魔法少女リリカルなのは~俺は転生者じゃねえ!~ 作:サッカー好き
今更だが文才が欲しい、、、
楽しんで頂けたら幸いです!
うーん、眠い!
俺、
本来ならもう寝ている時間なんだけど俊輔達がしつこ過ぎて寝させてもらえないのだ。
俺のモテ過ぎ(俺はそう思っていない)が原因で制裁されているのだが、その内容がまた面倒だった。
今のところ、すずかとアリサまで行ったが俊輔達は満足せず続行するように言われている。
これはもう、終わるまで解放されないと判断した俺は早く終わらせる為に電話をした。
今度はなのはである。
『はい!なのはです!』
「なのは。俺の事好き?」
『いきなりどうしたの!?』
しまった。
早く終わらせたいが為に一言目に本題を切り出してしまった。
「すまん。つい」
『つい、で切り出す内容じゃなかったと思うんだけど・・・』
ごもっともであるが早く終わらせたいのでガンガン攻めたいと思う。
「なのは。これは大事な話なんだ。俺の事、好きなのか?嫌いなのか?どっちなんだ?」
『ふぇっ!?き、嫌いじゃないよ?』
「それじゃあ好きなのか?」
『う、うん。好きだよ?』
「それは異性としてか?」
『・・・ふぇえええええええっ!?』
いきなりの大声に俺は携帯を遠ざけながら耳を塞ぐ。
どんだけ驚いてんだよ・・・。
「どうなの?」
『えっと、その、異性としてと言われましてもですね。なのははまだ小学3年生だし、そういうのはまだ早いかなと思いましてですね?』
「お、おう・・・」
ぺらぺらと早口で話し出すなのは。
しかも何故か敬語だし、一体どうしたんだろうか?
『でも、異性として嫌いって訳ではなくてですね?私の友達の男子の中では上の方だけど好きかどうかで表すのは難しいと言いますか、えっと、その・・・』
「お、落ち着けよ、なのは。そんな早口で言われたら聞き取れないから―――」
『おい』
俺は携帯を落としてしまう。
なのはではない男性の声。
その声には殺気が含まれていたので俺は咄嗟に手を放してしまったのだ。
というか、この声には聞き覚えがあった。
「きょ、恭也さん?」
『
俺だけではなく俊輔達も恭也さんの声で動けないでいる。
『それに好きとか異性とか聞こえたが・・・ふむ。1、5、9か。なるほど、そういったゲームをしていたのか』
9。
その数字に俺はすぐになんなのか理解した。
俺を含めたこの部屋にいる人数である。
つまり、恭也さんは電話越しで俺たちの人数を把握し、何をしていたか理解してしまったのだろう。
『
恭也さんは電話で人数を把握できるだけじゃなく、状況も把握してしまうとは恐ろしい人である。
『おい』
「はい!?」
『そんなゲームに大事な妹を巻き込むな。次、こんなゲームをしてきたら・・・ちょん斬るからな』
どこをでしょうか、恭也さん!?
俺が返事をする前に電話が切られてしまった。
かなりのお怒りのようだ。
「死んだ・・・帰ったら地獄の乱取り100本やらされる・・・」
「えっと、すまんかったわ」
「謝って済んだら警察は、って電話がきた!?」
悲しんでいると俺の携帯が急に鳴り出した。
着信者はなんとなのはだった。
俺は恐る恐る電話に出る事にする。
「も、もしもし?」
『あっ、
「いや、全然大丈夫だよ。なのはの方は大丈夫だったのか?」
てっきり恭也さんから話を聞いて怒っているのかと思っていたんだけど、声からしてそんな様子は感じられない。
『私?大丈夫だよ!でも少しびっくりしちゃったからもうしないでね!』
「おう。もうしないよ」
したらちょん斬られるからな、という言葉は飲み込んだ。
『それでね。さっきの会話を聞いていた人達ってまだそこにいて今の会話聞いてる?』
「ああ。聞いているけど、どうした?」
『うん。ちょっとお話がしたくて』
お話?
『えっと、皆さん、こんにちは。高町なのはです。
なのはのお話に誰もが驚いた表情をしている。
てっきり怒られると思ってたもんな。
というか、確かに俊輔達のサッカーが上手くて凄い話をメッチャしたけど本人達の前でそんな事を言うのは勘弁してほしかった。
『えっと・・・?
「うん。聞こえてるよ。皆!返事は?」
『はい!しっかり
俺の言葉に全員が大きな声でなのはに返事した。
つか、もう夜なんだからもう少し音量を抑えろよ。
『にゃはは、宜しくお願いします!それじゃあ、
「おう!なのはも風邪とかひかないように頑張れよ!」
『うん!
