ラブライブΩ/ラブライブUC   作:la55

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ラブライブ 最終章 エンディング

ラブライブUC 最終章 エンディング

 

 全ての演目が終わった。あとは審査を待つのみ。会場は静まりかえっていた。全てのユニドルたちは結果をいまかいまかと待っていた。

「う~、こんなに静まりかえっているのってとてもいやだな~」

と、ユニドルのひとり…、ではなく、司会役のレポーターが言っている。いや、司会であるあんたが言っちゃいけないセリフでしょ。

「だって退屈なんだもん」

あんたがいっちゃおしまいでしょ。

と、レポーターへのツッコミはこれまでとして、そんななか、レポーターに近づくある人の姿が…。

「だ、だれだにゃ」

レポーターはその人に驚く。その人はレポーターのそばに行き、内緒話をするようにレポーターの耳元でこそこそ話をした。

「え~、それは本当ですか~」

レポーターは驚いた。

「これは一大事だ~。すぐに発表しますね」

と、すぐにステージへと駆け上った。ちなみに、レポーターに近づいた人は大会スタッフだった。

 レポーターはステージにのぼると、すぐにマイクに向かってしゃべり始めた。

「みんなにビッグニュースにゃ~。今から登場する3組から重大発表があるみたいだよ~。なんだろうかにゃ~」

 そして、その3組がステージにあがってきた。その3組とは、「HeaT」「iD+」「博多小娘」たちだった。

 まず、最初にマイクをもったのが「iD+」だった。

「「iD+」の亜里沙です。私たちから発表があります。「iD+」はこのユニライブをもって活動を休止します」

亜里沙からの突然の活動休止報告に会場中、

「え~」「うそ~」

と言う声が響き渡った。亜里沙の話は続く。

「私たち3人はともに留学生です。その留学期間が今年の3月まで。それまでにそれぞれの国に帰らないといけません。今まで本当にありがとうございました」

これを聞いた上で、ナンシーがマイクを持つ。

「ナンシーだよ。私はあと少しでアメリカに戻っちゃうけど、本当に楽しかったよ。今まで本当にありがとう」

 そして、ナターシャにマイクが渡る。

「ナターシャ。今まで、本当に、ありがとう。楽しかった。また、ね」

マイクを亜里沙に渡る。

「私からもありがとうって言わせて。本当に楽しい、楽しい2年間でした。本当にありがとう」

亜里沙が言うと、会場から大きな拍手が響き渡った。

 亜里沙から天へとマイクが渡る。次は「博多小娘」の番である。

「「博多小娘」の天です。もうみなさん、もうご存知だと思いますが、私たち「博多小娘」はこのユニライブをもってユニドルを卒業します!!」

と、天が言うと、会場中から、

「知ってた」「本当にありがとう」

と言う声が響き渡っていた。博多でおこったゲリラライブ騒動と、そこでおこったユニドルからの卒業宣言は全国的にニュースになっていた。

 天から愛にマイクが渡る。

「愛です。これまで本当にありがとう。そして、今度の騒動でご迷惑をおかけして申し訳ございません」

愛の言葉に、観客から、

「大丈夫だよ」「気にしないでね」

と、激励の言葉が聞こえてくると、愛、

「本当にありがとうございます」

と、一礼として、マイクをあやに渡す。

「あやです。これまで本当に応援してくれてありがとうございます。たった3年間でしたが、楽しく過ごすことができました。ありがとうございます」

と、あやらしい挨拶のあと、天に再びマイクが戻る。天は観客に向かって最後の挨拶をする。

「これからはアイドルとして活動していきます。ユニドルから卒業するけど、「博多小娘」としてはまだまだ活動していきますから、これからも応援をよろしく!!」

 そして、天はマイクを雪穂に渡した。雪穂はすぐにマイクを持つと、すぐに発表した。

「「HeaT」の雪穂です。私たちは今年の3月で解散します!!」

これには会場中から、

「えっ」「本当」「今のステージってすごかったのに…」

と、「iD+」以上のざわめきがおこっていた。

