お寺の息子   作:龍やん

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休みが欲しいです…

それはさておき…

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ありがとうござます!

これからも頑張ります!


16話

 

「なんだかものすごい目立ちそうな事になったけど大丈夫かなぁ」

 

なんて独り言を言ってしまう位には参っていた。

 

なんか自分で難易度上げている気がするわ…

 

俺は今外を散歩していた。

 

頭を冷やしていたのだ。

 

「もうyesマンにはならん!!」

 

そう俺は気合いを入れた。

 

そこに唐突に不穏な気配がする。

 

俺は自分の気配を消し、不穏な気配がする方へ向かった。

 

そこには先客がいた。幹比古と達也だ。正確には達也はまだ出ていってない。

大方俺と一緒で不穏な気配に釣られたんだろう。

 

相手は3人のようだ。

 

「面白い組み合わせだな」

 

俺はとりあえず傍観することにした。

 

単純に幹比古の能力を知りたいってのと、達也がいれば問題はないと考えたのだ。

 

 

最悪俺が出てけば問題ないだろう。

 

ちなみに達也も俺には気がついていない。

 

「さぁて、どうなるかな?」

 

幹比古が賊3人に対して3枚の呪符を用意した。

 

「古式魔法か…」

 

賊も幹比古に気がつき銃を構える。

 

結果的に賊は幹比古の魔法で倒されたのだが、その前に達也が魔法で相手の武装を解除。

 

正直、幹比古の魔法が間に合ったかはきわどかった。

 

少し術式に無駄があるのだろう。

 

 

 

そのあと達也が幹比古に対して説教染みたアドバイスをしていたのだが…

 

「魔法を見ただけで構造が分かるって…チートかよ…そりゃ俺の幻術も破られるわ…」

 

驚きの新事実だった。

 

そのあと幹比古が警備を呼びに行ったのだが、更なる驚きが待っていた

 

「随分容赦のないアドバイスだったな特尉」

 

おいおい、達也さん軍所属だったんですか…しかも風間玄信…あの糞野郎…

 

「隠れてないで出てきたらどうだ?」

 

風間が呼び掛ける

 

「!?」

 

バレた…。今日だけで二人に俺の穏形バレるって…自信無くすわ…

 

「さすがっすねオッサン」

 

「やはりか糞ガキ」

 

出てきた俺に風間が納得したように返してきた

 

親父の一番弟子、風間には昔スゲーしごかれた。毎度毎度ボコボコにされるので、最後に組み手した時に勝って埋めてやった。そのため、この呼び方に呼ばれかただ。

 

「迅!」

 

達也が驚き、同時に戦闘体制に入った。

 

風間が手をかざし達也を止める。

 

「特尉、止しなさい」

 

「しかし…」

 

「そいつは約束と秘密は絶対に守る」

 

えらく買われてんな。まぁその通りだけどな。仕事柄、客との約束と秘密は絶対だ。

 

「そういう事だ。まさか軍所属とは驚いたよ。しかもその糞ファック野郎の下とは。それにその目…何か有るとは思ってたけど流石だなぁ」

 

俺はニタつきながら達也を煽る。

 

「盗み聞きとは関心しないな迅」

 

達也が冷静に返す

 

「一応俺は忍の息子なんだけど…」

 

まぁバレた俺が悪いな。

 

「迅もほどほどにしとけよ」

 

風間が嗜めるように言う。

 

「ハイハイ、まぁ悪かったよ達也、悪気があったわけじゃない。不穏な気配がしてやって来たら幹比古と達也がいたんだよ」

 

「そういう事か…」

 

達也が頭を抱える。

 

「本当は幹比古がどれくらい()()()か見たかったんだよ。思わぬ収穫があったけどな。勿論他言はしない。」

 

「ああ、そうしてくれ」

 

何とか矛を納めてくれた。

 

「さて、この賊たちは私に任せて、君らは戻れ。明日から九校戦だゆっくり休みなさい。」

 

んじゃお言葉に甘えますか。

 

「じゃあよろしく!」

 

俺は部屋に戻った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

九校戦1日目…

 

今日の競技はスピードシューティングの予選から決勝までと、バトルボートの予選。

 

だったのだが…

 

「寝坊した…」

 

理由は、毎朝の鍛練や朝食当番から一時的に開放されていると言う、精神的余裕が深い眠りを誘発させたのだ、と思う…。

 

「何時だ?」

 

11時半…もう午前中の競技終わってんだろ…

 

ああ、観戦したかった…

 

まぁ午後はスピードシューティングの決勝トーナメントやるからそれを見に行くか。

 

なんて考えていると…

 

ブブブ…

 

メールが着たようだ大方達也とかがなにやってんだ?って送ってきたのだろう。

 

【迅君勝ったよ♪見てた??】

 

は?

