いや、まさか泣くとは思わなかった…。
データに関する励ましのメッセージ、感想ありがたやありがたやm(__)m
ちゃんと書ききるつもりなのでご安心ください!
次回で一応序盤が終わる予定です。
ー追記ー
お気に入りが600を超えました!
読んでくださったすべての方に感謝感謝です!
誤字指摘をしてくださった tar様、袖野霧亜様、zakojima様ありがとうございました!
めぐりside
お母さんの突然の電話があった後、夕食を食べ終え、今八幡君が先にお風呂に入っている。
私はというとソファーでテレビを見ながらコテンと横になっている。
ただテレビの内容は、頭の中に入ってこない。
食事をする前の出来事を思い出してしまったからだ。
お母さんの彼氏発言のせいだ。
でも実際付き合うとしたらどうなるんだろう?
悔しいけど私より料理の腕も知識もある。
ごはんもおいしかったし、八幡君には、専業主夫があっているのかもしれない。
となると、私が働くことになるのかな…?
となると、今の大学卒業後大手の企業に就職しないといけなくなる。
でも、一度仕事から帰ってきた八幡君に、ごはんにする?お風呂にする?それとも……
いけない、お母さんに茶化されてからいろんな事考えちゃう…
と言うか、お母さんの言ってた変なことって、そういうことだよね…。
思わずそんなことをしている自分を想像してしまう。
ベットに自分が組み伏せられる。
彼のごつごつした手でゆっくりと服を脱がされていく。
普段隠れていた部分が空気に触れ、そのことに体が反応してしまう。
そして、彼の手が自分の大切な場所に伸びていき……。
そこまで考えソファーのクッションを抱きかかえたままゴロゴロしてしまう。
「う~」
何とも情けない声が出てしまった。
前まではこんなことなかったのに………。
でも、そんな自分の変化を嫌ってはいない。
むしろ今の自分は好きだ。
そんなことを考えていると、突然携帯が鳴る。
「うわっ!」
驚いて、ソファーからコロンと落ちてしまった。
「あいたたた、誰からだろう?」
お尻をさすりながら、画面を見てみる。
陽さんからだった。
通話ボタンを押す。
すると、いつもの元気な陽さんの声が聞こえてきた。
「はろはろ~、めぐり。今時間良い?」
「こんばんは、陽さん。大丈夫ですよ~、八幡くんもお風呂に入ってますし。」
「んじゃ、早速だけど、校長と電話したんだよね~。」
私の頭の中が一瞬でさっきまでの呆けた感じが消える。
最近のニュースでは、隠蔽などの嫌な噂を聞く。
もし、校長がそんなことをすると選択してしまったら………
嫌な想像をしてしまい、返事がこわばってしまった。
「あ、あのそれで校長はなんと?」
すると、私を安心させるかのように普段使わない優しい声で
「大丈夫、その子たちは退学になるそうよ。」
私は、その言葉を聞いて驚いてしまった。
この短期間で、そうまで早く決断することが出来たことに驚いてしまう。
「こんなに早く決断なされたんですか!?」
「確定と言うわけではないけれど、ほぼ確実よ。」
動揺してる私に対して、陽さんはすごく冷静だ。
「その確定ではないというのはどういう…?」
「簡単に言えば比企谷君の人柄を知りたいそうよ。もし、彼に問題がありこんなことになってしまったならば、退学と言う形ではなく停学になるそうよ。」
「そ、そんな八幡君は悪い子じゃありません!自分を犠牲にしてでも、仕事をまっとうしようとしたり、熱を出している私を看病してくれたり、そr「分かってるよ、私やめぐりはね」
そう言って私の言葉を陽さんは遮った。
「めぐりだって、あの時すぐに比企谷君のしてたことを評価できなかったでしょ?」
それを言われると、本当に彼に申し訳なくなる。
陽さんに人を正しく評価する力があると言われながら、彼にひどいことを言ってしまった。
「それは………そうですけど。」
返事が弱弱しいものになってしまう。
「まして、彼は今学校中で悪いうわさが流されている。そんな生徒がまともな子かどうかなんてのは、直接話してからじゃないとわからないでしょ?だから、直接話したいんだって。」
