なかなか冒険しないなー
入団試験を無事に終え、夕飯を食べる為みんなで食堂に向かった。そこで、私の紹介をしてくれるらしい。
広い食堂には、ファミリアの団員のほとんどが集まっていた。
「みんな食事の前に聞いてほしい‼︎いきなりですまないが、今日僕らのファミリアに新しい家族が増えた‼︎」
フィンがそう団員に語り掛けると、ザワザワと騒ぎ出す。
「さあ、自己紹介をするんだ。」
リヴェリアがそっと、押し出してくれた。
食堂を見渡す。
やばっ緊張して吐きそう。
落ち着け〜今までだって会議とか胃もたれするものを乗り越えてきただろ‼︎
大丈夫やればできる子‼︎
よし‼︎
「初めまして。
七郎治と申します。名字はありません。
年は5、6歳で、ヒューマンです。
こんななりですが、性別は男です。主神がなんと言おうと男です。
大事なことなので2回言いました。よろしくお願いします。」
よし‼︎やりきった‼︎
ロキがうなだれた。
笑いと拍手がおこった。掴みは良いみたいだ。
みんなはよろしくと声を掛けてくれた。
食事のあと、ガレスに連れられて挨拶回りだ。
さっきは気づかなかったが、ソード・オラトリアのメンバーはほとんどいないな。原作の何年前なんだ?
考え込んでいるうちに、人間の少年と猫人の少女がいた。12、13ぐらいか?でも、見たことあるような…
「こいつらはついこの間入団したばかりじゃ。お前の同期になるかの。」
「ラウル・ノールドっす‼︎よろしくっす‼︎」
「アナキティ・オータムよ。アキって呼んでね」
「七郎治です。男です。呼びづらかったら適当に呼んで下さい。」
「て、適当っすか…」
ラウルが苦笑いをする。
うん、まさかのサブメンバーと同期だった!
まったくの初対面だけど、知ってる人がいて安心だ。
ラウルとアキと話していると、ロキが誰かを連れてきた。
一目でわかった。
金髪近眼の美少女。【剣姫】アイズ・ヴァレンシュタインだ。
ベルが一目惚れするのもわかるわ〜
「ほれ、アイズたん。挨拶し?」
「…アイズ・ヴァレンシュタインです。」
それだけだ。うん、興味なさそうだな。
ロキの話ではもうLevel.2になり、世界最速の記録を叩きだしだようだ。
現在8歳だ。すげーわー
結局アイズ以外に年の近そうな人はいなかった。
原作だとヒュリテ姉妹はLevel.3の時に入団してたな。ベートはその少し前か、レフィーヤは12歳ぐらいで、学区から来たんだっけ?
そんなことを考えているとガレスに風呂にぶち込まれ、自室へと案内された。なんとラウルと相部屋だった。
風呂の時に気づいたが、体が男の為男の裸を見たり見られたりしてもなんとも思わなかった。
「ロージ君、改めてよろしくっす‼︎」
あだ名はロージみたいだ。
ラウルに冒険者について色々話を聞いたあと、寝たふりをした。今後について考える為だ。
正直、ベルのように英雄に憧れたりはない。
ベートのように強さだけを求めるつもりもない。
フィンのような志もない。
むしろ、今後の展開が少しわかる為、前に出て巻き込まれたりしたくない。前世よりは長生きしたい。やっぱり目立たない方がいいな。
ただ、剣を極めたい。入団試験の時からこの想いが胸の中で渦巻いている。
年齢や入団時期は適当なところがあります。
ベートとかいつ入ったか出てきてないしw