ダンまちに転生したが、脇役でいいや   作:冬威

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2話目です。

果たしてポロリはあるのか⁉︎





オラリオと主神

 

 

私は光に包まれている間、恐らく新しい体と思われる五感全てを感じながら目を覚ました。

 

 

 

まっ先に目に飛び込んできたのは、少し離れた所にある大きな街に一際目立つ、天を貫くようにそびえ立つ巨大な塔だ。

 

 

……これ、ダンまちの世界か?

えっ?マジで?

 

 

 

そりゃ戦闘能力あったほうがいいわな‼︎

てか、言えよ‼︎心構え出来てないっつの‼︎

チート能力の方がよかったかな?

まぁ、剣術+ステータスでどうにかなるかいな?目立ちたくないし。

そもそも転生じゃなくね⁉︎

記憶あるし!赤ん坊じゃないし!

 

 

はぁ、とため息を吐きとりあえず自分の体を確認してみる。

服は甚平?

腰に刀?脇差し?をさしている。

背格好は低い。子どもみたいだ。

ポケットに入ってた鏡を見てみると髪は前世と同じ黒。

中性的な顔立ちだ。5・6歳位か?

そして最後にやらなければならないことが…

 

 

 

 

 

股間を握り、そして叫ぶ。

 

 

「六実に知らない棒が増えて、七実になってる‼︎」

 

 

そう某サムライアニメ「き○んたま」のネタを!

光の中で考えてたことだ。

一通りネタをやるとこれからを考えてみる。

前世の名前がムツミ、棒を足してシチミ?ナナミ?

うーん、女の子みたいだな。

七の字は入れたいな…

 

よし、7人ぐらいの侍にあやかって『七郎治』にしよう!

あれ?刀使いだっけ?まあいいや。

 

さて、行きますか。オラリオへ‼︎

 

 

 

 

 

 

ギルドに行く前にあちこち探索しようとしたが、字が読めないうえにお金がない。

ギルドの場所は先ずバベルに行って出てきた冒険者の後をつけて辿り着いた。

 

 

 

 

うん、ギルドに行ってあちこちのファミリアに行ったがどこも門前払いだ。

(もうすぐ夜になる、どうしよう…)

 

公園のベンチに座りながら途方に暮れていた。

 

「そこの可愛いお嬢さん、うちのファミリアに入ってくれへん?」

 

近くでファミリアに勧誘されている人がいる。いいな。

美少女に転生した方がよかったかな?

 

はぁ、とため息を吐く。

 

「なあなあってば、無視せんといて〜。うち悲しいわ〜」

 

ひょっこり人影が目の前に現れた。

朱色の髪に細められた目、とても美人で、朗らかに笑っていた。

 

あれ?この人はあれじゃね?

神ロキじゃね?胸は…

無い!間違いない!

 

思考がフリーズした。

呆けていると、不思議そうにロキが聞いてきた。

 

「なぁ、可愛いお嬢さんうちのファミリアに入らへん?」

 

ハッと我に返り、即返答。

 

「あっ、人違いです」

 

「何がや⁉︎」

 

「僕男です。」

 

「うそん⁉︎自分男なん⁉︎」

 

驚愕の表情を浮かべた神ロキが、私の肩を掴んでメッチャ揺すってきた。コクコクと頭を縦に振るのがやっとだった。

 

 

うちの美少女センサーがどうのとブツブツ呟いたかと思うと、徐に顔を上げた。

 

「すまんな取り乱してもうたわ。」

 

「別に気にしてません。」

 

「それでな、うちのファミリアに入らへん?」

 

「凄く嬉しいお話ですけど、女の子じゃなくてもいいんですか?」

 

「ああ、かまへんかまへん。うちはあんたの事が気に入ったんや」…ボソッ

 

「そ、それでは、僕をファミリアに入れて下さい。」

最後になんて言ったか聞こえなかったけど、最敬礼で頭を下げた。

 

「よっしゃ、今日からうちの家族や。さあ、帰るで【黄昏の館】に」

 

その日、ロキに手を引かれて帰る途中、自然と涙がこぼれていた。

 

 

 

 

ロキはそっと呟いていた

「男の娘…ありやな」

 

 




2話完了です。

ポロリはなかったですねー
街中では無理でした。

いつか必ずやり遂げてみせる‼︎

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