魔法少女リリカルなのはVivid Saiyan 作:伝説の超サイヤ人になりたい。
ドラゴンボールZカカロット、メインストーリークリア記念に思い付き単発を投稿!投稿!!
「遅くね(二重の意味で)」とは言うな。
今回はイクサが外側と内側が別人じゃね系転生者だった版です。頭空っぽにして見てね。
それではごゆっくり、…腐腐。
番外編 もしもイクサが転生者だったら
『───数十年前。幾多もの世界ほしの一つ。今では既にそこに住む人間と共に滅びた惑星。その惑星には『宇宙の悪魔』と呼ばれる者達がいた。
その種族の名は”戦闘民族サイヤ人”。
屈強な体と高い戦闘能力をもち、好戦的で凶暴、残忍な性格であるサイヤ人は他の異世界人から”全世界最恐の戦闘民族”と恐れられていた。
サイヤ人は様々な世界を侵略、制圧し、食べ物を強奪し、生き残った者は奴隷とし他の異世界に共に売りつけるという星の地あげ屋をしている。
だが、そのサイヤ人も今では既に住処としていた世界ほしに巨大な隕石が衝突したことで星と共に大半は滅びた。
サイヤ人の特徴は、黒髪に黒い瞳に大半が猿のような尻尾が生え、月を見ると戦闘量が大幅に上がる”大猿”に変身する。
そして、サイヤ人にはもう一つ、変身方法がある。
これはサイヤ人の中でもごく僅かな者のみが変身できる姿。
金色に逆立った髪、翠色の瞳、大猿を遥かに超える戦闘量の上昇。
私たちはこれを『
管理局はサイヤ人をAAA級、超サイヤ人をS級を超える実質測定不能レベルの危険な存在と認定し───』
「……大半は滅びた、か」
今、ここ無限書庫にて“サイヤ人について記された本”を頬杖をつきながら読む少年。彼の名は『イクサ』。
彼はサイヤ人と人間の間に生まれたハーフサイヤ人だ。
「……」
彼は本を閉じ、その表紙に書かれた『宇宙の悪魔、サイヤ人』の文字をじっと見つめる。静かな表情、だがその瞳に浮かび上がる想いは一体、何なのか?
(此処って『リリなの』の世界じゃねぇの?え、なんでサイヤ人居んの?『ドラゴンボール』とクラスオーバーしてんのこれ?)
世界観に対する疑問だった。
おっす、
気が付いた時には前世の記憶は無く知識だけ持ってこの魔法文化が発達した星『ミッドチルダ』でオギャってた転生者兼半サイヤ人だ。いやー、アレだね。最初はまあ、「な、なんじゃーこりゃぁあ!?」と見えない太陽に向かって叫んだり(勿論他の人には赤ん坊の泣き声にしか聞こえない)したけど前世の自分の記憶がすっからかんだと返って気にならないね。今は優しいマザーとベジータとバーダック足した様なファザーに育てられてすくすく育ち、めでたく18歳になりましたし。
そんな俺は現在。
「よう、ヴィヴィオか」
(ああ〜ヴィヴィオたんきゃあわいぃ〜)
「はい!イクサさん」
金髪美幼女とお喋りしております。
彼女の名前は『高町ヴィヴィオ』。鮮やかな金髪に宝石の様な紅と翠のオッドアイの笑顔が似合う美少女なのだよ。
いやー、ホント転生者はいいねぇ。理想にして仮想、現実の逃げ場である夢の世界、即ち創作物の世界にin出来るのだからな!俺の場合前世の記憶ねぇからよく転生者系の小説である現実感が無い的な悩みもねぇ!俺からすればこの世界こそがリアル!ビバサイコー!!
そして、転生者になったのだからやるべき事は一つ。原作メンバーと関わりながら『カッコイイ
男の子ならば誰もが考えるであろうカッコイイ自分、中二病とも言うね。現実では所詮妄想といずれ卒業しなければならない儚い夢。だが、その妄想で構成された物語の中ならカッコイイ自分を貫き通す事が可能なのだ!
おまけに何故かはわからんがこの『魔法少女リリカルなのは』。しかも今の時代から『vivid』なのは確定と、命の危機や世界の命運を賭けた戦いなんてない、せいぜい格闘技の大会でボコスカ殴り合う程度の世界。半分とはいえサイヤ人の血を引く俺なら理想の自分をロールプレイできるって訳さ!
ヒィィ…ッハァァア!!転生者最高だぜぇぇぇえええ!!!!
「イクサさん?」
「……どうした?」
「いえ、気のせいかな?」
やべ、もしかして顔に出てた?
◇◇◇◇
なんとかヴィヴィオちゃんやその後やってきた友達二人に俺のシークレットゾーンである内面を悟られない様最大限の注意をはらいつつ接し、別れた帰りナウ。
「……っ!」
電灯の光と月明かりのみが照らす夜道を歩いているとピキィーン!!と俺のセンサーが過去最高の反応を示した。
(キタ!キタキタキタキタキタキタキター!!)
『気の感知』。半サイヤ人たる自分が真っ先に行ったのはドラゴンボールでお馴染みの気のコントロール技術を身に付ける事だ。その結果得たこの気の感知能力が、今俺に告げている。物影から俺を覗く人物の存在を!!そんな事するのはリリなのvividの中でもあのキャラクターしか合致しない、俺の一番の推しキャラである彼女しか!!
俺が隠れる彼女に向けて興奮ハイボルテージの内心に影響されない様心掛けつつ声を掛ければ彼女が姿を表す。
銀に近い薄緑色、作中では確か碧銀と表されていた髪。白と緑を主体にした服。目元を隠す黒いバイザー。
あ、あ、ア。は、ハルにゃんだぁぁあ!?!?
「───貴方を実力者と見込んでお願いがあります」
「……まぁ、聞くだけ聞いてみるよ。で、なに?」
アアァァァァア!!ハルにゃん!生ハルにゃんの能登ボイスだヤッター!カワイイー!
「私と、戦っていただけませんか」
「………」
カワイイ!気が高まるゥ…溢れるゥ…ん゙ん゙ん゙ん゙ん゙っ!?!
「拒否権がある様には思えないが?」
「………」
───ハッ!?しまった。つい興奮値が限界突破してしまった時の自動会話モードに移ってしまっていた。くそ、自動会話モードの唯一の欠点であるどうな会話したかがわからない所為でどういう状況なのかわからねぇ!?
だが、今回はいける!何故なら彼女が俺に話しかけてくる理由なんて一つしかないからだ!そう力比べ───つまり戦闘だ(ドヤ顔)
へへ、この日の為に前回のインターミドルに出場して名を残した甲斐があったぜ。(なお相手側はインターミドルの存在そのものを知らない模様)
いいぜ、こいよハルにゃん!バイザーなんか捨ててかかってこい!そのカワイイ御尊顔たっぷり拝ませて脳内保存させて貰うからよぉ!?
あ?キモい?───知ィィってんんんだよぉ、そんな事わよぉぉぉおおおお!?!?
「断っても無駄そうだな。わかった。ならまず最初に自己紹介をお願いできるかな?」
内心を表に出ない様心掛けるが多分ニヤけてるなこりゃ。ならしゃあない、せめてニヒルなスマイルになる様路線変更しよう。
俺の渾身のクールな微笑み(自称)と言葉にハルにゃんは素直に答えてくれる。やっぱり根は良い子やで。
「失礼いたしました。私はカイザーアーツ正統、ハイディ・E・S・イングヴァルト。覇王を名乗らせて貰ってます」
うん、知ってる。
情緒不安定かなこの主人公?
続きません