魔法少女リリカルなのは~俺は転生者じゃねえ!~ 作:サッカー好き
朝早く起きたら二度寝出来ず、書いてたら出来たのでそのままアップしちゃいました!
楽しく読んで頂けたら幸いです!
こんにちは、フェイト・テスタロッサです。
冬休みが終わって新学期になりました。
皆、変わりなく元気な姿で登校しています。
でも、一人だけ様子がおかしい人がいるんです。
「あっ!
「お、おうフェイト。おはよう・・・」
私や私の家族の恩人橘
今みたいに挨拶をしても挙動不審になるし、お話をしている時はあまり目を合わしてくれない。
「悪い、フェイト。俺、今日、日直だから先行くな?」
「あ、うん・・・」
それに何故か私と距離を離そうとしているような気がする。
少し前まではそんな事なかったのに一体どうしたんだろう・・・。
なのは達に相談してみよう。
「
「私も。なのはちゃんは?」
「なのはもいつも通りだよ」
なのは達には変わった様子は見せていない・・・。
姉さんや神崎はどうだろう?
「えっと、どっちかというと私の方がそんな感じになっているからなんともいえない・・・」
「え?姉さんが?どうして?」
「それは、その、出来れば聞かないで・・・もう少しで落ち着く筈だから」
姉さんから顔を真っ赤にしてそう言われてしまったので私はそれ以上何も聞かなかった。
「一応、聞いてはいるが・・・教えないぞ」
「えっ!どうして!?」
「本人から誰にも言うなと言われているからでもあるが、俺も思い出したくないからだ・・・。思い出すと俺は
神崎の鬼のような形相に私はこれ以上聞くのは無駄だと判断した。
神崎が怒るようなことに私が関わっているみたいなんだけど、私にはよく分からなかった。
「どうしよう・・・私、
「そんな訳ないよ!
「ええ。なのはの言う通りよ。こうなったら私が無理矢理にでも問いただしてやるわ」
「待って、アリサちゃん」
なのはが慰めてくれて、アリサが怒りながら
そんなアリサをすずかが止めます。
「なによ、すずか?あいつの肩を持つつもりなの?」
「そういう訳じゃないけど私に考えがあるの」
「考え?」
すずかの考えを聞いた私達はそれを実行することに決めました。
待っててね、
貴方がどうして私を避けるのかしっかりお話してもらうから。
「
「勝負?」
いきなりだが、俺、
事情を簡単に説明すると、
俺のクラスの担任が体調不良で早退。
↓
先生不在の為、別クラスの授業に混ざる。
↓
そのクラスはアリサ達のクラスで授業は体育。
↓
ボールを持ったアリサに勝負を挑まれる。←今ここ
何で俺がアリサに勝負を挑まれたかは分からないが、勝負を挑まれたからには逃げる訳にはいかねえな。
「いいぜ?何するんだよ?サッカーか?」
「なわけないでしょ!私が持ってるもので察しなさいよ!」
やっぱり?
アリサの持っているボールはドッジボールで使う柔らかめのボールだ。
もう何で勝負するのかは分かったが、アリサがただで勝負するとは思えない。
「何か罰ゲームとかあるのか?」
「勿論!負けた方のクラスが用具の片付けをしてもらうわ」
「用具と言っても出てるのはボール入れとライン引きだけだからそんなに負担はないか・・・まさか個人的な罰ゲームが・・・」
アリサの条件があまりにも軽いことにおかしいと思った俺はアリサを見たらニヤニヤしながら俺を見ている。
なるほど、狙いは最初から俺だった訳だ。
「その通りよ。
「私達?」
ふとアリサの背後を見たら、すずか、なのは、フェイトの3人がいた。
もしかして、負けたらアリサ含めて4人から罰ゲームを受けなきゃいけねえのか?
