お父さんが鎮守府に着任しました。これより私たちのお世話を始めます!!   作:先詠む人

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約束は守ったぞ~‼

(え。マルマルマルマル越えたって?ほら、ゲーマー兄妹だって言ってたじゃん。寝るまでが今日だって。だから約束は守ったよ?)

………色々と考えた末に連載に設定を変えたのと、後今回少しご都合主義があるかもしれないことを事前にお伝えします。




ワタシノナマエハ……(by白い少女)

「……っつー。」

 

 俺は自室のベッドの上で目を覚ました。

 

「やけにでこが痛い……。寝てる間にぶつけた…k……。」

 

 そう言いながらゆっくり寝返りを打った俺の視界に飛び込んできたのは

 

「スゥ………スゥ……。」

 

 春雨ちゃんと同じ艤装()を着た全体的に真っ白な少女の顔だった。

 

「!?」

 

 俺は驚きすぎて一瞬腰を浮かしてベッドから落ちそうになったが、

 

「……ってあれじゃん。俺、やらかしたんじゃん…。」

 

 自分が昨日の夜にしたことすべてをその子の顔を見たことで思い出して自己嫌悪に陥った。

 

 勿論、あれは俺が一方的に完全に悪いことはわかっている。

 あれって言うのは俺が昨日の夜にこの子の生まれたままの姿を見てしまったことだ。

 

「………俺憲兵さんとこ行った方がやっぱり良いかも……」

 

 と、一人自分がしてかしたことの大きさに耐えきれず、ガタガタと震えだしたときにそれは来た。

 

「お父さんを起こしに来たっぽい。夕立をいつもみたいに褒めるっぽ………い?」

 

 ()()()()()()()()

 

「あ、ゆ……夕立……」

 

 俺は震えながら夕立に反応したが

 

「お、お父さんが………」

 

 夕立は普段翡翠色の目を赤く光らせて震えだしていた。

 

「待って、叫ばないでくれ頼むから。」

 

 こうなったときの夕立が取る行動は1つしかない。

 だけど、それは

 

「お父さんが………春雨を部屋に連れ込んでるっぽいーーーーーーー!!」

 

「「「「な!!何だってーーーーーーー!!」」」」

 

「お……終わった……。これ、絶対俺の人生終わった……。」

 

 ………今の俺にとって最悪な状況を引き起こす引き金(トリガー)だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「で、何か言うことはありますか?」

 

 神通さんが俺を冷たい目で見下ろしている。

 それに対して俺は

 

「………特にないです………。」

 

 としか、言いようがなく。

 

「私も特には………。」

 

 俺の隣で俺と同様に正座させられた春雨ちゃんも事情がつかめないために困惑した返事をして

 

「…………?ナニカッテナニサ?」

 

 夕立が春雨と間違えた白い少女は訳が分からない様な反応を見せながら俺らを真似て正座していた。

 

 夕立が寮中に響き渡る声で叫んだ結果、やはり俺の予想通りその時寮に居た皆が俺の部屋に駆け込んできた。

 

 しかし、その時に春雨ちゃんもその場に居たことで「春雨が二人いる!?」と場が混乱。

 

 その隙に俺が反射的に罪悪感から寮の窓から3階下の地面へと飛び下りようとしたために皆が押さえ込もうとして大騒ぎになった。

 

 だが、その騒ぎで白い少女が目を覚まし、

 

「ン~、アレ?オニイサンナニシテンノ?」

 

 と言ったことで騒ぎが一旦落ち着き、俺の首根っこをつかんだ神通さんに強制的に正座させられて今に至る。

 

「………それでこの子は一体誰なんですか?春雨さんにそっくりみたいですが。」

 

 神通さんが俺のしびれてきた足を竹刀でつつきながらそう言った。

 

「昨日……ちょっ!つつくのやめてください!!足がじーんって!!じーんっていってしんどいんで!!」

 

 俺があの痺れた足に来る得たいの知れない感覚と戦いながら説明しようとすると

 

「お父さ~ん、その子もしかして昨日の子ぉ~?」

 

 文ちゃんが人垣を掻き分け掻き分けしながら出て来て聞いてきた。

 

「文月ちゃんその話もっと詳しく。」

 

 文ちゃんがそう言いながら出てきた瞬間神通さんは文ちゃんの肩を掴んでそう言ったが

 

「神通さん痛いよぉ~」

 

 と文ちゃんが訴えたので

 

「あ、ごめんなさい。」

 

 と謝りながら離していた。

 

「えぇっとねぇ~」

 

 かくかくしかじかうまうままるまる(文月説明中)+俺の細かい補足(その時にこの白い少女が記憶喪失なのも伝えた)

 

「わかりました……。だとしたらその子は別の鎮守府のはるさm「チガウヨ。ワタシハハルサメジャナイ。ソレダケハナニモオボエテナイワタシデモイエル。」………なら、あなたは一体何者なんですか?」

 

「ウーン、ワカンナイヤ。デモ、ハルサメッテヨバレルノハイヤ。ゼッタイイヤ。」

 

 神通さんと白い少女がなんか話続けているけど、俺は時計をみてあることに気づいていた。

 

(あ、ボチボチ起床ラッパ鳴る……。)

 

 そう思った瞬間に

 

 ♪~~♪(起床ラッパのメロディ)

 

「あ……。」

 

「ナンカナッテルネ。」

 

 メロディを聞いて神通さんはおでこに手を当てて悩みだし、白い少女は呑気にそんなことを言っていた。

 

「とにかくこの子が何者であるかは置いておいて、この子をどう呼ぶかだけは今決めましょう。早く食堂にいかなければいけないですし。」

 

 ラッパがなり終わってから数秒後におでこから手を離した神通さんはそう言った。

 

「まぁ、この場合は佑太さんが決めるのが良いんじゃないですの?」

 

「そうですね。佑太さんお願いします。」

 

 先の神通さんの発言に対した熊野の提案に、神通さんは乗って俺にお鉢を回してきた。

 

「えっ!?いや、俺ネーミングセンス無いよ?でも良いの?」

 

 俺がそう訴えると皆が縦に首を振った。

 

「ん~~…あ、そだ。秋雨ってどうかな?」

 

 俺はふと並んでいる春雨ちゃんと白い少女(ふたり)を見て思い付いた案を白い少女に聞いてみた。

 

「アキサメ……?マァ、ソレデイイカナ。ソレジャアワタシハアキサメッテコトデヨロシク。」

 

 こうして、騒動の末に白い少女、秋雨のみんなへのお披露目と名付けは済んでいった……。




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