「私、川崎陸、日本橋女子大学の1年生。梅雨空の中、部室で基礎練習をする私たち5人。そんなとき、小賀値イリヤさんが突然現れ、カオルさんに突然抱きついてしまう。イリヤさんを離そうとするも、まったく離れない。一度離れても再び抱きついてしまう。離そうとしても離れない」
「4時間の格闘の末、ようやく離れたイリヤさん。そんなイリヤさんに対し、リーダーの雪穂さんはカオルさん断ちをイリヤさんに命じた」
「イリヤさんのカオル断ちは1週間たって大変なことになる。なんとイリヤさんに禁断症状がでてしまった。突然叫びだすイリヤさん。そうかと思えば突然泣き出してしまい、部室から逃げ出してしまった。それを追ってお姉ちゃん(空)が出て行ったの。って、お姉ちゃん、私の知らないうちに誰にも知れずに出ていくってスゴい!!」
「お姉ちゃんがイリヤさんにカオルさんを追いかける理由を聞いた。その理由とは、昔、カオルさんとイリヤさんが所属していたスクールアイドルグループのリーダーの性格、人を見下すという性格を最後まで更生させようとしていたカオルさんのようになりたい、そのためにカオルさんの後を追いかけてきたことだった。お姉ちゃんは一つのことを追いかけるより、ほかのことに目を向けること、全てのものに目を向けることをイリヤさんに諭す」
「そして、イリヤさんは新しい「HeaT」のメンバーとして全てのものに目を向けていこうとした。って、感じでいいかな、お姉ちゃん。それでは第7話をお楽しみください」
(OP 1番のみ)
第7話 昔 Dreamer
「こっちおいでよ」
水着姿のカオルに対して、
「行きますよ」
と、これも水着姿のヒカリが呼びかけに応じる。
ここは日本橋女子大学の九十九里浜にある大学合宿所。「HeaT」の6人はここで2泊3日の合宿をはることにした。目的は今冬のユニライブに向けての練習、そして、そこで披露する曲の作成であった。そして、今は親睦を深めるため、海水浴をしていた。
「しかし、陸さんの水着姿って大胆ですね」
と、ヒカリは陸の水着姿を褒めていた。
「いや~、ビキニがよく似合うかもかしら」
と、陸はビキニを見せつけて堂々と胸を張った。
「そういうカオルさんもビキニがとても綺麗です」
と、陸はカオルのビキニ姿を褒める。
「私、大学に入ってから胸が成長したからね」
と、カオルも堂々と胸を張る。
「どうせ、私は胸が小さいですよ」
と、雪穂、少しいじけてしまう雪穂の水着はフリルのついたワンピースであった。が、それ以上にいじける人もいた」
「…どうせ、私は、…これしか、…ないです」
空だった。空は高校のとき着ていた、というより小中高着ていたスク水だった。
「空ちゃん、そういじけない、いじけない」
イリヤは空に慰める。しかし、空は、
「…幼児体型、…昔から一緒、…子どもみたい」
と、さらにいじける。
この2人の行為を見ていたカオル。イリヤに対して言う。
「イリヤ。空に言えないと思うよ。このナイスバディなイリヤでは」
そう、外国人のハーフであるイリヤ、この6人の中では体型がグラドル並といっても過言ではなかった。
「だって、イリヤ、体型には人一倍気を使うから」
と、体をくねくねしながら言う。
「ちょっと悔しいです。そんなイリヤさんにお仕置きです」
と、陸、イリヤに対してバケツ一杯の海水をぶちかける。
「きゃっ、陸さん、お返しです」
と、今度はイリヤが陸に対して海水を掛けようとするが、
「あれ、あれれれ」
と、間違った方向に海水をぶちかける。
「ギャ、ギャー」
と、かかったのは雪穂だった。
「イリヤ、ちょっと待ちなさい!!」
と、雪穂、イリヤに対して怒りながら迫ってくる。
「ご、ごめんなさい~」
と、逃げるイリヤ。これを見ていた4人は、
「ハハハ」
と、笑うしかなかった。
こういったこともありながら、海水浴を楽しむ6人であった。
「う~ん、よく寝た」
と、ヒカリは目を覚ますとまわりはまだ寝ている雪穂たち5人の姿があった。
「ちょっとはしゃぎ過ぎたかもね」
と、ヒカリは深々しく言う。そう、6人は海水浴の後、海水浴の疲れをとるために昼寝をしていた。
「雪穂さん、早く起きてください。もうすぐ夕食ですね」
