれからよろしくね!」

 

そう言って手を差し伸べると、ゆっくりと手をそっと握ってくる。

 

「こちらこそ、めぐりさん。」

そういって微笑む彼女はとてもきれいだった。

・・・・・

・・・・・・・・・・

 

 

「それはそうとめぐりさん、一つ聞きたいことがあるのですが。」

雪乃ちゃんがそう言ってくる。

 

「いいよ!なんでも聞いて!」

私は元気よく答える。

 

 

「本当に八幡が家に泊まった時、告白しただけなんですか?」

 

そう聞かれて、いろいろなことを思い出した。

彼の体を拭いたこと。

彼にキスしたこと。

彼に体を拭いてもらったこと。

 

 

あれ、私って結構大胆なことをしていなかった?

思い出すと顔が熱くなるのを感じた。

でもさすがに恥ずかしくて言えない。

 

「な、なにもなかったよ!うん、全然!」

 

私がそういうと

 

「めぐりさんって嘘つくの苦手ですよね…。」

結衣ちゃんがジト目でこちらを見てくる。

 

「ぜひともお話を聞きたいです。城廻先輩」

雪乃ちゃんがにこりと笑う。

 

 

ただ先ほどのようなかわいらしさを感じさせない威圧的な笑みだ。

 

「あ、あはは……。」

 

 

その後私は洗いざらい二人にはくことになり、聞いていた二人が顔を赤くしていたのはまた別の話。

 

 

 

 

 

 

沙希side

 

 

あたしは今自分の家に戻っている。

今家にはあたし以外に一人いる。

居間にちょこんと正座をして座っている女の子だ。

その子にお茶を出す。

 

「麦茶だからこれでも飲みな。」

そう言ってお茶をちゃぶ台に置く。

 

「あ、あのありがと…。」

ぽしょりと下を向きながらだが、そう答えた。

 

 

その様子を見ながらあたしはさっきまで起きたことを思い返していた。

 

 

 

 

相模が授業が終わっても戻ってこず、次の授業まじかになっても帰ってこない。

あたしは気になって授業をさぼり、相模を探すことにした。

 

 

相模は前回屋上にいたそうだから屋上に向かう。

階段を上りもう少しと言うところで、ガラの悪そうな連中が何人か入っていくのが見えた。

 

 

あたしは急いで階段を駆け上がると、先ほどの連中が五人相模を囲み何やらののしっていた。

 

 

あたしはこういう大勢で弱いものいじめをするのが大嫌いだ。

反吐が出る。

 

あたしが挑発すると一人、周りを囲んでいた奴らが向かってくる。

そしてこける。

 

あたしは何が起こったか分からなかった。

どうやら相模が足を思いっ切り引っ張ったようだ。

 

 

「うちはいいけど、関係ない子まで巻き込むな!」

 

正直意外だった。

相模はそんな事気にしない子だと思っていたのに。

 

 

今までの相模なら助けるのも自分からではなく八幡のために。

でも今は少し違う。

 

あたしは自分から相模を助けようと考えた。

 

 

あいつらを追い払った後泣き続ける相模をなだめてはいた。

このままクラスに戻るのも相模にはつらいと思い、あたしは一つ提案をした。

 

「うちに来るかい?」

 

 

 

そして今に至る。

 

 

「別にお礼なんていいよ…。」

なんだが率直にお礼を言われると恥かしい。

 

「あんた今八幡のことをどう思ってんの?」

あたしは今一番気になることを聞いてみた。

 

「え、えっと八幡?って比企谷の事?」

 

そうか、普通の人にとっては八幡は名前知られていないのか…。

まあ名前を呼ぶだけなら名字だけ知っていれば十分だしね。

 

そう思いあたしはうなずいた。

 

「うちは、今は比企谷のことは悪いと思ってる…。」

相模はそう小さくつぶやいた後、ポツリポツリと思っていることを話し始めた。

自分が八幡の悪口を言ったこと。

言ってもいないことがどんどん広がっていったこと。

止めようと思ったけれど怖くて止めれなかったこと。

許してもらえないかもしれないが、八幡に謝りたいとのこと。

 

 

それをいいながら相模は涙を流していた。

 

あたしは相模のことを良く知らなかったが、てっきり高飛車な女かと思っていた。

どうやら違ったようだ。

 

気の弱い普通の女の子だ。

人を傷つけてしまったことを後悔する普通の子だ。

 

 

「よく話してくれたね…。」

そう言って彼女をやさしく抱きしめる。

 

 

彼女が泣き止むまであたしは、抱きしめていた。

 

 

 

 

しばらくそうしていると日が落ち、夜になってしまった。

 

 

「う、うちもう帰るね…。今日は本当にありがとう、川崎さん」

 

ぺこりと頭を下げてきた。

 

 

その時あたしは一つひらめいた。

 

「あんた、今日うちに泊まっていかない?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




いかがでしたでしょうか?

次回で一区切り付きます、たぶん。
サキサキ目線を出す予定はなかったんですが、出したくて出しました!

【挿絵表示】



【挿絵表示】



【挿絵表示】


前回イラスト乗っけるの忘れてたので多めに出してます。
八幡の女の子バージョンは次女に使おうかなと考えています。

最後まで見てくださりありがとうございました!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。