 

俺は誰からのメールか確認せずに見たため一瞬意味がわかんなかった。

 

「真由美さんだ…しかも俺見てない…ここは正直に言うか、見たと嘘をつくか…ってかなんだよこの文面彼女か!」

 

いつもなら正直に見てないと言うのだが、起きたばかりで頭が回ってないのと、寝坊したという焦りから何故か、【見ました!】

 

と送ってしまった。

 

「嘘をついてしまった…まぁばれねぇだろハハハ」

 

そんなしょうもない独り言を言ってると…

 

ブブブ…

 

【なんで嘘つくの?】

 

「………」

 

秒でバレとるやん…

 

ヤバイヤバイこれ怒ってるよね?絶対怒ってるよね?

 

俺が(^^;)(;^^)⬅こんなんなりながらてんぱってると

 

ブブブ…

 

【ねぇなんで嘘つくの?なんでメール返してくれないの?】

 

「………」

 

お前ヤンデレかよ!!メール来てからまだ30秒位だったぞ!?

 

やべぇ…やべぇ…俺かつてない位にはテンパってる。

 

俺は腹をくくって電話することにした。

 

プルルル…プルルルガチャ…うわぁ出た…

 

「もしもし、真由美さん?」

 

 

『……』

 

あれっ?

 

「もしもし?」

 

『………』

 

あ!これヤバイやつじゃない?

 

「もしもーし!!」

 

『…なによ…』

 

よかった…喋った

 

「本当に申し訳ございませんでした!!」

 

 

この後めちゃくちゃ怒られた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もう本当に迅君ったらもう!」

 

プンプンと言う音が聞こえて来そうなほどプンプンしていた。

 

「本当にすんません」

 

今俺は真由美さんと昼食を取っている。

 

嘘をついた罰として一緒に飯を食べる事になった。

 

「しかしこの後も競技なのにこんなところで飯なんか食ってて大丈夫ですか?」

 

「いいのよ、お腹減っちゃったんだから!」

 

真由美さんは美味しそうにサンドウィッチを食べながら答える。

 

「緊張感ねぇな…」

 

俺は小声で呟いた

 

「失礼ね!私も緊張位するわよ!」

 

真由美さんが頬っぺたを膨らましながら言った。あざとい…

 

「ハイハイ、まぁ応援してますよ」

 

「なんか適当な感じがする…」

 

んなこと言ってもあんたどうせ優勝するじゃん…

 

「あんまりプレッシャーかけるのはよくないでしょ?」

 

とりあえずそう言っておく。

 

「う~んまぁ良いわ。そういうことにしといてあげる!」

 

「さいですか」

 

「あ!あと明日の競技終わりに迅君の言ってたクラウドボールの練習するわよ!」

 

流石真由美さん行動が早い

 

「そうですか、無理を言ってすみません」

 

「こっちが無理矢理出てもらうようにしちゃったからね。それくらいはするわよ」

 

「ありがとうございます」

 

「どういたしまして!じゃあ私はそろそろ行くわ!ちゃんと見ててね!」

 

真由美さんは無邪気に笑いながら俺にそう言った。

 

その姿が凄く子供っぽく見え自然と微笑んでしまう。

 

「はい!分かりました!」

 

そう言い俺たちは別れた。

 

この後俺が観戦しに行ったスピードシューティングは真由美さんが圧倒的強さで優勝。

 

バトルボートも渡辺先輩が余裕で予選を勝ち上がった。

 

あと、見に行ってないが、服部先輩も勝ち上がったようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日

 

今日は俺にとって大事なクラウドボール本選の予選~決勝が行われる。

 

ここである程度の傾向や対策を立てられれば…

 

なんて受験生みたいなことを考えながら俺は、競技が行われる会場で試合を見ていた。

 

今日第一高校から出場するのは、昨日スピードシューティングを優勝した七草真由美である。

 

連日の競技で、なおかつツラいと評判のクラウドボールだが…

 

 

「勝者、第一高校七草真由美」

 

なんかめっちゃ普通にストレートで勝ましたね。

 

この調子ならこの競技も優勝するだろう。

 

