ACE COMBAT Skies Rewritten   作:遠い空

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用語が増え次第更新します。わからない用語があったら教えてください。その用語について更新します。


以下付録
用語集(2030年兵器編)


《アークバードⅡ オーシア仕様》

 

 

 環太平洋戦争終戦後にハーリング大統領の監視のもと、新生グランダーIGが開発したアークバードの改良型。2018年に運用開始。最大搭乗人数100人。

 アークバードに比べ、大気圏突入時の衝撃が小さく、フラッペロンを改良したことにより進路変更にかかる手間が減った。特に大気摩擦を利用した軌道変更の時間短縮は大きく、戦闘機による攻撃の隙が減った。また、強力なECM防御システムを搭載しておりミサイルの誘導性能を狂わせることが可能。ただし、機銃やレーザー、レールガンは無効である。事実、2023年にベルカ残党のテロ部隊によって大気摩擦の軌道変更中に戦闘機の攻撃を受けたが、ECMでミサイルを狂わせ、迅速な軌道変更によって最悪の状況から免れた。この事件以降、より安全性を高めるためグレイプニルの光学迷彩を搭載した。しかも、グレイプニルの光学迷彩が解析されたことにより、隠密度が高くなっている。

 機体着陸方法はアイガイオンの着水技術を用いた胴体着水、大型の空軍基地ならVTOLを用いて着陸ができる。

 武装は基本なく、ユリシーズの破片や宇宙ゴミを破壊するため胴体上部にレーザーを装備している。このレーザーは実戦でも絶大な破壊力を持つが、破片の破壊にしか使用していない。また、破片を捕らえるために高性能レーダーであるAsatレーダーを装備している。

 主な役割は中継衛星のほか、ユリシーズの破片や宇宙ゴミの破壊、また平和と友好の象徴としてアークバードⅡ内でサミットを開催したり、施設の一部を一般公開するなどハーリング大統領の意思を引き継いだ平和政策が役割である。

 

 

《アークバードⅡ 愛国軍仕様》

 

 

 2028年、グランダーIGがアークバードⅡ を空中要塞に改造したもの。ゼネラルリソースがユージア大陸を飲み込んだのを機に、ソンバーグ大統領が国家の存亡を危惧し急遽改造した。

 改造箇所は、対空兵器の追加、艦載機能の追加、運動性能のさらなる向上である。これにより空中要塞でありながら高い運動性の確保に成功した。

 また艦載機能については、従来の航空母艦のカタパルト式やスキージャンプ式と異なり、クレーンアームを使った艦載方法になっている。着艦はアークバードⅡ下胴体後方から空中給油する時と同じく速度を同調させ、クレーンアームで艦載機胴体を固定しアークバードⅡに格納する。格納すると同時に艦載機エンジンを止める必要がある。発艦する時はアークバードⅡ下胴体前方からクレーンアームをカタパルトとして射出する。なお、同時に2機ずつ離着艦が可能である。艦載機はクレーンアームで固定し艦載するため、ランディングギアを展開する必要がない。のちにこの離着艦機能は、2040年に起きるウロボロスクーデター軍の空中要塞スフィルナに採用される。最大艦載数は10機。2028年に作られたものなので、ADF-02とR-100以外の艦載機は艦載できない。

 アークバードⅡにはオーシアとユークトバニアの国旗のエンブレムが付けられており、IFFもオーシアとユークトバニアのものとなっている。まさに空飛ぶ愛国軍の最後の国と言えるだろう。

 

 

《ADF-02 FALKEN Zwei》

 

 

 グランダーIGが開発したZ.O.E.シリーズ最新鋭機。2022年運用開始。ADF-01と見た目はほぼ同じだが艦載機能を付けたため、X-02 Wyvernのように羽を折りたたむことができる。愛称はFALKEN Zwei。Z.O.E.を搭載して無人機としても、パイロットが乗って有人機としても運用できる。主にZ.O.E.を搭載しての運用で、人間には困難な任務を主目的としている。

 機体性能はADF-01 FALKENと変わらないが、Z.O.E.搭載を考慮した設計であるため、Z.O.E.を搭載すれば人間離れした運動性能を発揮する。兵装は従来のレーザー以外にもCFA-44 Nosferatuのレールガンの改良型、ADA-01 AdlerのSDBMを同時搭載できる。単純火力を見れば最強の火力を誇る機体である。Z.O.E.を搭載すればレーザー・レールガンは百発百中、SDBMは効果範囲を計算して適切な場所に向け発射し大群を殲滅することができる。