雪穂を起こすヒカリ。雪穂は、
「う~ん、よく寝た」
と、背伸びをしながら言った。
6人が起きると、夕食が始まった。ちょうど調理サークルも合宿中しているため、今日の夕食は調理サークルご自慢のカレーだった。
「う~ん、美味しい」
と、ヒカリは喜びながら言うと、
「そりゃ、日本橋女子大学が誇る調理サークルだよ。大学祭のときなんてたった1時間で完売するほどの味だよ」
と、調理サークルの3年生が威張って言う。
「本当に美味しい」
と、雪穂もおいしく食べていた。
夕食も終盤に入り、カオルは陸にあることを聞き出していた。
「ところで、陸、曲の方はできているの」
すると、陸は困りながら言った。
「曲なんだけど、このところ忙しくって曲作りができていなんだよね」
そう、陸たち川崎姉妹は「なぞの音楽屋さん」の運営をまだやっていた。舞い込む依頼を断ることなくやっており、それに加えて「HeaT」の練習や大学の講義を受けているため、余裕がなかった。
「…きつい、…曲、…ちょっと待って」
と、空もカレーを食べつつとっときつそうに言った。
「それならサイト運営なんてやめればいいじゃない」
と、イリヤが言うとも、
「…それはいや、…いい音楽を作る、…それが私たちの使命」
と、空は意固地になりつつ言う。
「それはそうなんだけどね」
と、ヒカリが言ってきた。そして、ヒカリは1つの提案をした。
「明日、この近くの神社で夏祭りがあるんだ。忙しい忙しいんじゃ根気詰めてしまうんだ。だったら、明日の夏祭りで気分転換して、翌日の最終日にみんなで曲作ってみよう」
この提案に対し、雪穂は、
「そうだね。空と陸だけに曲作りを押し付けても良くないしね。私たちも2人の曲作りのお手伝いしないとね」
と、言って、明日の夏祭りに参加することを決めた。反対する者はいなかった。
合宿2日目、この日は朝から朝から夕まで練習に明け暮れていた。それでも6人にの顔に疲労の顔は見えなかった。なぜなら、6人とも夏祭りを楽しみにしていたからだった。
そして、夕食が終わり、6人は近くの農家から浴衣を借り、浴衣姿で夏祭りを楽しんでいた。
「あっ、金魚逃げちゃった」
と、金魚すくいをしていた陸が言うと、
「それなら私が仕返ししてやるよ」
と、カオルがいってポイを豪快に水の中にいれると、
べちゃっ
と、ポイはすぐに外れてしまった。
「なんじゃこりゃー」
と、叫ぶカオル。その横では空が、
「…もう少し、…もう少し、…えい」
と、金魚を大漁にすくいあげていた。
射的では、イリヤが、
「私は百発百中ですよ」
と言って、大きなぬいぐるみ向かって打つも、
ポスッ
と、ぬいぐるみは落ちるどころか堂々と立っていたままだった。
「なんでや~」
と、イリヤは叫ぶ。その横では空は、
「…もう少し、…もう少し、…えいっ」
と、的をどんどんあて、景品の数を増やしていた。
「空さん、すごいですね。大漁ですわ」
と、ヒカリは空を褒めていた。金魚すくい、射的だけではなく、カタヌキでも難しいカタを抜いては景品をゲットしていた。そのため、持ちきれないほどの景品や金魚を持っていた。
「…ブイ、…でも重い、…返してくる」
と言うと、雪穂は、
「それはもったいないと思うよ。それなら、地元の子どもたちにプレゼントしたら」
と、提案する。すると、空は、
「…うん、…そうする」
と、近くにいた子供たちに呼びかけた。
「…この景品、…欲しい人、…よっといで」
すると、子どもたちが、
「なにかあるのですか」
「なにか楽しいことがおこるかな」
と、そらに集まり始めた。
「…この景品、…あげる、…あげる」
と、子供たちに景品を渡す。
「ありがとう」
「やった~、いいものももらった」
と、子供たちは喜びながらそらから景品を受け取る。
配り終わったあと、ある親が空に近づいてきた。
「本当にありがとうございます、景品をくださいまして」
と、母親が言うと、空は、
「…いや、…特に良いことは、…していない」
と、少し照れくさそうに言う。
すると、その母親はそれに向かっていた。
「お礼といってもなんですが、今夜行われるステージの一番良い席にご招待していのですが」
これを聞いた雪穂は母親に聞いた
