「私、阿蘇カオル、日本橋大学の1年生。え~と、前回のお話だね。曲を作った。できなかった。外注した。終わり。って、これで終わった。って、これじゃだめ。わかった、わかった」
「私と雪穂、それにヒカリの3人はグループとして、活動するにあたり、曲を作ることになったの。しかし、よく考えてみれば、私達って曲を作ったことがない。雪穂も私も、もちろん新人のヒカリも曲を作ったことがない。でも、オリジナルの曲がないとユニライブに出場できないし、いつまでもほかのアイドルの曲のカバーをしても仕方がないからね」
「と、いうことで、曲作りを始めたんだけど、3時間たってもなにも思いつかない。ということで、曲作り(私にとって気分転換の意味もあるけどね)のために遊園地に行くことになったの。そこで怖がる雪穂を連れてジェットコースターに乗ったり、観覧車に乗ったりといろいろと乗りまくり、そして、全アトラクションを制覇しちゃった」
「で、肝心の曲作りだけど、ぜんぜん進まなかったの。スパでののんびりと過ごす私達。でも、作曲ができないということは死活問題…。でも、そこは私の出番。私がこっそりと調べておいたの。作曲してくれるサイトを探して見つけたの。その名も「謎の音楽屋さん」そこにダメもとで作曲を依頼したの」
「そして、3日後、「HeaT」と言う名の曲が送られてきたの。とってもかっこいい曲なの。しびれる~。でもって、私達のグループ名も「HeaT」にしてしまったの」
(OP 1番のみ)
第3話 「練習しないの」
曲からできてから2週間後、もみじが落ちる月日になったある日…。
「渋谷さん、こんにちは」
「ヒカリ~、もう講義終ったの~」
1回の講義を全て終わったヒカリに対し、道ゆく学生から声を掛けられている。ヒカリの友達である。
「わーお、今講義が全て終わったんだ」
友達から質問に答えるヒカリ。
「今日も綺麗だね、その髪」
「ずばり決まっているね、その髪」
友達から髪について褒められるヒカリ。
「やっぱり。だって1時間かけて整えているんだもの」
と、ヒカリは自慢の髪を手で触りながら言った。ヒカリはどこにもいる平凡な学生である。何をやってもどこにもいるかわりばえのない行動をする。だからこそヒカリは1つの特徴を持つことを欲していた。それが髪であった。ヒカリは腰までかかる長い髪をしていた。それも誰もがうらやむ真っ黒な髪である。だからこそヒカリは毎日1時間かけて髪を手入れしている。それほど自慢の髪であった。
「今からどこに行くの~」
ヒカリの友達から聞かれ、こう答えた。
「今からユニドルの練習!!」
「それならここでお別れだね、バイバーイ」
友達が別れを告げると、ヒカリも、
「頑張ってくるからね~、バイバーイ」
と、友達と別れを告げた。
「雪穂さん、カオルさん、こんにちは」
ヒカリは先に来ていた雪穂、カオルに挨拶をしていた。
「やぁ、ヒカリ、こんにちは」
カオルがヒカリに気付き、挨拶する。
「あっ、ヒカリさん、こんにちは。さて、練習を始めますかね」
雪穂はヒカリを見るなり、基礎練習をせず、すぐに練習を始めようとした。
「今日はどこからですかね」
ヒカリは雪穂に練習する箇所を確認する。
「え~と、1番のAメロのところからだよ」
カオルが雪穂にかわり、練習する箇所をヒカリに教える。
「じゃ、始めましょうか」
雪穂の声とともに練習を始めた。しかし、基礎練習はせず、いきなりダンス練習にはいった。あと2週間しか時間がなかったからだ。曲の振りつけを考えた日からずっとそうだった。
「1,2,3,4、1,2,3,4」
雪穂の掛け声と共に踊るカオルとヒカリ。
「ほら、ヒカリさん、少し遅れているよ」
雪穂の注意をヒカリは、
「はっ、はい」
と、天気よく声を出す。
雪穂とカオルは一糸乱れないダンスをみせるのに対し、ヒカリのダンスはワンテンポ以上遅れていた。
「ちょっとストップ」
雪穂はダンス練習を止めた。そして、雪穂はヒカリに向かってこう言った。
