レミリアさんの幻想郷巡り   作:atchi

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ー時は遡り魔法の森歩行中ー



レ「しかしこんなところに住めるなんて
魔理沙もすごいわね、少しだけ尊敬するわ」

霊「魔理沙の住んでるところは
ここほど荒れてないわよ。
流石にここまで荒れてたら魔理沙も
住めるわけないじゃない」

レ「…べ、別にこの環境で住める
とは言ってないじゃない」

霊「…数秒前の自分と
答え合わせしてみれば?」


第3章 『泥棒なりの生活事情』

数十秒後 中は暗かった霧雨魔法店

 

 

「外の明るさの割には意外と

暗い場所なのね」

 

それにしても暗いし汚い。

汚いと言っても具体的に言えば…

散らかってると言った方がいいのだろう。

よくわからない瓶やら箒やら

皿やらが所々に散らばっている。

ここまで汚い所は今までに

なかったのではないだろうか。

 

「魔理沙はね、私と同じで

その日暮らしに困るくらいの

貧乏なのよ。だから泥棒稼業して

稼いでるって前に聞いたけど…」

 

「泥棒だけで暮らせるものかしらね…」

 

「他にも魔理沙は私の仕事

よこどりしたりして稼いでたけど

最近は泥棒稼業に力を

入れてるらしいわ」

 

「仕事を横取りって…別に良いの?

横取りされても」

 

「まぁ…金が溜まらないこと以外は

別に何もないと思うわよ。

実力もほとんど同じだから、

あいつができない仕事は

私もできないって訳。

だからまぁ横取りされても別にいっかなーって」

 

「ふーん…」

 

少し驚いた。あそこまで金がない霊夢が

横取りされても良いとは…

これが友情なのかと思う。

…少し違ってる気がするのだが。

 

「さてと…もう長居する必要もないし、

アリスの家まで早く行きましょ」

 

あぁ、またか。またあの湿気地獄に

いかなければいけないのか。

 

「ちなみにアリスの家までどれくらい

かかったりするの?」

 

「うーん…まぁさっきと同じくらいね」

 

その言葉を聞くと同時にレミリアの

精神は轟音を立てて崩壊した。

 

 

四十五分後 やっと着いたアリス宅

 

 

「あぁやっと着いた…」

 

何だろうか。この謎の達成感。

大したことない道のりだったのに

この達成感は何だと自分でも思う。

 

「さて…アリスはいるでしょうね」

 

予想通り、と言ったところだろうか。

アリスはいた。いたのだが…

 

「…何よこんなとこまで来て…。

用がないんだったら帰りなさい」

 

異様に不機嫌だった。

 

「何よ、良いじゃないちょっとくらい。

少し休ませてくれないかしら」

 

「今は忙しいの。後にして頂戴」

 

霊夢の願いは一蹴された。

ならばとばかりに別の質問を

投げかけてみる。

 

「何でそんなピリピリしてるの?

理由、あるんでしょ?」

 

「…関係無いわ、帰りなさい」

 

これまた一蹴された。

流石に懲りたのか霊夢はレミリアを連れて

アリスの家を後にした。

アリスが不機嫌だった理由は…そのうち

わかると思う。多分。

 

「で、これからどこ行くの?」

 

もっともな質問をレミリアが問う。

 

「そうねぇ…地霊殿にでも行く?」

 

「私は別に良いけど…遠くないの?」

 

「今日中には着くわよ」

 

少しだけ不安を覚えながらも、

レミリアは霊夢について行くことにした。




次回はいつになるかわかりませんが、
なるべく早くします!
ありがとうございました!

ー6月某日 朝の小鳥が鳴く頃にー

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