千雨からロマンス   作:IronWorks

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第4話(前編)

――0――

 

 

 

 期末テストという行事がある。

 エスカレーター式なので手を抜く生徒もいるが、私はそれを“良し”とは思えない。

 ここでしっかりと勉強をしておかないと、後々苦労することになるのだ。

 

 私の将来の夢は、マッサージ師だ。

 まずは進学して、それから高校を卒業したら、専門学校に入って資格を手に入れて、それから小さな店を開く。

 

 そのためには、やはり資格を取ることが出来る“頭”を作っておく必要があるのだ。

 

「なんて、言ってもな……」

 

 そう、そんな志を持っていても、どうにもならないことはある。

 それなりに良い成績、上の下くらいは取りたいのだが、私は平均よりやや下。

 つまり、中の下ということだ。

 

 それでは、良くない。

 だが、どうにもマッサージ以外のことでは、頭が働いてくれない。

 

 だから、毎回どうにも憂鬱だった。

 この、期末試験というイベントは……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千雨からロマンス 第四話 ~図書館島で、遭難ロマンス(前編)~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――1――

 

 

 

 席に着くように促す、ネギ先生の声。

 そういえば私は、ネギ先生の声は聞いても顔はほとんど見ていない。

 いい加減、ツボーズのいない状態を見せてくれればいいのに。

 

 いない状態にするのは、私の手以外では認めないが。

 

「えーと、みなさん、聞いてください!」

 

 ネギ先生が指揮棒みたいなのを振り上げながら、私たちに耳を傾けるように言う。

 ツボーズから出てきた指揮棒が触覚みたいで、少し気持ち悪い。

 虫だろうか……ネギ、ネギま……焼き鳥……あぁ、鳥か。

 

「千雨さん、英単語野球拳だそうですけど……また、妙なことを考えていませんか?」

「綾瀬……ネギ先生は、鳥だろうか?」

「トリですか?最後の?」

 

 話しがかみ合わない。

 まぁ、どうでも良いことだし、気にしないが。

 それよりも、最初に綾瀬の言ったことが気になってきた。

 

「英単語野球拳?」

「あ、普通に戻るのですね。はい、ネギ先生が勉強会をすると言い、こうなりました」

 

 その“こうなりました”に通じる状況が、まったく解らない。

 このクラスは、もう少し話の前後が通じるような思考回路を持つべきなのではなかろうか。

 

「英単語か……まぁ、大丈夫かな」

「自信あるですか?」

「普通だ」

 

 そんなに難しい単語を出してきたりはしないだろう。

 なんだかんだで、問題の難易度を私たちのバランスに会わせて調整できる、秀才というのにも生ぬるいヤツらも揃っているというのが、このクラスの特徴だ。

 

「まぁ、綾瀬は気をつけろよ」

「今更気をつけることに、何の意味があるのか解りません」

 

 英単語野球拳の輪に入っていく綾瀬は、どこか黄昏れていた。

 そして、服を脱ぐ度に、達観した表情になっていった。

 

「いや、あれは諦めか」

 

 私のクラスは、本当に奇人変人ばかりだな。

 いや、この学校の生徒が、か……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――2――

 

 

 

 温かいお湯に浸かりながら、のんびりとジュースを飲みます。

 やはり、お風呂に入りながら飲むジュースは、最高です。

 

「なぁ、綾瀬。それ、おいしいのか?」

 

 千雨さんの、怪訝そうな声。

 私が今飲んでいるのは、“抹茶コーラ”というジュースです。

 両者の風味を生かした、スペクトルな味で美味しいです。

 

「千雨さんも、飲んでみますか?」

「うーん、そうだな」

 

 それなら、後で買っている自販機を教えましょう。

 いえ、一緒に買いに行った方が早いですね。そうしましょう。

 

「うん、悪くない」

「なっ――」

 

 だというのに、気がついたら少し軽くなっている紙パックがありました。

 距離といいタイミングといい……こ、これはまさか、か、間接キスというものでは……。

 

「ちち、千雨さん、あの――」

「最下位のクラスは解散ってアレ、どうなんだ?」

「――か、かんせ……かいさん……はい?」

 

 れ、冷静になるです。

 ここのところ、私は少しおかしいですね。いえ、少しではないかも知れません。

 これはきっと、千雨さんの“天然”に引きずられているのでしょう。

 

 とにかく、千雨さんが私に聞いてきたのは、今回のテストのことでしょう。

 私は、正直“解散”なんて事態にはなり得ない、と思っています。

 他クラスに分けるのには三十一人という人数は多すぎますし、再編成ならば他クラスも解散させなければならない。

 

