魔法少女リリカルなのは~俺は転生者じゃねえ!~ 作:サッカー好き
まあ、良いんですけどね!空気は空気で良いかもですし!
「と、まあ先日そんな事があったんだけど、どう思う?なんで2人を怒らせたのか全然分からないんだ」
「せやね。とりあえず、馬に蹴られてそのまま豆腐の角に頭ぶつければええんちゃう?」
「意味が分からない!?」
はやてに、先日の事を話したら何故か良い笑顔で怖い事を言われる俺、
今回は別に宿題を手伝ってもらおうって訳じゃなく、相談をしにきたのだ。
「ちゅうか、なんで私にそんな話をしに来たんや?惚気話は犬でも食わんで」
「惚気?よく分からないけど、はやてならこういう時の対処方法を熟知してそうな気がしてさ」
「それは褒めとるん?」
目を細めて俺を見るはやて。溜息を吐き、片手で頭を抑えた。
「私から助言出来る事はないで。これは
「ふーん?まあ、はやてがそう言うならそうなんだろな。ありがとな、はやて。話を聞いて貰ってさ」
「別にええよ。このお礼は倍にして返してもらうで」
「分かった。50円チョコ2個分で良いよな?」
「良い訳あるかい!安いなあ!?私の価値は50円しかないんか!?」
ばんばんと机を叩くはやて。それじゃあと俺ははやてに質問する。
「はやてはどのくらい価値があると思う?」
「従者が5・6人くらい雇えるくらいや!」
「値段が見当つかないけど、それはないな!つか、はやてに従者とか片腹痛い!」
「なんやと!」
こんなやり取りを図書館でしていたら大人に怒られました。
「そんで、その『なのはちゃん』て子も休学してもうたんか?」
「ああ。その抱えている何かを解決するためにね。今頃、何をやっているのやら」
俺は雲一つない空を見上げてそう言った。
ちなみに図書館で騒いだら怒られたので俺とはやては公園に移動している。
「心配?」
「もちろん!」
「そうには見えへんで?」
はやてが笑いながらそういう。
失礼だな。滑り台の滑るところで横になりながらアイス食って欠伸しているが心配はしているぞ!
「まあ、なのはは俺よりもしっかりした奴だし大丈夫だろ」
「
「さっきから失礼だな!?」
こいつ俺のことが嫌いなのか!?
「まあまあ。言いたい事を言い合えるのも仲が良い証拠やで」
「それは確かに。それじゃあ俺もはやてに言いたい事があるんだけどいいか?」
「なんや?」
「この前教えてもらった宿題の答えなんだが・・・間違ってたから先生に怒られたじゃねえか!どうしてくれる!」
「なんちゅう責任転嫁!?どうもせんわ、ボケ!」
「うわっ!?砂かけんなよ!」
俺の逆切れにはやては頭に直接ではなく、滑り台に砂を流した。
頭に直接かけるのではなく、滑り台に流す事で頭だけではなく服の中にまで入ってきやがった。
「自業自得や。それで?相談はこれで終いか?」
「いや、実はもう一つある。これははやてとは比べ物にならない程可愛い金髪の女の子との話だ」
「なんか聞く気が一気に失せたんやけど・・・」
はやての言葉を完全に無視し、俺は話を続けた。
そう、あれは旅行から帰ってまだアリサとなのはが喧嘩する前の話・・・
「こんにちは、
「フェイト!おっす!」
学校が終わり、サッカーの練習も終わって帰宅していると、珍しくフェイトが挨拶をしてきたので俺も元気よく返事をする。
「・・・・・・」
「・・・・・・?」
向かい合ったまま何も話さないフェイト。
俺もフェイトから話しかけて来たからてっきり話し出すと思っていて待っていたらへんな空気になっていく。
「えっと・・・どうした?」
「あ、うん・・・偶然見かけたから話しかけただけで特別話があった訳じゃないんだ・・・」
「ふーん?なあなあ、フェイト今暇?」
「え?う、うん。大丈夫だけど・・・」
少し不安げにそう答えるフェイト。
よし、暇ならちょっとお願いをしよう!
