騎士王がロキファミリアに入るらしいですよ   作:ポジティブ太郎

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謝罪です。投稿が一ヶ月以上も空いてしまいました。ごめんなさい!
理由としては………。
夏休み中にパソコンがオーバーヒートしお逝きになりました(泣)。
パソコンの無い生活がここまで苦痛だったとは……。

久々に執筆したので、誤字等があるかもしれません。





第十話 鍛冶神ヘファイストスとの邂逅

「アルトリアたん、ちょっとええか~」

 

 ホームの廊下を歩いていた、アルトリアに声をかけるロキ。

 

「はい、何ですかロキ」

「アルトリアたん、遠征に参加するって言ってたからな

ファイたんに、アルトリアたんの装備作ってもらったで!」

ロキがヘファイストスの所に行き頭を下げて、作ってもらったのだという。

アルトリアの宝具 【約束された勝利の剣】(エクスカリバー)は、ダンジョン内では使わない方が良いという、ロキの判断によるものだ。

他の冒険者達にバレてしまったら、噂は都市全体に広がり、神々達の絶好のネタにされることは言うまでもない。

 

「ありがとうございます。ロキ」

 簡潔に礼を告げるアルトリア。

「よしゃ、じゃあ行こか~♪」

 ロキが、上機嫌でホームを出て行く。

その様子を見たアルトリアが、苦笑しつつ後を追っていった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 バベル内にある【ヘファイストス・ファミリア】の武具店。

 鍛冶神ーーヘファイストスの待つ店だ。

 それは、以前アルトリアがアイズと見た、武具店であった。

『陳列窓』(ショーウィンドウ)に並べられているのは、銀の光沢を発している細剣(レイピア)、刃が漆黒に包まれている短剣(ナイフ)

どれも、ひと目で業物だと分かるものばかり。

 

アルトリアもそんな武具を見て、心を踊らせていた。

ロキと共に店内へと入る。

数多な武器や防具がある中で、炉の火が静かに燃えている。

店は武具の販売だけでなく、武器制作の工房としても使われているらしい。

 

「ファイたん、久しぶりやな!」

ロキが一人の女性に声を掛ける。

艶やかな赤髪に、右目を覆う眼帯を付けた女性だ。

 

 

「久しぶりね、ロキ。 ……あなたが、ロキの子ね。

話は聞いているわ、ちょっと待ってて」

アルトリアの存在に気付いたヘファイストスは、店の奥へと入っていった。

待つこと数分後……ヘファイストスが布に包まれた一振りの剣を持ってきた。

 

 

「これが、遠征用に作った貴方の武器よ。名は『シュナイダー・ブレード』」

 

鮮やかな銀色の光沢を放つ剣。ロキがアルトリアのために特注で制作させた物だ。

アルトリアの剣技に耐えられるように【不壊属性(デュランダル)】が付いている。

 

「……『シュナイダー・ブレード』ですか……」

 

 剣に目を奪われながら呟くアルトリア。

 すると、ヘファイストスが、アルトリアの背に携えている剣の存在に気が付いた。

 

「ねえ、貴方その背中の剣は……?」

「え? あっ、これは……」

 

 アルトリアがロキに視線を送る。以前、他人に剣を見せるな、と忠告されていたためだ。

 

「ええで、アルトリアたん。ファイたんは口が堅いからな」

 

 ロキが、ニッと笑いながら許可する。

 アルトリアは、背から剣を引き抜きヘファイストスに手渡した。

 瞬間。

 

「――これはッ……!」

 

 絶句するヘファイストス。

 一目見た瞬間、この武器の遥かな高みを感じた。それと同時に途轍もない異質さを感じ取る。

 聖剣『エクスカリバー』。星によって鍛えられたとされる神造兵器。

 人、いや、神でさえも作り上げることの出来ない奇跡の剣。

 ヘファイストスは、他人の武器を見て、その人物を垣間見る事ができる。

 ヘファイストスは感じ取っていた。アルトリアは自分たち神に最も近い存在(・・・・・・)だと……。

 

「ファイたん……?」

 

 ロキが不思議そうな顔でヘファイストスを見つめる。

 

「何でもないわ、ロキ。……見せてくれてありがとね、アルトリア」

 

 剣をアルトリアに返し、笑いかけるヘファイストス。

 その目は、不思議と慈愛に満ちていた。

 

「はい、ヘファイストス。武器ありがとうございました! 大切に使います」

「ええ、遠征が終わったら感想を聞かせて欲しいわ」

 

 武器を受け取り、ヘファイストスに別れを伝え二人は店を出て行った。

 店に一人残るヘファイストスは、静かに呟く。

 

「……あの子のいた世界の神は……もしかしたら……」

 

 ヘファイストスは、どこか悲しい瞳で遠くを眺めていた。

 

 

********************

 

 ホームへ帰還しているアルトリアとロキ。

 ロキがアルトリアと手を繋ごうと試みるが、アルトリアに幾度と無く払われ、失敗に終わっている。

 

「なぁー、アルトリアたん。いいやんか、一回ぐらい」

「嫌です」

「頼むッ! そや、夕食のデザートのゼリーアルトリアたんに上げるから」

「分かりました。言質は取りましたからね?」

 

 たかが、ゼリー1個でロキの策略にまんまと陥るアルトリア。

 食の事になると正常な判断が出来なくなるのだ。

 

 アルトリアは、ロキの手をガッと掴み、引きずりながら歩いて行く。

 ゼリーを早く食べたいが故に。

 

「ちょ、アルトリアたん!? もう少しゆっくり」

 

 思わず叫ぶロキ。冷や汗を顔中に流しながら、引きずられている。

 アルトリアは……止まらない、止まれない。

 正にプログラムされた事以外は、実行できないロボットさながらだ。

 

「ア、アルトリアた~~~~~~~ん!!」

 

 夕焼けに染まった街中に、ロキの悲鳴が響き渡った。

 




作者自身、久々すぎて話を忘れそうでした(汗)。
あぁー、夏休みに書きたかった…………。

再度謝罪を……すいませんでしたぁぁぁぁ(土下座)。

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