 しかし、裏を返せば人間が使いこなすには相当技量がなくては使いこなすことができない。人間が使用する場合は重量による運動性能低下のため1つの兵装しか装備できない。そのため、グランダーIGを吸収したゼネラルリソースは人間には扱い辛いADF-02を切り捨て、R-100を主力戦闘機にしたのである。

 愛国軍にはグランダーIGから授かったZ.O.E.のメインコンピュータがあるため、ADF-02とともに最後の切り札として温存している。愛国軍の保有数はアークバードⅡの艦載機搭載量の都合上、3機のみ。Z.O.E.は最大30機の戦闘機を管制できるため3機同時運用は簡単だが、保有数が少ないため1機ずつ運用している。1995年当時だと機体性能・兵装がオーバーテクノロジーなので人間が搭乗しても単機で大群を殲滅することができる。

 

 

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《R-100 SuperForneus または Delphinus#0》

 

 

 グランダーIGが開発した機体。2026年運用開始。YR-99の実戦配備型と言ってもいいだろう。愛称はSuperForneus 。RはRadical(革新的)の意味で、グランダーIGが革新的な傑作機を作ることを目的として開発し、見事傑作機となった。だが、そのグランダーIGは2029年にゼネラルリソースに吸収され、のちにニューコムを設立する技術者によって改良型のR-101 Delphinus#1が開発された。そのため、ゼネラルリソースや後に誕生するニューコムからはR-100はDelphinus#0とも呼ばれている。

 形状はYR-99とR-101の中間的デザインで、機首・主翼はR-101、垂直尾翼・エンジンはYR-99の形状となっている。また、最新の複合材料が使用されているため、既存機に比べかなり頑丈なくせにさらなる軽量化を実現した。コクピットは従来のコフィンシステムを改良し、Gの軽減やHUDの見易さを考慮したエアロコフィンを採用。エアロの由来はまるで痛みを感じず空を飛んでいると評されたことから名付けられた。Z.O.E.シリーズとは異なり、レーザーやレールガン、SDBMなど強力な兵装は装備できないが、機体性能は空力特性を考慮した形状だけあって2030年の既存機に比べ、全ての性能が優れている。特に有人機でありながらZ.O.E.搭載機と同等の運動性能を発揮できるのが特徴である。

 所持している軍隊は愛国軍とGRDF。ゼネラルリソースはグランダーIG吸収から数日後には量産体制に入り、今やGRDF主力戦闘機となっている。さらにR-100の構造・システムを解析し、後にF-16XFやF-15S/MTなど、旧世代機にエアロコフィンの搭載や空力特性を考慮した曲線形状などを付け、R-100と同等の性能を持つ機体の開発に成功した。

 一方、愛国軍はアークバードⅡの艦載機搭載量の都合上、7機しか保有してないため、GRDFにはパイロットの腕でカバーするしかない。しかし1995年当時だとオーバーテクノロジーそのものなので、ベルカのエース部隊や円卓の鬼神相手でも互角以上の戦いが可能である。

 

 

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 総合比較

 

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《Z.O.E.シリーズ》

 

 

 ADFX-01 Morgunから始まった人工知能Z.O.E.の搭乗機のことである。機体リストは以下の通り。

 

 

 ・ADFX-01 Morgun

 ・ADF-01Z(エースコンバット2の機体)

 ・ADF-01 FALKEN

 ・ADA-01 Adler

 ・ADF-02 FALKEN Zwie

 

 

《Asatレーダー》

 

 

 アークバードⅡに搭載してある索敵レーダー。イージス艦に搭載しているSPYレーダーよりも倍の索敵範囲を持つ。最大索敵距離600マイル(約1000km)。最大同時追尾目標数400。

 

 

《レーザーシステム》

 

 

 Z.O.E.シリーズの戦闘機やアークバードなどの巨大兵器に採用された光学兵器。1980年代にベルカが防衛構想のもと、化学レーザー兵器エクスキャリバーを開発したのがレーザー兵器の誕生である。レーザーは出力によって色が変わり、赤<紫<青の順で出力が高くなる。エクスキャリバーは青いレーザーで高出力だが、その分バッテリーが大型化し、複数ないと照射を維持できないので巨大化してしまった。その後南ベルカ国営兵器産業廠がADFX-01用に小型レーザーを開発。しかし小型にした分低出力になり、小型とはいえ機体のエンジンユニットぐらいの大きさがあり、バッテリーの問題があり短時間しか照射できず、機体に無理矢理つけたため使い勝手は良くない。

