魔法少女リリカルなのは~俺は転生者じゃねえ!~ 作:サッカー好き
皆さんからの感想や評価をいただいてとても嬉しいです!
ありがとうございます!
これからも楽しんで読んで頂けるようなお話を書けるように頑張ります!
では、本編をお楽しみ下さい!
「さて、どうしたものか・・・」
海外遠征から無事に帰ってきた俺、
今日は12月26日。
俺は海外遠征から帰ってきたんだけど、本当は深夜に帰ってくる予定だったが飛行機の都合で早く帰ってきた。
早朝に家に着いて、移動疲れで寝たけど、起きたのは14時。
何もする事がなかったので俺はある事を思いついたんだ。
「そうだ。サプライズをしよう」
皆には26日の深夜に帰るからその次の日に会おうぜって話してあるから、いきなり帰宅報告すれば驚くに違いないって思ったまでは良かったんだけど・・・。
「まさかの不在とは・・・」
全くのノープランによる行動が裏目に出た。
アリサ、すずか、なのはの家は親や使用人は居たけどその本人達が居ない。
はやて、フェイト、アリシアの家に至っては誰も居なかった。
残念であるが、こればかりは仕方ない。
俺はとりあえず、所属している少年団が練習している河川岸のグラウンドへと向かう。
「ふう・・・」
もちろん、練習などやっていないし、人は誰も居なかった。
本当に暇な時はここでボールを蹴ったり、トレーニングをしたりする。
だけど、ボールはないし、そもそも運動が出来る格好ではないのだ。
だから坂になっている芝に腰を下ろして休憩しながらどうするか考える事にした。
「携帯置いて来ちまったしな・・・。寒いし、やっぱり家に帰るか・・・・・・ん?」
さっきまで人っ子一人居なかったのに、グラウンドの中心でボールを持った女性がいた。
驚く事にその女性は俺と一緒の銀髪。
俺より長いその銀髪は太陽の光を浴びて反射し、女性が輝いて見える。
「つうか、どっかで見たことがあるような、ないような・・・?」
「・・・・・・」
「あれ?こっち、ていうか俺を見てる?」
しかも、俺の方に向かって歩き出したぞ?
女性は坂の下まで来て、俺を見上げる形になる。
視線は完全に俺と合っているしどうしたんだろう?
「橘
「えっ!?」
まさかの知り合い!?
確かにどこか見覚えがあるなーって思ってたよ?
でも、俺以外の銀髪の知り合いをそう簡単に忘れるはずがないのだが・・・。
俺が必死に思い出そうとする姿に女性は微笑んだ。
「やはり覚えていないか。私の名前はリインフォース。一緒にサッカーしようと貴方と約束したんだ」
「俺が?悪いけど何時したんだ?リインフォースさんの事は見覚えがあるような気はするんだけど思い出せなくて・・・」
「落ち着いて。まずはサッカーをしよう。身体を動かせば思い出すかもしれないだろう?」
なるほど。それは一理ある。
俺はリインフォースさんとサッカーをする事にした。
2人だけだからパス交換しか出来ないけど・・・。
「ん~・・・?」
パス交換を開始して身体が少しずつ温まってきたけど、どうも思い出せない。
でも、あと少しで思い出せそうな気がするんだよな・・・。
「思い出せないか?12月24日。夜天の書の中で。貴方からすれば夢の中でと言えば良いのかもしれない」
「えっ・・・ああっ!?」
『夜天の書』、『夢の中』。
その2つのキーワードに俺はある記憶が飛び込んできた。
真っ黒な空間で、はやてとリインフォースさんの3人で話した夢を俺は思い出した。
「思い出した・・・。た、確かにその夢で俺はリインフォースさんに会った。そして、その名前をはやてからもらっていたのも・・・」
「そうか。思い出してくれたか」
リインフォースさんは安心した様子でボールを止めてパスをくれる。
というか、普通に上手である。
「そして、はやてが恥ずかしい夢を見ていて、俺は思わず叩いてしまった事とか」
「・・・それは主の名誉の為にも忘れていて欲しかった」
一度思いだぜば湯水のように溢れ出る。
あの夢は壮絶だった。
はやてがリインフォースさんに名前を授けて闇の書の闇とかいうのを倒す為に真っ黒な空間から居なくなった。
俺は空間にひとり残されたが、画面が現れてその光景が映りだされる。
はやてがシグナムさん達を呼び出したり、なんか凄い化け物が出現したり、驚く事ばっかりだ。
あれを倒すにはゴ○ラとか呼ばなきゃ無理じゃね?って思ったよ。
最終的には色んな人が協力して倒したんだけど、その色んな人達ってのが殆どが俺の友人だった。
最初に出てきたのが、なのはで、アリサ、すずか、フェイト、アルフ、和也と続々。
知らない男子2人がいたけど記憶にない。
皆で協力して倒す映像を見て感動した俺はスタンディングオペレーションしていた。
そんな時、リインフォースさんが俺の前に現れる。
さようならと、はやてをよろしく頼むと最後の別れのような挨拶をしてきたから俺は思わず怒鳴った。
『ふざけんな!さよならしたいんだったら俺とサッカーしてからにしろ!』
そういって俺は夢から覚めたんだ。
本当に咄嗟の言葉だった。
今思い返せばどうしてサッカーだったんだろう?