「なんで遅れてしまうの。また、同じところで失敗しているでしょ」
「ご、ごめんなさい」
雪穂からの注文でヒカリは謝る。
「これで何回目かね。同じ注意ばかりしていると思うけど」
雪穂はぐちぐちとヒカリに言っている。
「本当にごめんなさい」
ヒカリは雪穂に対し、大きな礼をして謝る。
「まあまあ、ヒカリも謝っていることだし、これから練習すればいいじゃないか」
と、カオルは雪穂をなだめる。
「それはそうだけど、もう時間がないんだからね」
と、雪穂はカオルに対し、少しイライラしながら言う。
「本当にごめんなさい」
と、ヒカリはただただ謝るしかなかった。
「ごめんじゃすまないほど時間がないの。あと2週間しかないの、ユニライブは」
と、雪穂はヒカリに対し、怒りをぶつけながら言う。そう、現時点においてユニライブでの予選まで2週間しかないのだった。
「ほら、イライラしたって、怒りをぶつけたって時間が過ぎるだけだよ。それなら練習あるのみだよ」
と、カオルは雪穂に対し怒りをおさめるために言う。
「ほら、雪穂、ヒカリ、また同じところから始めるよ」
と、カオルははやばやと練習を再開させた。
だが、それでも雪穂の怒りはおさまっていなかった。また、同じところでヒカリがミスすると、
「なんでそこでミスするの。何度言えばわかるの」
と、何度も言われ、それに対し、ヒカリは、
「ご、ごめんなさい」
と、何度も謝っていた。
それから2日後、ヒカリは友達と偶然会っていた。
「あっ、ヒカリ、こんにちは」
「あっ、こんにちは」
ヒカリも友達に挨拶する。
「ユニドルの練習はどう?」
と、ヒカリの友達はヒカリに練習具合を聞く。
「あんまり進んでいないんだよ」
と、ヒカリは少しぐったりした表情で言う。
「それは大変だよね」
と、友達が言えば、ヒカリも、
「大変だよ~」
と、ヒカリはまたもぐったりした表情で言った。
「でも、大変なのは仕方がないんだもの」
と、友達はヒカリに言うと、ヒカリは、
「なんで仕方がないの?」
と、友達が聞き直す。
「だって、グループメンバーの高坂雪穂ってラブライブで優勝したグループのリーダーだし、阿蘇カオルさんはそのラブライブでの準優勝したグループの一員だったもの」
「えっ」
と、ヒカリはとてもビックリした表情で言った。
「あの2人はラブライブ界ではとても有名な2人だもの。特に高坂さんはラブライブでは伝説のグループμ’sのリーダー高坂穂乃果さんの妹でなおかつ、μ’sと戦って勝利したことでも有名だよ」
と、友達は興奮するように言った。
「私、知らなかった…」
と、ヒカリはただただ茫然とした表情で答えていた。
「なんで知らなかったの。ラブライブを知っている人なら誰もが知っていることだよ」
と、友達は今度はびっくりした表情で言った。
「だてT、ラブライブのことを知ったのは大学からだもの」
と、ヒカリは反論する。対して、友達は、
「なら、今年の3月末に行われたスクールアイドルフェスティバルのことは知らなかったの」
と言うも、ヒカリは、
「ただたんに大きなイベントがあるんだの認識しかなかった」
と、ただたんに答えていた。
「ヒカリってラブライブについて何も知らな過ぎなんだね。それなのによくもあの高坂さんとグループを組むなんてね」
と、友達は少し諦めの表情で言った。
「そんなの関係ないもん。私だってスクールアイドルのリーダーだったと聞いただけで一緒にやりたいからさそったものだもの」
と、ヒカリは反論するも、
「自分が凄いことをしているなんて知らないのかな。それくらい豪華メンバーでやっているんだもの、ヒカリ~」
と、友達はヒカリにそう告げる。
これを受けて、ヒカリ、
「私って知らないうちに凄い人達をメンバーにしていたんだ。だから、あんなにダンスがうまいんだ。足して、私はただの素人。何もダンスなどしたことがないただの素人だもの。雪穂さんとカオルさん、息をあっているダンス。対して、私は追いつくだけでもやっと。ミスばかりしていてもおかしくないね」