「ちょっと公園でサッカーしない?ちょうど練習相手が欲しかったんだ!」
「別に構わないけど・・・」
「どうした?」
「サッカーってなに?」
フェイトの衝撃的な言葉を聞いた俺はかなり驚愕した。
「さ、サッカーを知らない!?マジ!?」
「う、うん・・・」
「なんという事だ・・・。フェイト。お前は人生の約4割は損をしているぞ!」
「そ、そうなの?」
いや、4割は言い過ぎなんですけどね。でも、フェイトがサッカーを知らないのはマジなようだ。
「よし!俺が教えてあげるから行こうぜ!」
「あ!う、うん・・・」
俺はフェイトの手を掴んで公園へと向かった。
「―――というルールなんだ。分かった?」
「うん。
公園に着いた俺とフェイトはとりあえずサッカーのルールの説明をした。
物覚えの良いフェイトはすぐに理解してくれたようで俺がしたい練習も完璧に察してくれた。
「ああ、頼むよ」
「でも、私に出来るかな?一度も蹴った事ないし・・・」
「大丈夫だよ。何回も蹴ってればいずれはちゃんと出来るようになるさ!それに変なキックでもそれはそれで練習になるし」
「わ、わかった。やってみる!」
フェイトが俺の練習に協力してくれることになった。
ブランコの外枠?をゴールに見立ててシュートを打ってもらう。
「い、行くよ!」
「来い!」
フェイトが助走を始めてシュート。俺の胸元に飛んできた。
ばしんっ!と両手でしっかりとキャッチ。
予想以上の良いシュートに俺は驚いた。その威力は素人の打てるシュートではなかったからだ。
「やった!ちゃんとイメージ通りに蹴れた!」
「よ、よし、フェイト。この調子で宜しく」
「うん!」
しかも、コントロールも抜群のようだ。次々とシュート打つフェイトのボールは俺の要求したコースにも使い分ける事も出来ている。
こいつは天才か?
「フェイト!次からは自由に打ってくれ」
「分かった!」
嬉しそうに返事をしてシュートを打ってくるフェイト。
俺はなんとかそのシュートを止めて行くが途中から止め切れないシュートを打たれてゴールを決められる。
「さ、さっきまでサッカーの存在も知らなかった子とは思えないや・・・」
「凄いね!サッカーってとても楽しいかも!」
フェイトは満面の笑みを浮かべている。今まで会ってきた中で一番の笑顔かもしれん。
「よし!もっとやるぞ!次は10本中、フェイトが決めた回数と俺が止めた回数でどちらが多いか勝負だ!」
「うん!望むところだよ!」
俺とフェイトが絶好調でサッカーを楽しんでいる時だった。
「
公園の出入口から俺にとって聞き慣れた声が響き渡った。
俺とフェイトがその方向に視線を向けると、そこにはスーツを着て眼鏡をかけた女性―――
「母さん!」
「
俺の母さんがいた。しかもめっちゃ怒ってる。
それに時間?
「あ、もう20時回ってる」
「マジ!?」
確か俺とフェイトが会って公園に付いたのが18時過ぎだからもう2時間ぐらい練習しちまってたのか!
「ご、ごめんなさい、母さん!俺、夢中になっちゃって・・・」
「全く・・・
「う、うん。女の子をこんな遅くまで付き合せちゃだめだよね」
「時間もそうなんだけど・・・どうやら気付いていないみたいね。
そう言うと母さんは何故か溜息を吐く。
俺とフェイトは母さんの言っている意味が分からず首を傾げた。
「えっと、貴女お名前は?」
「は、はい!私、フェイト・テスタロッサと言います」
「フェイトちゃんね?貴女も分かってないから言っておくわ」
「な、何をでしょうか?」
俺の母さんの言葉に緊張気味のフェイト。
母さんはフェイトの肩を叩いて俺には聞こえないくらいの声で言った。
「これからサッカーをする時、『スカート』は止めなさい」
「・・・え?」
「見えてたわよ。貴女のパンツ」
「@*#$&%>+!?」
フェイトが全く聞き取れない悲鳴を上げた。
しかも、顔を真っ赤にしながら母さんは何を言ったんだろう。
「な、
「え?なにを?」
顔が真っ赤なフェイトが何を言っているのか分からない。
俺の反応に母さんが再び溜息を吐きながら言った。
「
「え?そりゃ、フェイトの下半身だけど?」
シュート打つまでの助走と軸足。そしてボールに当たる足の面をよく見てた。
「はうううっ!?」
「んんっ?」
フェイトの顔がさらに真っ赤になった気がする。何で?
