一方で私は何も成果を得られずにいた。どういうわけかソフィア様は島の中にいたにも拘わらず急に島の外に移動される。ビブルカードが差す方向へ行き島にいる事を確認する。探し中に別の島に移動される。繰り返し作業の数年間だった。
「私はこのまま一生ソフィア様の元へたどり着く事がないのではないでしょうか?」
「あぁ、辛い。こんなにもソフィア様の傍にいないことが辛いだなんて……。」
「もう、ヴィクトリアとの約束なんてどうでもいい。とにかくソフィア様の傍にいたい。」
「ソフィア様、一体どこにいらっしゃられるのでしょうか?」
もうすっかり暗くなり辺りは真っ暗だ。そんな中、月がぼんやりと暗闇の世界を照らしている。そして月の下でラクカはひたすら祈った。
ソフィア様に今度こそ会えます様に。会いたい、会いたい。早くこの苦しみから逃れられたい。ソフィア様の傍にいる事が望み。会いたい、会いたい、会いたい…会いたい……………会いたい。
心がぐちゃぐちゃなってどうかしそうな中、それでもラクカは月に祈った。祈って、祈って、祈って、祈って、祈って…祈って……祈って………祈って…………祈って……………祈って………………祈って…………………祈った。
神様はやはり私を見捨てていなかった。と思ったのは前回ソフィア様を見失ってしまってから直ぐのことでした。
島からビブルカードが示す新たな方向にある島へ行く為私は定期船に乗り航海をしていました。無人島を通り過ぎたとたんにビブルカードが進行方向の逆に引き寄せられ始め私はもしかしたらソフィア様は先ほどの無人島にいるのではないかと思い船を降ろして貰いました。
この数年でかなりのお金が無くなりましたがそれでもヴィクトリアが用意してくれた金額にはまだ余裕がありましたので定期船から小舟を買い無人島に着けました。
その無人島はかなりの大きさで森が中心にあるだけで普通でしたら無人島なんて調べないのですが今回は何故か頭の中でソフィア様がここに来ているのではないか?と言う考えが離れないのです。
いつも通り無人島を一周しました。するとビブルカードは全て森の中を示しました。私は早速森の中へと足を運びました。
森の中に入ってから数時間が経った頃、私はもしかしたら今にでも島の端に出てしまうのではないかと心配になっていた頃です。
急に気配が変わりズウン、ズウンと大きな足音とメキメキと木が折れる音が聞こえてきました。
「ガルルルルゥ!!!」