 

 

本選のクラウドボールを見てだいたいどういう感じか分かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして今日の全競技が終わり、今から俺のクラウドボールの練習試合。

 

因みに真由美さんはクラウドボール優勝した。

 

なんかもう相手の選手可哀想だったな…

 

「本当に全員と戦うの?」

 

真由美さんが聞いてきた。

 

今ここにいるのは1年から3年までの、クラウドボールに出場する、またはした一校の選手たち。

 

つまり、一種目3人出場、プラス新人戦に出る人なので、男女合わせて11人。

 

「そのつもりですけど、時間もあまりないので2セットずつやりましょう!」

 

「分かったわ。皆怪我しないようにね。」

 

「「はい!」」

 

真由美さんの一言に皆返事を返す。

 

「とりあえず1年生からやりますか」

 

俺が言うと…

 

「じゃあ私から!」

 

確か1-B里見スバルだったかな?

 

「んじゃやりますか!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結果は新人戦出場の1年5人には惨敗。

 

ヒソヒソ聞こえてきた。

 

「なんだよ、わざわざ付き合ってやってんのに誰からも1セットも取れてないじゃん」

 

「コイツじゃ1勝もできないんじゃないの?」

 

「会長もヤキが回ったんじゃん?」

 

なんて聞こえてきた。

 

真由美さんも少し苦い顔をしている。

 

「さて、次は本選出場した2、3年生ですねお手柔らかに。」

 

対照的に俺はニコニコしていた。

 

「やる意味あるのかね。さっきの1年生達との試合で分かったでしょ?身の程知らずだって。」

 

相手の2年生が言ってきた。

 

「まぁまぁ、そう言わずに付き合って下さいよ。」

 

相も変わらずニコニコしながら返す。

 

「チッ」

 

舌打ちとはなめられたもんだね全く。

 

試合開始のブザーが鳴る。

 

最初のボールは俺の所に来た。

 

俺は俯きながらニヤァと笑った

 

トントン…

 

ボールは相手のコートに転がっている。

 

「真由美さんカウント」

 

誰も反応しないので真由美さんに声をかけた。

 

「…え!?あ!はい!」

 

皆表情が固まっている。

 

まだまだ始まったばかりですよ?

 

俺は心の中で笑った。

 

 

 

そもそも俺はこの競技ほど俺に適した物もないと思っていた。

 

何故なら魔法が使えなくても出来るから。

 

ただ球を相手コートに沈めれば良いだけなのだ。

 

身体能力には自信があるし、ヤバくなれば忍術や幻術もある。

 

なら、何故俺は同じ一年には負けたのか。

 

2つ理由がある。まず慣らすため。

 

何でもとりあえずやってみないとわからない。

 

ある程度想像出来ても、実際やってみると違うと言うことは多々ある。

 

その、想像と現実のズレをなくすため、いわば感触を掴むためのアップと言うヤツだ。

 

もう1つは、俺が勝つことにあまりメリットが無いため。

 

何故なら、本選に出場した2、3年生は、既に試合が終了しているため、俺がボコボコにしても支障はないが、これから新人戦を控える1年は、それこそ2科生相手に負けたとなったら自信を無くしかねない。

 

だからと言って、2科生に勝ったからといって有頂天になるやつもいないだろう。

 

だからあまり勝つ意味が無かったのだ。

 

アップも兼ねてるしね。

 

それに、やはり1年よりも2、3年の方が強い。

 

()()になって貰うなら強い方がいい。

 

「さて、どんどん行きましょ!」

 

 

 

 

この後キッチリ本選出場した5人をボコボコにして、残るは真由美さんだけになった。

 

流石にラケット3本ほどダメにしたけどね。

 

「さて、最後の相手ですね」

 

ここまでで、周りの俺に対する評価、考え方は変わっていた。

 

「「アイツ化けもんかよ!!」」

 

「ほとんど身体能力でゴリ押しとかやめて…」

 

「これでテニスの○子様みたいに、まだまだだね!とか言われたら一生立ち直れねーよ…」

 

なんて声が上がってる。

 

「簡単に勝てると思わないでね」

 

思ってないです…

 

でも、ここで真由美さんといい勝負出来るなら新人戦に出ても結果は出るだろう。

 

「お手柔らかにおなしゃす!」

 

俺はわくわくしていた。

 

 

 

 

 




仕事の合間に書いていたので変なとこあるかもしんないです。

相変わらず纏まりがなくてすんません…

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