 ベルカ戦争終戦後グランダーIGになってからはレーザーシステムの改良をし、2010年までに高出力・小型化に成功しアークバード・ADF-01に採用された。ちなみに出力はアークバードが青、ADF-01が紫である。

 

 

《レーザーバッテリー》

 

 

 レーザー照射に必要なバッテリー。エクスキャリバーの場合、大型バッテリーが複数と発電所が必要だったので巨大化してしまった。

 Z.O.E.シリーズのレーザーバッテリーはレーザーシステムに組み込まれているが、その分バッテリーが小さいので出力と照射時間・連続照射数に難がある。

 改良がすすめられ、2030年時点で最終的に1つの小型バッテリーで高出力レーザーを30分間連続照射できるようになった。アークバードIIにはアークバードのレーザーシステムと小型バッテリーを採用している。小型バッテリーは最大6個格納でき、専用の充電器があれば充電可能。充電は地上で行う。大容量の電力が必要なので発電所から直接電力を供給してもらう。

 ADF-02のレーザーシステムはADF-01と同じだが、バッテリーのさらなる小型化によりバッテリーを2個組み込むことが可能となったため、連続照射数は倍になった。

 

 

《AOM-3》

 

 

 短距離空対空地艦ミサイル。通称、万能ミサイルである。AOMはAir to Omnipotent Missile(訳すると万能ミサイル)の略である。エスコンシリーズでいう通常ミサイル。

 元はベルカの多目的ミサイル構想のもと、ベルカ戦争以前から設計が始まっていた。のちにその設計データはオーシア・ユークトバニアに渡り、2005年にセミアクティブ式長距離万能ミサイルとしてAOM-1として完成。その後、改良を繰り返し2015年にパッシブ式中距離万能ミサイルとしてAOM-2が、2025年にパッシブ式短距離万能ミサイルAOM-3が完成した。

 AOM-3の見た目はAIM-9と似ている。AOM-1、AOM-2はAIM-54のような大型ミサイルになっている。

 

 

《AIM-120F AMRAAM》

 

 

 中距離高機動空対空ミサイル。AIM-120シリーズの最新型。普通はアムラームと呼ばれている。エスコンシリーズでいうXMAAシリーズ。

 特に誘導性能が強化され、一度発射するとミサイル推進剤が切れるまで誘導し続ける。簡単に言えばエスコン04のQAAM並の誘導性能である。しかも、R-100やADF-02など最新鋭高性能アビオニクスを搭載した機体なら最大8機の目標に同時攻撃できる。

 コクピットでマルチロック目標数を調整でき、単発でQAAMのような仕様で運用できれば、XMA2からXMA8まで、必要に応じてマルチロックし、多数の航空機相手に同時攻撃可能である。その性能から、単機で一個師団に匹敵するISAF空軍のエース、メビウス1のコールサインをとり、メビウスミサイルと呼ばれている。

 見た目は最大装備数が8発と増えたため、他のAIM-120シリーズより小型化している。

 誕生経緯はCFA-44の12連マイクロミサイルADMMと開発競争の結果、オーシアが2017年に誕生した。

 ADMMはCFA-44専用で最大12の空地艦の目標をマルチロックできるのに対し、AIM-120Fは対空目標に限り最大8機までマルチロックだが、その分一発当たりの誘導性能が高く、旧世代機から最新鋭機まで搭載可能なため需要が高い。

 ADMMとAIM-120Fのコンセプトは共通して単機で大軍を制圧することであり、これもメビウス1のコールサインをとり、メビウス構想と呼ばれている。

 

 

《LRASM》

 

 

 長距離空対艦ミサイル。通称、音速対艦ミサイル。ハープーン長距離空対艦ミサイルの後継ミサイルとして開発された。現実世界でも、アメリカ軍がハープーンの後継ミサイルとして開発中である。