「フェイトちゃん。多分、
「そ、そうですよね・・・」
「えっと一体何の事でしょうか?」
「とりあえず、
そう言われた俺は正座になって母さんの話を聞いた。
その内容を聞いていく内に俺がフェイトに酷い事をしてた事にようやく気付いた。
「マジで、すみませんでしたあああああああああああ!!」
おでこを地面にこすり付けるようにして土下座をする。
当然だ。俺は普通気付くはずの出来事に気付けず、フェイトに恥ずかしい思いをさせてしまっていたのだから。
「本当に、本当にすみません!」
「な、
「フェイト・・・」
どうやら、本当の天使はフェイトみたいだ。
え?すずか?あいつは最近暴走気味なので天使から堕天使に変更します。
「ありがとう。それでも俺は何か償いをしないと気が済まない!俺に出来る事なら何でも言ってくれ!」
「な、なんでも・・・」
俺の言葉にフェイトが真剣な顔になって悩みだす。
あの、本当に俺が出来る事にしてね?
「うーん・・・」
「フェイトちゃん。とりあえず、こう言っておきなさい」
「え?・・・はい・・・はい?よく分かりませんが分かりました」
なんか母さんがフェイトに耳打ちしてたけど何を話したんだ?
「えっと、せ、責任をとって下さい!」
「・・・責任?どういう事?」
「えっと・・・私にもよく分からない?」
俺もフェイトもよく分からず、母さんに視線を向ける。
その母さんはというとスマホをいじっている。そして、ピロンっと音が鳴った。
「よし、良い動画が撮れたわ」
「なにやってんの?」
どうやら動画を撮っていたらしい。本当に何やってんだ?
「気にしないで。これは将来役に立つものでしょうから」
「「はあ?」」
俺とフェイトは母さんの言葉にそういう事しか出来なかった。
「って事があったんだ」
「ほう・・・」
俺の話を聞いてはやては、腕を組んで溜息を吐いた。
「ちなみにその後、その女の子は何かお願いしてきたんか?」
「いや、思いつかないから考えとくってさ」
「ふーん・・・」
「それで責任の事なんだけどどういう事なのか分からないんだ。はやては分かるか?」
「それはまあ、分かるちゅうか・・・」
はやては、少し頬を赤くし、何故か目をそらす。
「本当か!それじゃあ、教えてくれ!なんか俺の直感が嫌な予感を出してんだよ!」
「うーん・・・これも
「え?」
恥ずかしい?なんで?
「
なるほど。確かにはやての言う通りだ。
分からなければ実際に行動してみるのが一番だ。
「はやて・・・」
「な、なんや?」
「何があっても俺が責任をとる!・・・・・・どうだ?」
「・・・・・・」
あれ?はやての返事が来ない。何故か顔を赤くして固まっている。
「はやてー?」
「はっ!?」
俺の呼びかけにびくっと震わせるはやて
「よ、予想以上の破壊力に意識が飛んでもうてたわ・・・。
「んー?やってみてもよく分からないな・・・。つか、はやて。顔が真っ赤だぞ、大丈夫か?調子が悪いならもう帰った方が良いんじゃないか?」
「え?あ、うん!そうやね!ちょーっと顔熱いし、汗も出て来たから帰ろうかな!」
「ああ。そうした方が良い。大事な体を壊したら大変だ」
「う、うん。ありがと・・・」
こうして、俺は体調が悪くなったはやてを家まで送り届けた。
送り届ける間、妙にしおらしかったけど、本当に大丈夫だったのだろうか?
今度お見舞いに行った方がいいかな?
という訳でフェイトサッカーをする!
さらに騎士くんの母親参上!
悪戯が好きなのはこの人の影響だったりします笑
いつもの報告会!
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どれもこれもしっかり増えていて嬉しいかぎりです!
感謝感激であります!