レミリアさんの幻想郷巡り   作:atchi

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タイトルにはそれっぽいこと
書いている割には
…ただ単に魔理沙さんの
面倒くささが具現化しただけっぽい
内容になってるかと。…ないか。
後、今回は増量パックってことで
いつもの二倍の量でお送りしようと思います。
まぁ元が薄っぺらなんで二倍したところで
…ゼロを二倍してもゼロになるのと
同じ原理になりそうですね、これ。
まぁ申し訳程度ですが楽しんでいただければと。
それでは本編どうぞー。


第5章 『捜索打ち切り』

 

 

ー1時間後 守矢神社 鳥居ー

 

 

結果的に言ってしまえば魔理沙の思惑は

見事にその通りとなり、ほぼピッタリ

1時間で5人は合流を果たした。…のだが。

 

 

「えー!もう少し探そうよ!」

 

「いや、元々は二時間の予定だったし、

ここで打ち切っても問題は無いぜ?」

 

「…魔理沙、多分そういう意味で

言ってるんじゃないと思うんだけど…」

 

「そうですよ!魔理沙さん!

探し始めたものは最後まで探しましょう!」

 

 

やはりこうなるものである。

さとり探しを打ち切りにすべきか否か、

意見はパックリと割れてしまった。

まぁぶっちゃけると魔理沙の意見が

ゲスすぎて他4人は呆れてる、

と言ったところである。

普通に考えれば明らかに捜索続行ムード

になる所なのだが…

…魔理沙の理論が地味に正論を、それも

続行側の意見の穴を突いて来るため、

現在続行側が言いくるめられそうに

なっているのである。

…が。

 

 

「…ねぇ」

 

 

今まで地蔵と化していたレミリアが

突然口を開いた。それもとてもレミリアとは

思えないような声の低さで。

…そのせいなのかはわからないか、

その場にいる全員が凍りついたのは

言うまでもないことだろう。

レミリアは続ける。

 

 

「まず、私達に今回のさとり失踪の

原因があるんだから、見つかるまで

探すのは当たり前のことだと

思うんだけど。それともう一つ。

さとりなら多分妖怪の山のどっかにいるわ。

今なら全員で探せば十分程度で

見つかるかもね。

…わかったなら探すわよ」

 

 

鶴の一声、というのはまさに

レミリアのためにある

言葉なのかもしれない。

 

 

ー10分後 妖怪の山 山腹の洞穴ー

 

 

「おーい!いたぜー!」

 

 

レミリアの言う通り、さとりは

ものの十分で魔理沙に

よって見つかった。

随分と何かに怯えてる様子だったの

だが、魔理沙が見つけた途端、

その怯えとやらもなくなったらしい。

5人(+1人)は合流した後、守矢神社

へと向かって歩き出した。

その歩き途中の会話を一部要約して

皆様にお伝えするとしよう。

 

 

 

「…さとり、その…ごめんな。

ほったらかしにしたりして」

 

「ごめんなさい、さとり」

 

 

あとの3人も続いて謝罪をする。

…しかし、さとりはその言葉を

心底驚いたかのような表情で

聞いていたのだ。それもどんな⑨が

見ても一目瞭然な具合で。

 

 

「どうしたの?さとり。

私たちが謝るのがそんなに不思議?」

 

 

当然といえば当然の疑問を、霊夢は

さとりにぶつけた。

するとさとりは難しい顔をしながら

それに応えた。

 

 

「不思議に決まってるじゃない。だって

私はあの時すぐ近くにいた虫が大きくて

怖かったから思わず逃げ出しただけ

なのにその後関係のない

あなた達に謝られたら誰だって

不思議に思うものよ?」

 

 

『…はぁ?』

 

 

珍しく五人の声がぴったり重なった。

…無理もないだろう。

今まで自分たちのせいだと思っていた

原因が全く違う、それも虫だったのだ。

 

 

「…え、じゃあさとりが失踪した

理由って…大きな虫のせい?」

 

「え?…そうだけど」

 

 

…勘違いとは恐ろしいものだ。

 

 

以上で歩行中の会話は終了となる。

なにか不自然な終わり方をしてるが

…さとりの最後の言葉の後、

誰も喋らなくなった理由は

言うまでもないだろう。

 

 

ー数十分後 守矢神社 参道ー

 

 

「…でだ、どうする?

さとりもメンバーに加わったことだし、

そろそろ本格的に捜査しないと

今日が終わっちまうぞ?」

 

 

魔理沙の言うことには一理あった。

事実、もう既に日は高く昇っているし、

そろそろ昼時だろう。あと半日しか

活動できる時間が無いのだ。

 

 

「…とりあえずお昼でも取りましょうか。

『腹が減っては戦はできぬ』って言うし」

 

「何の戦に行くのさ…お腹は空いたけど…」

 

 

と、いったところで束の間の休息が

取れることになった。

 

 

ー午後1時 人間の里ー

 

 

1時間で全員の食事が終了した。

ちなみに一番酷い食事をしていたのが

レミリアである。…血、もとい

トマトジュース3缶というトマトっぷり。

それと打って変わってフランは

至って普通の食事をしているのが

少し理解に苦しむ点である。

レミリア曰く、まだ自分に

血が必要だと自覚していないとのこと。

全く、不思議なこともあるものだ。

 

 

「さて、昼飯も終わったし事件捜査の

続きに行こうぜ!

…っても、なんか手がかりあるのか?」

 

 

手がかりがない限り何も始まらない。

と、いってもこの場合無いのが普通である。

何故ならこの事件は

およそ2年前の事件であり、

覚えてる人がいても有力な情報は

引き出せるかと言われた時、覚えていない、

忘れた、等の理由で引き出せないのが

普通であるだろう。…が。

 

 

「そういう時こそ『奇跡』

を使うべきだと思わない?これは充分

非現実的な事象と言えるし」

 

 

その言葉に誰もが納得したことは

…まぁ言うまでもないだろう。

 

〜to be continued〜




最近安定して寒くなってますね。
皆様も風邪にはお気をつけて。
それではまた。

ー11月某日 小雨が降る公園のベンチでー

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