 このざわめきを沈めようというのか、カオルはすぐさま雪穂からマイクを奪うと言う。

「解散、解散っていうけれど、意見の不一致といったうしろむきの理由ではなく、これからいろんなところで活躍していくための解散だ!!そこんところ、間違えっちて」

と、途中で舌を噛んでしまうカオル。これにはつかさず、

ハハハハ

という笑い声が聞こえてくる。カオルはつかさず、

「ここんところ、間違えるなよ。あばよ!!」

と、言い直してマイクをヒカリに渡す。

 ヒカリ、突然のことで気が動転したのか、

「「HeaT」のヒカリです。今日はお日柄もよく…」

と、あがってしまう。これには会場中から、

ハハハハ

と、2回目の大笑いが発生。それでもヒカリは気を落ち着かせ、言った。

「「HeaT」のヒカリです。突然マイクを渡されて気が動転してしまいました。ごめんなさい。でも、この「HeaT」は私のわがままで始まったグループでした。それが、このステージに立てるまでに成長できたことはとても嬉しいです。これで「HeaT」のステージは終わりになるけど、本当にありがとうございました」

これを観客たちから、

ヒュー パチパチパチ

と、スタンディングオベーションでもって迎えられた。

「それではマイクを雪穂さんにお返しします」

と、ヒカリ、雪穂にマイクを渡す。

 そして、雪穂は元気よく言う。

「私たち「HeaT」はこれから先、いろんなところで別の形で活躍していきます。たとえ、ユニドルじゃなくても、たとえ、アイドルじゃなくても、これから先も、応援してください。よろしくお願いします」

雪穂は言い終わると、マイクをレポーターに渡した。

 レポーターは3組の発表を聞いた上で、

「とても悲しいお知らせだったね。でも、これは彼女たちが決めたこと。私たちは心置きなく送り出しましょう」

これを聞いた観客、

「本当にこれまでありがとう」「元気でね~」

という応援とともに、スタンディングオベーションが再び行われた。

 と、またも大会スタッフからレポーターへ連絡がくる。

「えっ、あっ、はい、わかりました」

と、レポーターが言うと、すぐにレポーターの雰囲気が変わった。

「お待たせいたしました。審査が終わりました。ここで結果発表だ~。の前にちょっとトイレ休憩、の時間だよ」

と、レポーター、お茶目に言うと、

ドテッ

と、会場中がこけてしまった。

 

 無事に?トイレ休憩を終わり、ステージにはレポーターとユニライブ決勝進出者全員が揃っていた。

「それでは結果発表です」

あたり一面暗くなる。決勝進出者全員が固唾を飲み込んでいた。

「3位から発表します。3位は…」

ドラム音が鳴る。

ドドドドドドドン

と、ドラム音が終わると、3位のところにスポットライトがあたる。

「3位は大総大学のユニドル、「ビースト」!!」

これを聞いた瞬間、こころは、

「やった~、3位です、3位です~」

と喜ぶと、ここあも、

「やった~、やった~です。3位になれました」

と、喜んでいるが、とうのみやこは、

「3位か~。来年こそは優勝を目指さないとね」

と、たんたんと納得しているような雰囲気だった。

「そして、2位の発表です。2位は…」

と、これまたドラム音が鳴り響く。

ドドドドドドドン

そして、2位のところにスポットライトがあたった瞬間、突然会場中に泣き声が響き渡った。レポーターはそれを見ていたが、たんたんと進める。

「2位は福博女子大学のユニドル、「博多小娘」!!」

ふつうなら笑い声なのだが、「博多小娘」7人全員が泣いていた。

「え~ん、連覇できなかったよ~」

と、天は大きく泣き出すと、愛も、

「ごめんなさ~い。私の力不足です~」

と、みんなにあやまるも、あやからは、

「いや、みんなの力不足です~」

と、これまた悔やみの泣き顔だった。夕、羽衣、イネ、ゆず、全てが泣いていた。悔し涙だった。この様子を見ていたレポーター、

「「博多小娘」は去年、優勝しています。そして、今回は連覇がかかっていました。けど、ここは勝負の世界、非情です。非情で無いとやっていけません。それでは、優勝の発表です」

