えー、前回の更新から1ヶ月以上経ってしまいました。
話を今後どうしようか、考えては迷い。
途中、たまたま観た別の作品にどハマりし浮気。ロリポジの娘にハマったのは初めてかもしんない。
まっこと申し訳ございません!
今後ともお付き合い下されば幸いです。
迷宮都市オラリオ。その地で中立を保ち、都市を運営させる機関であるギルド。
ギルド本部の地下に設けられた、ギルド主神ウラノスが祈祷を捧げる場。今そこには、他の神々とは違う巨体を持つウラノスが祭壇の神座に腰掛け、目の前にフードを深く被りローブを纏った黒衣の男がいた。
「フェルズ…。彼のファミリアだけでなく、何故【剣姫】に依頼を出した」
アイズに
「前回、例の『宝玉』に【剣姫】は異様に反応したらしい…。何かまでは分からないが、真相を解明できる手掛かりになるかもしれないと思ってのこと」
「……」
今回の
フェルズの言葉に考えを巡らせるウラノスに、更に言葉を続ける。
「それに、前回の30階層では我々の
「…番人。例の
ウラノスは目を伏せ、一呼吸おいた。
「ヘルメスには私から話そう」
「ありがとう、ウラノス」
ウラノスの言葉に頭を下げたフェルズ。
ルルネの所属するファミリア。ヘルメス・ファミリアもまた危険に巻き込んでしまった。その事に対する罪悪感がフェルズの中で渦巻く。
「巻き込んだ冒険者達には悪いが、これ以上勝手な事をさせるわけにはいかない」
ーダンジョン18階層ー
さて、毛玉達は何処におるとかいな?
毛玉だけならともかく、Lv.3の2人がおるから追いついとるはずやけど…。
それにしても、原作だと
これから起きるであろう事を考え、テンションが下がりまくる七郎治の目が死んでいく。
はぁー、取り敢えず街に行くべ。
ダンジョン18階層にある、冒険者の街。リヴィラに向かい、そこを取り仕切る冒険者ボールス・エルダーを訪ねることにした。
「ボールス、こんちは。ちと聞きたい事があるんやけど」
「ん?何だ、またロキ・ファミリアか…。ホレ」
金にがめついボールスは基本的にタダでは動かない。情報料のヴァリスとチップ代わりにドングリをボールスの差し出された手に置く。
「ここに毛玉とエルフ2人が来んかった?」
「ああ、来たぞ。【剣姫】の情報を渡したな。詳しい話は【
ボールスは渡されたヴァリスを確認し、ドングリを放り捨てながら教えてくれた。
「つうか、お前んとこの
話によると酒場にいた冒険者が
『普段、威張り散らしているくせに肝心な時に上位派閥はきやがらない』
と嘆くのを聞いたベートは口汚く罵ったらしい。
『他人の力に縋ることしか出来ない雑魚は目障りだから冒険者やめろ』と。
うん、知ってた。毛玉は何かやらかすち。
…まぁ、間違ってわないわなぁ。
ベートの人を見下し蔑む言葉も、たまに核心を突く時があると七郎治は思っている。冒険者とは何が起こるか分からないダンジョンで命を懸けた職業。何かあれば自己責任。
イレギュラーが起きているからといって、ギルドからの要請も無いのに上位派閥が必ず対処する決まりは無い。それに今まさにその件で動いているのだ。
うん、うんと1人納得しているとボールスに話しかけられた。
「それとよ、
「ん?ああ、今回はそうやね」
「お前も知ってるだろ?『27階層の悪夢』を」
27階層の悪夢。それは
