破壊者は愛する者たちを守るために戦う 作:ダーク・リベリオン
波乱のクラス対抗戦を終えた士たちは日々の学園ライフに勤しんでいたが
そんなある日、クラスに2人の転校生が来るということで学園はそのことで大はしゃぎであった
授業の時間となり、千冬たちが2人の転校生を連れてきたが、まず最初に入ってきた銀髪の眼帯をつけたドイツの代表候補生ラウラ・ボーデヴィッヒは一目見るやいなや一夏に敵意を向け
叩こうとした手を士に止められ、さらに士が一夏と千冬の姉弟だと知ると士にも敵意を向けながら元の位置に戻った
そして次に現れたのは金色の髪をなびかせ、男性用の制服を着た美少年が現れ、丁寧に自己紹介をする
すると女子たちが3人目の男が来たということでクラスが歓喜の声に包まれた
一夏も自分たち以外の男が来たということで喜ぶ
しかし、それとは真逆に士の方は途轍もなく驚いたような顔をしているのであった
「男子!3人目の男子!」
「しかもうちのクラス!」
「美形!守ってあげたくなる系の!」
シャルルが挨拶をかわしたとともに教室内は壮絶としていた
「あははは…な、なんだか賑やかなクラスだね」ポリポリ
クラスのみんなの反応を見てシャルルは少し驚いたように頬をぽりぽりと軽くかいていた
しかし、シャルルは直ぐ様目を別の方に向けた
シャルルの目に映るものそれは士だった
自分が入るやいなやものすごい驚いていた
それを見たシャルルは少し申し訳なさそうな顔をしながら士に軽く手を振るのだった
「では、挨拶も済んだところで今日は二組と合同でIS実習を行ってもらう。各人着替えて第二グラウンドに集合。それから神童兄弟、デュノアの面倒を見てやれ、同じ男子同士だしな。では解散!!」
千冬の号令で皆、実習のための準備に取り掛かり始めた
ちなみにラウラに至っては終始こちらを睨みつけていた
「よぉ、名前はシャルルだったよな?俺は神童一夏。よろしくな」
「あっ、うん。よろしくね神童くん」
「一夏でいいよ」
「うん。わかったよろしくね一夏」
一夏とシャルルが挨拶をかわす
「おい一夏、挨拶もいいがさっさとしないと遅れるぞ」
「あっ、やっべぇ、そうだった!?」アセアセイヴァー
士に指摘され、一夏があわてふためく
「ともかく急ぐぞ。…ていうことで」ガシガシグルド
「っ!?」ビックリポン
「とりあえず一緒に行こうか、なぁ~、シャ・ル・ル・く~ん」ニッコリ
「あぁ~…うん」アセアセイヴァー
シャルルの手を握り、ニッコリ笑顔で語りかける士
しかしその目は明らかに笑ってはいなかった
「じゃあいくぞ!」ビュゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!
「ふぇぇ~」ア~レ~
「えっ、ちょつか兄!?」ビックリポン
士は駆け出した瞬間、変身してもいないのにまるで555のアクセルフォームのような超スピードで教室を飛び出した
それに驚き、ひるんだ一夏も慌てて二人を追った
更衣室に向かって廊下を士とシャルル
そんな中、シャルルは士に握られた手を見て嬉しさと懐かしさを感じた
「あ、あの、士」
「シャル、少し待て。お前も言いたいことや聞きたいことはあるだろうけど、こっからちょっと厄介なことになるからよ」
「えっ?どういうこと?」
士の言っていることがわからないシャルはキョトンとしていたが、すぐにその答えを知る事になる
「噂の転校生発見!!」
「しかも神童君兄も一緒よ!!」
「ほら、おいでなすった!」
「えっ、なに?」
更衣室に急ぐ二人の行く手を多数の女子たちが取り囲む
「神童君の紺色の茶髪もいいけど金髪もいい!」
「見てみて二人が手つないでる~♪」
「「「「「「きゃあぁ~♪」」」」」」
「あ~もう、面倒くさ」アキレモン
自分たちが手をつないでいることに黄色い歓声をあげる女子たちを新底面倒と感じる士だったが、同時にチャンスとも捉えていた