校長の人柄は知ってはいる。
何度か話す機会があったし、立場に関係なく平等に接することが出来る人。
それでも、不安だ。
私の沈黙を心配したのか、
「大丈夫、熊田校長は私が認めた数少ない人間だよ?あんな人今時なかなかいないぐらいすごい人だから。」
「はい…。」
「心配なら、めぐりも話してみる校長と?」
「お願いしてもいいですか……?」
彼は少しづつ落ち着いてきてはいるけれど、それでも校長に誤解されるようなことはあってはいけない。
「分かったよ、頼んどく。めぐりは変わったね?」
「やっぱりそう思います?」
「昔はこんなに積極的じゃなかったし、いやぁ、恋する乙女はすごいねぇ~」
からかうように陽さんが言ってくる。
「う~ん、そうなんですよね、最近自分らしくないこと考えちゃうんですよね…」
お母さんに言われたようなこととか…。
「へぇ~、何をかんがえているのかなぁ~、お姉さんすごく気になるなぁ~」
し、しまった、お母さんと言いこの人と言い人のいじりに慣れている。
この後根掘り葉掘り聞かれてしまいソファーの上で顔を真っ赤にさせる女の子がいたのは、また別のお話し。
陽乃side
めぐりとの電話を終え、紅茶を入れるために、お湯を沸かす。
電気ケトルのスイッチを押し、私は物思いにふける。
めぐりの話はとても普段まじめなあの子らしくない純粋に恋する女の子のものだった。
と言うか、あの子の体を拭いたなんて………。
しかも、告白してキスしちゃったのか……………。
こういうことに奥手な子だと思ってたんだけどなぁ…。
「比企谷君は、本当になんでも変えちゃうんだね…。」
ぽしょりと言葉が口から洩れる。
電気ケトルがカチッという音がして、お湯が沸いたことを知らせる。
一度考え込むのをやめ、紅茶を入れる。
・
・・・
・・・・・
カップに紅茶を入れ、一口含む。
口の中に香りが広がる。
その香りを楽しみながら、また考える。
さっきの電話の様子だと、もうガハマちゃんや、雪乃ちゃんに勝ち目はほとんどないだろう。
ガハマちゃんは確実に彼のことが好きなはず、雪乃ちゃんだってそうだと思う。
自分のした選択に後悔はない。
雪乃ちゃんにも、チャンスはあげたんだから。
それでも、やっぱり自分の妹だから、どうしてもひいきしてしまう。
もし、雪乃ちゃんが素直になっていて自分の気持ちに素直になっていたら…。
「もし」なんてことを考えても仕方ないか、過去に戻れるわけでもないし。
私はめぐりの味方をすると決めたんだから。
「雪乃ちゃんは、いつになったら素直になるんだろうね………」
思わずつぶやいてしまった。
それでも、『もし』誰でも救ってしまう、変えてしまう彼なら、雪ノ下家の長女としてではなく、雪ノ下陽乃として素のままの私をみて、大事にしてくれるのだろうか?
少しめぐりがうらやましい、そう思ってしまう。
紅茶をまた一口飲む。
紅茶はいつの間にか、冷めてしまっていたようだ。
・
・・・
・・・・・
ゴロゴロと雷が落ちた音がする。
そう言えば、めぐり雷苦手じゃなかったっけ?
これはこれは………
八幡君も大変だ♪
いじりのネタが増えそうな予感にワクワクしている陽乃であった。
八幡side
めぐりさんとの食事を終え、今ゆっくりと風呂に入っている。
明日のことを考えると憂鬱になる。
めぐりさんが任せるように言ってはいたけれど、いったいどうなるのだろうか?
というか、俺の自転車どうなったんだろう?
さすがにボロボロだから返してもらっても意味はないけれど………。
お湯をすくって顔にかける。
「ふぅ」
ごちゃごちゃ考えても仕方ないよな………。
めぐりさんだけでなく、はるのさんもいるみたいだし、何とかなるのかもしれない。
それに信じてと言われているしな。
なんだかんだ言って俺はめぐり先輩のことを信じてるんだな。
エリートボッチだとか言ってたくせに…。
でも、今めぐりさんと一緒にいるのは心地いい。
人を信じて心の底から頼れる人を見つけられると人は変わってくんだな………
雪ノ下も、誰か信じれる人を見つければ、変われるんじゃないか?
