危うくリアル失踪しかけましたがまだまだ書いていきますよ〜!!
リアルの方は一段落?しましたので再び投稿ペースを戻して行ければ、と思ってますので期待せずにお待ち頂ければ幸いです。
離島の手下共を沈めてから一週間、俺は修復を終えたワ級に呼んで貰った港湾棲姫達と馬鹿でかい看板の立っている島で合流していた。
「あんたに聞きたいことがある」
「エエ、話ハ聞イテイマス。デスガ……」
「なら話は早い、知っているなら教えてくれ」
しかし、港湾からはあまり肯定的では無い答えが帰ってきた。
「ドウカ止メテ貰エマセンカ、復讐ノ連鎖ヲ続ケテハナリマセン」
「だったらまた奴らが攻撃してくるのを指咥えて待ってろっつーのか」
「ソウイウ事デハアリマセン、デスガ…………イエ、ワカリマシタ。離島ノ居場所ハ教エマス、ソノ代ワリ私モツイテイキマス」
「姫様ッ!?幾ラナンデモ危険過ギマス!」
港湾の発言に驚愕したタ級は港湾の考えを必死に改めさせようとしていた。
「ココラヲ治メル離島ノ姫ト言エバ
「ダカラコソヨ。タ級、コレハ私達ノ活動ニトッテモ必要ナ事ナノ。彼女達トノ和解ニ成功スレバ世界平和ヘノ筋道ガ見エテクルワ」
「ソレハ……ソウデスガ」
「ソレニ目ノ前ニ復讐ニ走ロウトシテル人ヲ見過ゴシテ世界平和ナンテ成シ得ルハズナイデショウ」
「リ、リョウカイシマシタ……」
「ト、イウ事デ私達随伴ノ下復讐シナイトイウ条件デナラバ彼女ノ居場所ヲオ教エシマショウ」
港湾の出す条件には全くもって頷き難いものであったが他に探す方法に宛てがある訳でもない。それに他の方法を捜している間にも響達を再び危険な目に合わせては元も子もないしな、仕方ない……
「……非常に気に入らないが分かった。だが、もし話し合いで解決出来ないと判断したらその場で離島を沈める。それが最大の譲歩だ」
「……仕方アリマセン、ソノ時ハ我々モ門長サンノ生存ヲ優先サセテ頂キマス」
港湾にはわりぃが此処までする奴らが和解に応じるとは思えねぇんでな、俺は奴を沈める準備をさせて貰うぜ。
「じゃ、交渉成立だ。可能なら直ぐに案内して欲しい」
「此処カラダト片道三日掛カリマスノデ彼女達ニオ伝エシテキテハドウデスカ?」
「それはワ級に任せることにする。それと俺がいない間響達を護ってやって欲しいんだが」
「イイデショウ、私ノ部下達ヲ島ノ警備ニ配備サセテオキマス」
「助かる、じゃあ行くか……っとその前にちょっといいかワ級、工廠に行って明石に頼んでた奴を持って来てくれ」
「エット、ソレハ明石サンニイエバワカリマスカ?」
「ああ、非常用って言えば分かるはずだ」
「了解シマシタ」
俺はワ級から秘密兵器を受け取ると港湾先導の下離島の棲家まで向かったのだったが……
二日後、俺達は空を覆う程の艦載機と夥しい数の深海棲艦と相対していた。
「……そりゃ妨害の一つや二つ来なきゃ面白くねぇよな」
「艦載機ハ構イマセンガ艦艇ハ出来ル限リ沈メナイ様ニシテクダサイ」
「……断ると言ったら?」
「資材ノ支給ヲ停止サセテ頂キマス」
「ちっ……そういう事だ、沈めない様に狙ってくれ」
「簡単に言ってくれますねぇ、門長さんこそタイミングしくじらないで下さいよ?」
「わかってる、そんじゃ行くぞ!」
「航空機ノ半分ハ任セマシタヨ」
「いや、半分なんて言わず全部墜とすつもりで行くぜ」
俺は両腕を水平より少し上に構え、妖精の合図で一斉に三式弾を黒く蠢く空へと放った。
六発の弾頭は空中で炸裂し空を覆う
「ウソ……ナンテ威力ナノ」
「そうか?四十六センチ砲だしこんなもんだろ。それより駆逐と軽巡は任せた、コイツじゃ恐らく沈めちまうからな」
「エ、エエ任セテ。他ノ艦種ノ位置モ伝エルワ」
「おう」
港湾は頭を左右に振り我に帰ると次々と艦載機を発艦させ始めたので、俺は港湾の報告を待ちながら真っ直ぐ前進していった。
