びっくりしました、ありがとうございます!
UA20000越え、お気に入り270越え、本当にありがとうございます!
皆さんからの指摘もありがたいです!
ちゃんと治せているか正直よくわかってないですが、めっちゃ頑張ってるのでこれからもよろしくお願いいたします!!
学校外での騒動から1週間殆どがたった放課後。
『全校生徒の皆さん!』
めっちゃ耳キーンなったわ…
周りもこの騒ぎにざわざわしている。
『失礼しました。全校生徒の皆さん!』
「ボリューム調整をミスったようだな」
「いやいや、突っ込んでる場合じゃないから」
達也が呟きエリカがツッコミを入れていた。
『僕たちは、学内の差別撤廃を目指す有志同盟です!』
「有志ねぇ」
達也が何やら呟いていた。
「これって俺ら絶対呼ばれるよね…」
「だろうな…」
俺の悲しげな嘆きに達也もげんなりした様子だった。
そんな嘆きはよそに早速連絡が入った。
なんで俺は風紀委員なのに真由美さんからメールくんだよ…
「行くか迅」
「はぁ…そうね」
「あ、お兄様と迅さん」
「深雪も呼び出しか?」
「はい、会長から、放送室前へ行くようにと」
俺らと一緒だな。
「どうせ、ブランシュがからんでんだろうな」
「やはり迅も知っていたか」
達也が言う。
「まぁな、親父から話は聞いてる」
「そうか…」
そうこう言ってるうちに放送室の前に到着。
「遅いぞ」
「すいません」
形だけだが言われ、達也が返し、俺はお辞儀だけした。
達也が状況確認をしているが、なんだかめんどくさくなりそうだった。
方針を決めかねていたのだ。
「俺に任せてもらえませんかね」
といきなり達也が人の悪い笑みを浮かべながら言った。
「うわぁ達也って鬼畜だな…」
そんな呟きが出てしまうような方法であっさり解決してしまった。
いきなり達也が壬生先輩とやらに電話をかけ、交渉に応じるから出てこいと言ったのだが、自由を保証されたのが電話に出た先輩だけで全員ではなかったのだ。
その意図に気が付かないで、ノコノコ出てきた奴等が見事お縄にかかるという、何とも鬼畜と言ってしまいたくなるような案をサラッと実行したのだ。
そのあと真由美さんが割り込み、明後日の放課後に討論会を開いてそこで話しましょうという事になりその場は解散となったのだが…
「迅君ちょっとついてきて」
と俺だけ呼び出され生徒会室につれてかれた。
「少し話しておきたい事があって」
「なんすか?」
真由美さんは難しい顔をしていた。
「多分明後日の討論会、無事には済まなそうなの…」
「なんか情報でもあったんすか?」
「今回の騒動にはやっぱり裏にブランシュが着いてるみたいなんだけど、最近かなり活発に動き始めたらしいのよ…」
ほうほう、そろそろこっちも手を打つかな。
「なるほど、それで討論会の日になにかあると」
「そうなの…」
まぁ、この人も苦労してるんだろう。
なにせ七草家という十師族の家柄、おまけに学校では生徒会長。
さっきの討論会をやろうと言ったのも、あちら側は申したい事があり、こちら側はさっさと問題を鎮静化させたい。間をとってなおかつ後腐れなくするならあれがベストだったと俺も思う。
しかしブランシュの動向も無視できない。
もしかしたら人命が関わってくるかもしれないのだ。
板挟みにされかなり参ってる感じだった。
「真由美さんの選択は間違ってないですよ。むしろよくここまでベストな解を出しつづけましたね。素直に凄いと思います。流石七草家の長女おまけに生徒会長」
「迅君…」
誰かに相談できるような事でもないので、やはり精神的に少し来ていたのだろう。真由美さんの瞳が少し揺れた。
「あとは裏方の仕事です、真由美さんは討論会の日までゆっくりしていてください」
「迅君は?」
心配そうに聞いてくる。
「俺は俺の仕事をしますよ。それに後付けではありましたが七草家の現当主さんから「娘を頼む」と依頼を受けましたしね」
俺はニコッと微笑んだ。
「ありがとう!ではお願いします」
真由美さんもようやく笑った。
「はい、では討論会の日にまた連絡します!では」
次の日の夜…
俺はブランシュのアジト前にいた。
取り敢えず今日の目的は、大きめの重火器の細工と弾の押収、ようは使えなくする。
無事武器庫に潜入し、ずらっと並べられた武器を前にため息混じりに俺は言った。
「さぁて、やりますか…」
