お父さんが鎮守府に着任しました。これより私たちのお世話を始めます!! 作:先詠む人
「まーた、バグったか。」
と、思いながらスクショを撮ってましたが、どうもマジで17位だったみたいで凄い喜びました。
読んでくださった読者の皆様。誠にありがとうございます。
そう思いつつ、TOEICの勉強もしつつ、部室でスマブラをしてる光景を見ていたら文が降りて来ましたんで続きを書き上げました。
それではどうぞ。
「お父さんお風呂のお掃除すんだらみんなと一緒にこれやろぉ~♪」
ある日の昼下がりにみんなの遠征などのスケジュールの合間を縫って入渠ドックの清掃をしていたら、文ちゃんがそういいながら入ってきた。
なぜか某ゲーム会社の青いパッケージのソフトを持ちながら
「………とりあえずすぐにお風呂入れるから早くお風呂入りなさい。風邪引いたらいけないからさ。」
俺は文ちゃんの頭を撫でながら妖精さんにお風呂をいれてくれるようにお願いすることにした。
「さて。何で大破なのに医務室に来ずにこっちに直接来ちゃったの?」
お風呂が入るまでの間に文ちゃんにそう尋ねてみたら
「えっとねぇ~。ふみぃここに来るまでに転んだだけだよ?痛かったけど我慢してきたんだぁ~。」
「は?」
かくかくしかじかうまうままるまる
「な、なるほど………提督さんに今度伝えとかないとな……。痛いの我慢して偉いぞ~。」
「えへへ~。お父さん撫でる力強いよ~。」
文ちゃんが大破した理由は要点だけ話すとこういうことらしい。
文ちゃんたちは3日前から南方海域に遠征に向かっていた。そして、その遠征を大成功で済まして鎮守府に帰る途中でその遠征メンバーで帰ったら大○闘をすることになったらしい。
それで文ちゃんが鎮守府に帰投して直ぐにスマ○ラのパッケージを持って俺を探し歩き始めたそうだ。(なお、ディスクは予め菊月に渡してゲームの準備をしてもらっているらしい)
それで俺を探して鎮守府内を彷徨っていた文ちゃんが誰か(姿を見ることは逆光だったから分からなかったそうだが)に突き飛ばされた結果、近くに偶然積まれていた資材の中に突っ込む形になったせいで大破したらしい。
その話を聞いて俺は取り合えず提督さんにそんなことがあったことを他の子達に合流するまえに真っ先に伝えることにした。
「ゆうたさん。じゅんびできたのでふみつきさんをこちらに。」
そこまで話を聞いて考えたところで妖精さんが入渠ドックの準備ができたことを伝えに来たから
「ほら、行っといで。妖精さんにバケツ使って良いって伝えておくから直ぐに皆と合流できるからさ。」
「は~い。」
こちらに笑顔で手を振ってドックに入っていく文ちゃんを見送ってから俺は眉間に手を添えて摘まんだ。
「はぁ~。慕われるのは良いんだけど女の子が怪我してるの見るのは慣れねぇよ……。」
そうぼやく俺の姿を、指令棟とドックを繋ぐ廊下の端から犬耳っぽい形の髪をした少女が隠れて見ていたのに俺は気づいていなかった………
数分後、
「お父さん髪乾かして~♪」
提督さんにさっき文ちゃんから聞いたことを話してから恐らく他の子達が居るであろう遊技室に向かっていたら文ちゃんがドライヤー片手にこちらに走ってきて飛び付いてきた。
「はいはい。わかったから一旦離してな。」
俺はしがみついている文ちゃんを一旦剥がして、手を繋いで洗面台のある方へ歩き出した。
ブフォーと若干間抜けな音を流しながら動くドライヤーを使って温風を文ちゃんの髪を櫛ですいていると、
「あ、居た。」
「皆待ってるわよこのクソ親父!」
「曙ちゃんクソって言っちゃダメだよ……。」
漣以外の七駆のメンバーが洗面所に駆け込んできた。
「ん~。あと少し待っとけっ……て……。おし。片付けは俺がしとくから先に遊技室行っといで。後曙。俺はお前にクソって呼ばれる筋はねぇよ。」
「うっ……。」
「もういっそのこと素直になりなよ。」
「煩いわよ朧!!」
「曙ちゃんダメだって……。」
七駆の三人娘が言い争いを始めた時点で俺は
「お父さ~ん早く行こぉ~♪」
そう言って袖を引っ張る文ちゃんをつれて洗面台からでて遊技室に向かっていた。
「あ。お父さん先行っちゃった……。」
潮のその呟きが数分後に流れるまで洗面台から俺が文ちゃんを連れて居なくなったことに熱くなっていた二人は気づいていなかった。
「父上!!お待ちしてました!!」
俺が遊技室に入るとテレビとゲームハードの電源を入れてソフトを起動し、コントローラーとかの準備をした上で菊月たちが待っていた。
「お待たせぇ~。」
「わり、待たせたな。」
文ちゃんがそう言いながらコントローラーを選んで座り、俺もそれにならってその隣に座ると
「なら私はここだな。」
と言って菊月が俺の上に座った。
「あ~!!菊月ちゃんだけずるいっぽい!!」
その様子を見て遠征メンバーだった夕立が抗議すると
「フフン。」
と、菊月がドヤ顔を見せるものだからゲームをする前に場が荒れることになった。
………結局、ゲームに勝った人が俺の膝の上に座ると言うことで勝手に話が決まった。
そして、キャラクターを皆選び出した。
俺は青いハリネズミで菊月は半龍半人の女の子。
文ちゃんはよく拐われるお姫様で夕立は雷を放つネズミだった。
「よし、皆選んだから始めるよ。」
俺はそう言ってスタートボタンを押した。
《ゲームの設定》
・ストック×2
・アイテム無し
・フィールドランダム決定
・全フィールド戦場化
Loading…………
3!「負けないっぽい!」
2!「ここは譲らん!!」
1!「絶対勝つもん!!」
go!!「いや、俺の意思は?」
各々の思いを胸に戦いが始まった……
「負けたっぽい~。」
「まさか、負けるとは………」
「ほわぁ~。お父さんすご~い。」
「ナハハ……」
結果は俺が全員落としてぼろ勝ちだった。
つい本気を出してしまい、反省しなきゃと思った俺が苦笑いしていると
「私たちを置いてくとはどういう了見よこのクソ親父!」
「説明を要求する。」
「話してくれますよね?」
七駆の子達が遊技室に駆け込んできた。
そんな3人に対して俺は
「まぁまぁ、落ち着けって。お前らも一戦やるか?」
と、呑気に笑いながら答えたのだった。
感想、評価をよろしくお願いします。
以前、非ログインの方からは感想を受け付けない設定で投稿していたのに投稿した次の日ぐらいに気づきまして、慌てて非ログインの方からも感想を受け取れるように設定を変えました。
なので、どしどし書いていってください。