陽乃さんとか結構頼りがいがあると思うんだが…。
・
・・・
・・・・・
風呂をあがり、今はめぐりさんが風呂に入っている。
そんな俺は何をしているかというと、日曜○劇場を見ている。
題名は『L●on』
ニューヨークに住む殺し屋レオン。
マフィアのボスの「トニー」に依頼された仕事を完璧にこなす孤独な日々をおくる。
ある朝、彼の住むアパートの隣人、ランドー一家が何者かに襲撃され惨殺される。
一家の少女マチルダはレオンと顔なじみ。その日もお使いを頼まれていたため難を逃れることができた。普段から父や姉に虐待されていた彼女ですが、心の支えだった四歳の弟も犠牲になったことを知り復讐を誓う。
「殺し方を教えて」そう頼む彼女を、最初は疎ましく思うレオンですが、マチルダは交換条件として英語の読み書きができない彼に読み書きを教えることを提案。
こうして、二人は徐々にきずながめばえ始めた。
そんなある日、マチルダは家族を襲撃した犯人を突き止める。
彼女はレオンに置手紙をし、単身で麻薬捜査官の顔を持つ男のもとに乗り込んでいき……
あらすじとしてはこんな話だ。
1994年に公開という昔の映画だが、いい映画だと思う。
主役のレオン役の、ジャ●レノがまたいいんだ。
なんでか、今はドラ●もんやってるけどな…。
思わぬところで好みの映画に出会えて、夢中になっていた俺は背後から近づく何者かに気付かなかった!
めぐりside
八幡君が、お風呂に入り、その後私もお風呂に入った。
お風呂にはいり、さっきまでの陽さんとの電話で消耗した力を回復した。
ドライヤーで、頭を乾かした後、リビングに戻る。
八幡君はリビングのソファーでテレビを見ながらくつろいでいる。
彼はまだ気づいていないようだ。
そうだ、ひとつ思いついた。
こっそり彼の後ろに近づいていく。
ちょんちょんと肩をつつく。
振り向きながら
「どうしたんですk」
むにゅっと指で彼の頬っぺたをつつく。
「ひっかかった♪」
彼の頬がうすく朱に染まる。
「めぐりさんもそんなことするんですね。子供っp」
すこしむかついたので、また指で頬っぺたをつつく。
「むー、一応君より年上なんだけど……」
そう頬っぺたを膨らませながら、彼に怒ったような口調でいう。
すると、彼の手が伸びてきて、そのまま頭をなでてくる。
「すいません、別にけなしてる意味じゃなくてですね…。」
そうされるだけで、さっきまでの怒っていた気持ちがどこへやら。
なんだか、胸の中がほっこりしてくる。
しばらくそうされていると、恥ずかしくなったのか彼が慌てて手をひっこめる。
少し残念な気はするけれど、彼の見ている映画について気になったので聞いてみた。
「なんの映画なの?」
「殺し屋の男が、少女を育て上げるていう話ですね。
見てみたらわかりますよ。」
私は、彼の隣に腰かける。
「あの、少し近くないですか……?」
確かに三人掛け用のソファーで確かにスペースは余っている。
そんな中彼と肩が触れ合う距離で、座っている。
「いや…かな…?」
不安になって聞いてみる。
「そ、そういうわけじゃないですけど……。」
ポリポリと頭をかいている。
これは、彼が照れるときの癖だと知っている。
なんだかうれしくなって、彼の肩に頭をのせる。
「ちょっと!?めぐりさん!?」
「嫌じゃないんでしょ?」
そうすました顔で言う。
・
・・・
・・・・・
そんなことをしていたせいで、あまり映画の内容を覚えてはいない…。
肩がしっかりしてるなぁとか、いい匂いがするなぁとか彼の事しか考えられなかった。
映画もクライマックスとなってきている。
そんな時雷が落ちる。
外がピカッと光った後、ゴロゴロとなる。
近くに落ちたようだ。
「ひゃっ」
私は思わず近くにいた彼にしがみついてしまう。
彼は突然しがみついた私にびっくりしたのか、
「ど、どうかしたんですか?」
「私、雷苦手でさ…。小さいころ一人で留守番しているときに、雷が落ちてきて停電して以来。」
そう言っている間にも雷が落ちてきている。
ゴロゴロと言う音が鳴り響く。
彼の腕により強くしがみついてしまう。
そして、しばらくして部屋の電気が落ちた。
いかがでしたでしょうか?
今回作中で出てきた、映画は私が好きな映画です!
古いけど気になった方は見て見てください!
この映画の主題歌もいいのでぜひ聞いてみてね!
※作者は別にシネマのまわし者ではありません。
なにか面白い作品があったら教えてくれてもいいんやで(/ω・\)チラッ
最後まで見てくださりありがとうございました(^o^)丿