アクセル・ワールド 闇の不死鳥(仮)   作:羽撃鬼

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第2話 始まりと目覚め

「ヴィル~、ヴィル~、私の可愛いヴィレム~」

 

そんな声が聞こえるとともに目が覚めた。

 

「目が覚めた~、お母さんだよ~。」

 

そこにはまだ成人していないような少女がいた。だがそんなことを考える間もなく強烈な睡魔によって眠りについた。

 

「ヴィル~、お寝むの時間なの~。」

 

少女の名前はヘルガ、母親らしき人物から姉だと聞かされた。小学生になる前に母が死んだ。ほとんど仕事に出ていたため接したことが余りなかったため実感がなかった。その時は思いもよらなかったがある日、父親らしき男が現れた。目につくと暴力を振るってきたので家にいるときは押し入れの中に閉じ困ったりしていた。ある夜、目覚めると父親の部屋から嬌声が聞こえてくる。こっそり中を覗くと父親に抱かれ嬌声を上げる姉の姿が衝撃のあまり声が出てしまった。それに気づいた父親はゲラゲラと笑いながらこう言った

 

「お前は知らなかったな。お前は俺がヘルガに孕ました子だ。」

 

否定したかったが何故だか反論できなかった。それを見た父親は

 

「おい、ヘルガ。ヴィレムが見てるぞ。」

 

とヘルガに声をかけたが戻ってくるのは嬌声ばかり。それを聞いて俺は押し入れの中に逃げ込んだ。それから時間がたち朝になった。押し入れから出るともう父親は家にいなかった。いつものように俺を可愛がるヘルガのことを鬱陶しく感じ始めた。それが自分の成り立ちを憎み始めた元凶となった。

それからさらに月日が流れた。小学1年生になったある日ニューロリンカーに見慣れないメッセージがあった。薄れていく原作知識よりBrain burstの配布だと分かった。速攻でダウンロードした。『Welcome to the Accelerated World』の文字が現れた。

 

 

「やあ、ひさしぶりだね。」

 

赤髪サングラスの軽薄そうな男エリックが現れた。どうする?→道具→オウガテイル→投げる

 

「なんでオウガテイルがここに!ウワァァァァ」

 

エリックの頭にオウガテイルが噛みついた瞬間、謎のエフェクトが………マスク・ド・オウガが現れた

 

「華麗なる僕の華麗なる変身堪能したかい?」

「華麗なる変身っていうか喰われただけなんじゃ。」

「いやいや違う、僕は被食神エリックの別人格。その名も捕食神マスク・ド・オウガ エリックを喰らい、ソーマに叩き切られたオウガテイルの破片とエリックのシスコン魂が融合昇華した存在だ。エリナを愛でる事なら友人のメルクリウスとの、お互いの至高の存在について語り合う会をほぼ永久に語れる具合だ。そもそもエリナの可愛さと来たら(略………)」

「そろそろ本題に入ってもらえますか?」

「ああ、ごめん。アバターのことだけど設定した通り生成したから安心してね。転生の時のことなんだけど、僕大当たりって言ったよね。」

「ああそういえばそう言ってた気がするけど何か意味があるんですか?」

「もちろんだよ。転生チケットがレアなほど転生後に後付けでボーナスが得られるんだよ。まあ、起きたらBBのメニューを開いてみるといいよ。もう送ったからじゃあね。」

 

ポンっという可愛らしい効果音とともにエリックに戻った

 

「僕、何をしてたんだっけ?………あっ、やばもう時間じゃん。どうしよう、あっそうだ初期BP増やしとくね。ボーナス装置、発射ァ(華麗なエリックシュート)!」

 

今度はブラスト弾がエリックの神機から発射され気を失った(夢から目覚めた)。

 

 

俺は起きてすぐ加速した『バースト・リンク』

 

「ここが加速世界」

 

視界全てが青く染まったブルーワールドで初めての加速に感動した。そしてエリックの言葉を思い出した。初期BPを見てみるとそこには4100BP有った。たぶん初期BPが100BPだったんだろうと思った。ポイントがたくさんあるのだから大丈夫だろと思いつつ200BPを使用してlevel upしてみた。ファンファーレともにlevelが2になったと表示された。レベルアップボーナスでアビリティを習得した。習得したアビリティはこれだ。【永劫(エイヴィ)破壊(ヒカイト)】プレイヤーや自意識の高いエネミーを倒せば倒すほどステータスを強化していく。ただし強い戦闘衝動に駆られる。膨大なBPを消費してステータス・アビリティ・スキル・必殺技の強化が可能 らしい。豪いチートだ、だがこれで俺はポイントがある限りほぼ無限に強くなれる。笑いが込み上げてくる。

 

「クハァ」

 

 


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