ノリで買った幼女戦記にどハマりしたり、久々に始めたロボクラフトが思いの外面白かったりとまぁ……アハハ
済みませんでしたorz
そ、それはそうと本日艦これ映画見てきましたっ!
余りにも予想通りの展開を持って来られたせいで恐らく感動するであろう場面で笑いを堪えるのに必死でしたが……(汗)
それでも、戦闘シーンはとても良かったので一度は見る事をオススメ致します。
MS諸島前線基地跡を出てから何事も無く既に十五時間が経過しようとしていた。
苦戦しなかったとかそういう事ではなく
「気を付けろ卯月、何か嫌な感じがする」
此処がもし本土近海の海域であればそこまで気にしなかったであろう。しかし、ほぼ敵地ともいえるこの場所で十五時間もの間一度も会敵していないという事実は明らかな異常事態であった。
俺は念のため卯月へ警戒を促すが、卯月含め俺達第四艦隊は既にこの現状を理解しているようだ。
「睦月、如月、卯月は対潜を。望月と夕月は球磨と対空をそれぞれ厳重警戒クマっ!」
「「「「「了解っ!!」」」」」
俺達が警戒を強める中、状況を理解していないのか現在修理中の門長は不思議そうに此方を眺めていた。
恐らく強すぎるが故に危機感というものが欠落しているのだろう、そう結論付け俺はすぐに視界を空と電探へ戻す。
すると門長から唐突に通信が入ってきた。
「どうした、何かあったか?」
「こっちは忙しいクマ、要件はさっさと言えクマ」
「クマクマうっせぇな……夕月、お前等は基地を確認してからすぐ戻れ。敵を一人発見した」
「ああっ!やんのかクマぁっ!」
「落ちつけ球磨、しかし敵は一人、例え姫級だとしても協力すれば……」
「悪いが却下だ、お前らの基地に向かってる艦載機の数だけでも千は超えてる様な化物が相手だからな」
「なっ……!?」
たった一隻で千を超える艦載機を発艦しているだと!?
姫級でもそんな情報は聞いたことが無いぞ!
余りにも信じがたい話だが奴がそんな直ぐに分かるような嘘を吐く理由も検討が付かず、俺は門長にどうするつもりかを訊ねた。
「ん?ああ、俺はお前らが無事に戦線を離脱するまで彼奴を足止めする」
「無茶だ、幾らお前が強かろうとそんな状態では無事じゃ済まないぞ!」
「かもな、じゃあ全員で撤退するか?お前らが後悔しないならそれも手だ」
確かにここで引き返したら悔いは残るだろうし、司令官に申し訳が立たない。
しかし、今無理に向かえば最悪の場合全員海の底で眠ることになるだろう。
「どうする……」
俺は皆に問い掛けた。俺一人で決める事ではないのは当然だが、それを差し引いても俺には決める事は出来なかった。
俺は薄情な奴かもしれない。勿論陸奥さん達を見捨てたいとは思わないが、それでも卯月達姉妹にそんな無謀な事はさせたくないし可能ならこのまま撤退したい。
だがそれが彼女達の思いに反するのであれば口に出来る筈もない。
数分の静寂ののち、初めに口を開いたのは卯月だった。
「……うーちゃんは撤退するべきだと思うぴょん」
「そんな、卯月ちゃんどうして……」
如月が悲しそうな声で卯月に問い掛ける。
「陸奥さん達を見捨てたくはないぴょん……でも、でも」
「如月姉さんだって分かってるでしょ?この状況で陸奥さん達を探すのがどれだけ無謀な事かくらいは」
俺は卯月と望月の言葉に驚き半分、そしてもう半分は不謹慎にも自分と同じ考えに安堵していた。
口籠ってしまう所を見ると如月も頭では分かっていたのかもしれない。
俺は考え込む球磨と睦月にも意見を促した。
「むむぅ……睦月もみんなを助けたいっ!けど……」
「球磨は――「時間切れだ、お前等は全員撤退しろ」」
割込むように呼びかけられた撤退命令に俺は疑問を覚えた。
「時間切れだと?何があった」
「偵察機がこっちに向かって来てる、お前らは本隊が来る前に戦線を離脱しろ。拒否権は無い」
「はっ!誰がてめぇの命令なんか従うかクマっ!!」
「てめぇには言ってねぇよ!勝手にくたばってろ!」
「やっぱりこいつだけは沈めないと駄目クマぁっ!!!」
「やめろ球磨っ!それ所じゃないのは分かってるだろ!作戦中止、全員撤退するぞ!」
球磨を落ち着かせて、俺は全員に撤退を伝える。
「……そうね、わかったわ」
俺達はすぐさま反転し司令官の待つ基地へ撤退を始めるのであった。
「さて、偵察機は落としたし突っ込むとすっか。明石、お前はそこで待機な」
「えぇ~、戦線に一人置いてくつもりですかぁ?」
「自衛くらいはできんだろ、んじゃ」
ぶつくさ文句を垂れる明石は放置してあそこの深海棲艦を追い払いに行くとするか。
俺は両手の四十六センチ三連装砲を空へ翳し、景気付けに三式弾をぶっ放す。
炸裂した子弾は空を覆う蝿共の一部を抉りとるように焼き払った。
「だが、あれだけ落としても減ってる様に見えねぇな」
「そうですね、元々の数があれですから」
仕方ない、艦載機は少しずつ落として行くとして近付かなきゃどうしようもないか。
埒が明かないと言うよりちまちまやるのが性に合わない俺は雷撃にだけ注意を向けながらいつも通り突撃するのであった。
「うぉらぁっ!良くもやってくれたなコラ!!」
「ウワッ、ナンダコノパンツ一丁ノ変態ハ!?キモイカラシネヨ!!」
深海棲艦は俺を見るや否や変態呼ばわりしながら魚雷と砲弾を同時にこっちへ撃ち出してきやがった。
俺は辛くも避け、態勢を立て直して更に距離を詰める。
そんな中、深海棲艦の姿を見た妖精が呼び掛けてきた。
「門長さん、あれはどうやらレ級改flagshipの様ですね」
「あ?あれはどう見てもレ級じゃねぇだろ。駄肉ババァじゃねぇか」
レ級はもっと小さくて抱き締めたくなるような愛くるしい存在なんだ。
それを事もあろうがあんな俺ぐらいは在ろう体躯の駄肉ババァをレ級と間違えるとは不届き者な妖精だぜ。
「……アレは彼女が言っていたレ級改flagshipのオリジナル個体……その成体で間違いは無いでしょう」
「なん……だと……っ!?」
本当にアレとレ級が同じだと言うつもりか!?
それじゃまさか彼女達も島に居る彼女もいずれ…………。
「…………認めん」
「あら、目がやばいけど大丈夫?」
「足止めは止めだ。奴は此処で存在諸共消滅させてやる」
「あぁ〜……止まらないでしょうが、一応言っときますと前に戦ったレ級とは恐らく次元が違うので戦うのはおすすめしませんよ?」
次元が違う?そんな事は関係ねぇ。
絶対にこの場で奴を抹消するっ!世界中のレ級の未来の為に!!!
「お前は此処で終わりだしんかいせぇぇぇいぃぃかぁぁぁぁぁんんんん!!!!」
「ウルセェキメェシネ変態ッ!!!!」
今ここに、一歩も引かない規格外同士の決戦の火蓋が切って落された!!
門長曰く駄肉ババァのレ級改flagship(成体)ですが実際はレ級の髪をロングにした、ボンキュッボンのセクシーレディを想像頂ければ幸いです(彼女の名誉の為にも)。