少年と少女はめぐりあう   作:メガネコ

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やあ(´・ω・`)
ようこそ、メガネコのバーボンハウスへ。
このテキーラはサービスだから、まず飲んで落ち着いてほしい。

うん、またなんだ。すまない。
仏の顔もっていうしね、謝って許してもらおうとも思ってもいない。

でも、この題名を見たとき、君はきっと言葉では表せない「ときめき」のようなものをk感じてくれたと思う。殺伐とした世の中で、そういう気持ちを忘れないでほしい。
そう思って、この題名をつけたんだ。

じゃあ、注文を聞こうか。


このネタ、知ってる人いるのだろうか…。
後、また作者がイラストを描きました。今回はパロディ的な絵です。
よろしければ、見てやってください。

ご指摘、ご感想あれば、していただけると幸いです。


小さな幸せ(2)

八幡side

 

遅めの朝食を食べ終えた後は、二人で並んで食器を片付けていた。

外の天気は、大荒れだが、それに反して部屋の中の雰囲気はすごく心地いい。

今頃、めぐりさんがいなかったら自分はどうしていたのだろうか…。

あまり考えたくはないな。

 

 

うちの総武高校は、県内有数の進学校だ。

当然二年の秋に入り、俺は進路を定め始めていた。

ただ、気になったのはめぐりさんだ。

三年の秋なんて受験生にとっては、重要な時期なんじゃ……。

だが、一切気にしている様子がない。

気になったので聞いてみた。

 

「めぐりさんは、受験とかどうするんですか?」

 

「私は、推薦で県内の国立に受かっているから、気にしなくていいよ~」

 

さすが、生徒会長をしているだけあって、勉強の方もできるのか。

天は二物を与えずというけれど、二物どころか結構与えてないですかね…。

顔も良ければ、性格もよく、勉強もでき、料理もできる…あれ完璧じゃね。

雪ノ下さんより完璧なんじゃ………ほら、あの人性格あんまりよくない…というか怖いし。

 

「さすがですね、俺は文系以外てんでダメで。数学なんて、もうね…。」

 

「そっか、志望校とか決まってるの?」

 

「まあ、俺の数学の成績じゃ国立は厳しいですし、私立文系のそこそこの所に行けたらいいなっt「ダメだよ!!」

突然先輩が、話しを遮った。

 

「ど、どうしたんですか?」

突然のことに驚き、どもってしまう。

 

「今から、諦めるのはダメだよ!昔の人も言ってるでしょ?諦めたらそこで試合終了だよって!」

指をピシッとこちらに向けて言って来る。

なんだろう、すごいやる気にあふれている。

というか、スラ○ダンク読んでたんですね!?

 

「だから、私が君に数学を教えよう!!」

こちらとしては、正直ありがたい。

 

「でも、めぐr「ほら、私もう決まってるし!!それに、八幡君に教えることで、自分も勉強になるし!!」

 

うーん、でも、なんだか自分ばかり助けてもらってる気がして、気がひける。

 

悩んでる俺を見て、不安に思ったのか

少しかなしそうに、上目使いで

「その、八幡君とできるだけ一緒にいたいなぁ…って。

ごめんね、迷惑だったよね…。」

 

それは、卑怯でしょ先輩…。

そんなこと言われたら、俺数学教えてもらいたくなっちゃうじゃないか!?

 

「先輩が良ければ、お願いしたいです…。」

 

あれ、なぜかほっぺを膨らませている。

「めぐりさんでしょ!」

 

「よろしくお願いします、めぐりさん」

 

「うん、よろしくね、八幡君!」

うれしそうに笑う先輩に、見惚れてしまていったのは、ここだけの秘密だ。

 

 

めぐりside

 

 

私は、今彼と話をしながら、並んで食器洗いをしている。

なんか、新婚さんみたいだと私は思ってしまう。

でも、たぶん八幡君はそんなことを意識はしてはいないだろうけど…。

 

 

「めぐりさんは、受験とかどうするんですか?」

 

「私は、推薦で県内の国立に受かっているから、気にしなくていいよ~」

彼も、いろいろ気にしてくれているみたい。

まあ、うち進学校だしね。

私三年生だし、勉強してないところが気になったのだろう。

 

何となく、彼の行きたいところが気になった。

 

