魔法少女リリカルなのは~俺は転生者じゃねえ!~ 作:サッカー好き
ぶっちゃけツッコミ所満載ですが(今更感
それでも楽しんで読んで頂けると幸いです!
それではどうぞ!
「暇だから遊びに来たぞー」
「いらっしゃーい。って、
俺、
出迎えてくれたはやては微妙な顔をされるが、艦長であるリンディさんからは「いつでもいらっしゃい」と許可をもらってあるから問題はない。
「遊びに来たはいいけど、ここってなんか遊ぶ物とかある?一応サッカーボールは持ってきたんだけど?」
「まだ足が治っていない自分に対する嫌がらせか!どんだけサッカーが好きなんや・・・」
溜息を吐いて呆れるはやて。
そんなつもりはないんだけどな。
「でも実際どうしてんだ?」
「私は本を読んだりして時間を潰してるな。シグナム達は基本トレーニングルームで訓練や。それ以外だと皆でテレビを見たりしとるで」
「テレビとかあるのか。それって地球の番組?」
「そうやね。エイミィさんが気を使ってくれて見れるようにしてくれたんよ」
なのはやフェイトが言っていた通りここの人たちはとても良い人達のようだ。
「ここが今私達が住んでいる部屋や」
「住んでるんじゃなくて監禁じゃなかったっけ?」
「名目上なー」
入ってみるととても広くてはやて達全員が寝転んでも全然余裕がある。
それにソファーやテーブルにテレビと快適に暮らせそうな用具が色々と置いてある。
「
「よっ、ザフィーラ!今日は狼形態なんだな」
ソファー近くにいたザフィーラが俺達に気づいて挨拶をしてくれてた。
サプライズをされた日。
ザフィーラが狼(犬と思ってた)から人間の姿にもなれると教えてくれた。
実際にその光景を見せてもらったときは凄く驚いたものだ。
「ああ。この姿の方がお前も見慣れているだろうからな」
「確かにね。ありがとう、ザフィーラ」
そこまで気を使わなくても良かったんだけど俺の為に考えてくれたのは素直に嬉しいな。
「なあなあ、ザフィーラ。リインフォースやシグナム達はどうしたん?」
「シグナムとヴィータはトレーニングルームで己を研鑽し、シャマルは医療班と雑談すると出て行きました。そして、リインフォースは
「え?うおっ!?」
「良く来てくれた
ザフィーラの言葉で俺が振り向くよりも早く誰かに脇の下から腕を通され持ち上げられてしまう。
誰がこんな事をしたのかなんてすぐに分かる。
リインフォースさんだ。
「やあ、リインフォースさん。後ろから近づいて抱きつくのは止めてほしいんだけど・・・」
「別にいいじゃないか。君とこうして触れ合うのが私にとって1つの楽しみなんだ」
見えないがニコニコ笑顔だろうリインフォースさんは俺を人形みたいに抱くのが気に入ってしまったようで隙あれば抱きついてくる。
背後からいきなり抱きついてくるのは心臓に悪いから勘弁してほしい。
「今日ははやて達と遊びに来たんだ。とりあえずサッカーでもするか?」
「だから私が一緒に遊べないやんか!それにサッカーするにしてもこの部屋じゃダメ!」
「ならトレーニング室に行くのはどうだ、
烈火の将と紅の鉄騎?
誰の事だろう?