 中学に於いて“留年”というものが存在しないという事実がある限り、小学校からやり直しなどと言うバカげた事態にもならないでしょう。そもそも、小学校の卒業を取り消しというのも、あり得ませんし。

 

 それはともかく、学園長の孫である木乃香さんからその話が来たのは事実です。

 火のないところに煙は立たず、その煙が万年最下位の私たちに伝わる。

 

 これは、何かしらの“ペナルティー”が生じる可能性はある、ということでしょうね。

 

「今のクラスけっこう面白いし、バラバラになんのイヤやわー。明日菜ー」

「ん――――」

「ま、まずいね。はっきり言って、クラスの足引っ張ってるのは、私たち五人だし……」

「今から死ぬ気で勉強しても、月曜には間に合わないアル」

 

 私と明日菜さん以外の、バカレンジャーの皆さんが不安そうな声を漏らす。

 どうでもいいですが、長瀬さんは仁王立ちを止めるべきです。だらしがないです。

 ……いえ、胸がどうとか、関係ありませんよ?

 

「ペナルティー、か……マッサージ禁止とかか? ……いや、死ねるな」

 

 そんな簡単に死にはしない……いえ、千雨さんのことだから、わかりませんね。

 

 しかし、それは要するに“禁欲”の罰則です。本が読めないのは、私としても困ります。

 その、千雨さんにマッサージをして貰えなくなるのも……。

 

「――――ここはやはり、“アレ”を探すしかないかもです」

「夕映!? ……“アレ”ってまさかっ」

 

 ハルナの驚く声と共に、皆さんの視線が私に集まります。

 

「何か良い方法があるの!?」

 

 明日菜さんの言葉に、頷きます。

 そう、私は知っているのです……胸躍る“ファンタジー”の噂を。

 

「我が図書館探検部の活動の場ですが……“図書館島”は、知っていますよね?」

「う、うん」

「一応ね。あの湖に浮いている、でっかい建物でしょ? けっこう危険なところって聞くけど……」

 

 未だ全容の明かされていない、麻帆良の不思議スポット。

 世界大戦で難を逃れた書物達の、避難場所。

 数々の貴重な本が収められた、本たちの楽園です。

 

「実はその図書館島に、読めば頭が良くなる“魔法の本”があるらしいのです」

 

 まぁ、おおかた出来の良い参考書だと思うのですが……。

 と、そう続けると、ハルナ達は都市伝説だと笑いました。

 

 私もそう思うのですが、千雨さんを見ていると少しくらい“不思議なこと”が起こっても、納得できるような気がするのですよ。

 

「ウチのクラスも変な人たち多いけど、流石に魔法なんてこの世に存在――」

 

 まき絵さんはそこで言葉を呑み込み、横目で千雨さんを見ました。

 千雨さんはぶつぶつとみんなの背中を見ながら呟き、虚空の“何か”を掴みます。

 すると、何もない空間に、ぼんやりと陽炎のようなものが浮かびました。

 

「――するかも」

 

 まき絵さんが思わず意図を訂正するほどの、不思議な現象でした。

 いや、私は良く一緒に居ることもあって、割とよく見る光景なのですが。

 

「行ってみる価値は、あるかも」

 

 明日菜さんが、神妙な表情で頷きました。

 明日菜さんはこういったこと信じないのですが……千雨さんのこととプラスして琴線に触れる“何か”があったのでしょうか?

 

 私たちは目を合わせると、頷き合いました。

 

「よし――――行こう、図書館島へ!」

 

 ということで、私たちは図書館島へ出発することになりました。

 

 

 

 

 もちろん、千雨さんも一緒に連れて行くのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――3――

 

 

 

 湖に浮かぶ、大きな島。

 ここは、図書館島――噂の“魔法の本”の在処だ。

 

「で? 私はなんで参加してんだ?」

 

 虚空に向かって呟くも、返事はない。

 みんな、眼下に広がる夜の図書館に、釘付けになっているからだ。

 マッサージ関連でもない、かつ魔法関連という“厄介ごと”なんかに関わりたくはなかったのだが……。

 

 大浴場でみんなの話を聞いていなかったせいで、よくわからないままついてきてしまったのだ。

 

 第一、魔法の本ってなんだよ。

 そんな非常識なものに釣られるなってんだ。

 

「内緒で部室から持ってきた宝の地図によると……」

 

 綾瀬が取り出した地図に、指を指している。

 秘密の入り口と書かれた場所から、幾分か下がった位置。

 図書館島の、地下三階だ。

 

「今いるのはここで……」

 

 その指を、滑らせる。

 地図の斜め下に書かれた広間。明らかに、怪しい。

 

「地下十一階まで降り、地下道を進んだ先に目的の本があるようです」

 