もっと良い言葉があったんじゃないかなって思う。
「でも、あれは夢の中の話であって、現実の話じゃ・・・」
「
リインフォースさんにとって現実。
それはつまりあの映像は本当に合ったことで、アリサ達はあんな化け物と戦った事になる。
とてもじゃないけど信じられない・・・。
でも、なぜか妙に信じられるというか・・・。
「えっと、リインフォースさん。その時の俺との約束を守ってくれたのは嬉しい。でも、これが終わったらリインフォースさんははやての傍から居なくなってしまうんですか?」
「・・・私はそもそも約束を守るつもりはなかった。いや、守れないはずだったんだ」
守れないはずだった?
どういうことだろう?
「細かい説明は省くが、倒した闇の書の闇は私が生きている事でいずれ復活してしまう。だから、主の為にこの世から去ることを決意した。貴方の御友人、高町なのはとフェイト・テスタロッサに私の破壊をお願いした」
「・・・・・・」
俺はいつもだったら信じられなくてふざけだすんだけど、パス交換を止めて、リインフォースさんの話を聞いていた。
「それを聞きつけた主に止められたが、私は主にこれ以上迷惑をかけたくなかった。私は十分に幸せでしたと、主を説得して破壊を行なってもらった。大事な人達に看取られながら逝くはずだった。薄れ行く意識の中である声が聞こえたんだ」
「声?」
「逝くな!っと
俺の声?
「意識がはっきりすると死んだ筈の私は主たちの目の前にいたんだ。泣いて抱きついてくる主に私は理解が追いつかなかった。それは周りの者達も同じだった。だが、調べた結果
「俺のおかげ?俺は何もしてねえぞ?」
「正しく言えば
「はあ・・・?」
俺が知らないところで間接的に人助けをしていたって事か?
というか、魔力って確かなのはやリンディさんが言ってた奴だな。
リンディさんのときはとてもじゃないけど信じられなかったけど、リインフォースさんに言われると信じてしまいそうな自分がいる。
同じ銀髪だから信じたくなっているのか?
「では行くとしようか、
「え?行くってどこに?」
「貴方の友人達が居るところにだ」
そう言ってリインフォースさんは俺の背後へと回ると抱きついてきた。
「えっ!?な、なにを!?」
「行くぞ?転移!」
俺とリインフォースさんの足元が光りだしたかと思えば、一瞬にして景色が変わる。
俺とリインフォースさんしか居なかったグラウンドではなく、どこかは全く理解できないが、横一列で俺たちを迎えた人物達は俺の友人だった。
アリサやすずかを始め、フェイトにアリシア、はやてもいた。
他にもシグナムさん達やアルフにプレシアさんに和也もいる。
そんな光景に俺が唖然としていると列の真ん中にいたなのはが一歩前に出た。
「
『海外遠征お疲れ様!お帰りなさい!』
みんなからお帰りなさいのお出迎え。
まだ理解が追いつかないが、分かった事はひとつある。
サプライズしようと思ったらサプライズされてしまったって事だ。
こんにちは、高町なのはです!