そして十分程進んだ所で港湾から報告が入ってきた。
「相手ノ戦力ガ分カッタワ、合計二〇四隻。内駆逐軽巡ガ手前ニ一二〇、重巡戦艦は七十二隻ニ空母ガ十二隻トイッタ所ネ」
「……多過ぎねぇか?深海棲艦は何でもありなのか」
「イエ、私達ニトッテモ掟ハ絶対デス……恐ラクソレダケノ覚悟ヲ持ッテ動イテイルノデショウ」
そうか、そんな覚悟を決める程俺が憎いのか。
深海棲艦にそんな恨まれる様なことした……か。
正直心当たりはあり過ぎて解らねぇがそんな事知ったこっちゃねぇ。
奴は俺を怒らせた、理由はそれだけで充分だ。
俺は電探で確認し、奥の方の戦艦や空母共だと思われる奴らの方へ砲門を向けた 。
「左手を少し上へ……今ですっ」
「おらっ、これでもくらいやがれ!」
「どんどんいきますよ〜!」
「おっし!やってやるぜ!!」
続けてニ斉射、三斉射と撃ち続けていく内に俺はある事に気が付いた。
「なあ、これ敵の被害状況を把握するとか無理じゃね?」
「エ、ソレハ……私達デ何トカ……」
「面倒だ、彼処の一番奥にいる奴倒せば終わんじゃね?」
「ソレハイケマセン!」
「なんでだよ、一つだけ孤立してるあいつが一番怪しいだろ」
「ソレハ……」
「あれが離島棲姫だからじゃないですかぁ?」
言いにくそうに吃る港湾に代わり妖精が答えた。
「なるほどな……」
「……ソウデス、ダカラ彼女ヲ沈メテハナリマセン」
「おし、じゃあ一丁
「チョッ、話ヲ聞キナサイ!」
「聞いてるよ、だから捕らえに行くんだろうが!支援は任せたぞ」
「エ?チョット何言ッテイルカ解ラナイ……」
疑問符を浮かべる港湾を放置し俺は未だひっきりなしに降り注ぐ鉛豪雨の中に飛び込んで行った。
無数の砲弾が身体に突き刺さるが、それを自身の装甲でゴリ押しながら一直線に突進していく。
「全方位から魚雷八十以上来てますよ」
「うわ……ってそりゃそうか」
一斉に迫り来る雷跡に俺は思わず足を止め辺りを見回した。
今の自分の位置を考えれば当然かと考えながら左右の雷跡を確認し、充分に引き付けた所で魚雷目掛けて四十六センチ砲を撃ち込んだ。
砲弾は上手く魚雷を起爆させ、二つの水柱に続き俺の周囲で次々と高い水柱をあげていった。
「まあ、こんなとこ……って、あ」
だがしかし、そうそう上手い事いく訳は無く八十本中二十本は誘爆せず更にその内の十本は俺の足下でデカい水柱を上げた。
「クッソがぁっ!絶対上手く行ったと思ったのによぉ」
「まあ、魚雷に上手く当たっただけも運が良かったんじゃないですか?」
あぁ……マジ腹立ったわ、覚悟しろよ離島。
「門長サン、大丈夫デスカ?」
「ん?ああ港湾か。まだ小破すらしてないから問題ねぇ」
「エ……ソウデスカ、ソレナライイノデスガ……」
「それよりも敵のボスが見えてきましたよ」
「遂にお出ましか、ここは俺の交渉術(物理)で解決してやるぜ」
「チョット!?交渉ハ私ガシマスノデ……ッテ止マリナサイッ!」
俺は港湾の話を右から右に弾き返しながら拳を鳴らし離島へと近づいていく。
「タッタ一人ニリ級ガ負ケタト聞イタ時ハ信ジラレナカッタケレド、漸ク納得ガイッタワ」
だがしかし離島の声が聞こえてきた時、俺は俺史上最大の危機を迎えていた。
「くっ……聞いていないぞ港湾」
「ソシテオマエヲ此処デ沈メルベキダトイウコトモネ……リ級ノ仇ヨ、死ニナサイッ!」
「ナニガデスカ?ッテソレヨリモ前ヲ見タホウガ……」
「貴様は俺に目の前のゴスロリ美少女を手に掛けろと言うのかっ!?」
「ソウジャナクテ前ヲ!!」
「んだよ、前にはゴスロリの美少女が……っておおっ!?」
正面に向き直ると無数の攻撃機が俺を目指して向かって来ている 。