1時間後…
「はぁ、終わった…あとは明日の討論会前に再度アジトに潜入、武装解除し気絶させ、学校にもどりしたっぱたちの処理をして、手筈どうり遥ちゃんに皆にアジトの場所を教えさせ俺は学校に残ると…完璧だな!」
取り敢えず眠いから帰ろ。
次の日の昼
俺は再度アジトに潜入し、テロリストを全員気絶させた。その際に1人尋問し第一高校に潜んでいるしたっぱの行動と目的を聞き出しておいた。待機してた親父に武器の処理を任せて学校に戻った。
「それで迅君、報告って?」
「取り敢えずめっちゃ眠いっす」
「…」
やべっ、シリアスでした。
「はいはい、本題に入ります。まずは第一高校に忍び混んでいるブランシュのしたっぱは、機密文書を盗み出す事が目的らしいですね。あと進入経路とだいたいの人数はメールにて送ってあります。」
「ありがとう、あとはブランシュ自体の動きね」
「ああ、それはアジトで気絶してるんで大丈夫です!」
「え!?」
「既に俺が潜入して武装解除と武器の押収は済んでるんで!あとは、達也とかその他諸々の人達が後でアジトに行く位に目が覚めると思うので、軽く戦ってもらって、最後に十文字先輩に家の力で揉み消してもらって終わりです。」
「なので、十文字家は学校外での解決。七草家は学校内の解決っていうシナリオなんで、御家への体裁は問題ないかと。あと達也とか他の人達には気を見て俺の知り合いがアジトの場所を教えるっていう手筈になってるんで。余計な事はしなくていいですよ。その時に真由美さんは適当に合わせといてくれればいいんで」
真由美さんが言葉を失ってアホずら晒してる。
「じゃあ、私は…「討論会
そして討論会…
正直言って討論会というなの1人舞台になっていた。
ひたすら同盟側を論破、論破、論破、なんだか可哀想になってきた。
最後に真由美さんが…
「生徒会長以外の生徒会役員選出に対する制限を、私の生徒会長退任時の総会で撤廃することで、生徒会長としての最後の仕事にするつもりです。
少々早い公約ですが、人の心を力づくで変えることはできないし、してはならない以上、それ以外のことで、出来る限りの改善策に取り組んでいくつもりです」
満場の拍手が舞い起きたが、時間差で講堂内に轟音が鳴り響いた…
窓ガラスが破られ中に榴弾が投げ込まれるが、地面に着地する前に俺がキャッチ、飛んで来た窓ガラスに投げ返す、同時に投げた方に走り出し外にいた敵を捕まえた。
縛り上げ、講堂内に戻ると達也と深雪が走って来た。
「俺らは実技棟に行ってくる」
「はいよ!ここは任せとけ」
「お願いします!」
二人はそう言い走り去って行った。
まぁ進入経路とかも指示を出すように真由美さんから渡辺先輩に言っておいてくれと、お願いしたから楽勝だろう。
それに講堂内は渡辺先輩もいるし余裕だな。
そのあとしばらくして、壬生先輩を捕らえ今保健室にいると連絡がはいり、渡辺先輩と真由美さんと俺はそちらに向かった
保健室で達也達と合流し、壬生先輩の誤解(記憶操作の疑い)を解き今後の話をしていた。
壬生先輩の口から背後にブランシュがいたと聞き。
「あとは奴等が何処にいるか、ということですか」
「達也君もしかして彼らと一戦交えるの?」
真由美さんがおそるおそる聞く。
「いえ、叩き潰すんですよ」
達也がさらっと過激な事を言う…大丈夫か?
「危険だ!学生の域を出ている」
渡辺先輩が言う。
「俺と深雪の生活圏がテロの被害に遭ったんです。俺はもう当事者ですよ」
と達也が口にし色々反対されながらも、深雪、レオ、エリカの参戦が決定しこちらの予想通りになっていった。
遥ちゃんも扉の前で待機している。
「しかしお兄様、どうやって相手の拠点を突き止めればいいのでしょうか。壬生先輩の聞いていた中継基地も既に引き払われているでしょうし」
「そうだな、そもそも最初から手がかりになりそうなものは置かれてなかっただろうな」
「では?」
手がかりがないのに困った素振りのない達也に深雪が答えを促す。
「分からないのなら、知ってる人に聞けばいい」
「知ってる人?」
「心当たりがあるのか達也?」
エリカとレオの問いには答えず、達也は出入口の扉を開けた。
「小野先生?」
ヤベーマジで完璧過ぎてにやけそう。
真由美さんの言葉を受け、苦笑いを返し、ちらっとこっちを見た。
(サンキュー遥ちゃん!)