 往復で四時間。

 綾瀬はそう言うが、どう見ても十歳の子供がいるのに、そんなに早く終わるとは思えない。

 ネギ先生は“魔法”とやらで身体能力を上げているかも知れないので、ただの十歳とは言い難いが。

 

 まぁ、今日のネギ先生はおかしいんだが、な。

 具体的には、ツボーズがおかしい。なんだあの“緊縛プレイ”は。

 

 ツボーズは、宿主の職業に合わせた格好でいることがある。

 コンビニ店員だったら、その制服を着ていたりするのだ。

 そうなると普段は全裸ということになるのだが……そこら辺は、深く考えない方が良いだろう。

 

 そんなネギ先生のツボーズは、妙だ。

 私が“魔法”を知ってから、その認識に引っ張られたのかよくわからないが、ネギ先生のツボーズが大きな杖を持つようになった。

 

 見れば持っているのが当たり前だったのだが、今日は持っていない。

 その代わりに、三本の黒い紐で身体をがんじがらめにして、恍惚の表情を浮かべていた。

 

 ツボーズが変態だからといって、宿主まで変態とは限らない。それは、救いだと思う。

 

「はぁ……何がどうなってんだ」

「千雨ちゃん?」

 

 肩を落としてそう呟くと、佐々木が私の顔を覗き込んだ。

 慌てて誤魔化す……くらいだったら、マッサージの話題に持って行こう。

 

「折角ハードな運動をすることになるんだ。血行でも良くしておこう」

「けっこう?」

「血の巡りを良くして、新陳代謝を活性化させる……あー、簡単ダイエットだ」

 

 やや強引な持って行き方だと思ったが、佐々木は問題なく受け入れた。

 まるで私が普段から、突拍子もないことを言い出しているかのような態度だが……いや、気にしすぎだな。

 

「手の外側、手首から指二本分下だ」

「……ここ?」

「そうだ。そこを軽く一分くらい押してやれ。ただ運動だけするよりは良いと思うぞ」

「うん……ありがとうっ、千雨ちゃん」

 

 佐々木の笑顔に、私も嬉しくなる。

 そうやって喜んで貰えるというのは、やはり嬉しいのだ。

 

 そう思って佐々木を見ていると、佐々木は頬を赤くして顔を逸らした。

 どうしたんだ?いったい……。

 

「千雨さん!何をやっているのですか?」

「あぁ、綾瀬。佐々木に血行をよくするツボを教えていたんだよ」

 

 いつかの大浴場で、綾瀬には詳しく教えた……気がする。

 妙に“豊胸”のツボに噛みついていたから、覚えていないかも知れないが。

 

 

 

 

 私は、どこか機嫌が悪くなった綾瀬を追いかけて、図書館島を進むことになった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――4――

 

 

 

 まったく、ちょっと目を離すと千雨さんは……。

 

「お、おい、綾瀬?」

「なっ、なんでもないですよ?」

「いや、聞かれても困るんだが」

 

 いけないいけない。

 私としたことが、自分でもよくわからない感情を千雨さんにぶつけるところでした。

 

 千雨さんは、無愛想だとか少し怖いとかいや変人だろとか言われていますが、笑顔を見せたら笑顔を返してくれる人です。

 

 少しずれていますが、落ち込んでいたら励ましてくれたりと、感情の機微は読めるのです。

 ……読んでいるだけ、と言われれば、そうかも知れませんが。

 

「あー、綾瀬」

「どうしました?」

 

 先ほどの不機嫌を感じ取っていたのでしょう。

 ですが、私はもう落ち着いていたので、千雨さんは声をかけてすぐに息を吐きました。

 

 私も、少し変でしたので、申し訳ないです。

 

 そんな私たちに、本棚トラップの難を逃れたまき絵さんや明日菜さん達が追いついてきました。

 

 現在は、下って湖の中を進んでいます。

 本が濡れたりしないのは、本当に不思議ですね。

 

「セクハラって、なんの略なんだろうな?」

 

 千雨さんが、突然そんなことを呟きました。

 まぁ、マッサージに関係のないことに興味が向く人ではありませんからね。

 知らないのも、無理はないです。

 

 何故そんな思考に行き着いたかは、まったくわかりませんが。

 

「“セ”ーフ“クハラ”チラの略じゃなかったっけ?」

 

 制服ハラチラ、でしょうか?