「ねえ、すずかちゃん。元々の予定はそういうのじゃなかったよね」
「うん・・・」
「流石に
あ、でも3人は困った顔をしているからそこまで乗り気ではないのかもしれない。
「おい、アリサ。俺に罰ゲームがあるって事はアリサ達にも罰ゲームがあるって事で良いんだよな?」
「え、ええ、そうよ」
「お前が勝手に決めて、もし負けた時、後ろの3人を巻き込むのは酷いんじゃないか?」
「そ、それはそうだけど・・・」
よしよし。
良い感じに流れが変わってきた。
このまま行けば罰ゲームは1人分で済むぞ。
「それに罰ゲームなんだ。皆が嫌がることを俺は平気でやるぞ」
「あ、あんた、一体何をするつもりなのよ!」
「え?あー、そうだなー」
脅しだけのつもりだったから罰ゲームの内容なんて考えてないぞ。
まあ、適当に言っておくか。
「すずかには、一週間毎朝俺を起こしに来ることだ!俺より早く起きないといけないから大変だろうな!」
「ええ!?」
「なのはには、一週間俺に弁当を作ってきてもらおう。朝早くに起きて準備しないといけないから大変だろうな!」
「ふえっ!?」
「フェイトには、俺の自主練習に付き合ってもらうぜ。俺が満足するまで帰さないぞ!」
「ええ!?」
よしよし。
皆俺の嫌がるだろう罰ゲームに驚いてる。
このままアリサにも嫌な罰ゲームを言ってやる気を失くしてやろう。
「そしてアリサ!お前には、俺がアリサの家に遊びに来る度にベッドを使わせてもらうぜ!お気に入りのベッドを好き勝手使われるのは嫌だろうな!」
「・・・・・・」
アリサが黙り込んだ。
これはもしかしなくてもやったんじゃないか?
俺の完全勝利で罰ゲームを回避―――
「確かに酷い罰ゲームだわ・・・。でも受けて立とうじゃない!」
出来なかった。
アリサは仁王立ちをしながら承諾しやがった。
こいつ、男の俺よりも格好良いじゃねえか!
「でも、すずか達は許してくれないかしら?これはあくまで私と
よし。
アリサはダメだったが他の3人は無しになったぞ!
「別に構わな―――」
「ちょっと待って!」
アリサの提案を承諾しようとしたら、すずかが待ったをかけてきた。
どうしたんだ?
「私達もその罰ゲームで構わないから勝負を受けます!」
「うん!絶対負けないなの!」
「罰ゲームが嫌で逃げるなんて私はしたくない!」
なん、だと・・・。
まさかのすずか達まで勝負を受けるなんて・・・。
アリサが勝手に言い出した事なのに・・・。
「アリサちゃん。さりげない抜け駆けは酷いと思うよ」
「な、何のことかしら?」
なんかすずかに言い寄られてるアリサ。
ああいう光景はなんか珍しい。
まあ、そんな事はどうでもいい。
残念だが罰ゲームを減らすことは出来なかったが、用は勝てばいいのだ。
「上等だ!負けて罰ゲームになっても後悔すんなよ!」
クラス対抗ドッジボールが始まって10分後。
「なかなかやるじゃないか、アリサ。褒めてやるぜ!」
俺はボールを持つアリサに賞賛の言葉を送った。
俺以外の奴らからも狙われていたがよく生き残ったものだ。
「・・・そんな状況で何であんたが上から目線なのよ」
ジト目でアリサに睨まれる。
そろそろ現実を見るか・・・。
現在の状況だが、
―――――――――
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| 俺 |
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| 和也 すずか |
| フェイト |
| なのは アリサ |
| 他10人 |
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まさに絶対絶命。
俺のクラス、弱すぎじゃない?
というか、すずかとフェイトが規格外に強かった。
2人の投げるボールはとても鋭く、今のところは俺以外誰も取れずに餌食となった。
当たったボールをキャッチしてセーフにしたりもしたが、俺から遠い人を狙い始めてついには俺1人となってしまったのだ。
「
「残念だけど俺は諦めの悪い男でね。最後の最後まで諦めたりしない!」
俺の言葉に外野から歓声が起こる。
そんな俺の様子にアリサは溜息を吐いた。
「分かってたけど、しょうがないわ。普通に勝負しても最後まで粘られろうだろうから奥の手を使わせてもらうわ」
「奥の手?」
アリサは、すずかにボールを渡した。
どうやら奥の手とはすずかにあるらしい。
「頼むわよ、すずか」
「うん」
すずかのボールは観察したが、ただ鋭くて重いボールを投げるだけではない。
ターゲットの手前で変化するのがやっかいなんだ。
「やあああっ!!」
すずかの剛速球が俺に襲い掛かってくる。
だが、どんなボールだろうとキャッチしてやるぜ!