と、ドラム音が鳴り響く。

ドドドドドド

まだ呼ばれていない「H&H」のはるか、

「私たちにスポットライトを…」

と思い、はやても、

「そうだ。私たちの優勝だ~」

と思う。「iD+」の亜里沙も、

「このチャンス、逃したくない~」

と思う。そして、「HeaT」の雪穂も、

「優勝は私たちの手に…」

と、必死に思っていた。

ドドド ドン

と、ドラム音が終わると、優勝者のところにスポットライトがあたった。

「優勝は…、日本橋女子大学のユニドル、「HeaT」!!宿願達成、おめでとう!!」

この瞬間、雪穂、カオル、ヒカリ、陸、空、イリヤの6人は、

「「「「「「ヤッター」」」」」」

と、大きな声で喜んでいた。

「やった~、やりましたよ。優勝です」

と、ヒカリが喜びながら言うと、カオルも、

「これで去年のリベンジをはたせたぞ」

と言えば、陸も、

「最後の最後でやりました、って感じです」

と、喜び、空も、

「私…、やった…、やった…、です…」

と、喜んでいた。一方、イリヤは、

「天さん、みんな、本当にごめんなさい。でも、これも勝負の世界。許してください」

と、高校のとき同じグループにいた天たちにわびていた。

 レポーターはすぐに雪穂のところに行き、すぐにマイクを向けた。

「高坂雪穂さん、ラブライブ、ユニライブの二冠を達成しましたが、どんな気持ちですか?」

と、レポーター言うと、雪穂、

「本当に優勝できたんだなという嬉しい気持ちと、ほかのユニドルたちに申し訳ないという気持ち、二つをもっております」

と、答えた。事実、雪穂はこの3年間の集大成として望んだこのユニライブにおいて、優勝というかたちで締められたことはとても嬉しいが、愛やみやこ、はるか、はやて、こころあ、そして、大親友の亜里沙に本当に申し訳ないとの気持ちも持ち合わせていた。

「もとのグループ、いや、全国のユニドルたちを思いやる気持ち、やっぱりすごいと思いますよ。それでも、勝負の世界は非情です」

と、レポーターも雪穂に同情する。だが、それもつかのま、レポーター、

「でも、でもでも、本当におめでとうございます。優勝おめでとうございます。「HeaT」でした。本当におめでとう」

と言って、結果発表を終えた。

 雪穂はカオル、ヒカリ、陸、空、イリヤの方を向き、言った。

「みんな、本当にありがとう。これできっぱり終われるね」

これにヒカリ、

「本当は私のセリフだと思いますが、本当にいい結果をだしました」

と言えば、カオルも、

「終わりよければすべてよしです」

と、あっけらかんに言えば、陸も、

「そうですよ。これこそ私たちの力です」

と、元気よく言えば、空も、

「そう…、私たち…、の…、力…、だし…、きった…」

と、うなずきながら言う。

 そして、雪穂は5人に言った。

「さっ、これで心おきなくやめられる。錦をもって大学に戻ろう」

 だが、1人だけ違うところを見ていた。イリヤだった。

「雪穂さん、それはちょっと待ってください。これから最後の大花火が残っているのですから」

と、イリヤが言うと、

「「?」」

と、雪穂とカオルがハテナ顔で答えていた。

「カオルさん、いや、カオル先輩、忘れてしまったのですか?」

と、イリヤが言うと、カオル、

「そうだった、そうだったね」

と、なにかを思い出した風に答えた。

 そして、カオルはあることを言い出す。

「雪穂。さっ、最後の大舞台、始まるよ」

雪穂は後をむいた。すると…。

 

 すると、そこには別の衣装を着ていた人たちの姿が…。

「あれっ、天たちの衣装がいつのまにか変わって…」

雪穂は唖然としていた。天、あや、夕、羽衣、イネ、ゆず。そう、元福博女子大学付属のスクールアイドル、「K9」のみんなだった。

「って、カオルもイリヤも衣装が変わっている」

と、雪穂、驚く。そう、元「K9」のメンバーであるカオル、イリヤも衣装を変えたのである。雪穂が何もわからないまま、ことが進む。突然暗くなり、元「K9」のメンバーにスポットライトがあたると、レポーターは叫び始めた。

「さっ、これから始まるのは伝説のスクールアイドル「K9」と「オメガマックス」のステージだよ。これはユニドルで集まったみんなからのお祝いのプレゼントだよ。嬉しく受け取ってみよう」

「?プレゼント?ステージ?」

と、不思議がる雪穂。すると、突然、

「はい、雪穂はこっちね」

と、愛から突然ひっぱられてステージの外に連れ出される雪穂。

「えっ、なに?なにがあっているの?」

と、雪穂が言うも、何もせずにステージから消えた。

 