(今度甘いもの奢ってね!)
(任せとけ!)
と一瞬でアイコンタクトし遥ちゃんが言う。
「九重八雲先生秘蔵の弟子から隠れおおせようなんて甘かったか…」
そのあと地図でアジトの場所を聞きエリカとレオが近すぎて怒っていた。
「車のがいいだろうな」
「正面突破ですね!」
「それが一番相手の意表を突けるだろう」
「妥当な策だな、車は俺が用意しよう」
よっしゃ十文字パイせん参戦決定。
「え?十文字君も行くの?」
真由美さんが言う。
「十師族に名を連ねている物として同然の務めだ!」
「…じゃあ、」
「七草お前は駄目だ」
「この状況で生徒会長が不在になるのは不味い」
十文字先輩と渡辺先輩から止められる。
「同じ理由で摩利あなたも駄目よ、残党がいるかもしれないのに風紀委員長にいなくなられるのは困るわ」
良いぞ!真由美さんなかなかの役者っぷり!
「迅お前はどうするんだ?」
「え?」
レオが聞いてきた。
「俺は行かね!留守番してるよ、眠いし必要無さそうだしな」
その後達也たちは保健室を後にした。
その日の夜…
俺は達也に呼び出されていた。
「悪い待たせたな」
「いや、大丈夫だ」
俺が着いた時には達也はベンチで座っていた。
「んで?話ってなんだ?」
「お前ブランシュのアジト知っていただろ?」
流石気づいたか…
「一応聞こうか理由は?」
「まずアジトにいたやつらは武器を持ってなかった。それに既に手負いな感じだった。
あと、俺らが乗り込んで行った時に何故か向こうはかなり困惑した感じで、待ち受けてもいなかった。つまり俺らが行く前にだれかが先にいって武装解除し、おまけに気絶させていたのだろう。じゃなきゃあまりにもおかしい。
学校を襲った奴らも武器が使えないと喚いてる者がいた」
正解!流石達也。
「まぁ隠す必要も余りないからな、説明された通り俺が先に動いてたな」
「何が目的だ?」
「まぁそんな怖い顔すんなよ。俺は依頼の為に動いただけだからな。お前らに何かする気はないよ。俺は
「そうか…」
「1つアドバイスしといてやる」
「なんだ?」
「余り過激な物言いは詮索の元だぞ。普通いくら生活圏がテロの被害にあっても自分から潰しに行くと言うやつはいない。確かに達也ならできるだろう。けど詮索されたくないなら普通に大人しくしておくべきだ」
「お前はどこまで知っているんだ?」
言われるほど知ってるわけじゃないんだよな…あくまで想像の域を出ない。
「親父と一緒でお前の家については何も分からなかった。情報規制は完璧だったな。完璧すぎて違和感があったけどな。」
俺はニヤッと笑う。
「そうか…」
達也は無表情だ。
「まぁ隠してる位だ訳ありなんだろう。詮索しようとも誰かに言おうとも思ってない」
「そうか…」
「まぁ何か困った事があったら言ってくれよ、俺にできる範囲なら助けてやる」
「わかったありがとう、最後に1つだけいいか?」
「なんだ?」
「最強魔法師創造計画って知ってるか?」
そりゃあ俺が生涯一番聞きたくない単語だろうな。
「…ああ知ってる、俺がたった1人の生き残りの少年だからな。」
「やはりか…」
「今じゃ内容を知ってる人間は俺しかいないが、それは後世に残せるような物ではない。よって話せない。詮索もしないでくれ」
「わかった…」
「ただ言えることは、今の俺もお前もただの高校生だ、学校を楽しもうぜ!」
「そうだな!」
こうして俺と達也は別れ帰宅した。
あと1話で入学編は終わりの予定です
やっぱり過去編は九校戦の後に書きます
何となくその方がいいかと思いまして
すいません、大事なミスがありました10話と8話を修正させていただきました!
真由美さんは次期当主ではなかった私の勘違いですすみません…