わざと
血の海。数え切れない死体。散乱する人の破片。それを捕食するモンスター。まさに地獄絵図と化していた。後から到着した冒険者は、二度と忘れることのできない光景を目にしてしまった。
多くの犠牲を出したこの事件は、今だに語り継がれている。当時、七郎治はLv.2に上がったばかり。ファミリアの意向により、七郎治だけでなく幼い者は直接関わっていない。
「まあな…」
苦虫を噛み潰したような表情をした、七郎治は何を言おうとしているか分かっていた。
『見聞色の覇気』を発動させ、街の喧騒の中からベート達の居場所を探る。
…見つけた、広場におるね。つか、初めからこうすればよかった。無駄に金とドングリ使っちまったわ。
「じゃあ、ワシはもう行くけん」
話を途中で切り上げ、3人がいる広場に向かった。だが、直ぐには合流せず、物陰に隠れそっと様子を伺う。
「詳しい事なんざどうでもいいが、仲間を見捨てて、テメェだけおめおめ生き残ったってわけだ。ざまぁーねえな、雑魚が」
せせら笑いながら身を乗り出し、罵声を浴びせるベートの姿。レフィーヤは今しがた発せられた言葉に唖然としている。
ベートに罵られているのはエルフの少女。黒髪で可憐な容姿、白を基調とした気品を感じさせる
Lv.3。フィルヴィス・シャリア。
ディオニソス・ファミリア団長。そして、『27階層の悪夢』の数少ない生き残り。
当時、彼女はパーティーで1人だけ生き残り、生ける屍のように生気を失い、死んだ仲間達を探すように街を彷徨い歩いていたらしい。
「何でまだ冒険者やってんだよ、そのままくたばれば良かったじゃねーか」
「ベートさん‼︎」
当時の彼女の苦痛を理解し得る者はそういないだろう。
なおも続くベートの罵倒にレフィーヤが憤慨する。だが、当の本人は何も言い返さず、小さく口元に笑みを浮かべた。
「お前の言う通りだ」
「ああ゛?」
「あの日…。あの時。仲間達と共に死ねず、私は生き恥を晒している。無様だろう?」
今まで黙っていた彼女の言葉に、ベートは顔を歪ませ言葉を発する事が出来なかった。
「ここで別れるか?私の噂は聞いたのだろう?お前達も死ぬかもしれないぞ」
自嘲と自傷の笑みを浮かべた、フィルヴィスはベート達を見据えた。
フィルヴィスは
事件の後なんとか再起したものの、彼女の周りで不幸が起き続けた。
パーティーの判断ミス、予期せぬイレギュラー、更に仲間割れ。フィルヴィスは四度も仲間を失った。
いつも1人残されて…。
そんな彼女を冒険者達は、死を呼び寄せると忌み嫌い。同じファミリアの団員でさえも彼女に近付こうとしない。
「テメェみてえな達観した雑魚が一番ムカつく」
ベートはそう一言吐き捨てると広場の出口へと足を向けた。
…毛玉よぉ。言って良いこと悪いことがあろうもん。そんなんじゃお前の気持ちは伝わらんぞ。
『見聞色の覇気』で今の3人の気持ちが流れ込む。
1人はこのままではいけないと悩み苦しむ。
1人は過去の自分、今の自分を怨み悲痛の声を上げる。
1人はどうしようもない苛立ちを他者と自分に向ける。
七郎治は眉間に皺をよせながら短息をついた。原作知識でこの事を知っている七郎治は、自分の出る幕ではないと残ったレフィーヤとフィルヴィスに視線を向ける。
(何か言わないと…。でもなんて言えば!)
