一色いろはは大学でも諦めない   作:とまとと

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どーも。とまととです!
早いことでもう7話目です!
お気に入り95やUA8300越えありがとうございます!
今の目標としてはランキング入り目指してますが、どうすればランキングに乗るかわかってません!
今回は少し重め?でも一番面白いかなと!
それではどうぞ!


一色いろはは真実を聞く

「一色ちゃんはさ、私が中学の時比企谷に告られたのは知ってるよね??」

 

 

なんで今この話をするのだろう、この話は先輩にとっても今の折本先輩にとっても決していい話ではないはずなのに。

私もこの話は決して許すことはできない話だ。

私はキッと折本先輩を睨みつけると、折本先輩はとても悲しそうな顔をしていた。

 

 

「やっぱ、そうなるよね・・・

こんなのただの言い訳になるからさ、比企谷には言えて無いんだけどね~・・・」

 

 

この人はなにを言い出すのだろう・・・

でも、しっかりと聞かなければいけないと思うのはなぜだろう、先輩があんなに苦しい思いをした話なのに・・・

 

 

と、思っていると

 

 

 

「あの話さ、私が言いふらしたんじゃ無かったんだよね・・・

その時結構口が硬いと思っていた友達に相談したんだよね。

でもね、ダメだった・・・その子は相談に乗ってくれるどころか、告白されたってとこだけ聞いて後は面白おかしく皆に広められちゃったんだ~・・・」

 

 

その時の私も止めることもせずに一緒になって笑っちゃってたんだけどね・・・

たははと笑う折本先輩

 

それに私はついカッとなって、

 

 

「どうして今になってそんなこと言うんですか!

あの時先輩がどんな思いでいたか、わからないんですか!?」

 

 

「今だからこそだよ!!

あの時の私はそのことに対してなにも言わない比企谷を勝手につまらないヤツだ、これでよかったって思っちゃってたんだよ!!

でも、総武高校と一緒に行ったクリスマスイベントで比企谷がどんなやつか断片的にもわかることが出来た!

あの雪ノ下さんや結衣が信頼しつつをなにかの確執があったのもわかった、2人とのなにかを比企谷が大切にしているのも・・・」

 

そう言って、目を伏せながら悲しそうに呟く折本先輩

 

 

 

そうだ・・・私もこの時は先輩の大切にしていたものがわからなかった・・・ 今の折本先輩はあの頃の私と同じなんだ、知りたいけど知れなくて、どうすればいいかわからなかった頃の・・・

でも、折本先輩は違う、私みたいに気づいていなかったわけでもない気持ちを隠して、葉山先輩に近づくためだと嘘をついていた私とは・・・

とても真っ直ぐなんだと、ひしひしと伝わってきた。

 

 

「・・・折本先輩がここまで話してくれたので私も私なりに知っていることを話したいとおもいます。

先輩が本当に欲しがっているものは大切な人との【 本物】です・・・

私もなにが本物で偽物かわかっていないんですが・・・

ただ、今はまだ本物じゃないと思っています・・・」

 

 

そうだ、私は私の気持ちだけで精一杯になっていて、先輩のあの心からの願いに今まで気を使って無かった、折本先輩にあーだこーだいう権利なんか無かったんだと改めて痛感することとなった。

 

 

「そっか、そうだったんだ、一色ちゃん、教えてくれてありがとう。」

 

 

そう言ってはにかむ折本先輩は同性からみてもとても可愛い表情だった・・・

 

 

あぁ、またこんなに強いライバルが増えちゃったな~

てか、先輩モテすぎじゃないですか~

どうやったら先輩の本物は手に入るのだろう・・・

 

2人でアパートの前で立ち尽くしていると

 

 

「お前ら2人でこんな所で何してんの?見えないなにかでもいんの?

やだ、怖くて入りたくないわー」

 

 

この先輩を前にしているとさっきまでの自分が馬鹿みたいに思えてくるなぁ、と思いつつ

 

 

「やっだな~先輩何言ってるんですか?きもいですよ?

こんな可愛い後輩が先輩のお帰りを待ってたに決まってるじゃないですか~?

それよりもしっかりはるちゃん帰してくれたんですよね??」

 

 

「あざといわ・・・

んなもん当たり前だろーが、しっかりしないと小町に嫌われちゃうからな」

 

ドヤ顔を決めている先輩に

 

 

「うわぁ、その顔キモいです・・・」

 

 

先輩はより一層目を腐らせ、さいですかと落ち込んでいる。

 

 

 

今はまだこの距離でいい、無理に詰めるとこの先輩は必ず逃げていってしまう。

いろははそう決心するのであった

 

 

「比企谷!私が比企谷の本物になってあげる!」

 

 

なっ!?この人はいきなりなにを!?

 

 

「はっ!?なんでお前それ知ってんの!?

おい、一色お前何余計なこと教えてんだよ・・・

人の黒歴史を簡単に人に教えやがって・・・」

 

 

 

「折本先輩!いきなりなんてこと言うんですか!ありえなく無いですか!?」

 

 

先輩の後ろでチロっと舌を出す折本先輩はイタズラに成功した子供のようにじゃあまたねっ!と部屋に戻って行ってしまった。

 

 

「はぁ、一色、いい加減あれは忘れてくれ・・・」

 

 

 

「無理です。あの言葉は今は私にとっても大切なんですよ。先輩。」

 

 

 

この続きを言うのはまだ今ではないだろう

 

 

 

「おやすみなさいっ♪」

 

 

あっ、おい逃げんな!

先輩がなにか言っていましたがここはスルーをすることにしましょう。

 

あー、明日も先輩と会えたらいいな~と部屋に駆け込むいろはだった。

 

 

 

 

はるちゃんside

 

 

「あ~、これ絶対明日いろはに何あったか聞かれるやつじゃーん、緊張やらなんやらで何喋ったか全然覚えてないよ~どーしよう・・・」

 

今何が起こっているか知らないはるちゃんは1人頭を抱えて夜を過ごすのだった・・・

 




本心からの言い合いはとてもお互いに大切なことだと思うんです。
こーいう場面は大切に使っていきたいと思っています。

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