そして、ヒカリはあることを言ってしまう。
「私がいるだけで足手まといだもの。私はおじゃま虫なんだね」
そして、ヒカリは友達に対し、
「大事なこと、教えてくれてありがとう。じゃ、さようなら」
と言って、さっさと友達のもとから去っていった。
「あっ、さようなら…」
友達はすぐに去っていったヒカリに対し、ただ見送ることしかできなかった。
その日の練習時…。
「雪穂、こんにちは。まだヒカリは来ていないのかな」
と、カオルは雪穂にヒカリが来ていないか聞いてみると、
「あっ、カオルさん、こんにちは。まだヒカリさんは来ていないけど」
と、雪穂はいまだに来ないヒカリのことを心配しつつも、カオルに対し挨拶をした。
「でも、普通ならヒカリが来てもおかしくないと思うんだけど…」
と、カオルも心配そうに言うと、雪穂は、
「もう少し待っていようよ。来ると思うから」
と、もう少し待つことを決めた。
それから1時間後…。
「まだヒカリこないね」
と、カオルは心配そうに言うと、雪穂も、
「何かあったんじゃないかな」
と、これまた心配そうに答えた。
「何か急用ができたからじゃないかな」
と、雪穂はなにかあるかと心配そうに言う。
「今日は仕事がないから2人が練習しよう」
と、カオルが言うと、雪穂も、
「それなら仕方がないね。練習を始めましょうか」
と、観念したらしく、2人で練習を始めた。
だが、ヒカリが練習に来ない日が3日連続して起こった。
「ヒカリ、どうして練習に来ないのかな。これまでだったらどんなときって来ていたのに」
と、カオルが少し心配そうに言うと、
「今日も来ないなんてないと思いたいけど…」
と、雪穂は少しイライラしつつも心配そうに言う。
「今日も来ないってことはないよね」
と、カオルが言うと、
「もう少し待ってみようか」
と、雪穂はもう少し待つことを決めた。
それから1時間後…。
「どうしてヒカリさんは来ないの」
と、雪穂はイライラをつのらせながら言う。
「少しは落ちついて、雪穂…」
と、カオルは怒る雪穂をなだめようとする。
「落ち着いていられないよ。3日連続で来ないなんて異常だよ、異常」
と、雪穂の怒りのボルテージは上がっているように言った。
「それはそうだけど…」
と、カオルは雪穂をなだめようよするも、雪穂は、
「私達「HeaT」の発起人はヒカリさんだよ、ヒカリさん。その発起人が練習をすっぽかすなんて普通ありえないことだよ。あの子、私達をバカにしているの」
と、完全に怒りのボルテージをマックスにさせつつ言った。
「風邪かもしれないかもよ」
と、カオルが言うも、
「風邪なんてありえない。絶対にサボっている」
と、雪穂、何か断言するがごとく言う。
「そうならば、明日、ヒカリの後をついていこうか」
と、カオルが提言すると、
「それはいいね。明日、ヒカリさんの後をついていこう」
と、雪穂も納得するがごとく言った。
そして、翌日、1日の講義を終えたヒカリは足早に大学を出た。その後ろから雪穂、カオルは追いかけてきた。
「きっと理由があるんだよ。大丈夫、大丈夫」
と、カオルが言うも、
「いや、ただのサボりだね」
と、雪穂は断言した。
カオルの心配をよそにヒカリは渋谷の街に繰り出した。
「あっ、この洋服、私も買ってみたい」
と、ヒカリはそう言いつつウィンドショッピングを続けていた。
これを見ていたカオルは、
「まっ、なんかあるんでしょう。きっと…」
と、ちょっと雲行きが怪しくなりつつと思いつつ、言った。一方、雪穂は、
「絶対にサボりだ。決まりだ、決まり」
と、完全に怒るように言った。
ヒカリはその後、ファーストフード店で食事をして、そのままゲームセンターに入る。
「このゲーム、したかったんだよね」
と、ヒカリが言うと、そのままゲームをしてしまった。
隠れていた雪穂、ついに、
「もう堪忍袋の緒が切れました!!」
と、ついに怒りのボルテージを振り切ってしまい、怒りまくって言った。
