破壊者は愛する者たちを守るために戦う   作:ダーク・リベリオン

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第10話 狂いし機械人形に破壊と制裁を

謎のISの出現により大混乱となったクラス対抗戦

 

 

アリーナにいた一夏と鈴は生徒たちの避難と士たちが遮断シールドを解除するまでの時間稼ぎをかって出た

 

 

そして2人は互いに互いをカバーしあい、一夏の機転もあり、見事ISを撃破

 

 

勝利を喜び合った

 

 

しかしその刹那、倒され機能も停止していたはずのISが突如再起動する

 

 

さらにその時、一夏はセシリアとの戦いの時のことを思い出し、彼女が突然凶暴化した時に感じたものと同じものを感じた

 

 

不気味なオーラを湧き上がらせながらISが2人に襲いかかる

 

 

先の戦いでパワーが残っていない一夏たちはなすすべなく叩きのめされてしまった

 

 

もはやこれまでかと思われた時、2人のピンチに遮断シールドを解除し終え、駆けつけてきた士たちがいた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「一夏、鈴。…よく頑張ってくれたな」

 

 

「つか兄…」

 

 

「士」

 

 

士が2人に感謝の言葉を送る

 

 

「つか兄…でも俺…」

 

 

倒したと思っていて油断してこんな状態になってしまった自分の不甲斐なさが悔しいと言いたげな一夏を見た士は

 

 

すぐに一夏の思いに気づくとともに頭をポンポンと叩く

 

 

「…何も言うな。一夏、大丈夫。お前は良くやったさ」

 

 

「つか兄…」

 

 

「お前らのおかげで無事シールドが解除できてみんなを避難させられたよ。それだけでも十分やったさ、あまり自分を責めるな…あとことは俺に任せろ」

 

 

「…っ」

 

 

一夏に励ましの言葉を述べると士は正面をISに向けた

 

 

「セシリア」

 

 

「はい、お側に」フワフワ

 

 

士の呼びかけに答えるようにセシリアが駆けつける

 

 

「頼む、一夏たちを安全な場所に…得に鈴はひどい怪我のようだから」

 

 

「そ、そんな士、あたしはべつに…っ!」ガタガタック

 

 

「おっと!…ほら、無茶すんなって」

 

 

「うっ…うう…」

 

 

心配は不要だと言いたげに立ち上がる鈴だったがやはり先ほどのダメージのせいかすぐに倒れ込む

 

 

「てな感じだし、頼めるかセシリア?」

 

 

「はい!おまかせくださいませ!二人はわたくしが責任をもって安全な場所にお連れしますわ!」キリッ

 

 

「ありがとうセシリア。ほんとお前は頼りになるよ」ニコニコーカサス

 

 

「っ///!?」ドキドキングフォーム

 

 

自分を頼ってそう言ってくれた士がみせた笑みを見たセシリアは顔を赤らめた

 

 

「つ、つつつつ、士さんに褒めていただけるなんて…あぁ~今わたくし、とっても幸せ~♪」クネクネバー

 

 

「-リア?……おーいセシリア~?」

 

 

「っ!?」ハッ!

 

 

幸せに酔いしれていたセシリアは自分を呼ぶ声にハッと我に帰った

 

 

見るとそこには唖然とした表情で自分を見る一夏たちの姿が

 

 

「何かってに盛り上がってんのよあんた?」アキレモン

 

 

「っ///!!」ハズハズシュウダン

 

 

さっきからの自分の姿を見られたセシリアは顔をトマトのように真っ赤にするのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

向こうでコントまじりのことをしてる中、士は傷つけたISを鋭い視線で睨みつけていた

 

 

方やISの方もじっとその場で立たずんでいた

 

 

「おう、よくも派手にやってくれたな鉄くずやろう」ギロッ

 

 

【『…』】

 

 

士はそう言い放つもISの方は相変らず無言のままだった

 

 

「覚悟しろよ、今からお前を木っ端微塵にしてスクラップ工場行きにしてやるからな」スッ

 

 

その声は先ほど一夏たちに放っていた優しい口調ではなく、ドスの効いたような怖いと言う感じだった

 

 

そして士はディケイドライバーを身につけ、バックルを開くとともにライドブッカーからカードを取り出す

 

 

「変身!」

 

 

ISに向けてカードをかざすとともにそのままカードをバックルに挿入する

 

 

 

『KAMEN RIDE・DECADE』

 

 

 

効果音とともに全身が覆われるとともに士はディケイドに変身を完了させた

 

 

「さぁ、お前を破壊してやる…」

 

 

そう言うとソードモードにしたライドブッカーを手にとった

 

 

【『ッ!!』】ビュゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!!

 

 

相手を排除すべきと考えたISは士に向かって突進してきた

 

 

 

バキィィィィン!! ザザァァ! ギギギギ!

 

 

 

「っ!!」グヌヌ

 

 

士は突き出されたISの拳をライドブッカーでガードする

 

 

その際、パワーで押され、地面を引きずった

 

 

「っ!!」

 

 

つばぜり合いの中、士はライドブッカーでISを払いのける

 

 

 

『ATTACK RIDE・BLAST』

 

 

 

「くらえ!!」

 

 

 

ババババババババババババババ!

 

 

 

後ろに下がった隙にバックルにブラストのカードを挿入し、トリガーを引いて弾丸を連発させる

 

 

 

【『…』】キンキンキンキキン!

