レミリアさんの幻想郷巡り   作:atchi

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次回くらいが最終章になりそうです。



第5章 『飛ばされた先』

数分後 理不尽に飛ばされた太陽の畑上空

 

 

「……………………………………」

 

レミリア・スカーレット、紅魔館の主。

彼女は今…吹き飛ばされている。

 

 

数分前 日差しが強い太陽の畑

 

 

「うわぁ…」

 

言葉を失った。余りにも綺麗なスペルカード。

吹き飛ばされていった霊夢なんて忘れるくらい綺麗。

 

「あら、付き添いさんかしら?」

 

「え?あぁそうですよ…」

 

「なら…霊夢と同じ所飛ばさないといけないわね」

 

「…え?」

 

〜スペル 幻想 花鳥風月 嘯風弄月〜

 

 

現在 どこに飛ぶか心配してる太陽の畑上空

 

 

「…はぁ」

 

別に避けれなかった訳ではない。

ただ、日傘が邪魔だった。

日傘を手放せば日差しが当たるのは

当然。そうなったらと思うと…

寒気がしてくる。

 

「それにしても、どこまで飛ぶのかしら」

 

いい加減落ちてもいい頃合いだ。

なのにまだ地上に来ない。

方角からして霊夢と同じ所に

向かっているのはわかっていた。

自分で飛ぶこともできたのだが、

何せどこに霊夢が居るか分からない。

なのでこのまま飛ばされることにした。

「…暇」

いつまで飛ぶのか。そんな不安がよぎった。

 

 

同時刻 落ちた先の永遠亭

 

 

「それは災難だったわね」

 

この声の主、八意永琳は、

同情したかのように霊夢に言った。

 

「全くね。それにしてもレミリアどーしよ…」

 

「あら、お連れさんもいたの?

まぁでも大丈夫でしょう。

幽香のことだからその子まで

飛ばすと思うわ」

 

「それもそうね。ここに来るまで

少しいさせてもらっていい?」

 

「ええ、ゆっくりしていって頂戴」

 

それにしても、ここで太陽の畑の次に

行こうとしていた永遠亭に来てしまうとは。

まぁ飛ぶ手間が省けたのは不幸中の幸いなのだが、

これでは適度に時間が潰せなくなった。

 

「うーん…人間の里は…やっぱりまずいわよね…」

 

仮にも異変を起こした一週間後だ。

怖がられなくても別の意味で

警戒されてしまう。

 

「永琳?今何時かわかる?」

 

とりあえず今の時間の把握が必要だ。

 

「今は…四時半くらいよ〜」

 

マジか。ここまで時間が過ぎてたとは。

多分魔法の森を出た時点で2時くらいは

回っていたのだろう。

少しだけ焦りを覚える。

 

「まぁでも…ギリギリ間に合うか」

 

そう自分に言い聞かせ、気長にレミリアを

待つことにした。

 

 

数分後

 

 

やっときた。レミリアだ。

 

「…………ーーーーわわわわわわ!」

慌てながらも着地に成功。

やっときたとばかりに霊夢が出てきた。

 

「全く…遅すぎるのよ」

 

まぁでもよかったと思う。時間に間に合うといいが。

レミリアの愚痴が聞こえる中、永琳に礼を言って

最後の目的地に向かう。

 

「で、どこ行くの?」

 

レミリアが言った。

 

「行ってからのお楽しみ」

 

柄でもないことを言ってみた。

少し恥ずかしさを覚えながらも、

目的地…博麗神社に急ぐことにした。




次回で最後になると思います。
投稿遅れるかもしれませんが、
気長に待っていただけると幸いです。

ー6月某日 よい子が眠りにつく頃にー

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