 佐々木さん……貴女という人は。

 同じバカレンジャーとして、恥ずかしいです。

 

「“セ”ンセイ“ク”ラクラ“ハラ”ハラではなかったでござるか?」

「私は、セクハラは本当は“セクパラ”といって、“セクシーパラメーター”の略で、直訳して性的魅力指数だって聞いたことがあるわよ」

 

 先生くらくらハラハラって……。

 

 楓さん、明日菜さんと連続でとんでもないことを言っています。

 セクパラってなんですか?聞いたことがありませんよ。

 

「なるほど……セクパラか」

「千雨さん……セクハラは、“セクシャルハラスメント”の略です」

「セクシャル晴らすmanと?セクシャルを、晴らす、男、と?」

 

 なんでしょう……無性に頭が痛いです。

 具体的には、こめかみの辺りが痛いです。

 

 

 

 

 

 バカレンジャーと千雨さんの組み合わせは、思った以上に危険ですね……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――5――

 

 

 

 本棚の崖を乗り越え、狭い地下道を潜り抜けたその先。

 そこには、ゴーレムの立ち並ぶ大広間があった。

 

 ネギ先生が魔法の本がなんだと叫んでいる以上、ホンモノなのだろう。

 だが私には、それ以上に気になることがあった。

 

「ツボーズ?薄いが……」

 

 私には、無機物にまでツボーズが見えるようになった記憶などない。

 けれど、確かにあのゴーレムには、ツボーズが見えるのだ。薄いが。

 

 あれが“かぶり物”だとかいう荒唐無稽な事態でなければ。あり得ないだろう。

 誰かが、“中”に入っているとでも言うのだろうか?

 

「だとすれば……肩こりが中心だな」

 

 自己管理が出来ているのか、ネギ先生ほどじゃない。

 けれど、書類仕事でもしている――ゴーレムが書類仕事など、あり得ないが――のか、肩こりがひどい。

 

 ツボーズが薄いせいで、職業までは見えないが。

 

「やったー!!」

「これで最下位脱出よーっ」

「一番乗りアルーっ」

 

 私はまだ、大広間に身体を出してすらいないというのに、みんなが走る。

 ゴーレムを見ていて固まっていたので、入り口から頭を出していただけだったのだ。

 

 あ、橋が割れた。

 ちょっと下に落ちただけか。

 うん?ツイスターゲーム? ……マッサージゲームじゃないのか。つまらん。

 

「というか、あのゴーレム……私に気がついていないな」

 

 私もさっさと逃げればいいのだろう。

 そうすれば、巻き込まれることなく帰ることが出来る。

 

 だが、私は逃げることが出来ずにいた。

 ……ゴーレムのツボが、気になりすぎるのだ。

 

『ハズレじゃな。フォフォフォッ!』

 

 宇宙忍者のような笑い声と共に、ゴーレムがハンマーを振り下ろす。

 一瞬焦ったが、薄いツボーズが“大丈夫”だと言うので、大丈夫なのだろう。

 

 それよりも問題があるとすれば……。

 

「あー……よっこいせ」

『フォッ!?』

 

 ……出て行くタイミングを、完全に間違えたことだろう。

 乗り遅れはしたが、私だって空気ぐらい読める。

 

 帰るのも、ここに居るのも気まずい。

 

「あー……どうすればいいと思う?」

『わ、儂に聞くものなのかのぉ?』

 

 思い切って聞いてみたのだが、向こうも気まずげだ。

 だが、私も気まずい。というか、最初の時点で気がつけよ。

 

 私は大きくため息をつくと、穴に近づいた。

 無限に続く漆黒の闇は、わざと落ちてしまおうという気を削る程度には、怖い。

 というか、助けを呼びに行くというのが、一番現実的な選択肢だろう。

 

「ということで、地上に戻……」

『ま、待つんじゃっ!』

 

 戻ろうとしたのだが、思っていたよりもずっと機敏な動きでゴーレムに回り込まれた。

 叩き落とされるくらいだったら、自分から飛びたい。

 だが、どうにも怖い。

 

 何か切っ掛けになるものでもあれば……。

 

『うわー、置いていかれちゃったっ』

『ど、どうしよう』

 

 その時、私の視界にはこれから落ちようというツボーズたちがいた。

 それは紛れもなく、ネギ先生に住み着いていたツボーズだった。

 

 具体的には、腎兪と百会(ひゃくえ)……うん? 百会って、頭痛、目眩、抜け毛、更年期障害、ノイローゼ……ストレスか?早くマッサージしてやらねぇと。

 

「そうだ、マッサージだ」

 

 私は、何故忘れていたのだろう?

 この穴の先では……沢山のツボーズが、私を待っているんだ。

 

「待ってろよ、ツボーズっ!」

『壺っ?!』

 

 ゴーレムの声を背中に浴びながら、私はプールに飛び込むように穴へ飛んだ。

 深淵の闇がなんだ。私の先には、光(ツボーズ)が待っているんだ。

 

 

 

 

 

 そして――私の意識は、緩やかに闇へ堕ちていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――了――


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