 飛翔速度が特に強化され、音速で飛翔する。そのため、従来の空対艦ミサイルと比べ迎撃が困難であり、速度が速いため破壊力も大きくなっている。

 ハープーンの後継ミサイル構想としてはベルカ戦争時からオーシアが考えていたが、ベルカ戦争の後処理やユリシーズのゴタゴタで開発が遅れ、設計は2005年から入り、最終的に2020年に運用が開始された。

 

 

《レールガンシステム》

 

 

 ストーンヘンジやシャンデリア、CFA-44、ADF-02に採用された電磁兵器。これはベルカも開発していたが、一足先に開発に成功したのは電磁兵器開発に長けたエルジアである。エルジアの技術はベルカの技術より劣るが、それでも他国より5年先の技術を持っている。特に電磁兵器だけはベルカより優れている。

 ユリシーズ対策のこともあり、兵器技術に閉鎖的だったエルジアは止むを得ず他国にレールガンの技術を教えた。当初はレールガンバッテリーの問題もあり、レールガン自体がかなり大型化してしまった。2015年までにエストバキアがベルカの技術を用いてCFA-44用に小型化に成功するも、まだ課題が多かった。

 2022年までに改良が進み、レールガンバッテリーのさらなる小型化によりスペースが広くなり、レールガン弾の最大装填数や冷却装置の装備数が増え、より安定した性能になった。

 

 

《レールガンバッテリー》

 

 

 レールガンに内蔵してあるバッテリー。レーザーバッテリーと比べ、必要な電力は少ない。しかし、あくまでレーザーバッテリーと比べてなので、発電所レベルの施設から充電する必要がある。

 レールガン完成当初はバッテリーが不安定なため、かなり大型化してしまい、レールガン自体も大型化してしまった。

 戦闘機用のレールガンはレールガン本体に内蔵する形態にしたため、CFA-44のレールガンバッテリーは小型化が難しく、一部のバッテリーはCFA-44機体下部のウェポンベイに取り付けられている。ADF-02のレールガンバッテリーは技術が向上したこともあり、レールガン本体に完全内蔵している。

 

 

《レールガン弾》

 

 

 レールガンで攻撃するのに必要な弾体。この弾体は鋭い円錐状であり、レールガンでマッハ7以上の速度が出る。構造自体は銃弾より単純なため、1995年でも容易に量産できる。

 

 

《クローキングデバイス》

 

 

 光学迷彩発生装置である。グレイプニルのクローキングデバイスと比べ、透過性が向上し隠密性が高くなっている。

 さらに、機体全部に光学迷彩をかける以外にも、機体上面・機体下面だけにかけることができ、電力の節約もできる。消費電力はそこまで高くなく、レーザーバッテリー1個あれば1ヶ月近くはもつ。

 

 

《N.Phone》

 

 

 オーシアの電子機器企業オレンジが2028年に開発した携帯端末である。ちなみにロゴは皮が剥きかけのオレンジである。この会社も2029年にゼネラルリソースに飲み込まれてしまった。

 N.PhoneのNはNetwork、NextGeneration、Nationalを意味する。

 電話機能やメール機能、インターネット機能、カメラ機能の他に、アプリケーションをダウンロードしてゲームや動画、通話ツールや電子書籍の利用など様々なものを取り組んだ便利な端末である。

 最大の特徴は、タッチパネル式でワンタッチで画面を画面上表示と立体表示にすることが可能なことである。立体表示機能は、端末を倒したまま動画を閲覧できる他、立体表示を扱ったゲームや機械・土木設計職でいつでも手軽に設計できるようになったなど、高い評価を得ている。

 また、かなり極薄な端末で紙のように折りたたんで収納することができる。

 モデルはもちろん、アメリカのアップル社のiPhoneである。イメージとしてはやや大きめのiPhone7がより極薄になり、しかも紙のように折りたたんで収納でき、立体表示機能がついたようなものである。

 

 

《エアロコフィンシステム》

 

 

 コフィンシステムについては用語集(1995年 兵器編)のコフィンシステムの項を参照。

 コフィンシステムの改良型の最新鋭コフィンシステムである。

 具体的な改良点は以下の通り。

 

 