なぜならそこには新聞部の副部長である黛 薫子がいたのだから
すかさず士が薫子に近づいて耳打ちをする
「どうも黛さん、この前の件はお世話になりましたね~」ジド目
「あはははは…でもこちらとしてもいいもの取らせてもらって大助かりよ」アセアセイヴァー
一夏のクラス代表就任祝いの時に何かしらあったらしく、そのことを突きつけられて苦笑いする薫子だった
「ところで~、今俺らちょ~っと急いでるんだよね~。このままじゃ千冬姉にお然りを受けちゃうからさ、通してくんな~い」
「えぇ…でも、せっかくのスクープを見逃す訳には」
新聞部としてはそこに特種があるのに見逃すのはという顔をしていた
「心配いらねぇよ。誰もただで通してくれなんて言わないよ~」ゴソゴソーサラー
そう言うと士は懐から一枚の写真を薫子に見せびらかす
その写真を見た瞬間、薫子の顔色が変わる
「し、神童くん!これって!?」アセアセイヴァー
「俺たちのこの状況よりは劣ってるかもだけど、それもそれなりにネタに出来ると思うぜ~」
「う、う~ん…確かに~」
士から手渡された写真を薫子がすごい顔でまじまじと見つめる
「まぁまぁ~、詳しいことは本人に聞いてみ~?どうせもうすぐ来るんだしさ~♪」
そして士が薫子に更なる誘惑を誘う
「じゃ、俺たちは先を急ぐからあとよろ~♪」ビュゥゥゥゥゥゥゥゥゥン
「あっ、ちょ神童くん、まだ話しは!?」
「構わず振り切るぜ!」ビュゥゥゥゥゥゥゥゥゥン
そう言い残して薫子たちの静止も効かず、シャルルを連れて更衣室に行ってしまった
「もう~」プンスカ
士たちに逃げられ、薫子も女子たちもしてやられたことにご立腹だった
「はぁ~はぁ~はぁ~はぁ~」ゼェゼェ
その時、背後から息切れして苦しそうな声が
見てみるとそこには一夏の姿が
「全く、つか兄ってばいつの間にあんなに足速くなったんだよまったくもう」ハァハァ
超スピードで飛び出した士たちを全力で追いかけてた一夏だったが追いつく訳もなくようやくここまで来といったところだった
「神童弟くん…ぐふふ」キュピーン
『ぐふふ』キュピーン
「うん?…な、なんだ?」アセアセ
一夏を目撃した瞬間、さっきまで不機嫌だった女子たちが目の色を変え
まるでカモが来と言わんばかりの顔を浮かべた
「者ども囲め~!」
『おー!』タタタタタ
「ちょ?な、なんなんだよ!?」
薫子の指示のもと女子たちが一斉に一夏を取り囲む
「ちょっと、俺、急いでんだけど!?」
急いで通してアピールを続ける一夏にゆっくりと薫子が近づく
「ねェ神童く~ん」ニッコリ
「な、なんですか?すいませんが急いでるんでようならまた今度にしてくれませんか?」
「大丈夫大丈夫。すぐ済むよ~、君が私の質問に答えてくれたらね~」
「し、質問?」
言っていることがわからない一夏に薫子が先ほど士に手渡された写真を見せつける
すると写真を見た瞬間、一夏の顔色が一気に悪くなった
「な、なんでその写真が!?」アセアセイヴァー
「私もびっくりしちゃったわ~、君にもこんな時期があったなんてね」ニヤニヤ
薫子が見せびらかした一夏が壮絶に慌てる写真
その時、一夏の脳裏にその光景が蘇る
『闇を照らす眩き光、人は俺のことをmr.ライトロードと呼ぶ! 闇に輝く銀河よ!復讐の鬼神に宿りて我がしもべとなれ! さぁ、懺悔の用意は出来ているか! 光よ俺に力をかせ! ここから出ていけぇぇぇ!!』
思い出せば思い出すほど記憶のそこから溢れ出る自分の黒歴史の数々に一夏が顔を青ざめる
「神童くんってばバリバリの中ニ病だったなんてね~」ニヤニヤ
「どどど、どうしてその写真が!?自分でも反省してすぐに捨てたはずなのに!?」
「さ~て、詳しく教えてくれるかしら~mr.ライトロードさ~ん♪」
「あぁ~…あぁ~」(((゜Д゜;)))
このあと、まるで警察の取り調べかのように問建てられたのは言うまでもない