「雪穂、ちょっと待って、どうどう」
と、カオルはそんな雪穂を落ち着かせようとするが、
「もう我慢できない」
と、ついに雪穂、隠れている場所からヒカリに向かって走りだし、
「ちょっと、ヒカリさん、なんでサボるの」
と言って、ゲームをしているヒカリを引っ張ってしまう。
「ゆ、雪穂さん!!」
と、驚くヒカリ。
「雪穂、ちょっと待って!!」
と、カオルも近づくも、
「カオルさんは黙って!!」
と、雪穂はカオルをも黙らせてしまう。
そして、雪穂はヒカリに対し、怒りをぶつけるように言った。
「どうして練習をさぼるのですか。あなたが私達のグループの発起人でしょ。そんなあなたがなんでサボるのですか。普通ありえないでしょ。どうなの」
すると、ヒカリ、少しびくびくしながら言う。
「そ、それは…」
これを見て、カオルも、
「少しは落ちつこうよ。ヒカリも何か言いたそうですし」
と言うも、
「カオルさんは黙っておいて!!」
と、雪穂、カオルにも噛みつく。
「は、はい↓」
と、しゅんとなるカオル。
「あなたがどんな気持ちかわからないけど、練習をしない、なんていい度胸しているんだね」
と、雪穂が怒鳴ると、
「だ、だって…」
と、なにか言いたそうに言うヒカリ。
そんなヒカリに対し、雪穂は、
「どんな理由があるか知らないけど、だた生半可な気持ちでいるなら、練習をずっとサボるなら、ユニライブに出る資格なんてあるわけないでしょ」
と、前以上に怒鳴って言う。
すると、ヒカリ、
「だって、だって…」
と、言って、ついに泣き出してしまう。
「泣けばいいものだと…」
と雪穂が言うと、ヒカリ、ついに…。
「だって、私と雪穂さん、カオルさんのレベルが違いすぎるんだもの」
と、泣きながら本音を言うヒカリ。
「レ、レベルが違う…」
と、雪穂、怒りを忘れるがごとく、あっけにとられて言う。ヒカリの弁明は続く。
「だって、雪穂さん、カオルさんは去年のラブライブの優勝、準優勝したチームの出身。対して、私はただの素人。考えてみてよ、私だけレベルが低いんだもの。基礎練習をしたことすらないんだよ。いきなりダンス練習したら格の違いでわかるもの。いつも失敗するなんて当たり前だもの。私が足を引っ張るなんてあたり前。レベルの高い練習を前に失敗するのも当たり前だよ」
ヒカリの本音に対し、雪穂、
「それでもねぇ」
と、ちょっと何か言いたそうに言おうとすると、横から、
「ちょっと待った~」
と、カオルが口を出してきた。そして、カオルは、
「それはそうかもしれないね。だって、ヒカリみたいにずぶの素人がいきなりレベルの高いダンス練習することじたい無謀かもね。期間が短いからいきなりダンス練習から入ったけど、よく考えれば基礎があってはじめて出来る練習だもんね。その基礎練習をまったく受けていないヒカリにとっては酷だったのかもね」
と、雪穂に諭すように言った。
「そうだけど…」
と、口を濁す雪穂。
すると、カオルはヒカリに対し、あることを聞いた。
「ヒカリ、これまで練習してきて苦しかった?」
これに対し、ヒカリは、
「はい、練習自体は楽しかったけど、するごとにレベルの違いを見せつけられてきてとても苦しかった。そして、レベルの高い2人に追いつけないことに気付いたんだ」
と、答えた。
雪穂はこれを聞いて、
「レベルが違いすぎる…。そうか、そうだよね。私達も最初から全てが出来るなんてないもんね」
と、少しずつ納得するがごとく言う。カオルも、
「そうだよ。私達だって基礎練習をしっかりしていたからレベルの高い練習をすることができるんだもんね」
雪穂とカオル、そう、忘れていたことを思い出していた。雪穂だって、カオルだって、基礎練習をしっかりとしていたからこそラブライブでレベルの高いダンスなどを成功させ、優秀な成績をラバライブで残せたのだ。特に雪穂にとっては大事なことだった。実は音乃木坂の1年だったとき、凛と真姫から基礎練習を入学してから3か月間みっちりと仕込まれていたのだ。そのため、ラブライブのときにはレベル高いダンスや歌などをこなすことができたのだ。それほどμ’sの曲などはレベルの高いものだった。(ちなみに、現実のμ’sのメンバーもアニメPVとの動きが完全に一致するように相当な練習をしている)