『あー、
和也の声が俺の脳内に直接語りかけてくる。
確かこれは念話ってやつだったな。
最近、聞く事が出来るようになったけど俺から念話をする事が出来ないんだよね。
魔法の練習なんて一切してないし。
というかアリサの奴、これで俺の集中力を削ごうって魂胆か?
甘いな。
そんなんで俺の集中力を削ぐ事は出来ないぜ!
『お前に謝らなければいけない事がある。頬にキスされた件、フェイトに言っちまった』
・・・・・・はあ!?
和也!?
それは誰にも言うなって約束したじゃんか!
それに、よりにもよってフェイトに言うとかどういう了見だ!
『すまん。嘘だ』
「え?あ、ぐほっ!?」
なるほど、そういう事か。
和也はアリサになんでも良いから俺の気が削がれる事を言うように指示されたんだろう。
それで和也が思いついた内容がそれだった訳だ。
見事に気を削がれてしまった俺は、腹下に投げられ上へと軌道を変えたすずかの剛速球に対応出来ず、胸元へ当りそのまま顎へクリーンヒット。
ボールは地面へ落ち、俺も地面へ崩れ落ちた。
俺のクラスの敗北と罰ゲームが決定してしまった。
「あー、くっそう。まさかジャンケンで1人負けするとは・・・」
「・・・来た!」
私、フェイト・テスタロッサは体育倉庫の中で隠れています。
ここまでが、すずかが立てた計画だった。
ドッジボールに勝利して罰ゲームの片付けを
ジャンケンだってアリサが、
これで、ボールのかごを片付けに来た
「ふう。これで片付け完了だ」
「・・・よし!」
奥まで入ったのを確認した私は覚悟を決めて物陰から飛び出ます。
扉の前に立ち、閉めるのも忘れません。
「び、びっくりした。フェイトか、どうしたんだ?」
「ご、ごめんね、
いきなり閉まったことに驚いていましたが、私の姿を見てホッとしている
私は申し訳ないと思いながらすぐに本題に入ることにした。
「
「え?あ、いや、それは・・・」
とても言い辛そうにする
こんな
そんな
それでも私は話を続けます。
「
「え?いや、そんな訳ないだろ!」
「それじゃあ、どうして避けてたの?教えてよ!」
私は
すると、
・・・そうか、そういうことなんだ。
「・・・ごめん、
「は?ちょ、待てよ!なんでそうなるんだよ!?」
「私のことが嫌いだから顔を背けたんだよね?ごめんね」
「違うって!分かった!ちゃんと話すから!」
話すって何を?
「えっと、だな・・・は、恥ずかしかったんだよ!フェイトの顔を見ると思い出しちゃうから!」
「恥ずかしい?思い出すって何を?」
「・・・少し前に闇の欠片事件ってあっただろ?」
そう。
新学期が始まる少し前。
闇の書の闇を破壊したけど、その残骸が突如私達の姿を模倣して現れた闇の書の欠片を使い復活されそうになった。
無事、事件は解決したけど、それが
「皆には言ってなかったけど、俺、フェイトに似た奴と会ってたんだ。髪が水色の奴」
「えっ!?」
私達の姿を模倣した闇の欠片は殆んどが過去の記憶に囚われた者ばかりだったが、3人ほど自分の意思を持った者もいたんだ。
その3人の内1人が
あの子が私達と会う前に
「あの子が
「えっと、その・・・。とても言い難いんだが・・・・・・キスをされた」
「・・・・・・・・・え?」
キスを・・・された?