「それはいいですけど、いきなりで大丈夫ですか」
その母親は優しそうな顔で答えた。
「それは大丈夫です。これでも私はこの祭りの実行委員ですから」
それを聞いたカオル、
「それならお世話になります」
と言った。こうして6人はこの夏祭りのステージと向かった。
雪穂たち6人は夏祭りのステージの貴賓席のところに招待されていた。ステージ上では子どもたちがμ’sの「スノーハレーション」を元気よく歌っていた。それもμ’sそっくりの踊りをしながら…。
「これ、お姉ちゃんたちの曲…」
と、雪穂がなにか感動したかのように言っていた。
「まさかスノハレがこんなところで聞けるとはね」
と、カオルも少しびっくりした表情で言った。
ヒカリはその2人をみつつ、その母親にあることを聞いてみた。
「今、ステージの演目って何なんですか」
すると、母親は言った。
「今はカラオケ大会ですよ」
これを聞いた陸、1つ疑問に思う。
「でも、普通のカラオケ大会…じゃないみたいな」
そう、子どもたちのスノハレはμ’sの踊りそっくりだった。いや、レベルはすでにμ’sに匹敵するほどの踊りだった。
「ここのカラオケ大会はほかのところと違って本格的な踊りもしないといけないの。そうだね、ある種のものまね大会とみてもいいかもね」
と、母親は説明していた。
そうこうしていくうちに子どもたちのスノハレが終わった。
「子ども会によるスノーハレーションでした。では、次は女子高生による「恋するフォーチュンクッキー」です」
司会がこう言うと、女子高生たちがA〇B48の「恋するフォーチュンクッキー」を踊りながら歌いだした。女子高生たちは歌いつつも可愛く踊る。
その後も本格的な曲、いや、カラオケが続いた。
「次は若者有志が集まって結成しました、その名も「イブニング娘。」。曲はあの有名な曲、「モー〇ング娘。」で「ラブマシーン」」
これも本格的なダンスだった。歌もとても上手だった。
「ラブマシーン」を歌い終わると、今度は30代の青年部の人たちがチャゲ&ア〇カの「YHA YHA YHA」を強く熱唱している。
そんな中、母親は雪穂たち6人に対して言った。
「私もステージに参加するの。今から私たちのステージ、ちゃんと見てね」
そう言って、母親はステージ袖へと行った。これを聞いた雪穂、
「あのお母さん、何を歌うのかな」
これにはほかの5人も、
「わからないよ~」
と、ハテナ顔だった。
そんな顔をしている6人を尻目に「YHA YHA YHA」は終わり、次の人へと変わろうとしていた。
「次は主婦会の人たちによるステージです。〇ニャン娘クラブで「セーラー服を脱がさないで」」
すると、6人を招待した母親を含めた10数人の人たちがステージ上で踊り始めた。これを見ていた雪穂は、
「この曲って80年代後半に流行った曲…」
と、少し驚きながら言うと、
「たしかにそうですね」
と、カオルも驚きながら言う。
「○ニャン娘クラブってなんですか…」
と、ヒカリが言うと、
「○ニャン娘クラブは昔のアイドルグループだよ。80年代後半、素人の人たちがオーディションを受け、結成されたグループ。そこからいろんな有名人が排出されたんだ」
と、陸は何かに取りつかれたように言った。
「…でも、…すごく、…きれい」
空はこう言って目を輝かせていた。そう、主婦とは見えないセーラー服を着ていても年齢がわからないような雰囲気をだしていた。
「これが素人、いや、すでにすべてがアイドル並だよ」
と、イリヤもビックリした。
「主婦会にによる「セーラー服を脱がさないで」でした」
司会がそう言うと、母親たちの曲が終わり、すぐに母親は雪穂たち6人のところに戻ってきた。
「とてもビックリしました。まさか、こんなにすごいものが見られるなんて」
雪穂がこう言うと、母親は、
「とてもよかったでしょ」
と、言って、胸を張って答えていた。
すると、カオルはその母親に何かを聞いてみた。
「でも、何で、「セーラー服を脱がさない」をチョイスしたのですか」
それを聞いた母親はあることを言った。
「これはね、私たちがまだ高校生だったとき、青春の曲としてたくさんカラオケで歌った曲だからなんだ」