「さすがですね、俺は文系以外てんでダメで。数学なんて、もうね…。」

 

「そっか、志望校とか決まってるの?」

 

「まあ、俺の数学の成績じゃ国立は厳しいですし、私立文系のそこそこの所に行けたらいいなっt「ダメだよ!!」

私は、一つ考えついてしまった。

うまくいけば、もっと長い時間彼と一緒にいられる方法を。

 

「ど、どうしたんですか?」

私が急に叫んだのに驚いたのか、どもっている。

 

「今から、諦めるのはダメだよ!昔の人も言ってるでしょ?諦めたらそこで試合終了だよって!」

どこかの偉人の言葉だっはず。

 

 

「だから、私が君に数学を教えよう!!」

彼は、数学が出来ないから、国立を諦めると言っていた。

仮に数学が出来れば、私とおんなじ所に来てくれるかもしれない。

それに、そうじゃないとしても、勉強を教えるということで彼と長い時間一緒にいられる。

 

 

私は彼に思いは告げたけれど、雪ノ下さんや、由比ヶ浜さんと比べ一緒にいた時間も少ない。

二人にはずるい気がするけれど…私だって負けられない。

 

 

「でも、めぐr「ほら、私もう決まってるし!!それに、八幡君に教えることで、自分も勉強になるし!!」

 

彼の言葉を遮りながら、続ける。

ただ、それでも彼は悩んでいるようだ。

まあ、そうだよね…。

自分で行きたいところも決まっていて言っているんだし、自分勝手な欲望で言っても迷惑なだけだよね…。

 

申し訳なく思い、彼に謝った。

 

「その、八幡君とできるだけ一緒にいたいなぁ…って。

ごめんね、迷惑だったよね…。」

 

すると、彼は照れたように頭をかきながら

 

「先輩が良ければ、お願いしたいです…。」

 

うれしいけど……先輩って、ちゃんと名前で呼んでほしい…

そんな思いから

 

「めぐりさんでしょ!」

と言ってしまった。

 

「よろしくお願いします、めぐりさん」

 

「うん、よろしくね、八幡君!」

私は、とびきりの笑顔でそう言った。

 

 

 

 

陽乃side

 

 

比企谷君との電話をおえ、今私は校長と電話をしている。

この人は、公正な判断をすることのできるお爺さんだ。

それに、私の本質を見抜いた人だ。

だてに、校長を十年間しているわけではないのだろう。

「そのようなことがおきていたのですか…。」

唖然としているのが電話越しに伝わってくる。

 

「器物損壊、名誉棄損、刑事罰が与えられるものが、すでに起こっています。

なので、退学という処分が妥当かと。」

私は、『普段』の声でそうはなした。

この人相手に威圧は通用しない。

間違ったことを言ってくる相手に対しては、絶対に従わない。どんなことをしても。

その一方で、正しいことをしている人を、裏切るということはない。

 

「分かりました。今から、こちらでそのことがあったかどうか確認します。

そして、そのことが事実だった場合、生徒の処置を決めましょう。

そして、今その生徒は、どのような状態ですか?」

 

 

曲ったことを嫌う方だ、普通なら休日にわざわざ校長自ら出て、しかも今から確認するとは言わないだろう。

 

 

「今は、私が信頼している子が保護しています。なので、ご安心を。」

 

 

「そうですか。良かった…。では、しばらくしたら、もう一度こちらから電話をかけます。

ご連絡していただきありがとうございます。」

 

「いえ、休日にわざわざありがとうございます。それでは、失礼いたします。」

 

これで、後はしばらく待つだけだ。

これからのことを考え、私は、すっかり冷めてしまったコーヒーを口に含んだ。

・・

・・・

・・・・

・・・・・

電話が震え始める。

校長からの折り返しの電話だ。

「もしもし、雪ノ下です。どうでした?」

 

「確認しました、ボロボロになっている自転車に、下駄箱も。

監視カメラに写っていたので、顔もわかりました。」

 

こんなことをしたやつが、素直に出てくるとは思えないし、顔が特定されていて良かった。

 

「では、処罰の方は?」

ここが一番気になることだ。

下手に、停学になると、戻ってきた後逆恨みで、比企谷君がもっと危ないことになるかもしれない。

 