「私たち、福博女子大学付属の元スクールアイドル「K9」です。みんな、待ってくれたかな?」

と、天が元気よく言うと、カオルも、

「「K9」の復活ライブだぜ。どんどん盛り上がっていこう」

と、声が擦り切れるまで言うと、あやも、

「今はスクールアイドルじゃないけど、短い時間だけど、楽しんでください」

と、言えば、天はいきなり叫び始めた。

「それでは、聞いてください。新曲です。「Around the world」!!」

そして、曲が始まった。

 

ラブライブUC 最終章 K9 「Around the world」

 

世界をまわせ ぐるっとまわせ!!

 

全ての中心は私たち

(Around the world Around the world)

全てが私たちのまわりをまわっている

(Around the world Around the world)

だからこそ 全てをとりこんでやる

 

だけど 君をとりこむことができないんだ

だって君は 私たちの仲間だから

だから 君にお願いがあるんだ

私たちと一緒に世界にとびだそうぜ

 

世界をまわす 私たちの力

君とのきずなとならば

きっと世界は私たちの中に

おちていくのさ Around the world

 

全てのみなもとは私たち

(Around the world Around the world)

全てを私たちがつくってまわってる

(Around the world Around the world)

だからこそ全てを作って~やる

 

だけど 君を作り出すことはできないんだ

だってきみは 私たちのたからだから

だから 君にお願いがあるんだ

私たちと一緒に世界を作りだそう

 

世界を作る 私たちの力

君とのきずなとならば

きっと世界は私たちの中で

作りだすのさ Around the world

 

私たちはとてもわがまま

だって生きるには必要

だけど ひとつだけちがう

それが君さ 大切な仲間

忘れないで だって君は

私たちと同じ大切なパートナー

 

Around the world

 

世界をまわす 私たちの力

君とのきずなとならば

きっと世界は私たちの中に

おちていくのさ Around the world

 

もう1回

 

世界を作る 私たちの力

君とのきずなとならば

きっと世界は私たちの中で

作りだすのさ Around the world

 

君と私たちは大切なパートナー

 

「K9」がステージで歌い始めるあいだ、ステージ裏では雪穂が愛によって連れさらわれていた。そして、着いた場所で、

「はいっ、脱いで、脱いで」

と、そこにいたはるかから今着ていた衣装を脱がされる雪穂。

「う~、寒い、それに、お嫁にいけない」

と、下着姿になった雪穂。すると、そこにいた亜里沙から、

「これを着てね」

と、ある衣装を渡される。

「あれっ、これって着たことのない衣装だね」

その衣装はこれまで着たことがなかったが、少し懐かしかった。雪穂が所属していた音乃木坂学院の元スクールアイドル「オメガマックス」の雪穂のイメージカラー、オレンジがあしらわれていたのだった。

「これで8人揃いましたね」

と、愛が言うと、雪穂はまわりを見た。まわりにいるのは、亜里沙、愛、はるか、はやて、みやこ、こころ、ここあ。そう、音乃木坂学院のスクールアイドル「オメガマックス」のメンバー、そして、部外者であるヒカリ…。

「部外者で悪かったね」

と、ヒカリからツッコミがくるも、それはスルーして、9人がいた。

「実はユニライブのあと、スペシャルイベントとして、「K9」と「オメガマックス」のスペシャルステージを思いついていたのです」

と、愛が雪穂に事情を説明した。簡単に言うとこうである。

「最初、ユニライブ決勝進出者を見た天が立案した。最初、「K9」だけと思っていたが、それでは面白くないと、「オメガマックス」も、と、いうことになった。そして、天が中心となり、雪穂には内緒で物事を進めた。そして、「K9」と「オメガマックス(雪穂を除く)」は、この1ヶ月、ユニライブに向けての練習のほかに、「K9」「オメガマックス」の練習を進めていた」