これを聞いたヒカリ、
「青春の曲…」
と、言葉を詰まらせながら言った。
「そう、青春の曲…」
母親はそう言ってステージ上を見つめた。ステージではフォークソングの名曲「神田川」、そして、お祖父ちゃんたちが「高校三年生」を歌っていた。
母親はこの様子を見て言った。
「歌は青春そのものなんどと私は思うんだ。「スノーハレーション」「恋するフォーチュンクッキー」「ラブマシーン」「YHA YHA YHA」「セーラー服を脱がさないで」「神田川」、そして、「高校三年生」どれもそのときの青春を暮していた人たちにとってとても大切な青春の一ページを刻むような曲なんだ」
そして、母親は雪穂たち6人に向かって言った。
「歌はそれを歌った歌手だけでなく、それをカラオケ等で歌う人たちにとってもとても大切なものなんだ。歌が人々を結び付け、そして、夢へと昇華させる、夢を叶えるための人々を結びつけるもの。過去に出た曲は今となっても歌い続けている。そして、それを未来でも歌い続ける。だからこそ歌ってとても大切なものなんだ」
これを聞いた陸、
「歌ってそんなにすごいんだ」
と驚くと、空も、
「…そうかも、…しれない」
と、納得した表情で言った。
すると、ヒカリは雪穂たち5人に向かって言った。
「今のこの気持ちを曲にしたらいいのができるんじゃないですか」
これに対し、イリヤも、
「そうですよ。歌を語り続けること、そんなのいい曲になるよ」
これを見て、雪穂は、
「それなら、明日はほかのスケジュールはなしにして、作詞作曲に全力を尽くすのはどうかな」
と、5人に言う。カオルは、
「それはいいよね。とてもいい曲がつくれそうな予感…」
と言って、陸と空のほうを見る。陸と空は強くうなずくと、
「よ~し、明日は作詞作曲に全力を尽くすぞ」
と、雪穂が言うと、
「「「「「オー」」」」」
と、5人は拳を上にあげて言った。
そして、ヒカリは母親に足して、
「今日は本当にありがとうございました」
とお礼を言うと、雪穂達5人も、
「「「「「ありがとうございました」」」」」
と言って、その場を去っていた。
これを見ていた母親は、
「あの子たち、きっといい曲をつくるかもね」
と言うと、そこにその母親の夫みたいな人が現れ、
「そうだと思うよ、元〇ニャン娘クラブの○○さん」
と言うと、母親は、
「それは昔の話だよ。今はあなたの妻ですから」
と言って、その夫に駆け寄っていた。
そして、合宿最終日、雪穂たち6人は昨日の夏祭りのステージでの興奮を冷まさないように曲について論議を重ねていった。歌とはなにか、そして、それを曲にどう落とすかを。
「やっぱみんなで歌うってとても楽しいし、だから今があるのだと思うよ」
と、雪穂が言うと、ヒカリは、
「未来というのもとても大事なものだよ。夢を叶えてくれる、それがとても大事なことだよ」
と答える。
こうして帰る電車の中でも6人はいろいろと論議していた。
合宿後、6人はメールなどで連絡を取りつつも、曲を作り上げ、ついにHeaTの新曲「過去、現在、未来」は完成した。
「ついに完成した。これこそ私たちの曲だよ」
雪穂が言うと、カオルも、
「これで今年のユニライブに臨むことができる」
と言い、ヒカリは、
「この曲で絶対に決勝に進めますよ」
と、確信をもって言い、陸は、
「私もそう思います」
と自信をもって言い、空は、
「…強い、…私でも、…これなら、…いける」
と、少し弱弱しく言い、イリヤにいたっては、
「なら、今から決勝大会にいくで~す」
と、張り切り過ぎていた。
そして、秋となり、ついにユニライブ予選が始まった。
雪穂達「HeaT」は近未来的な衣装を作り、予選を受けた。去年は都予選止まりだった「HeaT」だったが、今年は違っていた。曲が出来てから一生懸命練習をしてきた。去年は甘えから失態をしていたヒカリが自ら率先して練習に励むようになり、陸と空、そして、イリヤに対しては先輩としていろいろと教えるようになっていた。
「陸さん、少し遅れています。空さん、その調子です。イリヤさん、動作が崩れています」
ヒカリは陸、空、イリヤの3人に対していろいろと教えていく。それについていく3人。雪穂、カオルも安心していられるくらいヒカリを見ていた。