最初は戸惑ったんだけど、
案の定、サプライズを仕掛けようとした
唯でさえ、転移魔法で居場所を変えられてから不在だと思っていた皆からのお出迎えに
後ろから抱き着いているリインフォースさんはとても楽しそうに
なんかムカッとしますが、今は置いておきます。
『闇の書事件』と呼ばれるだろう今回の事件はとても壮絶でした。
闇の書を完成させようとするヴィータちゃん達と戦ったり、リインフォースさんと戦ったり、『闇の書の闇』という怪物と戦ったりと戦闘ばっかりでした。
その戦闘の最中で驚く事もありました。
ヴィータちゃん達が使うベルカ式の魔法や闇の書の闇の事も驚きましたが、私がいう驚く事はそれではありません。
それは
そうです。
彼はまたやらかしたんです。
プレシアさんの若返りと同じくらいかそれ以上の事を今回の事件でやらかしたんです。
まずは、私とフェイトちゃんが暴走するリインフォースさんと戦っている時でした。
その時に封鎖結界に巻き込まれたアリサちゃんとすずかちゃん。
リインフォースさんが私の魔法『スターライトブレイカー』を放った時、2人を助けたのは
その魔力は、クリスマスプレゼントとして渡されていた手編みの帽子とマフラーから出現したそうです。
・・・それだけでしたら私もそこまで驚かなかったと思います。
でも、
2人を守るように覆っていた
アリサちゃんは赤、すずかちゃんは白と紺を基調とした可愛らしい服を着ており、アリサちゃんの右手には橙色を基調にした刀のような武器、すずかちゃんは両手にグローブを付けています。
・・・簡潔に言いますと
なにを言っているのだと思いますが、これは紛れもない事実なんです。
原因は
アースラの技術班員さん達が一日かけても何も判明されませんでした。
そもそも2人のデバイス(アリサちゃんのがフレイムアイズで、すずかちゃんのがスノーホワイト)から解析を拒否されてしまい、何もさせてもらえなかったようです。
2人が参戦してくれたおかげで随分と楽になったので、私としてはどうでもいいかなと思います。
・・・はい、現実逃避ですね、すみません・・・。
驚く事はまだあります。
正直、ひとつでお腹一杯なのですが報告しないといけないの。
それは闇の書の闇との激闘が終わり、全てが終わったと思った時でした。
私とフェイトちゃんはリインフォースさんから自らの破壊をお願いされました。
リインフォースさんが生きている限り、防衛プログラムは蘇ってしまう。
不幸な出来事が繰り返さない為にもと説得され、リインフォースさんを破壊しました。
リインフォースさんが光の粒子となって空へと消えてしまいます。
大事な人の死に悲しみがその場を支配していた時でした。
急に
それは私のだけではなく、
その光は
急な事に動揺する私達。
少しするとその光は1つの塊としてはやてちゃんの前に降り立ちます。
光が消えた時、私達は目を疑いました。
ついさっき消滅した筈のリインフォースさんが現れたのです。
その後、リインフォースさんは精密検査をする事になった。
その結果はまた驚く事に上々。
リインフォースさんは一度消滅したから防衛プログラムとの繋がりも完全に絶たれた為、蘇る事はないそうです。
これでリインフォースさんが一人寂しく消滅する必要はなくなりました。
とてもハッピーエンドな結末です。
でも、気になるのはリインフォースさんがどのようにして蘇ったのかって事です。
本人に詳しく聞いてみると、意識を失う最中に
『逝くな!俺との約束を破るだけじゃなく、俺がはやてとした約束を破れさせるんじゃねえ!』
と、中々に理不尽な理由です。
でも
それは私だけではなく、皆も笑っていました。
まだやらなければいけない事、考えなければいけない事は沢山残っているけど今この瞬間は笑って過ごしていいと思います。
「どうしたの、なのは?皆、
ユーノ君に声をかけられて思い耽っていた私は目の前の光景を確認した。
車椅子から身を乗り出して
フェイトちゃんは久々の再会で声をかけられずおどおどしていてそれを応援するアリシアちゃんとアルフさん。
ちょっと離れた所で仕方ないと溜息を吐きながら見守るアリサちゃんとすずかちゃん。
気に食わないのかギャーギャー文句を言いながら騒ぐ和也君。
そして、いきなり囲われて慌てふためく
中心の人物以外は皆笑顔で楽しそうだ。
あんな楽しそうなのに思い耽っているのは勿体無いよね!
「なんでもないよ!行こう!」
私は笑顔が溢れる輪の中へと駆け出すのでした。
とうとう騎士君は魔法を認知します!
幼馴染のアリサやすずかが認知してるのに騎士君がしてないのは個人的におかしいなと思ったのが理由の一つです。
他にこれからの展開でそろそろ魔法を認知させときたいのもありますが、、、
騎士君は原作の戦闘にはほぼ参加しません。
ほのぼの日常会がメインですのでよろしくお願いします!
私の生きる活力である、
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