冷静な声で、校長は返してきた。

「このようなことをしでかした子供たちが、停学で心を入れ替えるとは思えませんし、刑事罰を科される案件なので、退学が妥当でしょう。すでに、警察の方にも連絡して、その子たちの家庭に話を聞きに行ってもらっています。」

 

 

私は、少し感心していた。

ここまで、対応が早いとは…。

それに、生徒を退学させるとなると、学校の評判も悪くなる。

そこまで、強硬に退学を押してくるとは、思っていなかった。

最悪、雪ノ下の名前を使い交渉しようとしていたのだけれど。

 

「校長は、有能ですね。」

年上に対して、なんて口をきいているのかといわれるだろう、上から目線の口調だ。

それに、校長はカラカラと笑って答えた。

 

 

「私は、君のように有能ではないよ。

ただ、曲ったことが嫌いなだけだからね。」

 

その答えに思わずこちらも微笑んだ。

・・・

・・・・・

 

校長との電話が終わり、あらかたどうにかなるだろう。

ただ、私が力を貸せるのは、ここまでだ。

 

「あとは、頼んだよ。めぐり」

私は、変わっていく後輩の姿を思い浮かべ、ポツリとつぶやいた。

 

 

 

八幡side

 

 

食器洗いを終えて、今は絶賛数学を教えてもらっている。

めぐりさん曰く、まずどこが出来て、どこが出来ないのかのテストをして、そこからできないところを埋めていくという方法になった。

 

 

まあ、テストの結果は芳しくない。

高1の内容の基礎も怪しいところが発見された。

高2の内容だって?あ、ねえよ、んなもん!

 

 

めぐりさんも、これには思わず苦笑い………してないだと…。

むしろ、嬉しそう…。

なんでなのん?

 

かくして、一年のころからの復習が始まった。

 

 

めぐりさんの教えは端的に言って分かりやすい。

基本的に必要な公式や、その分野での狙われやすいところ、定石などが入っている大学の入試問題を解き、その後にそこで使った公式をもっと簡単なもので確認するというものだ。

勉強というと、簡単から難しいというやり方が一般的かと思っていたけど、そうじゃないやり方もあるのだと、新しい発見だった。

 

めぐりさん曰く、数学は公式だけで覚えていると、二次試験なんかでどこで使えばいいか分からなくなるとか。だから、ある程度の難しさの問題の中にその分野で使われる公式や、問われる定石をやってからの方が、力が付きやすいのだと。

 

 

めぐりさんに、教えてもらっているのだから、次の数学はいい点を取ろうと。八幡は心に誓った。

 

 

 

めぐりside

 

 

 

彼に数学を教えることが決まり、まず、どの程度できるかを知るため、分野ごとにテストをした。

結果は、高1でも抜けているところはそれなりにあり、高2に至ってはほとんど抜けていた。

ただ、わからないところが多い分、長い時間彼と一緒にいられると思うと、八幡君には悪いけれど、喜んでしまった。

・・・

・・・・・

彼に一通り解き方を教えた後、基礎問題を解いてもらっている。

ちなみに、彼は飲み込みも早く、思っているよりも成績は伸びやすいタイプだろう。

本人曰く、一度わかんなくなってやらなくなってしまったみたいだ。

 

 

そんな隣で手持ちぶさたな私は、読書をしながら様子を見ていた。

集中して問題を解いている彼の横顔をちらりと見る。

整っている顔、目は濁りが薄くなってきていて、優しそうな青年の顔になっている。

柔らかそうな髪に、跳ねているアホ毛がかわいらしい。

そのまま見ていると、彼の唇に目がいってしまった。

いつかあそこにキスするときもあるのかなと思い、顔を赤くなり、とっさに持っている本で顔を隠す。

 

そのことを彼に見られ、彼がどうしたんですか?と聞いてきて、思わず答えに困ってしまう。

 

そんな穏やかな雰囲気の中、ゆっくりと時間は流れていく。

 

 




いかがでしたでしょうか?

名もない校長が出てきました。
陽乃さんの出番も次回で終わりになるかも…。


【挿絵表示】



【挿絵表示】


イラストは、めぐりssってハーメルンでどれだけあるのかを調べたら、驚愕してしまい書いてしまいました。
他のヒロインの十分の一か……………( ;∀;)

最後まで読んでくださりありがとうございました(^o^)丿


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