 

 

「…っち」

 

 

弾丸は全弾命中こそしたものの思いのほか装甲が硬いせいか全て弾かれてしまった

 

 

「厄介だな…」

 

 

士は少々面倒な想いにかられた

 

 

「ならば、ここはひとまず」

 

 

何を思ったのか士はライドブッカーを脇に戻すとそこから一枚のカードを取り出す

 

 

それのカードには今の自分のディケイドの姿ではないクワガタのような姿をした戦士が描かれていた

 

 

「コイツで行ってみるか。…変身!」

 

 

 

『KAMEN RIDE・KUUGA』

 

 

 

カードを挿入した瞬間、新たなる効果音とともにディケイドの体が変化し、次の瞬間、士はディケイドから挿入した戦士の姿へと変わっていた

 

 

「「「っ!?」」」

 

 

これを見た一夏たちはその光景に驚きの顔を浮かべていた

 

 

【『ッ!!』】ビュゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!

 

 

驚く一夏たちは対照的にそんなことは関係ないと言わんばかりにISが迫ってきた

 

 

しかし士は見切ったかのように攻撃をかわすとともに逆にカウンターを食らわせていく

 

 

それらの攻撃のせいでISの動きが鈍ってきていた

 

 

「すっ、すげぇ…」

 

 

「互角どころか一方的に押してる…っ」

 

 

それを見ていた一夏たちは驚くばかりであった

 

 

 

 

 

 

「よし、次はこいつでいくか」

 

 

『FORM RIDE・KUUGA・DRAGON』

 

 

ある程度ダメージを与えた士は新たなカードを取り出し、バックルに挿入し、クウガのスピード特化型形態『ドラゴンフォーム』へと姿を変えた

 

 

「いっ、色が…」

 

 

「変化しましたわ」

 

 

フォームチェンジをした士に唖然としていると

 

 

「…ちょうどいい、一夏!」

 

 

「っ?」

 

 

突然、士が一夏を呼ぶ

 

 

「な、なんだつか兄?」

 

 

「ちょっとそこに落ちてるパイプを貸してくれ」

 

 

「パイプ?」

 

 

一夏は士の言ってる意味がわからなかったが、ふと自分の近くにISが壊したアリーナの瓦礫に紛れて落ちているパイプがあったことに気づく

 

 

「これのことか?」

 

 

「そうだ。そいつを貸してくれ」

 

 

「こんなのがなんの役に?」

 

 

士がなぜこんなパイプを要求したのかわからない一夏だったが、士を信じる一夏は言われるがパイプを投げた

 

 

「サンキュー!」

 

 

そして士が一夏が投げたパイプを手に取った瞬間、なんの変哲も無いパイプが徐々に形を変え、その姿を六尺棒のような武器に変えた

 

 

「パイプを武器に変えた!?」

 

 

自分の渡したパイプが武器に変わったことに一夏は目を疑った

 

 

「おりゃ!うりゃ!せりゃ!!」

 

 

クウガ・ドラゴンフォームとなった士はその専用武器『ドラゴンロット』を巧みに使い、ISに連続で攻撃を食らわせていく

 

 

「まだまだいくぜ」

 

 

『FORM RIDE・KUUGA・TITAN』

 

 

さらに攻めるべく、ドラゴンフォームから攻撃、防御に特化した形態『タイタンフォーム』へとフォームチェンジした

 

 

「せぇい!」

 

 

専用武器『タイタンソード』を振るい、強力な斬撃でISを切っていく

 

 

「そりゃあ!」

 

 

次に繰り出した士の斬撃によってISは後方へと吹き飛ばされ、地面を転がっていった

 

 

ISは限界にまできている自分の体を立ち上がらせると、これ以上はさせまいと両手からバルカンを連射する

 

 

「決める」

 

 

そういうと士は必殺の一撃を放つべく、バックルにカードを挿入する

 

 

 

『FINAL ATTACK RIDE・ku,ku,ku,KUUGA』

 

 

 

必殺音が鳴り響くとともに士はゆっくりとISの方へと歩いていく

 

 

危険を感じたのかISはバルカンを放ち、士の接近を阻止しようとするも

 

 

タイタンフォームの生体鎧によって頑丈となった士の肉体はバルカンの攻撃などもろともせず歩いていく

 

 

そして攻撃範囲内に来た瞬間、バルカンでダメならとISがその豪腕で士を叩き潰そうと振り下ろそうとした瞬間

 

 

「おりゃあぁぁぁ!!」

 

 

 

 

 

 

 

ザシュゥゥゥゥン!!

 

 

 

 

 

 

振り下ろすよりも先に士がタイタンフォームの必殺技。『カラミティタイタン』を決めた

 

 

貫かれた部分から漏れ出した電気が発生し、それとともに体のあちこちが破裂していき次の瞬間

 

 

 

 

 

ドバァァァァァァァン!!

 

 

 

 

士を巻き込んでISは凄まじい勢いで爆発した

 

 

「つ、つか兄!?」

 

 

爆風が収まるとともに一夏たちが士の無事を願う

 

 

 

 

とこ…とこ…

 

 

 

 

すると爆煙の中から足音が聞こえ、煙を振り払って現れたのは変身を解除きて自分たちの方に歩み寄る士だった

 

 

「つか兄!」

 

 

一夏が呼びかけると士は笑みを浮かべながらサムズアップをした

 

 

「士!」

 

 

「士さん!」

 

 

士が無事だとわかるやいなや嬉しそうな顔で一夏たちは彼の元に駆けつけていくのだった

 

 

 

 

 

 

 


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