更に言うと、丁度俺の目の前で魚雷を一斉に切り離している所であった。
「あ……これちょっとやべぇか」
回避も迎撃も出来ない程の距離で切り離された魚雷を前になす術の無い俺はただ身構えていた。
ほどなくして俺の足下で次々と水柱が上がっていく。
「門長サンッ!?」
「ウフフフフ……ココマデ来ル間ノダメージニ加エテ四十モノ雷撃ヲ受ケレバ流石ノ奴モ唯デハ済マナイワ」
離島は己の勝利を確信しているのか、非常に分かりやすいフラグを建てながら水柱が収まるのを待っているようだった。
俺はその水柱の中で一気に機関を全開にし離島へと突っ込む。
「アラ、マダ生キテイタノネェ。デモ立ッテルノガヤッ……ト?」
「残念だったな、俺はまだピンピンしてるぜ?」
「ナ、馬鹿ナッ!ドウヤッテ凌イダッテイウノ!?」
「凌いだっつうか耐えただけだけどな。さて、今度はこっちの番だぜっ!!」
あまりの出来事に動揺を隠せない離島に対して俺はラムアタックを仕掛けようとする。
離島は直ぐ様我に帰り衝撃に備える為に身構えるが……
「うおぉぉしゲットォォォッ!!!」
その瞬間、俺は両手を広げ離島をがっしりと抱き上げた。
「エ……門長サン?」
「ハ……?一体何ノツモリカシラ」
「いやぁ、流石にこんないたいけな少女に乱暴する訳にはいかんだろ?だからと言って響達に危害が及ぶのを見過ごすつもりは無いけどな」
「ソ、ソレト今ノ状況ニ何ノ関係ガ?」
「……ソウ、私ヲ人質ニ攻撃ヲ止メサセヨウトイウワケネ」
「ん、まあそういう事だな。まず離島にはこっちの基地に来てもらう。んで後は部下達に基地の艦娘達へ危害を加えない様にしてくれれば万事オッケーだ。なに、不自由はさせないさ」
「私ト交渉シヨウトシテモ無駄ヨ、遅カレ早カレ私ハ奴ラニ消サレルモノ……ソシテソノ覚悟モ出来テルワ、離島ノ姫ノ名ノ下ニ命ズル! 全軍、私諸共コイツラヲ沈メナサイ!!」
離島の号令と共に周囲の深海棲艦共は雄叫びをあげ一斉にこっちへ攻撃を開始した。
「マジか!?取り敢えず殲滅すっか!」
「ナンデソウナルンデスカ!一旦撤退シマショウ。ソレニ先程ヌ級カラ基地へ向カッテイル深海棲艦ヲ発見シタトノ報告モ来テイマスシソレヲ含メテモ一度……」
「そういう事は先に言え!急ぎ救援に向かう!!」
「アーハッハッハッハ!!無駄ヨ無駄、オマエ達ハ此処デ沈ムノヨ。基地ニイル艦娘共トオナジ様ニネェ!!」
そんな事はさせん!待ってろ響、必ず助けに行く!!お前にどんなに嫌われていようと俺はどんな時でもお前を護る!!
「そして離島、俺はお前も沈めさせない。例え奴らが来ようと俺が護る」
「ハァッ?何ヲ言ッテイルノ、ソンナ方便デワタシニ取リ入ロウトデモシテイルツモリ?」
「ああその通りだ。お前は大切な仲間を奪っておいて何を言うかと思うだろうが聞いてくれ。俺はお前を護り続ける、更に俺の命を狙うのは構わない。だから……響達には手を出さないでくれ、頼む!」
俺は離島を抱き締めたままだが誠心誠意を込めて頼んだ。
俺からは離島の表情は見えないが一体どんな
「……クチデハナントデモ言エルワ。デモソウネ……基地ニイル艦娘ヲ誰一人欠ケル事無ク救ウ事ガ出来タノナラ考エテアゲナクモナイワ」
「その言葉信じるぜ、港湾!殿は任せた、俺は全速力で基地に戻る!」
「エェッ!?ココカラ全速力を出シテハ燃料ガモタナイノデハ?」
「その為の秘密兵器なんだよ!」
俺はワ級から受け取った洋上補給用のドラム缶をからパイプを引き伸ばし移動しながら補給を開始する。
「エェ……本当ニ彼ハ何者ナノカシラ」
「姫サマ、ヤッパリアノ男ト関ワルノハヤメタ方ガ……」
後ろの方で港湾とタ級が何か言っていたがそれどころじゃない!
俺は軽く聞き流しながら補給を続けるのであった。
私ももっと強く我が侭に生きたいですねぇ。