レミリアさんの幻想郷巡り   作:atchi

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これが初投稿となります。
レミリアさんと霊夢が幻想郷を巡る物語です。
どうぞ、温かい目で、見守ってください。


第1部 『レミリアから見た世界的価値観』
第1章 『暇なお嬢様』


紅魔異変から一週間後、紅魔館中庭

 

 

「あーーーー…暇ね…」

 

突然のつぶやきだった。

紅魔館の当主、レミリア・スカーレット

のつぶやき。普段ではこんなこと口にしないので、

やけに驚いた様子でそのメイド、十六夜咲夜は質問した。

 

「何かございましたか?お嬢様。」

 

「え?あ、いや、聞こえてた?」

 

完全に独り言のつもりで言っていたらしい。

まぁでもこんなに静かな夜にたった二人でいたら

独り言も聞こえてくるか…と、思いながら十六夜咲夜は言った。

 

「はい、それにお嬢様、幻想郷にきてから少し暇そうに

してることはわかっておりましたので…」

 

「流石ね、咲夜。それにしても、やることが無いのよね〜。

異変を起こしてからというもの、てんですることが

なくなったのよね」

 

「確かに、最近では異変も起きませんし、

しかし、他にすることは幾らでもあるのでは?」

 

「見つけられたらこんなこと言ってないわよ」

 

少し悩んでから、十六夜咲夜は思いついたように言った。

 

「ならば、霊夢に幻想郷を色々紹介してもらうのは

どうでしょう。異変が無いのなら霊夢だって

暇だと思いますし」

 

「…そうね、そうしてみようかしら」

 

確かに、幻想郷のことはまだよくわかってないことがあった。

それを知れるというのなら損は無い。

ただ一つ問題があるとするなら…あの貧乏巫女が動くかどうか、

くらいだろうか。とりあえずそうと決まれば動いてみるとする。

 

 

2日後、早朝の博麗神社

 

「で、貴方は私に案内して欲しいと」

 

「そういうこと…で、受けてくれるの?」

 

今レミリアが話している相手、博麗神社の巫女、博麗霊夢は、

面倒くさそうに提案を否定した。

 

「確かに何もなくて暇なのは確かだけど…

こっちにも事情があるのよ、帰りなさい」

 

 

ほう。この私のお願いを断ると来たか。

心の中でそう言ったあと、少し考えてから

レミリアは霊夢にとある条件を突きつけた。

 

 

「一万円で手を打たない?」

 

 

突然の生々しすぎる話。まぁ意図がある訳で、

こいつは金の話をすると…

 

 

「オッケー、10分待ってて」

 

 

拒否する頼み事は絶対無い。なんてったって、

その日暮らしに困るほどの貧乏巫女なのだから。

 

「本当お金が無いのね、貴方」

 

その声が目先の金に眩んでいる霊夢に届くはずはなく、

少しだけ不機嫌になった。

 

 

10分後、日が昇り始めた博麗神社

 

「貴方日が昇ったけど大丈夫なの?」

 

そう、レミリアは吸血鬼だ。当然、日光には弱い体質である。

 

「大丈夫よ、日傘あるもん」

 

「日傘でどうにかなるものなんだ…」

 

その不思議な体質に疑問を覚えつつも、霊夢はまず何処に行くべきか

考えを巡らせた。

白玉楼は…別にいいか、人間の里は…異変起こした後だから

怖がられるか、となると…妖怪の森か迷いの竹林、魔法の森でも

いいかも。よし、決めた。

 

「最初だけど、まずは魔法の森に案内するわ。」

 

「魔法の森?」

 

「行けばわかるわよ」

 

疑問符を浮かべながらも、レミリアは

霊夢の後ろをついていくだけだった。

これからどうなるのだろう、そんなことを思いながら。




これから頑張ろうと思います!
よろしくお願いします!!

ー6月某日 日が傾く夕方時にー

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