 これを聞いた雪穂、

「なんで私に相談しなかったの?」

と言うと、ここあ、

「それってサプライズにならないからだよね」

と言えば、こころ、

「そうです、そうです」

と答えた。雪穂、これを聞いて、

「私、練習しなくて大丈夫なの?」

と、心配そうに言うも、亜里沙、

「それほど難しいものじゃないし、大丈夫、大丈夫」

と答え、はやても、

「僕たちも1日でマスターするくらい簡単なものだ」

と答える。実際、愛からレクチャーを受けると、

「あれ、簡単だ」

と、雪穂、答える。

 そして、新曲の楽譜をみておぼえる雪穂。これで準備完了と思った瞬間。

「で、私はなぜここにいるの?」

そう、ひとりだけ部外者がいた。ヒカリである。なぜ、ここにヒカリがいるのか。

「それはこういうことです:

と、突然はるかから衣装を脱がされるヒカリ。

「キャ~、見ないで~」

と、下着姿になるヒカリ。すると、はるかはヒカリに新しい衣装を渡される。

「はい、これ、衣装ね」

と、はるか。それを着てみるヒカリ。すると、

「あれ、みんなと同じ衣装」

そう、「オメガマックス」が着ている同じ衣装だった。違うところは、水色と白色を基調としているところだった。

「そう、ようこそ、「オメガマックス」9人目の席へ」

と、雪穂が言うと、ヒカリ、

「えっ、私が9番目?」

と聞きなおす。

「そう、9番目。あなたを「オメガマックス」9番目のメンバーとしてご招待します」

と、愛が言うと、

「私がメンバー。まさか、こんなときにスクールアイドルになれるなんて…」

と、嬉しがるヒカリ。

 すると、ステージから聞こえてきたのが、

「以上、「K9」でした。センキュー」

と言う天の締めの言葉だった。

「「オメガマックス」さん、準備をお願いします」

と、大会スタッフの声が聞こえてくると、

「は~い」

と、雪穂たち8人がステージへと駆け上る。

「わ、私は…」

と、おどおどするヒカリ。

「さっ、私たちのステージへ、行こう」

と、雪穂が言うと、

「うん!!」

と、ヒカリ、元気よく返事をし、ステージへ駆け上がっていった。

 

「こんにちは。私たち音乃木坂学院の元スクールアイドル、「オメガマックス」です」

雪穂の声とともに会場から、

オメガ、オメガ、オメガ

と、オメガコールが聞こえてくる。

 すると、愛から、

「これから発表する曲は新曲です。早速聞いてください」

と言うと、雪穂たち9人はステージ中央に集まり、名乗りをあげる。

「1」と雪穂、「2」と亜里沙、「3」とみやこ、「4」と愛、「5」とはるか、「6」とはやて、「7」とここあ、「8」とこころが大きく言う。そして、「9」とヒカリが元気よく言う。さらに、「10」と観客席から聞こえてくる。

 雪穂はこれを聞いて大きく叫ぶ。

「すべての人に最大級で、最高級の幸せを」

 そして、9人全員で叫ぶ。

「「「「「「「「「オメガ、マックス、アップ」」」」」」」」」

言い終わった9人は円陣を解除して、歌のフォーメーションの位置に移動する。移動終わったあと、雪穂は言った。

「聞いてください。「スペシャルソング」!!」

 

ラブライブUC 最終章 オメガマックス 「スペシャルソング」

 

この曲は君たちに贈ります

 

全ての命を持つものよ

声を大にして言いたい

今から大事なことを言う

忘れるなよ 絶対に

 

全てのものよ 命をもってススメ!!

この世の中 受け取った命

命をもやして 進むことがある

そのときまで 命を大事に

そして ここ1番に命を燃やせ!!

 

心が1つ 命も1つ

だから必用 全てが必要

君たちに贈る 命をもやすソング

だからいうよ スペシャルソング

 

全ての心を持つものよ

声を大にして言いたい

これから大事なことを言う

聞いてくれよ 絶対に

 

全てのものよ 心を大事しなよ!!

 

この時代に 授かりし心

心が全てをつかさどっている

心解きて 全てをすすめて

そしてここ1番に力をかえろ!!