なのはとの通話が終わり、俺は溜息をひとつ吐いた。
「・・・俊輔」
「・・・なんや?」
「さっきの子の家は喫茶店なんだ。そこのシュークリームが絶品だ。俺の言いたい事が分かるよな?」
「もちろんや」
俊輔はチームメイト達の方を向いて息を吸う。
「遠征終わったら天使の喫茶店でシュークリームパーティーや!!」
『おう!!』
「さあ、次いくで!」
「え?まだやるの?」
あれで終わるかと思ったんだけど・・・
「さっきの天使のお兄さんのおかげで眠気が吹き飛んでもうたわ!」
どうやら皆そうらしく頷いている。
まあ、俺もそうだったりするから強く言えない。
「分かったよ。それじゃあ、次はフェイトに電話するか」
俺は溜息を吐きながらフェイトに電話する事にした。
少し時間がかかるもちゃんと繋がったようだ。
『もしもし、フェイトです。
「・・・・・・」
『
「・・・アリシア。なんでお前がフェイトの携帯に?」
『・・・ありゃ、ばれちゃったか!』
最初の大人し目の声とは打って変わってはきはきとした声になった。
それも当然だ。
フェイトではなくて、その姉アリシアが電話に出たのだから。
『うーん。フェイトのモノマネ、完璧だと思ったんだけどなー』
「残念だったな。アリシアの元気で明るい声にフェイトの澄んだ声は出来ないのだ!」
『むー。クロノやエイミィにはばれなかったのに・・・』
目に見えなくてもアリシアの悔しい顔が目に浮かぶ。
おっと、危うく目的を忘れるところだった。
「アリシア。フェイトはどうしたんだ?」
『フェイトは・・・あっ!今、出てきたよ。フェイトー!
『ええっ!?』
フェイトの驚いた声に、ばたばたと走って向かって来ているだろう音が聞こえてきた。
『もしもし、
「よお、フェイト。忙しいようならまた掛け直すけど?」
『だ、大丈夫だよ!全然大丈夫!』
何故か焦っているフェイト。
本人が大丈夫って言ってるなら大丈夫か。
「学校の方はどうだ?アリサ、すずか、なのはの三人以外にも友達は出来たか?」
『学校は楽しいよ。友達も出来た。まだなのは達が一緒じゃないと不安だけどね』
「というか、タイミング悪いよな。俺が遠征に行っている間に帰ってくるなんてさ」
『ご、ごめんね?私も予想外で・・・』
とても落ち込んだ様子で謝ってくるフェイト。
「いやいや、フェイトを責めている訳じゃないからな?俺も年内には帰ってくるからもう少しの辛抱さ!」
『うん!
「欠員で補充されたのが偶々俺だったってだけさ。実際足引っ張ってばかりだし」
ん?
俊輔達が何言ってんだこいつ?って顔をしているような気がする。
『そうなの?でも凄い事だよ。帰ってきたらサッカーしながらその時のお話聞かせてね?』
「もちろんさ!海外のすげえ上手い奴らと試合した話をしてやるぜ!そこで俺がどう活躍したのかも含めてな!」
『楽しみにしてる―――くしゅん』
電話越しでもフェイトが話している途中で、くしゃみをしたことがわかった。
もしかして、風邪でもひいているのか?
「どうし―――」
『フェイト?バスタオル1枚で何やってんのさ?』
『あ、アルフ!?』
俺が喋ろうとしたらそれを遮るようにアルフの声が聞こえてきた。
その内容に俺は思わず咽てしまう。
バスタオル1枚って本当に何してんだよ!
『お風呂から戻ってこないと思ったら電話してたのかい?誰と電話をしてるのさ』
『えっと
『あーなるほどねー』
フェイトとアルフの会話に割って入れない。
とりあえず、アルフがニヤニヤ笑っているんだろうなとは思った。
『そりゃあ服を着るよりも大事な人と電話する方が優先だよね。ふふふ』
『あ、アルフ!?』
『でもこれ以上は湯冷めして風邪引いちまうよ。早く終わらせなよ』
『う、うん・・・。あっ、ごめんね
「それは良いんだけど、なぜバスタオル1枚で電話してんだよ・・・」
俺は少し呆れながらフェイトにそう言った。
そりゃあ、くしゃみも出るわな。
『ううっ・・・
「そう言ってくれるのは嬉しいけどそれで風邪を引かれたら申し訳ないぞ・・・」
『ご、ごめんね!
「おう!海外遠征の話、楽しみにしとけよ!」
『うん!楽しみにしてる。でも・・・』
フェイトが急に黙りだす。
でも何だろうか?
『・・・ナ、
今までで一番大きな声で嬉し恥ずかしい事を言ってくれるフェイト。
フェイトの顔を真っ赤にして言っている姿がなんとなく想像できた。
「おう!俺もとても楽しみだ!」
『うん!それじゃあ、またね!』
そう終わりの挨拶を言い合って電話を終了した。
「あっ、悪い。話に夢中で例のやつ聞くの忘れてた」
「いや、かまわへんよ。それで、今電話した子の写真ってある?見せてほしいんやけど」
「えっ?あるけど・・・見せるのは止めとく」
何故か分からないけど皆の目が怖い。
こういうときの俊輔達は碌な事を考えていないからだ。
「別に言いやんけ!その写真でバスタオル1枚の姿を妄想するだけやから!」
「尚更見せる気なくなったよ!?」
こいつ自分に正直すぎだろ!