2人がそんなことを思い出しているとき、ヒカリはこう言った。
「私だって「HeaT」の一員です。けれど、その前にずぶの素人です。どうかお願いします。私に基礎練習をつけてください」
この言葉に対し、カオルは、
「たしかに基礎練習は大切だね。私達も今となって気付いたよ。私達はレベルの高い者同士での付き合いだけで考えていた。基礎がしっかりできているからダンス練習ができるものだと思っていた。でも、素人からみたら、レベルが高すぎだったんだね」
それに、雪穂は、
「いや、レベルが高いからついていけない、ということだけじゃないね。むしろ、私達が気付かされるなんてね。レベルが高いかどうか関係なく基礎練習は必要だ。それをおろそかにするなんて私はどうにかしていたんだ」
と、自分を戒めるように言うと、ヒカリに対し、
「私こそごめんなさい。ヒカリさん、私は大事なことを忘れていた。グループていうのはいろんなレベルの人達がいるんだよね。その人達のことも考えて練習しないといけないんだよね」
と、謝るように言った。
そして、雪穂はヒカリに向かって、
「私はヒカリの提案、受けようと思う。私達も一から気持ちを入れ替えてやっていきたいと思う。最初から基礎練習からやっていく。そして、ダンス練習についてもヒカリさんができるようにしていこう」
と、堂々と宣言した。カオルも、
「そうだよ、そのいきだよ。雪穂、私もその考えに賛成するよ」
と、雪穂の考えに賛成した。
これに対し、ヒカリは、
「私もお願いします。これで本当の意味で「HeaT」は一つになったと思います」
と言って、3人一緒に喜ぼうとしていた。
だが、1つの疑問がヒカリの頭の中をよぎった。そして、
「でも、どうして最初から基礎練習をしなかったのですか。たとえ短い期間しか練習できないとしても、最初から基礎練習をすればよかったのでは」
これに対し、雪穂、
「だって、名前が渋谷でしょ。だったらあの有名な渋谷り…」
「それ以上言ってはいけません!!それ、他のゲームの出演者の名前だから!!」
と、カオル、雪穂の言葉を制する。
「雪穂さん、それ、ゲームのし過ぎです。少しはセーブしたほうが」
と、ヒカリは少し呆れた表情で答えた。
「でも、あと本番まで1週間ぐらいしかないけど、本当に大丈夫かな」
と、雪穂は突然ユニライブについて心配を始めると、
「それは大丈夫でしょ。だってここには去年のラブライブの優勝、準優勝のメンバーがいるんだから」
と、ヒカリはどーんと胸を張って答えた。
「それはちょっと…」
と、カオルが心配すると。
「でも、大丈夫ですよ」
と、ヒカリだけ胸を張って言った、黒く長い髪を揺らしながら。
こうして、心配している雪穂、カオルをよそに一人だけ自信をみせるヒカリ。3人の絆を固くした日はすぎようとしていた。
ユニライブ予選まであと1週間あまり…
つづく
(ED 1番のみ)
次回 UNI LIVE!!
あとがき?
みなさん、こんにちは。LA55です。今回のあとがきは短くすませたいと思います。単刀直入にいうと、このHeaT編はあと1回で最終回です。といっても、1年生の章が終わるというわけです。すでに2年生の章も投稿する予定ですが、まだ投稿は先の話になる予定です。では、残り3話は…。それはラブライブΩで登場した元3年生の話となります。その子もユニドルとして活動する予定です。完全オリジナルキャラでのお話となりますが、その話から読んでも前作を知らない読者がいてもいいように作っております。そして、来週の回では今回なかった楽曲が入ります。けっこうかっこよく作ったつもりですので楽しんでみてください。それでは、さよなら、さよなら、さよなら。