 

心は1つ 命も1つ

だから大事さ 全てが大事さ

君たちに贈る 心を燃やすソング

だからいうよ スペシャルソング

 

心をなくせば 命もなくす

命をなくせば 心をなくす

だから必要 すべてが必要

だから忘れないでくれ

命を心を絶対になくすなよ

 

心は1つ 命も1つ

だから必要 全てが必要

君たちに贈る 全てが必要

君たちに贈る 全てを燃やすソング

だから言うよ スペシャルソング

 

もう1回言うよ スペシャルソング

 

 そして、いろんな曲を熱唱した「オメガマックス」。9人目のメンバー、ヒカリもなんとかついていっている。そして、最後の曲が終わると、

「以上、「オメガマックス」でした。ありがとうございました」

と、雪穂が言うと、ほかの8人も、

「「「「「「「「ありがとうございました」」」」」」」」

と、挨拶する。そして、ステージ袖に移動すると、ヒカリ、

「本当にありがとうございます。まさかスクールアイドルになれるなんて」

と、嬉しそうに言うと、

「それでもよかったと思うよ」

と、愛、ヒカリを褒める。

「よかったね、ヒカリ」

と、雪穂が言えば、

「はい」

と、ヒカリが答えた。

 

 これで全てが終わり、ではなかった。「K9」と「オメガマックス」のおかげで会場が一体となったためか、突然、

オメガ、オメガ、オメガ、K9、K9、K9、アンコール、アンコール

と、アンコールが聞こえてくると、

「やっぱりアンコールしないといけないね」

と、天が言うと、雪穂も、

「そうだね。アンコール、やりますか」

と言い出す。「K9」「オメガマックス」各メンバーからも、

「アンコール、いっちょやりますか」

「アンコールですか。とてもいい響き、やるしかないね」

と言う声が聞こえてくる。

 そんな中、ヒカリはほかのユニドルたちに言った。

「どうですか、私たちと一緒にアンコール、答えてくれませんか」

これを聞いたほかのユニドルたちも、

「そうですね。私たちも一緒にアンコールに答えましょう」

「アンコール、アルコール、どう違う、いや、アンコール、答えるべき」

と、ちょっと違った方向にいこうとしている人もいるが、そこにいるユニドル全員がアンコールに同意する。

 そして、アンコールに答える形でそこにいるユニドル全員でステージに駆け上り、雪穂はこう言った。

「アンコール、ありがとう。私たちがここにいるのも、観客全ての人たちのおかげです。本当に応援してくれてありがとうございます」

「ありがとうございます」

と、ユニドル全員でお礼を言うと、雪穂は元気よく曲紹介をした。

「これがこのユニライブ、最後の曲となります。本当にありがとうございました。では、聞いてください。「スマイルアゲイン」!!」

 

ラブライブUC 最終章 グランドエンディング曲 「スマイルアゲイン」

 

仲間たちと 笑顔で進もう

 

(1)

たったひとりで 進んでいく

けわしい道のり 苦しんでいる

そうでもこえて いくのです

とても難しい  そんな道です

 

でもねそれで  いいのですか

本当にひとりで いいのですか

まわりをみれば みえませんか

あなたを助ける 仲間たちが

 

みんなと(みんなと)笑おう(笑おう)

前に(前に)すすむために

1人(1人)じゃない(じゃない)

私たち(私たち)仲間だから

 

笑っていけば必ず前に進める

だからみんなで笑っていこう

 

(2)

たったひとりで こばんでいる

けわしい山々  手がふるえてる

先にはなにも  見えてこず

とても困難な  そんな山です

 

でもねそれで   気付きますか

笑って見てみれば 気付きますか

まわりをみれば  見えませんか

あなたと笑える  仲間たちが

 

1人と(1人と)みんなと(みんなと)

笑う(笑う)生きるために

すべて(すべて)つなぐ(つなぐ)

私たち(私たち)1つだから

笑っていけば必ずこえていけるさ

だからみんなで笑っていこう

 

仲間と一緒にやっていけば

必ず見えてくる頂点(トップ)が

たとえライバルであっても

それを過ぎれば仲間さ

 

みんなと(みんなと)笑おう(笑おう)

前に(前に)すすむために

1人(1人)じゃない(じゃない)

私たち(私たち)仲間だから

 

笑っていけば必ず前に進める

だからみんなで笑っていこう

 

 曲が終わると、ユニドル全員で集まり、

「ありがとうございました」

と、一礼をしてステージ袖に移動した。会場中から、

「ありがとう」「とてもよかったよ~」

と言う声援とともに、スタンディングオベーションがおこっていた。これを見ていたレポーター、

「ちょっと終わるのは名残惜しいけど、いつかは終わらないといけない。それでは、これで今年度のユニライブはおしまい。それじゃ~ね~、バイバイビー」

と言うと、ステージは暗くなった。だが、観客たちからの拍手、声援は終わらなかったという。

 