 ・耐G性能の向上による乗り心地の良さとパイロットスーツの軽量化。

 ・モニターのタッチパネル化、小型カメラに暗視モードや熱探知モードを搭載し多目的性の向上。

 ・HMDの機能をモニターに反映したことによってヘルメットのコストを削減。

 ・モニターに機体耐久値やミサイル・機銃弾数、速度、高度、上昇角度、方位を可視化したことにより見易さを向上(エスコン3のHUDに近い)。

 ・モニターを一部座席の下に表示させ、ワイドロックオン・マルチロックオン性を向上。

 ・コンピュータの処理能力を向上させ、Z.O.E.と戦闘機の同調性を向上。

 

 

 このように様々な部分が改良され、パイロットからも高く評価された。そのため、痛みを感じず空を飛んでいると評されたことからエアロコフィンと名付けられた。

 エアロコフィンシステムは当時名称は決まっておらず、次世代コフィンシステムと呼ばれていた。

 次世代コフィンシステム開発は新生グランダーIGが2012年から開始した。この時グランダーIGは次世代コフィンシステムを開発中の実験機に取り付ける事を考えていた。その実験機がXR-45 Cariburnである。

 XR-45は有人機でも無人機のような運動性能を発揮できるか証明するための実験機であり、次世代コフィンシステムの性能を証明するための機体であった。

 2017年に実験が開始されたが、道のりは厳しくテストパイロットがGによる重傷を患って帰還することが多かった。しかし、この実験から得られたデータはどれも有用なもので、従来のコフィンシステムのアップデートに一躍買った。

 ちなみに、アップデートしたコフィンシステムによって、YR-302 Fregata、YR-99 Forneusの試作機体の開発に成功し、性能実験のため、オーレリア戦争時にオーレリア軍に2機とともに改良された次世代コフィンシステムを搭載したXR-45を提供した。

 結果として、3機に搭乗したオーレリア軍のエース、グリフィス1からは改良された次世代コフィンシステムは乗り心地がいいと評価され、彼がこのシステムをエアロコフィンと命名したことによって名前が決まった。これによりエアロコフィンシステム開発はほぼ完成したと言えたのである。

 また、3機の中でYR-99が操縦しやすかったとの評価を受けて、グランダーIGはYR-99をベースとしたエアロコフィン搭載次世代戦闘機の開発に着手した。これが後にR-100となるのである。

 エアロコフィンシステムは2021年8月に完成し、早速ADF-01をはじめとするコフィンシステム搭載機に搭載した。その結果、パイロットから高い評価を受け正式に採用する流れとなった。

 また、2022年に配備したZ.O.E.専用機ADF-02に搭載したことにより、高い同調性が確認されZ.O.E.による任務にも使用された。

 2026年にR-100が配備されたことにより、オーシア空軍の保有するエアロコフィン機は約6割となった。

 2029年以降はグランダーIGがゼネラルリソースに飲み込まれたことにより全世界の航空機のエアロコフィン化が進み、2033年頃にはキャノピー式航空機は退役し、全ての航空機がエアロコフィン搭載機になったのである。

 

 

《Z.O.E.(ベルカ戦争後)》

 

 

 ベルカ戦争以前のZ.O.E.は用語集(1995年 兵器編)のZ.O.E.(ベルカ戦争以前)の項を参照。

 ベルカ戦争終戦後、南ベルカ国営兵器産業厰はノースオーシア・グランダーIGになり、Z.O.E.の開発は再開した。

 ベルカがZ.O.E.を持って逃亡し、再び運用するためか実戦データはそのまま残っていた。しかし、逃亡は失敗し連合軍に回収されたため、グランダーIGにしてみればデータが残っている素晴らしい宝物を手に入れたようなものだった。

 実験は戦場で行うことが効果的だと判断し、戦争を起こすようにユージア諸国のストーンヘンジ開発に不満を持つ軍隊に灰色の男たちと協力しクーデターをそそのかした。しかもベルカの技術を提供する事を条件としたため、エルジアが開発中だったXB-10やドラゴネット級潜水艦の開発がペースを上げ、クーデターに実戦投入するまでに至った。

 1997年にユージアでクーデターが勃発すると、早速実験のため実戦投入をする。この時はZ.O.E.専用機ADF-01Zが開発中だったため、真っ赤に塗装したF-14Dを実戦投入させた。

 クーデターの中で、スカーフェイス1と出会ったことにより撃墜頻度が上がるようになった。しかし、学習能力に少し改良を加えたため以前よりも成長が早く、スカーフェイス1のマニューバをコピーし、フランカー以外の機体で無理やり擬似コブラを再現するなど無茶苦茶な事をした。