「
俺が首を傾げているのを見てはやてが俺が疑問に思ってたことを教えてくれる。
格好良い呼び方だけどなんか堅苦しいな。
「リインフォースさん。その呼び方止めない?シグナムさん達から何も言われないの?」
「いや、特に言われてないな。何か問題がある訳でもないし良いと思っているが?」
「リインフォース。ちょうど良い機会やし、その呼び方止めにしよか。私も気になってたんや」
「しかし・・・」
困惑した様子のリインフォースさん。
まあ急に呼び方を変えるのは違和感があるかもだけど今後の為に我慢してもらおう。
「嫌なら俺はリインフォースさんの事を祝福の風さんって呼ぶ事にする」
「分かった。騎士達の呼称を改める事にしよう」
即断だった。
「うおおおおおおおおっ!!」
「はああああああああっ!!」
あたし、ヴィータはシグナムと模擬戦をやっている。
かなり激しくなっているが多少なら問題はないらしい。
旧ベルカ式の魔法を使うあたし達の戦闘データを取りたいからだそうだ。
あたし達の戦闘データで少しでも役に立つなら良いんだ。
それで、はやての罪滅ぼしになるなら・・・。
「おーい!シグナムさん!ヴィータ!」
「
「お、おう・・・」
模擬戦中に声をかけてきたのは
何故かリインフォースに抱きかかえられているが気にした様子もなく、あたし達に手を振っている。
あたしとシグナムは休憩もかねて
「シグナムさん、ヴィータ。遊びに来たから遊ぼうぜ!」
「別に構わないが何故お前はリインフォースに抱えられているんだ?」
「どうしてもってお願いされたんです。リインフォースさん、そろそろ下ろして」
「分かった」
リインフォースから解放された
って、なんであたし?
「ヴィータ、サッカーしようぜ!」
「え?あ、おい!引っ張るな!」
そういえば、会って間もない時もこんな風に強引だったよな・・・。
「久しぶりにシュート練しようぜ!」
「いやいや!ゴールがねえから無理だろ!」
「大丈夫だ!黒いスプレー缶持ってきた!これで壁にゴールを作れる!」
「させるか!?リンディ提督やクロノに怒られるだろ!」
こいつってなんでサッカーの事になると見境がなくなるんだ?
「そんな時はこのシャマルにお任せ!」
「シャマルさん!」
「お前どこから出てきた!?」
確かにさっきまで居なかったよな!?
「細かい事は気にしない!私のデバイス『クラールヴィント』を使えば―――」
シャマルは伸縮自在のクラールヴィントであっという間に模造ゴール(ネット付)を作り上げた。
「シャマルさん、スッゲー!」
「そうでしょ!この日の為にと練習してたんだから!」
「いつから練習してたんだよ!?」
くっそう!
さっきからツッコミしてばかりじゃねえか!
「さあ、打ってきな!久しぶりだろうから真直ぐボールが飛ぶかな?」
「・・・ああ?舐めんじゃねえ!今日こそお前からゴールを奪ってやる」
あたしはシュートを打ち続けた。
それを
あいつってあんなに上手かったのか?
少し前まではもっとシュートを決めていたのに・・・。
「ヴィータ!そんな軽いシュートじゃ決まらないぞ!なんか不安や悩みでもあるのか?」
「不安、悩み・・・」
ないといえば嘘になる。
あたし達の今後についてだ。
はやての為とはいえ、あたし達は色んな人たちに迷惑をかけた。
その罪滅ぼしとして、はやては管理局に勤める事を心に決めている。
はやてがそう決めたのならあたし達はそれに着いて行く。
でもはやての決めた道はとても大変なものになるだろうとあたしを含めた騎士達は全員思っている。
昔の記憶から考えるに、犯罪者というレッテルが貼られたはやてに嫌がらせが殺到するだろう。
それからはやてを守ることが出来るのだろうか?