「雪穂さん、私の夢を叶えてくれてありがとうございます」

と、お礼を言いつつ雪穂を抱きしめるヒカリ。

「いや、それほどでも」

と、雪穂が言うと、その横から、

「ヒカリというやつ、とてもよかったぞ」

と、天がヒカリを抱きしめる。

「く、苦しいですよ、天さん」

と、ヒカリが言うと、天、

「ごめんなさい」

と謝る。

「本当に楽しい日です」

と、亜里沙が言えば、

「そういう日もあって嬉しいもんだね」

と、カオルも言っている。

 だが、楽しい時間は終わりを迎えようとしていた。

「それでは、それぞれの楽屋に移動してください」

と、大会スタッフが言うと、

「それじゃまたね」

と、雪穂はみんなに言うと、

「それじゃまた」

と、それぞれの楽屋に戻っていった。

 

(ビースト編)

「おつかれ、3位おめでとう」

みやこたちが着くなり、ぼたんが祝って言った。

「でも、3位。もう少しやれることはあった」

と、みやこは反省そうに言うも、

「それでも3位。今はそれでいい。来年こそ優勝すればいい」

と、つくしはみやこを慰める。

「そうですよ。来年がるのですから」

と、ここあが言うと、

「そうです。来年、リベンジです~」

と、こころが言う。みやこも、

「それはそうだね」

と、答えていた。

 そんなとき、ぼたんが何かを言い出した。

「あっ、そうだ。いいこと思いついた。あのね~」

と、みやこたちは静かに聞いていた。

 

(H&H編)

「ついに2年目も終わったね」

と、はるかが言うと、

「でも、今年は4位。去年よりかはあがった」

と、はやても言う。そう、4位入賞を果たしたのだ。去年よりかはあがっている。

「来年は3年生か。まだユニドル続けられるかな」

と、はるかが言うも、はやては、

「まだ続けられるよ。限界すら知らない僕たちならね」

と、元気よく答える。

 そんなとき、学長が楽屋に来ていた。

「4位入賞おめでとう。来年こそは優勝あるのみだ」

と、学長が言うと、はるか、

「そうだね。来年こそは優勝する」

と誓うと、はやても誓った。

「来年こそは優勝あるのみ!!いくぞ!!」

 

(iD+編)

「終わっちゃったね」

と、亜里沙が言うと、ナンシーも、

「いいところまでいったのですが…」

と、悔しそうに言うと、ナターシャも、

「本当、に、悔しい」

と言っていた。これで最初で最後のユニライブ決勝は終わった。

「でも、いい思い出、できたね」

と、亜里沙が言うと、ナンシー、

「これで悔いはないで~す。これでユニドルとしてはさよならで~す」

と答えると、ナターシャも、

「でも、この、経験、絶対、いきて、いく」

と言い出す。

 そして、3人は言った。

「「「ユニドル、さよなら。そして、新しい、私、こんにちは」」」

 

(博多小娘編)

「悔しいよ。これで卒業なんて」

と、夕は言うも、羽衣、

「でも、連覇できませんでした」

と、泣きながら言うと、イネは、

「今回は「HeaT」にやられた。でも、今度は逆転する」

と言うも、ゆずから、

「その「HeaT」は解散ですよ。そして、私たちは卒業です」

と冷静に言う。

 そんななか、天とあやはそんな4人を見つつ言った。

「まさか2位とはね。でも、それは「博多小娘」としてはいい教訓になったのかもね」

と、あやが言うと、天は、

「今回でユニドルは卒業だけど、今度はアイドルの頂点に立ってやるだけのことよ」

と元気よく言うと、愛、

「そうです。今度はアイドルの頂点に立ってみせるのです。そうでしょ、みんな!!」

と言うと、全員、

「オー!!」

と、いい反応を見せていた。

 

(HeaT編)

 ユニライブが終わってから1ヶ月がたった。3月31日、場所は日本橋女子大学カフェテリア、通称パリ広場。そこに雪穂、カオル、ヒカリ、陸、空、イリヤの「HeaT」6人と関係者、日本橋女子大学の学生、それに愛たち「博多小娘」、亜里沙たち「iD+」、はるかとはやての「H&H」、みやこ、こころあの「ビースト」が揃っていた。