「こうなったらその携帯を無理矢理奪い取るで!いくぞ!お前ら!」
『おう!!』
「無駄な団結力発揮すんな!絶対に守りきってやる!」
これから数十分間。
俺と俊輔達の鬼ごっこする事になる。
しかし最後には、チーム関係者の大人に見つかり、全員仲良くお説教を受けるのであった。
「うーん・・・電話?」
説教も終わり各自部屋に戻って就寝する俺だったが、携帯のバイブ音で目が覚めた。
4人部屋だったので他の奴らが起きないか心配だったがマナーモードにしていたから着信音はならないおかげで俺以外はぐっすりと眠っていた。
「もう日付変わってんじゃん。発信者は、はやて・・・」
一応、この時間帯は寝てるって伝えてある。
それでも電話してきたって事は何かあったのであろうか?
俺は他の3人を起こさないようにベッドから出て、玄関前で電話に出た。
「もしもし?」
『
「いや、大丈夫だけど・・・」
なんかいつものはやてじゃないな。
いつもはもっと元気に話すのに今では弱弱しく喋っている。
「なにかあったのか?」
『特になにかあった訳じゃないんよ。シグナム達は元気で毎日見舞いに来てくれる。シャマルと外出した時は図書館で新しい友達も出来た。今度、友達と一緒に病院に遊びに来てくれるって約束もしてくれたんよ。とても楽しみにしてる。でも・・・もの凄く
声は明るく話している。
でも、なんでだろう。
見えないはずなのに、はやてがとても悲しそうな表情をしているような気がした。
「そっか。何を話そうか」
『いや。私は
「おいコラ。勝手に満足して切ろうとすんな」
俺はすぐに電話切ろうとするはやてを止めた。
残念だが、俺は満足していない。
『で、でも
「あるけど、はやてのせいで目が覚めちまった。責任持って俺の話を聞いてもらうからな!」
『しょ、しょうがないなー。
なにがしょうがないだよ。
最初よりとても嬉しそうな声してんじゃねえか。
「んじゃあ、今日あった話なんだけどさ。チームメイトの奴らが急に俺を布団で簀巻きにしやがってさ―――」
俺とはやてのお喋りが始まった。
笑ったり怒ったり呆れたりととても楽しい時間を過ごしていった。
そのお喋りはもう2時間近く費やされていた。
『まさかすずかちゃんが
「本当だな。世間は狭い」
『・・・本当にありがとう。私の我が儘に付き合ってくれて。もう少し付き合ってくれる?』
「ああ」
はやてのお願いにそう答える。
『最近な。シグナム達と話す機会が減ってきてるんや。シグナム達が自立してくれる事は嬉しいんやけど・・・私はもっと皆とお話がしたいんよ』
「・・・・・・」
『このままだといつか皆、私の前から消えてしまうんじゃないかって。そう思ったら怖くなって・・・』
それで俺に電話してきたのか。
シグナム達に限ってそんな事はないと思うんだが、それでも怖く感じてしまえばそう思ってしまうもんだ。
「安心しろ、はやて」
『・・・えっ?』
「俺やシグナム達は絶対に、はやての前から消えたりなんかしない。約束する」
『本当に?』
「ああ!今電話越しでしか話せない俺が言っても説得力がないかもしれないが約束する!」
俺に出来る事はこうやって約束する事だけだ。
それでも、少しでもはやての気持ちが和らいでくれればいいんだが・・・
『せやね。確かに説得力がないな。
「ぬぐぐっ」
あれ?
俺ってそんな信用なかった?
確かにサッカーで合宿やら遠征、そこで怪我して病院とか落ち着きはない感じだけど
『でも
はやての言う通りで俺は遠征に行く前に皆のクリスマスプレゼントを用意すると約束した。
遠征まで2週間くらしかなかった。
途中、はやて達には気持ちだけで大丈夫と言われたが、俺が大丈夫じゃないので必死に準備して完成させて約束を守ることができた。
「その通り!だから俺やはやての家族が居なくなる事はない!そんな心配する暇があるなら早く病気を治す事に専念しろ!分かったか?」
『うん・・・。ありがとう、
この後、おやすみの挨拶をして電話を切り、ベッドに戻った。
これで少しははやてを元気付ける事が出来ただろうか?
顔が見れないからなんともいえないけどそう信じるしかない。
俺はそう考えながら眠りにつくのであった。
いかがでしたでしょうか?
なんか上手くまとめられなかったのでこんな結果になりました、、、
もうそろそろA´S編は終わりかなって思ってます。
次はGODかReflectionか、、、
Reflectionは観てないからGODかなと考えてますが、最悪はかき混ぜですかね汗
皆さんの感想や評価は私の創作意欲の源になってます!
本当にありがとうございます!
次もこのくらいで更新出来るように頑張ります!