 クーデター最終決戦ではADF-01Zが完成したこともあり、実戦投入した。完成したコフィンシステムとの相性は良好で、コクピットの小型カメラが目の役割を、コクピットに内蔵された集音器により耳の役割を果たし、キャノピー機よりも高い戦闘能力を発揮した。

 しかし、スカーフェイス1には一歩叶わず大金をかけて開発したADF-01Zは撃墜されてしまったが、実験は成功し今後のコフィンシステムやZ.O.E.シリーズの開発に貢献することになった。

 その後も本体の小型化や学習能力の改良、さらにはZOEICを複数の戦闘機に搭載し同時に運用するなど改良が進められた。

 しかも実験は灰色の男たちの手を借り、大陸戦争や環太平洋戦争にも秘密裏に参戦した。

 しかし、環太平洋戦争で灰色の男たちの関与がばれ、グランダーIGはZ.O.E.開発を中止せざるを得なくなった。

 新生グランダーIGの組織後、戦争を引き起こす道具としてしばらく封印されていたが、別の面で役に立てないかと思い2012年に新しい戦闘機の実験にZ.O.E.の無人制御で、機体が空中分解する限度を調べる人間にはできない実験に使用されることになった。

 さらにZOEICの改良により、戦闘機や攻撃機以外にも全てのジェット飛行機が操縦できるようになった。そのため、旅客機の性能実験やパイロットが急遽不在になった時の旅客機操縦などに使用される機会が増えた。キャノピー機は移動するだけの戦闘を考慮しない機体の場合は有人機と同様に安定した操縦が可能なため、旅客機の操縦ができたのである

 しかし2015年以降、ベルカ人によるテロが頻発し、平和政策でオーシア軍の能力が低下しつつあったため、再びZ.O.E.を戦場に送ることになった。この時はADF-01を専用機とし、レーザーを使ってテロと戦っていた。その様子はテロリストたちに『赤い怪物』と呼ばれ恐れられていた。

 その後もテロ鎮圧作戦と機体の性能実験や旅客機操縦などで活躍し、2022年にADF-02が開発されるとレーザー以外にもレールガンやSDBMを使ってテロリストを懲らしめ続けた。

 しかし2028年以降、ゼネラルリソースが蝕み始めるとグランダーIGは国の存在を守るためアークバートⅡ改造とZ.O.E.本体を愛国軍に託し、愛国軍の戦力として戦闘に参戦した。

 この時のスペックは、本体のサイズがXBOX360ぐらいの大きさで、最大同時制御機体数30機、戦闘能力は交戦経験が多かったスカーフェイス1の能力をベースに様々なパイロットの能力を取り込み、それでいてある程度の未来予測ができ無誘導ミサイルでも敵機を撃墜できる。そのため、対地ミサイルで戦闘機を撃墜という無茶も可能。

 もはや無敵と言える強さを誇っていた。

 後にグランダーIGを乗っ取ったゼネラルリソースはZ.O.E.に関する資料や設計図を回収する。

 その資料や設計図は想い人のヨーコをゼネラルリソースの工作活動で殺され、電脳化したために生き残ったディジョンに逆恨みしたサイモンの手に渡り、ディジョンを抹殺するための人工知能NEMOの開発に使われることになる。

 ある意味Z.O.E.とNEMOは腹違いの兄弟のような関係なのである。

 

 

《SDBM》

 

 

 2010年にADA-01が運用されるのに合わせて開発された散弾ミサイル。

 ADFX-01/02に搭載されていたMPBMの発展型で、ADA-01に搭載されていたSDBMと同じ効果のミサイルである。

 シンファクシ級潜水空母に搭載されていた散弾ミサイルをそのまま小型化したもので、シンファクシ級のそれよりは劣るものの、MPBMを凌駕する効果範囲と破壊力を持つ。

 しかし、それでもMPBMを上回る大きさと重量で、運用に難があった。

 そのため、ADA-01の機首のウェポンベイ(ADF-01のレーザー用のウェポンベイ)に1発だけしか搭載できなかった。

 2020年頃には技術の進歩により、効果範囲と破壊力はさらに大きくなり、AIM-54レベルの大きさまで小型化に成功。

 そのため、ステルス性が犠牲になるが、ADF-02の左右主翼に搭載可能で、通常は2発、最大で4発運用できるようになった。

 


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