こうして、1つのユニドルグループとして成長していく「HeaT」。この勢いはユニライブにおいても衰えることはなかった。
「東京都予選、1位は「HeaT」!!」
ユニライブ都予選ではトップ通過を果たした。
そして、関東予選…。
「あれ、はるかにはやて、お久しぶり」
雪穂は久しぶりに(雪穂がスクールアイドル時代に所属していた)オメガマックスのメンバー、(代々木)はるかと(神宮)はやてを見つけて呼びかけていた。
「雪穂さん、お久しぶりです」
と、はるかがいうと、はやても、
「雪穂君もこのユニライブに参加していたんだ」
と、雪穂の手を取り合っていた。はるかとはやては東都大学に入学したあと、「H&H」というユニドルグループを結成、大学全面支援のもと、県予選を無事に通過、この関東予選に臨んでいた。
「これが雪穂君たちのユニドルグループなんだ」
と、はやてはカオルたち5人を見ていた。
「はやて、そして、はるか、こんにちは。いや、久しぶりだね」
と、カオルが言うと、はるかはすぐにはやての後ろに隠れた。
「何隠れているんだね、はるかくん」
はやてが言うと、はるかは、
「だって、またイタズラするんじゃないんですか」
と、警戒しながら言う。
「もうイタズラはしないよ」
と、カオルがいうと、
「ならいいのですが」
と、はるかははやての後ろからようやく出てきた。
「これが伝説のスクールアイドルオメガマックスのメンバーの2人なんだ」
と、ヒカリがいうと、
「それはそうですね。あのμ’sを破った伝説の…」
あと陸も驚きつつ言うと、空も、
「…3人が、…輝やしく、…みえる」
と、雪穂、はるか、はやてを見て、感動していた。
一方、イリヤはというと、
「私もカオルさんと同じ、伝説のスクールアイドルK9のメンバーなんですけど…」
と、大声でいいたそうだったが、小声で仕方なく言う。それでも誰も聞いていなかった。
こうして、ユニライブ関東予選に臨んだ2チーム。一生懸命歌うはるか、はやて、「H&H」に対し、これぞ王道という感じで堂々と歌う「HeaT」。結果は、
「それでは発表します。1位は…「HeaT」!!」
1位に呼ばれたのは「HeaT」だった。
「やった~!!」
喜ぶ雪穂に対し、ヒカリも、
「やっぱり私たちの力は凄い!!」
とガッツポーズを見せていた。
これを見ていたはやては、
「やっぱりかなわないな」
と、相手にあっぱれを見せていた。一方、はるかは、
「負けたとしてもおかしくなかったね。でも、決勝ではリベンジさせてもらおうかね」
と、雪穂に向かって言った。そう、決勝に進めるのは関東予選の場合は3チーム。はるか、はやての「H&H」は2位に入ったので、決勝進出を決めていたのだった。
雪穂ははるか、はやてに対し、
「決勝では優勝を狙うから、負けないよ」
と、胸を張って答えていた。
こうして、ユニライブ決勝に進むことになった「HeaT」。果たして優勝することができるのだろうか。それとも…。
第7話 終わり
(ED 1番のみ)
次回 ユニライブ!!
※注意
次回からはラブライブUC 博多小娘編 2年生編が始まります。ご了承ください。
あとがき
みなさん、こんにちは。La55です。とてもあつくなりましたね。日本のほとんどの地域が梅雨明けを迎えました。みなさんも暑さに負けないように頑張ってください。
で、今回は歌について書いてみました。みなさんにとって歌ってなんでしょうか。楽しくなる、悲しくなる、もしくは…。自分は歌っていうのは青春そのものだと思います。みなさんが自分の青春時代に流行った歌、カラオケでみんなと熱唱する歌、いろいろあると思います。アニソンだけに限らず、Jポップやテクノ、カントリーなど、いろんなジャンルがあります。けれど、どの歌でも根底にあるのはその歌にあるいろんな想いだと思います。その意味ではラブライブ!の歌はいろんな想いにあふれた青春の歌かもしれません。
で、ここでお知らせ。「HeaT」編は今回で一応終わります。次回からは「博多小娘」
編が始まります。次回もお楽しみください。それでは、さよなら、さよなら、さよなら。