「今から解散式をおこないます」

雪穂がこう言うと、横にあった旗を持った。旗には真紅の生地に大きく「ユニライブ」と書かれていた。ユニライブの優勝旗だった。

「これを学長にお渡しします」

と、雪穂は優勝旗を学長に渡した。それまで「HeaT」の部室に飾っていた優勝旗。それがこれから大学に新しくつくられたメモリアルルームの中に飾られることになっている。そこには大学の歴史に大きく刻まれた「HeaT」というグループの思い出が飾られることになっている。

「ついにこの日をもって終わります」

と、イリヤが泣きながら言うと、

「絶対にこの日を忘れません」

と、陸も泣きながら言えば、

「私…、これ…、まで…、楽し…、かった…」

と、空も泣きながら言えば、

「でも、そんな日も今日で終わりです」

と、ヒカリが泣きながら言えば、

「しかし、「HeaT」はみんなの心の中からなくなることはありません」

と、カオルが泣きながら言えば、

「だって、「HeaT」はみんなの心の中で生き続けるのですから」

と、雪穂は大きな涙を流して言い切る。

 そして、6人は一列となり、

「これまで本当にありがとうございました」

と、お礼をみんなの前でおこなった。そのとき、6人は夕日に照らされていた。6人はその夕日の方向に向くと、少しずつ歩き始めた。

「さようなら…」「さようなら…」

と、手を振るみんな。

そして、6人は少し歩いた瞬間、ぱんと消えて、消えて、えっ、消えてしまった。

「どうしたんだ」

愛は心配そうに6人が消えた方向に走ってみる。すると、そこには落とし穴にはまっている雪穂の姿が。そう、6人は落とし穴に落ちていたのだった。

「またカオル、落とし穴掘ったでしょ」

と、雪穂が言うも、カオル、

「それなら私もはまるわけ、ないでしょ」

と言う。だが、前科持ちのカオルにとって苦しい弁明。そんなとき、

「実は私たちが掘ったのだ」

と、名乗り出たのがこころだった。

「やっぱり、こんなじめじめしたのはいやで~す」

と、こころも白状した。

「こころあの仕業か。なら、この落とし穴にあるこの線を切れば」

と、カオル、仕返しとばかりに落とし穴の底にある紐を切る。すると、

ドカーン

パリ広場が一瞬で落とし穴へとはやがわり。みんなそろって落とし穴へ。だが、それだけでは終わらなかった。まわりの建物もついでに倒れてしまった。こうして、日本橋女子大学は廃墟になり、廃校に…。

「なりません!!」

と、カオルからツッコミを受ける。そんなパリ広場を覆う落とし穴はない。と、いうことで、パリ広場そのものが落とし穴という嘘はほっといて。

 話を戻す。落とし穴に落ちた6人。しかし、顔は笑っていた。

「まさか、落とし穴で始まって、落とし穴で終わるなんて」

と、ヒカリは笑っていた。そんなとき、髪をひるがえす、ことはなかった。ユニライブのあと、のばしていた髪をバッサリと切ったのだ。そのことを雪穂から聞かれたことがある。

 

「なんでのばしていた髪、切ったの?とてもきれいなのに」

すると、ヒカリはこう答えた。

「私、新しい夢、もったんです」

「新しい夢?」

雪穂が言うと、ヒカリは答えた。

「私はスクールアイドル、ユニドルを側面から支えていこうと思っているんです」

これを聞いた雪穂、

「それ、いいんじゃないかな」

と、答えた。そんでもって、そこにいたカオル、

「私もスクールアイドルを手助けする仕事、しようかな」

と、言い出すと、雪穂、

「それはないない」

と、完全否定。カオル、

「そうふざけないで」

と言うと、雪穂、ヒカリは笑っていた。

 落とし穴に落ちたヒカリの言葉に雪穂、

「まっ、そんなグループでしたってことですよ」

と、笑いながら言うと、カオル、

「そういうこと、そういうこと」

と言って、6人全員で、

ハハハハハハ

と、笑いとばしていた。

 こうして、「HeaT」はその年の3月31日をもって解散となった。「HeaT」はこの後、ユニドル界にレジェンドとして名を刻むこととなった。そう、「HeaT」はユニドル界を代表するグループの1つとなったのだ。

 


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