只今、午前9時45分待ち合わせ場所の駅についた俺はまだ来てないと思われる湊の姿を軽く探す。
「え?もういるし」
まさか15分より早く来るとは思わなかった。
湊方に向かうと
「ねぇ、暇でしょ。俺らと遊ぼうぜ。」
「ぜってー楽しいからさぁ」
面倒なのに絡まれてた。
「ねぇ、それ俺のツレなんだけどさぁ、どいてくれる?」
「あぁん!?テメェ誰に口きいてんじゃオラァ!!」
「お前だよ。脳ミソあんの?それとも食用味噌と取っ替えっこしたの?」
全力で馬鹿を煽ってみる。
「どうなるかわかってんだろうな!?」
「ここ駅ですよ?それでも手出せるんだったらどーぞ殴ってください」
土曜日のこの時間帯なら人も割といる現に大人達もチラチラ見てる
「チッ、オラいくぞ」
興ざめだと言わんばかりに去って行った2人組
「おーい、大丈夫?」
声をかけるとこっちを向き
「怖かった…」
と泣き出しそうな顔で俺を見つめる
どうすればいいかわからない俺は
「とりあえず泣くな。な?」
と言って抱きしめ、頭を撫でた
湊は俺を見て「はぅぅぅぅぅ」とか言いながらショートしている
少し時間がたちとりあえず動き始めた。
ショッピングモールの中にあるスポーツ店
そこにはアウトレット品の格安バッシュから最新のNBA選手のシグネチャーモデル、更にはもう一般の店では出会えないようなとても古いバッシュまで置いてある、そんな店だった
「すごいバッシュの数だね」
と湊が言う。
まぁ、ショッピングモールの中のスポーツ店の中だと種類はダントツだろう。
「で、どんなバッシュにするんだ?」
「うーんと、前のと違うのがいいかな」
そうなると日本人の足に合うやつでいいと思うが、湊の場合なんでも履けそうだからでそこまでメーカーにこだわる必要はないだろう
「まぁ、湊の足ならどんなのでも履けるだろうし自分の気に入ったやつでいいと思う」
と言った。しかし湊から想像しなかった言葉が出た
「じゃあ、山崎君が選んで」
と言ってくる
普通バッシュは人に選ばせるものではない。合わないやつを買うとパフォーマンスも落ちるし、最悪怪我をする可能性もある。
だがそれも湊はわかっているはず。それでも俺に頼むということは、本当にどんなものでも履けるのだろう
「わかったけど、合わなかったら合わないって言えよ」
「うん」
湊の承諾も得れたのでバッシュ選びを始める
探していると、一足のバッシュが目に写った
「これとかどう?」
湊に渡したのはコンバースのシグネチャーモデル。これなら機能性もよくデザインもいいし、おまけに安い
湊は早速受け取り履いている
「すごく履きやすい!これにする!」
足にも合ったようなので湊のバッシュは決まった
「山崎君はどのバッシュ買うの?」
と聞かれた。
「俺はアシックスのバッシュ。てか、アシックスしか履けないし」
といい、バッシュをとる
俺が選んだのはアシックスの中でも特に軽い物
「そのバッシュにするの?」
「うん」
と返事をし、バッシュを買った
「バッシュ買い終わったし、次どうする?」
と聞いてきたので俺は平然と返した
「決まってるだろ。デートしようぜ、デート」
お話コーナー 作者×三沢真帆
作「さー今日は翔くんと智花さんのデートだった訳ですが」
真「相変わらずいちゃいちゃしてんな!もっかんとかけるん!」
作「そんないちゃいちゃしてたっけ?」
真「…次回はデートの続きだよ!」
作「え?!ちょ、流石に早いって!」
真「うるさい!!また見てね!」
作「酷い!!」