ボールスからフィルヴィスの過去を聞き、どう接していいか分からず困っている中で、今しがた起きた事でレフィーヤは更に戸惑う。
エルフは自尊心がとても強い種族だ。仲間を失い、1人生き残った事を恥じているのだろう。自分自身を責めているのだろう。
レフィーヤにとって、フィルヴィスは同胞。このまま放っておくことは出来ないし、したくない。
「レフィーヤ・ウィリディス。間違っても穢れた私に近づくな。…同胞を汚すわけにはいかない」
フィルヴィスはそう告げると弱々しく微笑み、背を向けその場を去ろうとした。
ああ、このままではダメだ。今解決しないと二度と彼女に歩み寄る事が出来なくなる。レフィーヤのそんな思いが体を動かし、咄嗟に彼女の腕を掴んでいた。
「あ、貴方は穢れてなんかいません!」
突然の事にすぐに反応しきれなかったフィルヴィスは、目を見開きレフィーヤを見つめ返し、掴まれた手を振り払う。
「貴方は、私なんかよりずっと美しく、優しい人です!」
「お前は何も知らないだろう、何故そんな事だと言える!私とお前はあって間もないのだぞ」
レフィーヤはその怒りのこもった声と瞳に、たじろいでしまうがギュッと拳を握り言い返した。
「こっ、これから知っていきます‼︎」
フィルヴィスは呆気にとられ固まってしまい、2人の間に静寂な時が流れる。
「……」
「……」
「…くっ、くくく。お前は変わった
静寂を打ち破ったのは、フィルヴィスの笑い声だった。レフィーヤはフィルヴィスの何処か距離を置くような顔とは違う、初めてみた可憐な笑顔に思わず顔を綻ばせた。
「おい、さっさと行くぞエルフども‼︎」
広場の出口からベートの怒声が響く。2人は顔を見合わせ駆け出した。
これでもう大丈夫。大切な同胞を失わずにすんだ。レフィーヤの心に喜びの感情が広がった。
(早くアイズさんを追いかけないと!)
気を引き締め直しベートの後に続こうとしたその時、人影が3人の行く手を阻む。
「ぅあいたかった!ぅあいたかった!ぅあいたかったー!Yes‼︎け・だ・まぁーー‼︎会いたかっ「黙れ、殺すぞ」」
ベートは人影を認識した瞬間に眉尻を跳ね上げ、自分に向けられた人指し指を払い、胸ぐらを掴みあげる。
いつもよりワントーン高い女声で、可愛らしく小躍りしながら表れたソレは、レフィーヤのよく知る人物だった。
「し、七郎治さん!何故ここに⁉︎」
「主神様に頼まれたんよ、毛玉達と合流してアイズ嬢のとこに行けち。…あっ、さっきの"ぅ"は下唇を噛む感じやけん」
「どうでもいいですよ!…ハァ、もう。アイズさんは24階層に向かったみたいです。詳しい話は道中で」
一気に気が抜けたレフィーヤは肩を落とし、初対面の2人を紹介した。
「えっと、こちらはディオニソス・ファミリア所属のフィルヴィス・シャリアさんです。レベルは私と同じ3です」
「それでこちらはLv.5、オウギ・七郎治さんです」
お互いに軽く会釈し自己紹介を終えたが、フィルヴィスはやはり気になってしまう。
「…オウギ・七郎治、【抜刀斎】か。お前も私について知っているのだろう?」
先ほどの笑顔とは違い、沈んだ表情で問いかける。
「…ワシは
少し気まずそうに、だが真剣な表情で言うと、それにと付け加えた。
「ダンジョンで大事なんは、自分の経験と確かな情報やろ。噂を鵜呑みにしても仕方無かろう」
(…七郎治さんもブレませんね)
フィルヴィスは呆気に取られる横で、レフィーヤは思わず苦笑いを浮かべる。死んだ目に救われることもあるんだなぁと、生まれて初めて七郎治に感心した。
ソード・オラトリア8巻を読んで、ベートの入団時期が分かりましたが、もう出してしまった!くそっ‼︎
8巻を読んだ感想を簡単にまとめると以下になります。
1、ベート。お前なぁ
2、……もげろ‼︎
3、ベート。…お前(T ^ T)
結論
主神及びファミリア各員より、ツンデレと認証された為、ここに証明書を発行致します。
そして!ソード・オラトリア‼︎
アニメスタートじゃあ‼︎
…うん、ちょっと思ってたのと違う。
でも、ロキ・ファミリアが動いて喋ってる!嬉しい‼︎
何故かラウルのペア的な位置がアキではなくリーネ。あぁ、リーネ…。君は尊い!
早くアキが喋ってるとこが観たいゾ‼︎
…あるよね?
8巻読んだ後だと、ベートのセリフはニヤニヤしてしまう。
えっ、2話のアイズ。
コスプレ?それよりも!
アメを口に入れたまま喋るとか!
ほっぺが!…うぅん!カワイイ‼︎
はぁー、心臓弾け飛ぶかと思った。危なかった。
もう、何なん?勘弁して。マジでもっとやれ。