あたしは不安でしょうがない。
「よく分からないけどベストを尽くせ!」
「ベストを尽くせ?」
「海外遠征の時監督が言ってたんだ。1つのことを気にかけて全てを疎かにするなって。だったら全て全力で挑む!結果がどうあれベストを尽くさないと後に残るは後悔しかない。その悩みもベストを尽くせば問題ない!だから何も気にしないで全力でシュートを打って来い!」
ベストを尽くしたってどうにもならない事なんていくらでもある。
私はそれを知っているけど、
でも悪くない・・・。
「上等だ!これでも喰らえ!」
「ん?ヴィータの足が光ってる?」
「ラケーテン、ハンマー!!」
「速い!でも正面だ!」
あたしは全力でボールを振りぬいた。
真直ぐに飛んでいくボールは
「お、重っ、うわああああああああああああっ!!??」
当たり前だ。
鉄槌の騎士であるあたしの全力を乗せたシュートだからな。
「お、おい。ヴィータ。今のはやり過ぎじゃないか?」
「リインフォース、いつもの紅の鉄騎って呼ばないんだな?そっちの方が楽だから良いんだけど」
「
怒った顔でそういうリインフォース。
こいつがそういう顔見せたのは初めてだ。
最近分かったけど
「
「だからって―――」
「うおおおおおおおっ!すっげええええええ!!」
見てみるとゴールから出て嬉しそうにこっちを見ている
見た感じ怪我はなさそうだ。
「なんだよ、ヴィータ!そんなすっげぇシュート打てるなんて聞いてねえぞ!」
「まあ、あたしも初めてあんなシュート打ったから当然だろ」
「な、
リインフォースが心配そうな表情で
怪我がないか確認しているようだがパッと見で大丈夫だって分かると思うんだけど・・・。
「大丈夫だよ!というか魔法でシュートする事も出来るんだな!すっげえ!」
「無事なら良いんだが・・・」
「ヴィータ!さっきのもう一回やってくれよ!次こそは止めてやるから!」
わくわくした顔であたしを見る
しょうがねえ。
期待には応えてやらねえとな。
「止められるものなら止めてみな!あたしのは全力はこんなもんじゃねえぞ!」
これから悩みや不安は沢山ある。
でも、今みたいに全力でベストを尽くしていくしかないんだ。
だから、あたしは後悔のない様に生きていこう。
それが今出来るあたしのベストなのだから。
「どうやった、ヴィータ?
「うん!とても楽しかった!」
こんにちは、八神はやてです。
今日は
最近のヴィータは思い詰めている様子だったから心配してたんやけど
良かった良かった。
「はやて。ヴィータ。ここにいたのか」
「あっ、クロノ君!どうしたん?何か用?」
アースラに所属する執務官クロノ君がやってきた。
今日は取り調べみたいな用事はなかったと思うんやけど。
「いやなに、彼がアースラに来てると聞いて挨拶でもと思ったんだが?」
「あー、
「ん?」
私は視線を部屋の中心へと向ける。
そこには竹刀を持って向き合う
『シグナムさん。俺さっき全身青痣だらけで満足に動けないから稽古はなしでってお願いしたはずなのですが?』
『ああ。だが、それはそれで良い機会だ。満足に動けない身体で敵と戦う時、どう動かせば影響なく戦う事が出来るのかを学べ!』
シグナムの無茶振りが来たなー。
あの子は
『そんな無茶苦茶な!?そもそも敵と戦うなんて俺の日常じゃありえませんよ!』
『その怪我した状態でヴィータとサッカーしてた奴が何を言うか!ごちゃごちゃ言わず始めるぞ』
『うぐぐぐ』
サッカーの事言われて反論出来なくなってしまった
「はやて。あの2人の周りに居るシャマルとリインフォースは何をしているんだ?」
「応援しているようなんやけど・・・」
『
『と、止めるべきだろうか?だが、シグナムがこれも
そんな光景に私はつい笑ってしまう。
「あの慌てよう。闇の書事件で圧倒的な強さを見せた彼女の姿は感じられないな」
「せやね」
『こうなれば自棄だ!かかって来いやあ!』
『良い気合だ。軽めで済ませようと思ったが気が変わった。本気で行くぞ』
『・・・え?』
『はあああああああっ!』
『いやああああああっ!?』
「はははっ。楽しいなあ・・・」
シグナムの猛攻から逃げ惑う
これが私が望んだ幸せな日常なのかもしれん。
この日常がいつまでも続くように頑張ろう。
私の家族や壊れかけた日常を救ってくれた騎士様の為にも、私は頑張る。
私は改めて心に刻んだ。
八神家のお話でした!
アースラ内部とかよく分からないけど、そんな部屋とかあったらいいなぁって感じで書きました!
なんだかんだで本局言ってるからアースラ内のお話見ないんですよね、、、
そして、リインフォースの口調が難しい!
イノセントのアインスが好きな作者からすると間違ってそっちにしてしまわないか心配だったりします汗
と言うわけで楽しんで頂けたでしょうか?
次も早く更新出来るように頑張りますのでよろしくお願いします!
皆さんの感想や評価は作者の元気の源です!
感想・評価お待ちしてます!
そして、誤字報告をしてくれてる皆さん。
毎度すみません!助かっております!
本当にありがとうございます!