私は
「色々あってその子を助けたんだけど、お礼にと言って頬にキスされたんだよ」
「・・・頬に」
少し落ち着きを取り戻す私。
これで唇だったらどうなってたんだろ・・・。
「思い返すととても恥ずかしくてさ・・・。フェイトと同じ顔だからフェイトを見るとその時を思い出して、ついあんな態度をとっちまったんだ。ごめん」
「う、ううん!だ、大丈夫だよ!」
予想外な理由だったが、私の事が嫌いになって避けているんじゃなくて本当に良かった。
でも、少し気になったことが出来た。
「でも姉さんにはそんな素振りは見せてなかったよね?」
「アリシア?確かにそんな意識する事はなかったな。でも水色はフェイトの姿だったし・・・。あっ、フェイトはアリシアのクローンだからある意味では同じなのか?」
「うん。そうだ・・・・・・え?今なんて言ったの?」
私は聞き間違いだと信じて
「ん?フェイトはアリシアのクローンだからあの水色とある意味同じなのかなって」
「な、なんで私がアリシアのクローンだって知っているの!?」
聞き間違いじゃなかった。
いつかは話そうと思っていた私の秘密をどうして
「俺が魔法を知って数日後に和也が話してきた」
「神崎・・・」
私はこれほど人を憎いと思ったのは初めてかもしれない。
人の重大な成立ちをあっさり話すなんて信じられない。
背後から不意打ちでプラズマザンバーをしてやろうかな・・・。
「
「何もってなにさ?」
「だって私、アリシアのクローンだし・・・」
「ん?んー?よく分からないけど、フェイトはフェイトだろ?アリシアと全然違うじゃん」
そう、なのかな?
そういえば、少し前にアリシアが私の声真似をしてイタズラをしていた事があって
良かった。
本当に良かった。
私はさっきまで沈んでいた心が晴れやかになっていくのを感じている。
「まあ、水色の奴で動揺しちゃったけどこれからは大丈夫だから」
「うん・・・。ねえ、
こんな晴れやかな気持ちだったらなんでも出来るようなそんな気がする。
だから私は普段出来ないことをやってみようと思った。
「なんだ?」
「・・・その子にキスされた頬ってどっち側?」
「あまり思い出させないで欲しいんだけど・・・。えっと確か左頬―――」
「ちゅっ」
「え?は?」
「
状況を理解できていない
でも、これ思った以上に恥ずかしいよ・・・。
「えっと、頬にキスって罰になるのか?水色の奴はお礼って言ってたし、和也は羨ましがってたんだけど・・・」
「えっ!?その、
「俺?・・・嫌じゃない、か?」
質問を質問で返してしまったけど
しかも、嫌じゃないって・・・。
「えっと、その、あの!?」
やばい。
どうすればいいのか分からないよ!?
と、とりあえず
「あっ・・・!?」
「フェイト!」
私は後ずさろうとしたら、後ろにあった棚に気づかずぶつかってしまった。
しかも、棚から何かが落ちてきて私に降りかかってきます。
だけど、咄嗟だったからか凄い勢いで引き寄せられた私は身体ごと
「だ、大丈夫か?」
「う、うん・・・」
だが、倒れた体勢は
助けてくれたのは感謝しているけど、なんでそんな体勢になっちゃったの!?
「あの、その・・・」
「フェイト?」
私、絶対顔が赤くなってるよ!
というか、この状況どうすればいいの!?
「フェイト!凄い音がしたけど大丈夫なの!?」
今の声はアリサだ。
3人には外で待機している話だったから心配してきてくれたのだろう。
あ、でも、この体勢って色々やばいんじゃ・・・。
「ナ、
「え?いや、これは―――」
「天誅!!」
「ぐぼはっ!?」
止められなくてごめんね、
その後は
今回の一件で私は
キスはもう当分する勇気は出ないけど私のこの気持ちが変わらない限りまたしてみたいと思った。
あっ、話は変わるけど、どっかの管理外世界で任務で出ていた神崎が雷に打たれて大怪我をしたらしい。
どうしたんだろうね?
どうでしたでしょうか?
キスは騎士君の意識がない状態でしかされた事なかったので動揺しちゃった感じです。
これでフェイトが一歩出たか?
次回の更新はいつになるかは分かりませんが早く更新出来るように頑張ります!
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